赤熊　卓弥

日本が誇る「フィジカル・モンスター」である。
身長と体重の数値以上にがっしりと、そしてしなやかなフィジカルの持ち主。攻撃時に相手を蹴散らし突進していくパワーもけた外れだが、守備に回った時に相手の動きを「封じ込める」プレーも秀逸。海外の選手から「モンスター」と呼ばれるのも、伊達ではない。
福岡・添田町出身。22歳でビーチサッカーを始め、25kmほど離れた行橋市を本拠地とする「ドルソーレ行橋」で、点取り屋としてプレーしてきた。
そして2014年、25歳で日本代表に初選出される。
その後は、とんとん拍子に出世街道をまっしぐら。2015年のワールドカップ・ポルトガル大会で世界の桧舞台デビューを果たして以来、ビーチ日本代表の常連として今回が6回目の出場となった。
2020年には、同じ行橋市に新設された「ラソアペーゴ北九州」に移籍。長く「九州の顔」としてプレーしてきたが、3月に大きな転機が訪れる。「九州を離れたことがなかった」（赤熊）が、横浜の強豪「レーヴェ横浜」に移籍することになったのだ。
「九州で支えてくれた人たち、横浜行きの背中を押してくれた人たち、そして新天地で温かく迎えてくれた人たち……両方の思いに応えるために必ずワールドカップで結果を残したいと思います」　
準優勝した2021年のロシア大会では通算10ゴールという数字を残し、得点ランキング3位選手に贈られる「ブロンズ・スコアラー賞」を手にした。
得意のオーバーヘッドシュートを炸裂させて日本を優勝に導き、さらに狙うは宿願のワールドカップ得点王である。