伊勢　大夢

いせ　ひろむ

ブルペンの『大明神』が今季から先発転向

サイド気味のスリークォーターから、キレのあるボールを投げ込む右腕。昨季は不振で2カ月余りの二軍降格など登板数が激減。自己ワーストの防御率に終わった。

九州学院高校では3年時に春夏連続で甲子園に出場した。明治大学では森下暢仁（広島）とともに活躍し、3年時には侍ジャパン大学代表として、世界大学選手権で優勝。4年春には全日本大学選手権でチームを38年ぶりの優勝に導いた。

プロでは1年目から開幕一軍入りを果たして33試合に登板し、防御率1点台を記録。2年目は勝ちパターンの一角と、さらにポジションを上げた。

2022年はセットアッパーとして開幕から21試合連続無失点を記録するなど、リーグ最多の71試合に登板して防御率1.72、球団新記録の42ホールドポイントと飛躍の年になった。

2023年は開幕から13試合連続無失点を記録して一時はクローザーも務めたが、夏場以降は失点が多く、黒星も増えた。

昨季も前半戦は不安定な投球で6月に二軍落ちとなったが、再調整後の8月以降は防御率1.96と復調し、ポストシーズンでは9試合無失点で日本一に貢献した。

プロ入りからブルペンの一角としてチームを支えた剛腕が、今季は自ら志願した先発に挑戦。これまでとは違った立場で投手陣を引っ張る。

TEXT by 大久保泰伸
データ提供：データスタジアム

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