オリバー・ソルベルグ

2025年のWRC2で圧倒的な強さでランキング首位を走るのがオリバー・ソルベルグ。言わずと知れた2000年代のスバルのトップドライバーで、2003年ワールドチャンピオンのペター・ソルベルグの息子である。18歳の若さで2019年のウェールズ・ラリーGBでWRC2に初参戦。コロナ禍に入った2020年にフル参戦となるもクラス優勝は一度もできぬまま、2021年「ヒョンデ」のワークスドライバーに大抜擢される。

当初はWRC2での参戦を予定していたものの、初戦のラリー・モンテカルロではいきなりトップカテゴリーでのデビューを果たす。「ヒョンデ」期待の若手ドライバーとして育成され、様々なコ・ドライバーたちと一緒に奮闘するも、ベストリザルトは2022年のの4位で、表彰台に登ることはできなかった。その年にワールドチャンピオンに輝いた同世代のカッレ・ロバンペラとの差は歴然だった。

2023年は「ヒョンデ」ワークスから放出され、WRC2にステップダウンしてシュコダで戦うことに。2024年は3回のクラス優勝を達成し、ランキング２位に輝く。そして、2025年はトヨタ・GRヤリス Rally2でWRC2に参戦。ラリー・スウェーデンでの3年連続クラス優勝を含むトータル4勝をマークし、圧倒的なリードでWRC2のランキング首位につけており、ラリージャパンではチャンピオン獲得を狙う。

そして、ラリー・エストニアでは1戦のみだが、3年ぶりのRally1に参戦のチャンスを得る。雨のグラベルラリーで速さを示し、なんと初の総合優勝を達成。ロバンペラ親子に次ぐ2例目の親子2代優勝を達成。元王者の息子はトヨタと共に浮上のビッグチャンスを掴んだ。