コースの特徴
オロパの山頂フィニッシュとストラーデ・ビアンケの白い道で、すでにマリア・ローザ候補者間に順列が付き始めているに違いない。今大会1回目の個人タイムトライアルの終わりには、さらに明確なヒエラルキーが築き上げられる。最終日のローマでマリア・ローザを着ていたいと願うなら、ペルージャでの失敗は絶対に許されない。
昨大会は3度の個人TTが組み込まれたが、2024年大会はこの日を含めて2ステージのみ。ただし1回で距離が40kmを超える長距離TTは、2016年以来7年ぶりで、今ステージは2つのまったくタイプが異なる地形が組み合わされている。
フォリーニョからの序盤34kmは、いわゆるスペシャリスト向き。平坦で、道幅は広く、コースは長い直線といくつかの直角の組み合わせ。大きなギアでハイスピードに乗りつつ、高いコーナリング技術が求められる。
1.3kmにも及ぶ平均11.8%の「壁」
そこから先は、フィニッシュまで続く上り坂。中世の面影を残すペルージャ旧市街へと誘う道は、狭く曲がりくねり、石畳さえ顔を出す。全長6.6kmの平均勾配は4.2%ながら、時に勾配は大きく緩み、時には激しく険しさを増す。例えば上り始めた途端に最大勾配16%にぶち当たり、1.3kmにわたって平均11.8%の「壁」が続くのだ!
もちろん注目は、TTバイクからノーマルバイクへ大急ぎで飛び移るか否か。近年のグランツールはなにやら「登坂」TT流行りだが、たとえば昨ジロ第20ステージでは勝者プリモシュ・ログリッチはバイク交換を選び、あの日の終わりに総合首位から陥落したゲラント・トーマスは、ヘルメットさえ交換した。一方で昨ツール第16ステージのヨナス・ヴィンゲゴーはスタートからフィニッシュまで同じ自転車を貫き、異次元の好タイムを叩き出している。
前日第6ステージ総合順位の降順(最下位→首位)で、選手たちは1人ずつコースへと走り出していく。開催委員会の計算によれば50分弱の全力疾走で、18.6km地点と34km地点に計測ポイントが設けられる。
text:宮本あさか
関連観光スポット
第7ステージのフィニッシュ地点となるのはイタリア中部の古都・ペルージャ。ショップ、カフェ、レストランなどが並ぶ歩行者専用通り『コルソ・ヴァンヌッチ』を歩くと、ペルージャ中心部である『11月4日広場』に繋がっている。
古代ローマ以前のエトルリア時代から町の中心だった広場中央には、イタリアの有名な彫刻家ピサーノ父子が作った大噴水・フォンターナ・マッジョーレがある。広場の南には政庁舎になっているプリオリ宮殿、北には大聖堂があるなど、主要な歴史的建造物に囲まれている。イタリア屈指の美しい広場だ。
ポイント | 残り距離 | 現地時間 | 日本時間 | 予想タイム 時速 49km/h |
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第1走者 47 km/h |
最終走者 51 km/h |
第1走者 47 km/h |
最終走者 51 km/h |
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スタート | 40.6 km | 13:00 | 16:22 | 20:00 | 23:22 | 00'00" |
第1計測 | 22.0 km | 13:21 | 16:42 | 20:21 | 23:42 | 21'04" |
第2計測 | 6.6 km | 13:39 | 16:58 | 20:39 | 23:58 | 38'12" |
4級山岳 フィニッシュ |
0.0 km | 13:52 | 17:09 | 20:52 | 00:09 | 49'43" |