吉田正尚

最高レベルのコンタクト能力と選球眼、準エリートレベルのパワーを兼ね備えた安打マシーン。NPBでは首位打者のタイトルを2度獲得しているほか、最高出塁率も2度獲得しており、さらにMLB移籍前の2022年はOPS 1.008と、初の大台越えをマークした。

プロ入りは2015年で、その年のドラフト1巡目でオリックス・バファローズに指名され入団。2016年から2022年まで、7年に渡りプレーした後、一昨年12月にポスティングシステムを利用。MLBへ移籍した日本人野手としては、史上最高額となる5年9000万ドル（当時約123億円）で、レッドソックスと契約した。

この金額の妥当性について、『MLB.com』は、「確かに、インフレもその一因ではある」としつつ、「その大部分は、各球団で日本人選手が、どれだけ上手くMLBへ順応できるかを正確に分析することへの自信が高まっていることに起因している」と分析。

また、レッドソックスの編成責任者であるチャイム・ブルームは、「とにかく打席での質が高い。コンタクトする技術と高い選球眼の組み合わせは、かなり独特のコンビネーションであり、ボールを捉える能力はMLBのレベルでも、試合にかなりのインパクトを与えることができると感じた」と太鼓判を押した。

迎えた2023年は、MLBデビューイヤーながら、スプリングトレーニングと時期が重なる3月開催の『WBC』に、日本代表として出場。準決勝のメキシコ戦で値千金の本塁打を放つなど、中心選手の1人として侍ジャパンの世界一に貢献した。

2023年は夏場の活躍で、一時はMLB公式の新人パワーランキングで上位にランクイン。結局、出場140試合で打率.289、15本塁打、72打点の成績を残し、シーズン終了後の新人王投票で6位に入った。

※データは2024年2月29日時点
※1ドル＝150円で換算