吉野　光樹

よしのてるき

3年目で本領発揮が期待される社会人右腕

最速150キロの速球と2種類のフォークが武器の右腕。即戦力と期待された昨季は一軍昇格がなく、二軍でもわずか4試合の登板に終わった。

九州学院高校では1学年上に伊勢大夢、1学年下には昨季三冠王のヤクルト・村上宗隆がいた。2年時にチームは春夏連続で甲子園に出場したが、自身はベンチ入りできなかった。

上武大学では故障もあり、目立った実績を残せなかったが、その才能が開花したのは社会人のトヨタ自動車時代。同社のテクニカルアドバイザーを務める元中日の吉見一起氏の指導を受け、技術だけなくメンタル面も成長した。

入社2年目の都市対抗予選で自己最速を更新する150キロを記録するなど、計23イニングを1失点と好投し、本戦でも4イニングを投げて無安打無失点、7奪三振の快投を見せた。

ノーワインドアップから繰り出すキレのいいストレートに、最大の武器は吉見氏から伝授されたという2種類のフォークだが、プロではその実力を発揮できていない。

ルーキーイヤーから春季キャンプは一軍スタートとなったが、オープン戦の初登板で球威不足を露呈し、二軍でも登板がままならない状態が続いた。今季の目標は、まずは二軍で実戦を積み重ね、一軍昇格の足がかりをつかむことだ。

TEXT by 大久保泰伸
協力：ベースボール・タイムズ

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