チームの等級について

ロードレースではサッカーのような各国リーグは存在せず、世界規模でひとつのヒエラルキーが築かれています。

UCI(国際自転車競技連合)の管轄下で、世界最高峰に位置するのは「UCIワールドチーム」。世界で18チームしか存在せず、世界最高峰クラスのレースである「UCIワールドツアー」への参戦権利を有します。

その下位に属するのが「UCIプロチーム」で、2022年は17チーム存在します。前年度の成績や招待により、UCIワールドツアーのレースにも出場できます。

また各国の連盟が管轄する「UCIコンチネンタルチーム」があります。基本的にUCI登録チームは、企業や団体の名前を冠したスポンサードチームです。世界選手権や五輪に向けては、その都度、国代表チームが招集されます。

レースの等級について

年間を通して、世界中で、様々なクラスのワンデーレースやステージレースが開催されます。

トップカテゴリーは「UCIワールドツアー(男子UWT、女子WWT)」と呼ばれ、その下には「UCIプロシリーズ(Pro)」、さらには大陸別サーキット(欧州・アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ)や年代別カテゴリーが存在します。

またワンデーレースは1、ステージレースは2と区分され、たとえば男子UCIワールドツアーのワンデーレースは「1.UWT」と記されます。

日本ではUCI登録レースとは異なる、独自のレースシリーズも開催されています。


UCIワールドツアー

  • UCIワールドツアーカテゴリー別ポイント対照表

UCI(国際自転車競技連合)が定める自転車ロードレースの年間シリーズ戦のことで、世界各地で数多く開催されるプロ自転車ロードレースの中で最高ランクに位置します。

通常1月に豪州で開幕し、欧州・中東・北米・アジアを転戦し、10月に閉幕。3つのグランツールや5つのモニュメントは当カテゴリーに属します。

UCIワールドチームはUCIワールドツアー全戦への出場権を有し(出場義務レースと、任意レースあり)、またUCIプロチームは前年度の世界ランキングや招待によって出場します。開催国の国代表チームも参戦可能ですが、UCIコンチネンタルチームは出場できません。

また各レース・ステージの上位入賞者にはUCIポイントが与えられます。ポイントは年間ランキング(個人、チーム、国別)に反映され、世界選手権・五輪等の各国出場枠を左右します。


UCIコンチネンタルサーキット

  • UCIコンチネンタルサーキット ポイント対照表

UCIワールドツアーに次ぐ格の高い年間シリーズ「UCIプロシリーズ」が、2020年から導入されました。世界57レースを股にかけた大型シリーズで、日本のジャパンカップも名を連ねます。

欧州開催のプロシリーズ大会では、参加チーム中UCIワールドチームが最大70%、欧州以外では最大65%を占めることが可能です。またUCIコンチネンタルチームは、欧州では開催国チームのみ参加が許されています。

その下にアフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの大陸ごとの「UCIコンチネンタルサーキット」 に属するレースが存在します。クラス1とクラス2に分けられ、UCIワールドチームはクラス2に出場することは出来ません。またクラス2での勝利は、通常は「プロ勝利」にはカウントされません。

さらに23歳未満の選手だけに出走が許されたレースが、2種類存在します。スポンサードチームで出走する2Uと、国代表チーム単位で出場するネイションズカップ(NCUP)です。

プロシリーズ、1クラス、2クラス、2U、NCUPすべてのレース・ステージの上位入賞者には、UCIポイントが与えられます。収集したポイントは年間ランキング(個人、チーム、国別)に反映され、世界選手権・五輪等の各国出場枠を左右します。


UCIコンチネンタル選手権

  • UCIコンチネンタル選手権 ポイント対照表

例年9月下旬に開催。国別のナショナルチーム単位で出走し、男子はエリート(年齢制限なし)、U23(23歳未満)、ジュニア(U19未満)、女子はエリートとジュニアで世界一を決定します。

またすべての年代別で個人戦は「個人ロードレース」と「個人タイムトライアル」の2種目が争われ、エリートではチームタイムトライアル形式の男女混合「ミックスリレー」も行われます。

個人戦覇者には5つの大陸を意味する緑、黄色、黒、赤、青の5色のストライプが入った 「アルカンシエル」と呼ばれるジャージが贈られ、該当年代別の該当種目のレースで1年間身にまとうことが許されます。

また各国代表の出場人数は、8月中旬のワールドランキング及び大陸別ランキングで決定されます。


UCIコンチネンタル選手権

  • UCIコンチネンタル選手権 ポイント対照表

各大陸で行われる大陸選手権。かつて日本選手も男子ロードレースで5回・個人タイムトライアルで1回・チームタイムトライアルで2回、アジアチャンピオンに輝いています。

また欧州では長年、ジュニアとU23のみの開催でしたが、2016年以降はエリートにも門戸が開かれています。


各国ナショナル選手権大会

  • 各国ナショナル選手権大会 ポイント対照表

各国のナンバーワンを決定するレース。南半球以外の国は、基本的に6月最終週の開催が義務付けられています。

また優勝者には、当該種目・当該カテゴリーにて、ナショナルチャンピオンジャージを着用して走る権利が与えられます。

上位選手にはポイントが与えられます。前シーズンのUCI世界選手権男子エリートで少なくとも1人が出走した国には「A」のポイントが、1人も出場していない国には「B」のポイントが配分されます。


UCIランキング

エリート・U23レースで発生するポイントにより、UCIランキングが計算されます。ランキング対象は個人、チーム、国別の3種類です。

あらゆる地域のあらゆるレースでのポイントで争われるのがUCIワールドランキングで、個人・国別は過去52週間のポイントが累計されます。また国別ランキングでは、得点の最も多い8選手のポイントのみが採用されます。チームランキングは当該シーズンのみのポイントが使用され、トップ10選手のポイントが集計されます。またワールドランキングには、ワンデーステージランキングとステージレースランキングもあります。

UCI大陸別ランキングもまた、あらゆる地域のあらゆるレースでのポイントで争われます。ポイントを取得した場所ではなく、ポイントを取得した選手/チームの国籍により順位付けをするシステムです。つまりアジアのレースでヨーロッパ人がポイントを取得した場合、そのポイントはヨーロッパランキングに反映されます。

やはり個人・国別は過去52週間のポイントが累計されます。またチームランキングは当該シーズンのみのポイントが使用され、さらにUCIプロチームとUCIコンチネンタルチームのみで争われます。

UCI世界選手権エリートの各国出場枠は、基本的にUCIワールドランキングの国別ランキング1位〜50位の国に配分されます。これに該当しないものの、個人ランキング上位200位に選手を送り込んでいる国にも出場権が与えられます。

また2020〜2022年の3シーズンのポイント累計ランキングで、2023年シーズンのUCIワールドチーム18チームが決定する予定です。


日本のレース

日本ではUCIレースが6レース行われています(ツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野、おおいたアーバンクラシック、ツール・ド・北海道、ジャパンカップ、ツール・ド・おきなわ)。

これ以外にもJBCF全日本実業団自転車競技連盟が主催するJプロツアーや、2021年に開幕したJCLジャパンサイクルリーグが主催するシリーズ戦が各地で開催されています。

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