TOYOTA Gazoo Racing WRC

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世界を代表する自動車メーカーの「トヨタ自動車」が最も力を入れるモータースポーツがラリー。「WRC(世界ラリー選手権)」の参戦はその象徴とも言える。

トヨタは1973年に世界選手権となったWRCに初参戦。1975年からはドライバーのオベ・アンダーソンが中心となった「トヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)」として参戦し、1983年からは本格的なワークス活動を開始した。90年代になるとトヨタ・セリカGT-FOURの登場により黄金期を迎える。カルロス・サインツ、ユハ・カンクネン、ディディエ・オリオールらがドライバーズ選手権でワールドチャンピオンに輝き、90年代には3度のマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。

しかし、2000年代からはトヨタのモータースポーツの主軸がF1へと移行し、ドイツ・ケルンのファクトリーもF1プロジェクトの舞台となり、WRCから撤退。その後トヨタが再びラリーへの目を向けたのは豊田章男(現会長)と4度のワールドチャンピオン、トミ・マキネンの出会いがキッカケだった。

2017年から「Toyota Gazoo Racing WRT」として18年ぶりにWRCに復帰。翌2018年には19年ぶりのマニュファクチャラーズチャンピオンに輝き、2019年にはオイット・タナックがトヨタにとって25年ぶりとなるドライバーズチャンピオンを獲得。その後はセバスチャン・オジェ(20年、21年)、カッレ・ロバンペラ(22年、23年)と5年連続でワールドチャンピオンとなり、まさにWRCを牽引するメーカーワークスチームである。

2021年以降は元トヨタのドライバー、ヤリ=マティ・ラトバラがチーム代表に就任し、新体制へ移行。2024年はロバンペラがスポット参戦となり、ドライバーズチャンピオンの座は逃したが、今年2025年は12戦中11勝という圧倒的な強さを披露し、ラリージャパンを前に5年連続のマニュファクチャラーズチャンピオンが決定。ラリージャパンでは5勝のセバスチャン・オジェ、3勝のカッレ・ロバンペラ、2勝のエルフィン・エヴァンスのチーム内チャンピオン争いとなる。



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