来歴


カルロス・ロドリゲスは、もともとスペイン代表のBMXライダーとして活躍していた異色の経歴の持ち主。


2018年からロードレースに本格転向し、ジュニア時代には国内タイムトライアル選手権を2連覇、ヨーロッパ選手権で銅メダルを獲得した。2019年には複数のステージレースでも総合優勝を飾る。


◆驚異の若さでプロチーム入り


実力が評価され、18歳の若さでUCIワールドチームのチームイネオス(現イネオス・グレナディアーズ)に4年間の契約で採用された。


翌年には、若手サイクリストの登竜門ともいえるツール・ド・ラヴニールで総合2位を獲得するなど、期待を裏切らない順調な成長を披露。


カルロス・ロドリゲス

◆初のグランツールで堂々の走り


2022年には、初のグランツールであるブエルタ・エスパーニャにメンバー選出。


終盤に激しい落車に見舞われたものの総合6位の好成績を残すと勢いそのままに、モニュメント初出場となったイル・ロンバルディアでも5位となる。


◆ツールデビューで総合5位の快進撃


2023年はシーズン2戦目のブエルタ・ア・アンダルシアを総合4位で終える幸先の良いスタートを決める。


しかし、チームメイトが勝利したストラーデ・ビアンケでの落車により鎖骨を骨折。春のシーズンを棒に振ったが、かえってそれがコンディション調整でプラスに働いた。


クリテリウム・デュ・ドーフィネでヤングライダー賞を獲得すると、初出場のツール・ド・フランスではステージ1勝を挙げて、個人総合でも5位と大健闘。チームでは「誰が総合エースを担うのか」といった議論が起きつつあったが、ツールの走りから総合エース争いで一歩リードした。


◆ビッグチームの総合リーダーの座は固い


若きリーダーとして存在を確立した2024年。イツリア・バスクカントリーで1勝し個人総合でも2位とすると、ツール・ド・ロマンディで個人総合優勝。


キャリア初となるステージレース制覇を果たした。高まる期待がプレッシャーとなったか、ツールは個人総合7位と前年から順位を下げたが、ブエルタでも同10位で終え、グランツール連戦にも耐えうるフィジカルにあることを実証。


そのポテンシャルからして、グランツールの総合表彰台は間近と言えそうだ。


カルロス・ロドリゲス

©A.S.O./Pauline Ballet   ©Unipublic/Cxcling/Toni Baixauli

戦績

レース・結果
2021年 ツール・ド・ラブニール総合2位&山岳賞&ヤングライダー賞
ブエルタ・ア・アンダルシア総合4位
ツアー・オブ・ブリテン総合10位
2022年 国内選手権ロードレース優勝
イツリア・バスク・カントリー区間優勝
ルート・ドクシタニー総合2位&ヤングライダー賞
ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ総合3位
ブエルタ・ア・ブルゴス総合4位&ヤングライダー賞
ブエルタ・ア・アンダルシア総合4位
イル・ロンバルディア5位
クラシカ・サンセバスティアン5位
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合7位
2023年 ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ総合10位
ブエルタ・ア・アンダルシア総合4位
2024年 ツール・ド・ロマンディ総合1位、ヤングライダー部門1位
イツリア・バスクカントリー総合2位
クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合4位
ツール・ド・フランス総合7位
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合10位