ボストン・レッドソックス（アメリカンリーグ東地区） チーム紹介

前身は1901年に発足したアメリカン・リーグのオリジナルメンバー、ボストン・アメリカンズ。サイ・ヤングを擁したアメリカンズ時代の1903年に初代ワールドチャンピオンに輝くと、1908年にレッドソックスに改名。

その後、ベーブ・ルースが活躍した1910年代にワールドシリーズ4度制覇の黄金期を築くも、1920年にルースをヤンキースへと放出すると、その後、『バンビーノの呪い』と称されることになる時代が幕を開け、長きにわたり世界一から遠ざかる。

21世紀に入り、『呪い』の効力が弱まったか（あるいは2002年に就任した若きGMセオ・エプスタインの手腕が功を奏したか）、2004年に86年ぶりのワールドシリーズ制覇を遂げると、その後も3度、世界一に君臨した（ちなみに、エプスタインは後に、カブスの副社長として『ビリー・ゴートの呪い』も解いている）。なお、2000年以降、4度のワールドシリーズ制覇はMLB最多である。

日本人選手にも馴染み深い球団であり、かつては2001年に野茂英雄がレッドソックスでノーヒットノーランを達成。その後は松坂大輔、岡島秀樹らが在籍したほか、2013年には上原浩治と田澤純一がブルペンの主力として世界一に貢献した。2023年には吉田正尚が鳴り物入りで入団している。

その2023年は、シーズン途中まで勝率5割以上をキープするも、終わってみればハイレベルな争いとなったア・リーグ東地区にあって、唯一の負け越しとなった。2024年も同地区は引き続き、他の4球団が80勝後半から100勝前後の白星を挙げる予想となっており、このオフに大きな補強を敢行していないボストンにとっては厳しいシーズンとなりそうだ。

1912年に開場し、以来一貫して本拠地とするフェンウェイパークは、MLB本拠地では現存最古であり、高くそびえる左翼フェンスの『グリーンモンスター』はシンボル的存在。本塁打の多さは平均的ながら、三塁打や二塁打はメジャー屈指の多さであり、2021年から2023年のパークファクターはMLBで2番目に高い108と、打者有利の球場となっている。