スコット・バレット

バレット一家で、8人兄弟の3番目として生まれた。身長197cmと兄弟で一番背が高く、若い頃からLOとしての才能を見出され、2013年にジュニア世界選手権へ出場。ハリケーンズに進んだ兄弟とは違いクルセイダーズ入りし、2014年に20歳でスーパーラグビーデビューを果たした。

2016年11月に、ニュージーランド代表に初招集され、シカゴで開催されたアイルランド代表戦で途中出場し、オールブラックスのキャップを獲得すると同時に初トライをあげる。以後、遠征中の全4試合でプレーし存在感を示した。

2017年、兄弟のボーデン、ジョーディーとともにブリティッシュ＆アイリッシュ・ライオンズと対戦するスコッドに選ばれて、オールブラックス初の現役3兄弟での選出となった。2019年のワールドカップでも3兄弟揃ってメンバーに選ばれ、カナダ代表戦で1995年ワールドカップでのトンガ代表のブニポラ兄弟以来となる3兄弟同時先発出場を果たした。

LOとしてはサム・ホワイトロック、ブロディ・レタリックの控えとして出場することが多かったが、準決勝のイングランド代表戦ではサム・ケインに変わってFL（フランカー）として先発出場も果たした。

2020年からクルセイダーズのキャプテンとなり、今年もチームの優勝に大きく貢献した。オールブラックスではLOも、FLもできるハードワーカーとして試合に出続けており、2023年ワールドカップでも中軸の1人となろう。

◆アウトドアが好きで、釣りや狩猟、サーフィンが趣味。愛称は「スクーター」。昨年結婚し、11月には長男ダグラス・ロスが誕生した。

TEXT by 斉藤健仁