コースの特徴
勝負地イタリアンアルプスに足を踏み入れる前日の、2024年ジロ2度目にして最後の「真実」のステージ。大会の3分の2を走り終えた選手たちのコンディションを、ストップウォッチが正確に計測する。イタリア最大の湖ガルダ湖のほとりで、マリア・ローザ候補者たちのヒエラルキーは、さらにはっきりと浮かび上がるはずだ。
第7ステージは登坂TTだったが、スティリオーネ・デッレ・スティヴィエレから走り出す今ステージは、ほぼ完全なる平坦路。全長31.2kmで獲得標高はわずか150mに過ぎず、最終盤はむしろ微妙な下り基調が延々と続く。またスタート直後には細かいカーブが、中盤にも直角の連続が待ち受けているものの、ラスト10kmに難解なカーブはほぼほぼ存在しない。例外はデゼンツァーノ・デル・ガルダのフィニッシュ手前300mの、直角コーナー2連続。
優勝タイムは35分以内、時速55km近く
いわゆるピュアスペシャリストたちが、目覚ましいスピードでかっ飛ばす姿が見られそうだ。開催委員会の計算によれば優勝タイムは35分以内で、時速55km近くを叩き出すだろうと予測されている。途中7.8km地点と23.2km地点に、2か所の中間計測ポイントあり。
つまりピュアクライマーたちは、最小限に被害を食い止めねばならない。幸いなのは例年の傾向──最終日か最終日前日に個人TT──とは異なり、これから本物の山が始まること。失われた時間を取り戻すチャンスは、何度もやって来る。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第14ステージのスタート地点に行くと、ファッションとデザインの世界的な中心地・ミラノに近づく。車で約1時間半だが、ミラノの中心地大聖堂広場に隣接し、1900年代を代表する絵画や彫刻が展示されている『20世紀美術館』は見ものだ。
第一次世界大戦から1960年頃までの歴史的文書、写真資料、オブジェ、制服、鉄道車両、民間防衛設備などが収集されている。8500平方メートルの中に絵画、彫刻を含む400点以上の作品を展示。ピカソやマティスの絵画、さらにイタリアを代表するモディリアーニやジョルジオ・キリコなどイタリア人の作品を堪能できる。屋上には、ミラノ中心地が一望できるレストランも併設されている。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | 予想タイム 時速 53km/h |
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第1走者 51 km/h |
最終走者 55 km/h |
第1走者 51 km/h |
最終走者 55 km/h |
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スタート | 31.2 km | 13:20 | 16:35 | 20:20 | 23:35 | 00'00" |
第1計測 | 23.4 km | 13:29 | 16:43 | 20:29 | 23:43 | 09'18" |
第2計測 | 8.0 km | 13:47 | 17:00 | 20:47 | 00:00 | 26'48" |
フィニッシュ | 0.0 km | 13:56 | 17:09 | 20:56 | 00:09 | 35'20" |
予想タイム | 36'51" | 33'56" | 35'20" |