ロマン・バルデ

ロマン・バルデRomain BARDET

- チーム
- チームDSM・フィルメニッヒ
- 生年月日
- 1990年11月9日
- 身長/体重
- 184cm/65kg
- 国籍
- フランス
- Strava
- Romain Bardet
- @romainbardet
- romainbardet
- 【Past results】
- ジロ・デ・イタリア:2021年総合7位
- ツール・ド・フランス:2015年スーパー敢闘賞、2016年総合2位、2017年総合3位、2018年総合6位、2019年山岳賞、2022年総合6位、区間通算3勝
- ブエルタ・ア・エスパーニャ:区間1勝
- 2013年:ツール・ド・ラン総合優勝&ポイント賞
- 2014年:ドローム・クラシック優勝、ツアー・オブ・オマーン ヤングライダー賞、ツール・ド・ラン総合2位、ボルタ・ア・カタルーニャ総合4位
- 2015年:クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合6位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ6位
- 2016年:ツアー・オブ・オマーン総合2位、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合2位、イル・ロンバルディア4位
- 2017年:クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合6位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ6位
- 2018年:フォーン=アルデシュ・クラシック優勝、ストラーデ・ビアンケ2位、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合3位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ3位、世界選手権ロードレース2位
- 2019年:モンヴァントゥー・チャレンジ2位、パリ〜ニース総合5位
- 2020年:ツール・デ・ザルプ=マリティーム・エ・デュ・ヴァール総合2位、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合6位
- 2021年:ジロ・デ・シチリア総合5位、ブエルタ・ア・ブルゴス総合6位&山岳賞
- 2022年:ツアー・オブ・ジ・アルプス総合優勝
- 2023年:ツール・デ・ザルプ=マリティーム・エ・デュ・ヴァール総合8位
2年間のリフレッシュタイムを終え、今夏は再び本来の目標に立ち返る。ツール・ド・フランスを、総合順位のために走る。
2014年ツールで総合6位に入ってからというもの、重い荷物を背負わされてきた。母国からは1985年ベルナール・イノー以来となるフランス人総合優勝を期待され、前所属チームAg2rからは、ひたすらツールの3週間のために生きることを求められた。総合上位を狙う以外の選択肢は与えられなかった。たしかに総合表彰台には2度登った。山岳賞も持ち帰った。
ただし法学士にして経営修士であり、レース転戦中も経済ニュースを読んだり国際政治に関するポッドキャストを聞くのが日課というインテリライダーは、別の世界を見たいという欲求に突き動かされた。チームも母国も飛び出した。移籍1年目の2021年は、8年連続で出場してきたツールさえ欠場。仏チーム時代は認められなかったジロにも、2年連続で参戦し、翌日を考えることなく思いっきりアグレッシブに攻めた。そんなジロに続いて昨夏はツールも走り、総合6位と好成績を収めた。
「自分自身より高め、構築していく」人生を取り戻し、今ツールはつまり、自らの意志で総合争いへと挑戦する。ところが具体的な「数値目標」を立てるつもりもないらしい。若者たちのクレイジーなアタック合戦に惑わされず、昨大会の「ゲラント・トーマス風」に、自分のペースで争うつもりなんだとか。決して大きく崩れず、決して折れず、「最後の生き残り」になることが重要だと考える。
もちろん地元オーヴェルニュ地方の、長年暮らしてきたクレルモン・フェラン近郊をたっぷり巡る4日間だけは、攻撃的に走るつもり。特に第9ステージのフィニッシュ地ピュイ・ド・ドームは、いつも麓から見上げてはいるけれど……「普段は通行を許可されていないスペシャルな山」。だからこそ山頂には一番に上り詰めたいと願っている。
text:宮本あさか 写真:Chris Auld | Team DSM | Keep Challenging