ウィック

ROWAN WICK

異色の経歴を持つ救援右腕

長身から投げ下ろす150キロ超の速球と縦に変化するカーブが武器の右腕。野手としてプロ入り後、投手に転向してメジャー昇格を果たした異色の経歴を持つ。

2012年のMLBドラフト9巡目（全体300位）で捕手としてカージナルスに入団。2014年には外野手にコンバートされ、マイナーリーグで74試合に出場して、20本塁打を放ったが、2015年は打撃不振で投手に転向した。

投手として2017年に行われた、第4回WBCのカナダ代表に選出され、パドレスに移籍した2018年の8月にメジャーデビューを果たし、この年は10試合に登板。カブスにトレードされた2019年はリリーフとして、31試合に登板して2勝0敗2セーブ5ホールド、防御率2.43の好成績を残した。

その後もブルペンの一角として2020年は19試合、2021年は22試合に登板し、キャリアハイを記録したのが2022年。64試合に登板して、4勝7敗9セーブ4ホールド、防御率4.22をマークした。

昨季は3Aで43試合に登板して4勝4敗5セーブで防御率は6.66だったが、51回1／3で73奪三振と高い奪三振率を記録している。

昨季は山崎康晃の不振でウェンデルケン、森原康平と守護神が定まらなかったチームで、MLB通算146試合全てがリリーフ登板で、クローザーの経験もある経験豊富な右腕は貴重な戦力となりそうだ。

TEXT by 大久保泰伸
協力：ベースボール・タイムズ

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