コースの特徴
獲得標高150m。2024年ジロで最もフラットなステージがやって来た。次のスプリント機会は約1週間後。マリア・チクラミーノ争いの希望を先につなげるためにも、これほどの好機を、スプリンターたちは絶対に逃したくない。
小さな副賞たち……いわゆるフーガ賞や中間ポイント賞、インテルジロ賞のおかげで、たとえこんな日でも、前方へと逃げ出す選手はいるのだろう。アドリア海岸のリッチョーネを走り出すと、道は退屈なほどに平坦だ。スタートから7km前後で、20年前にマルコ・パンターニが没したリミニを通過するけれど、稀代の山岳王を悼むための山岳ポイントなど一切存在しない。
開催委員会が喚起する唯一の注意点は、市街地特有の道路事情。直線の多い道路をハイスピードで突き進むプロトンにとって、中央分離帯やスピードバンプは、時に凶器となる。
緩やかにS字を描くようなコーナー
最後の最後まで徹底的にど平坦。ラスト2km、リーノ川にかかる橋はわずかながら弓なりに膨らんでいるが、プロトンの勢いが削がれることはないだろう。むしろ直後に訪れる3つの小さな直角カーブと、ラスト1.5kmからの緩やかにS字を描くようなコーナーが、スリリングな争いを演出してくれるに違いない。
チェントでフィニッシュが争われるのは、1995年以来2回目。29年前はマリオ・チポッリーニが先頭でラインを切ったものの、降格処分を受けた。今度こそは問題のないスプリントと、晴れやかな勝者の誕生を見届けたい。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第13コースのチェントは、ヨーロッパで最も古い歴史を持つカーニバルが有名。祭りの時期には、豪華に飾り付けた山車がサンバのリズムに乗って街中をパレードし、大賑わいを見せる。
17世紀の画家の名前を冠した『グエルチーノ広場』は、大衆の中心であり、文化や宗教、民間伝承による様々なイベントが開催される。広場からは歴史的かつ芸術的な価値の高い柱廊式の建築物が見え、街が持つ歴史の長さを物語っている。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | 46 km/h | 44 km/h | 42 km/h | ||
オフィシャル スタート |
179.0 km | 13:10 | 13:10 | 13:10 | 20:10 | 20:10 | 20:10 |
中間SP | 113.2 km | 14:38 | 14:43 | 14:47 | 21:38 | 21:43 | 21:47 |
インテルジロ | 83.9 km | 15:16 | 15:22 | 15:28 | 22:16 | 22:22 | 22:28 |
中間SP | 65.7 km | 15:39 | 15:46 | 15:53 | 22:39 | 22:46 | 22:53 |
フィニッシュ | 0.0 km | 17:04 | 17:15 | 17:26 | 00:04 | 00:15 | 00:26 |