佐野　恵太

さのけいた

打撃フォーム改造で復活を誓う安打製造機

高い打撃技術にパワーも兼ね備えたスラッガー。昨季は打撃不振に苦しみ、シーズン終盤には右手骨折で離脱と、不本意なシーズンとなった。

広陵高校、明治大学と名門校の出身だが、ドラフト9位でセ・リーグでは最後の指名選手だった。それでも非凡な長打力をラミレス前監督が見出し、プロ2年目に交流戦で千賀滉大（現ニューヨーク・メッツ）からプロ初本塁打を記録。3年目には2番に回った筒香嘉智に代わる4番にも抜擢された。

そして、大ブレイクの年となったのが2020年。開幕からコンスタントに安打を重ね、打率.328で初タイトルとなる首位打者に輝いた。2022年からは一塁も守り、打順も1番を務めるなど、対応力の高さを示した。同年の首位打者争いではリーグ3位に終わったが、161安打で自身初の最多安打のタイトルを獲得した。

昨季は5月に1番打者として球団初となる4試合連続本塁打を記録したが、好不調の波が激しく、2020年の首位打者獲得後、初めて打率3割に届かないシーズンとなった。10月の右手有鈎骨骨折でクライマックスシリーズにも出場できず「自分に腹立たしい」と反省した。

春季キャンプでは打撃フォーム改造に取り組んだ今季は、「全試合に出て20本塁打が最低ライン」とリベンジを誓う。

TEXT by 大久保泰伸
協力：ベースボール・タイムズ

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