勝又　温史

かつまた　あつし

野手転向、育成降格も克服した苦労人

高い打撃センスに俊足も兼ね備えた外野手。支配下復帰となった昨季も自身初の一軍出場はならず、二軍でも57試合出場と不本意な成績に終わった。

日本大学鶴ヶ丘高校では150km超の速球が武器の投手で、甲子園出場はなかったが、3年夏の西東京大会では決勝戦に進出した。

2018年ドラフト4位で入団し、プロ1年目の2019年に二軍で17試合に登板したが制球難に苦しみ、防御率7点台に終わった。3年目の2021年まで課題は改善されず、シーズン終了後に戦力外通告の後、育成選手として再契約して野手転向を決意した。

2022年は二軍でチーム2位の6本塁打と長打力の高さを示した。2023年は育成選手ではただ1人、春季キャンプの一軍メンバーに抜擢され、シーズンでは二軍の主力として105試合出場で打率.272、6本塁打、30打点をマーク。

オフには支配下に復帰し、会見では「2回プロ野球選手になった気持ち」と喜びを表現し、「夢は2000安打」大きな夢を公言した。2024年も春季キャンプは一軍スタートとなったが、開幕は二軍で迎え、5月に右有鈎骨摘出術を受けて離脱。

6月後半に復帰し、後半戦は打率.318、3本塁打と活躍してチームのイースタン・リーグ優勝、ファーム日本一に貢献した。今季の目標は秋季キャンプから結果を残して悲願の一軍デビューだ。

TEXT by 大久保泰伸
データ提供：データスタジアム

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