来歴


2022年、メルカントゥール・クラシックにグルパマ・FDJの育成チームの選手として出場を果たした。その大会で、UCIワールドツアーのプロサイクリストたちを多数破り、8位でフィニッシュ。


小さな身体で確かな実力を感じさせる力強い走りを披露した。その後グルパマ・FDJは正式にプロ契約を結び、正式にUCIワールドチームの選手となる。


◆サイクル界のサラブレッド


レニー・マルティネスの父・ミゲル氏は2000年シドニー五輪マウンテンバイク種目の金メダリスト。祖父・マリアーノ氏は1978年のツール・ド・フランスで山岳賞を獲得した経験がある。


さらに叔父のヤニック氏はかつてヨーロッパカーに所属し、現在もアマチュアレースを転戦中。そんな自転車一家に育ち、父にして「レーサーの遺伝子が組み込まれた息子だ」と誇る。


レニー・マルティネス

◆プロ入り初年度から大躍進


2023年、プロ入り初年度に出場したブエルタ・ア・エスパーニャでは、マイヨ・ロホを2日間も着用。弱冠20歳でのリーダージャージ着用は大会最年少記録であり、会場を大いに沸かせた。


その後も出場するレースで何度も上位へと食い込み、もはや“ヤングライダー”という枠では語れない存在となりつつある。


◆早くもエースとして抜擢


プロ2年目の2024年にはエースに昇格。総合エースであるダヴィド・ゴデュとは別の班となり、それぞれのレースで総合順位を狙うことに。オー・グランカミーニョではヨナス・ヴィンゲゴー(ヴィスマ・リースアバイク)と好戦。敗れはしたものの、ツール王者に臆することなく挑んだ。


◆急遽のツール出場も下位に沈む


当初は前年同様にブエルタに臨み、個人総合上位入りを目指す予定だったが、チーム事情もあり急遽ツール組へ。調整が間に合わず、個人総合124位に終わった。


それまではブエルタ出場の可能性を残していたが、自国チームを離れバーレーン・ヴィクトリアスへの移籍が決定的となり、8月半ばでシーズン終了。自身も新たな環境での戦いに備え、心身をリフレッシュさせることを決めた。


レニー・マルティネス

©UNIPUBLIC / SPRINT CYCLING AGENCY   ©A.S.O./Billy Ceusters

戦績

レース・結果
2023年 クラシック・グラン・ブザンソン・ドゥー2位
メルカンツアー・クラシック・アルプマリティム4位
CIC・モンヴァントゥ優勝
ブエルタ・ア・エスパーニャ リーダージャージ着用2日間
2024年 トロフェオ・ライグエーリア優勝
ツール・デュ・ドゥー優勝
クラシック グラン ブザンソン ドゥー優勝
メルカントゥールクラシック優勝