上甲　凌大

じょうこうりょうた

難病克服、独立リーグ、育成から支配下を勝ち取った苦労人

パンチ力ある打撃が武器の大型捕手。育成入団から1年目のシーズン途中に支配下昇格を果たした。

宇和島東高校では全国大会出場の経験はなく、3年時にプロ志望届けを提出するもドラフト前に取り下げ、現行制度では初の出来事だったため話題になった。

高校卒業後は社会人の伯和ビクトリーズに入団したが、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される『バセドウ病』を発症。5ヶ月間のブランクから復帰を果たし、2021年の都市対抗野球では2打席連続本塁打を放った。

2022年は四国アイランドリーグplusの愛媛でプレーし、打率.259、3本塁打。守備ではリーグ最多タイの29盗塁刺を記録した。ドラフトでは支配下指名はならなかったが、育成1位で指名されてベイスターズに入団。指名までの経緯がテレビ特番で取り上げられた。

1年目から「キャンプ中に支配下登録される」という目標は叶わなかったが、イースタン・リーグで6月に月間打率.388をマークするなど、7月中旬までに打率.286、3本塁打、15打点を記録して支配下登録を勝ち取った。

支配下登録された当日に一軍の試合前練習に参加し、三浦大輔監督と会話を交わした。1年目は一軍出場を果たせなかったが、今季は自慢の打撃でアピールして熾烈な捕手争いに参戦する。

TEXT by 大久保泰伸
協力：ベースボール・タイムズ

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