ルールがわかれば、フィギュアスケートをもっと楽しんでもらえるはず!そんな思いのもと、美しいスケーティングと独自のスケート理論をもつ小塚崇彦がシングルにとどまらず、ペアやアイスダンスといったカップル競技まで枠を広げ、「フィギュアスケート」について徹底研究。
フィギュアスケート・ラボでは、18/19シーズンのルールを研究。 アイスダンス編ではISUテクニカルスペシャリストの東野章子さんをゲストに迎えて、ISUのルール改正意図や昨シーズンとのルールの変更点を学び、フィギュアスケートの新たな流れを読み解きます。

ルール改正の意図

小塚:ISU(国際スケート連盟)の狙いとして、シングルやペアに対しては全体が整った演技を目指して欲しいっていう意図があると聞いていたんですけれども、アイスダンスっていうのは?

東野:シングルやペアのように、アイスダンスのGOEを11段階に増やすという提案が技術委員会によってもう2年前からなされたっていうのも、スケーターの技術の向上がめざましく、すでにこれまでの評価では足りないというのが元々の発想だったんですね。

小塚:−3から+3までだったんですよね。

東野:はい。それが−5から+5の11段階になります。で、やはりスケーターの技術の革新というのは、シングルやペアは数字で表すことができますよね?「4回転時代に入った」とか。でもアイスダンスは、優れた技術に裏打ちされたものも、なかなか数字とかで表すことができない。それゆえに、競技性をより突き詰めていく部分と、アイスダンスが観客や視聴者の方とより一体化し競技性をほぼ忘れてしまうような芸術性、そのバランスを膨らませていく。だから、よりおもしろいプログラム、より音楽性のあるプログラムを目指していくっていうのが根本ですね。

小塚:そのための1つの改正点だと思うのですが、去年まではショートダンスという名称でしたけど(今年からは)リズムダンス。それについては何か意図があるのでしょうか?

東野:2010年以降、それまでアイスダンスは3つのカテゴリーで競技されていたものが、ショートダンスとフリーダンスの2つになりました。そして今年からそのショートダンスが「リズムダンス」に名称変更されたわけですけれども、これはどうして?と皆さん率直に思うと思うんですね。例えばシングルやペアに置き換えて考えてみますと、競技時間や内容は違うけれども、スケーターにとって選曲はまず自由ですよね?戦略はいろいろあると思いますけれどもね。

小塚;ま、そうですね。どのジャンルを選んでも別にいいですね。

東野:アイスダンスの場合は、初日競技のショートダンスでは、最初からリズムが毎年指定されています。なので、選曲の第一歩は、その毎年指定されるリズムを踏まえて、曲をまず選びます。

小塚:ふーん、なるほど。

東野:去年だったらラテンアメリカン、その前だったらスパニッシュリズムとか、そのジャンルから決めていきます。そして、すべての表現やプログラム構成、繋ぎの動きなど、そのリズムをどのように表現していくか、ここが1つのコンセプトなんですね。で、この2010年から8年間に行われた2度のオリンピックでそれが非常に成功を収めて、それならば、そのダンスのコンセプトであるリズムというものをより前面に押し出して皆さんにご紹介したほうがストレートではないか、と。名称が変わったのはそういう理由です。

小塚:見てる人にわかりやすいように、ということですね。

東野:はい、そうですね。すべてがリズムに則った、ということです。ただ、リズムは毎年変わりますけれども、そのほかの大まかなところというのは、以前のショートダンスとはそんなに変わっていません。

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