コースの特徴
グランツール1週目を締めくくる日曜日には、通常であれば総合争いを大きく左右するステージが執り行われるものだけれど、2024年ジロはそんな慣例を破った。代わりに勝者の予想しにくいステージが用意された。1回目の休息日を翌日に控え、誰にでも全力を尽くす価値はある。
もしかしたら大逃げが決まるかもしれないし、終盤のアタックが実るかもしれない。スプリンターが生き残る可能性だって十分にある。今大会初の200km超ステージの、序盤170kmは、地形的にはひどく退屈だ。アペニン山脈の麓アヴェッツァーノからティレニア海に向けて南下する道には、トンネルは多いけれど、目立つ難所は存在しない。ひとたび海岸線に出てからも、道はいたって直線かつ平坦。
半島に足を踏み入れると、いよいよ道は面白くなる
最終盤の40km、ナポリ湾に突き出すフレグレア半島に足を踏み入れると、いよいよ道は面白くなる。4級山岳モンテ・ディ・プロチダ(登坂距離4.1km、平均勾配3.8%、最大9%)を皮切りに、ルクリーノ湖畔の14%の壁に、プッツォーリの急坂、さらにはナポリ突入直前に待ち受ける小さなでっぱり。トーマス・デヘントが巧みな逃げ切り勝利を収めた2022年大会第8ステージでも、ほぼ同じコースを通過している。
ただ2年前はこのミニ起伏シリーズを3回こなし、その後さらに別の起伏も巡ったが、今回は1セットのみ。すると上れる俊足なら、十分に食らいついて行けるはずだ。フィニッシュ手前7kmで最後の起伏を終えたら、あとは下りと、平坦路のみ。特にラスト3kmは完全にフラットだから、マッパテッラビーチのフィナーレでは、結局はナポリステージの長い伝統に則って、最強スプリンターが輝くのかもしれない。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第9ステージの到達点であるナポリ。ドイツの詩人・ゲーテが「ナポリを見てから死ね」というほど、その風光明媚な景色が有名で、夜景は世界三大夜景の一つとも評されている。
そんなナポリを一望できる最大の絶景スポットが『ポジリポの丘』。メルジェッリーナ港からケーブルカーを使ってのぼったところにあるサンタアントニオ教会のテラスからは、ナポリの街並み、ベスビオ火山、独特の形をした古城として有名な卵城などを見渡すことができる。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | ||||
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45 km/h | 43 km/h | 41 km/h | 45 km/h | 43 km/h | 41 km/h | ||
オフィシャル スタート |
214.0 km | 12:15 | 12:15 | 12:15 | 19:15 | 19:15 | 19:15 |
中間SP | 81.8 km | 15:11 | 15:19 | 15:28 | 22:11 | 22:19 | 22:28 |
インテルジロ | 55.5 km | 15:46 | 15:56 | 16:07 | 22:46 | 22:56 | 23:07 |
4級山岳 | 35.7 km | 16:13 | 16:25 | 16:37 | 23:13 | 23:25 | 23:37 |
中間SP | 32.6 km | 16:17 | 16:29 | 16:41 | 23:17 | 23:29 | 23:41 |
フィニッシュ | 0.0 km | 17:00 | 17:14 | 17:29 | 00:00 | 00:14 | 00:29 |