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インターハイ東京1回戦 国士舘×多摩大目黒@駒沢第2

June 7, 2014 8:24 PM

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0607koma2 1.jpg東京王者への挑戦権を巡る実力者同士の激突。同じT2リーグに所属する両者が3ヶ月ぶりに対峙する舞台は駒沢第2です。
結果的に関東王者となった都立駒場に地区予選で屈した新人戦を経て、今大会は支部予選からの登場となった国士舘。その支部予選は3試合を戦って14得点無失点という数字で悠々と勝ち抜けると、1次予選も3試合を8得点無失点で駆け抜けての2次予選進出。「"うまい"よりも"頑張る"とか、"取られたらボールを奪い返す"とかそういう根本的な部分が今一番こだわってやっていること」とは上野晃慈監督。攻守のバランスを武器にあと"4試合"を狙います。
関東大会予選は初戦でT1所属の都立三鷹に競り勝つと、2回戦では関東王者に輝いた都立駒場に延長の末に敗れたものの、前評判の高さを証明する格好になった多摩大目黒。T2リーグでは8試合を消化して無敗の首位。今大会の1次予選でも大成や都立国分寺など難敵を相手にしっかりと勝ち切ってこのステージへ。「頂を戴きに行くつもりでやっています」と笑った塩川岳人監督の言葉は間違いなく本心。こちらもあと"4試合"を戦う覚悟はできています。梅雨入りが発表された駒沢第2は昨晩からの冷たい雨。1回戦のファーストゲームは10時ちょうどにキックオフを迎えました。


先にセットプレーからチャンスを連続して創ったのは多摩目。5分に右から堀越大蔵(3年・多摩大目黒中)が蹴ったFKは国士舘のGK名古屋日路(3年・三菱養和調布JY)のパンチングに阻まれましたが、直後には左SBの金城英也(3年・多摩大目黒中)がロングスローで相手ゴール前を脅かすと、7分には右サイドから堀越のCKが、10分には左ショートコーナーから竹下聖真(3年・インテリオールFC)のクロスが中央に飛び交うなど、まずは多摩目が勢い良く立ち上がります。
11分も多摩目。右サイドから小池寿茉(3年・川崎西中原中)がスルーパスを通し、鎌田雅大(3年・川崎住吉中)はオフサイドになったものの好トライ。同じく11分も多摩目。ボランチの石井亮佑(3年・FCトリプレッタJY)がDFラインの裏へ落としたボールへ辻川嵩人(3年・多摩大目黒中)が走り、最後は飛び出した名古屋にキャッチされましたが、基本はボールを動かしながらポイントでハイサイドやDFラインの裏へ落とす長いボールも効果的に、堀越や石井のボールタッチからゲームリズムを掴んだ多摩目の続く攻勢。
さて、「多摩大に回されるのはわかっていた」と上野監督も話した国士舘は13分にアクシデント。キャプテンのCB篠田昂冶(3年・三菱養和調布JY)が相手との接触で痛んでしまい、プレー続行が不可能に。急遽最終ラインに尾田航士(2年・府ロクJY)を送り込む選手交替を余儀なくされてしまうと、17分に金城の左ロングスロー、19分に堀越の右CKを何とかクリアで凌ぎ、21分には鎌田に枠外ミドルを打たれるなど、なかなか攻撃へと転じることができません。
そんな中、23分には国士舘にチャンス。右サイドに開いた木村大輝(3年・三菱養和調布JY)がストレートのアーリークロスを放り込むと、3列目から走り込んだ斉藤幸二(3年・KⅡFC)にはわずかに遭いませんでしたが、ようやくいい形の一歩手前を創出。29分に金城、辻川、石井の連携から、こぼれを狙った堀越のシュートを名古屋がキャッチした多摩目のフィニッシュを挟み、30分には再び国士舘。左から小松研貴(3年・FCトリプレッタJY)が折り返し、斉藤のミドルは枠の右へ。31分も国士舘。右に流れた佐々木貫太(3年・十条FC)が溜めて落とすと、エリア内で1人かわした長谷川未来(2年・三菱養和巣鴨JY)はシュートまで持ち込めなかったものの、両サイドを使った展開から好機の香りを漂わせます。
少し押し戻された多摩目は35分に金城の連続ロングスローでCKを獲得すると、堀越が蹴ったボールをファーに走り込んだCBの小山義隆(3年・多摩大目黒中)はドンピシャでヘディング。ここはDFと名古屋のダブルブロックに阻まれ、先制とは行かず。キャプテンの負傷交替にも「基本的にやることは変わっていないはずなので、みんな同じことをやれと言っていた」という指揮官の言葉通りに、国士舘は右から雁林拓馬(3年・Forza'02)、丸山拓海(3年・田無第四中)、尾田、樋口大吾(3年・GIUSTI.世田谷)で組んだ4バックが冷静に相手アタックへ対応。やや多摩目が押し気味に進めた前半は、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半もファーストチャンスは多摩目。45分、金城が斜めに通したパスから辻川は右サイドへスルーパス。ドリブルでエリア内へ入った小池はシュートまで持ち込めなかったものの、サイドを起点に惜しいシーンを創り出すと、47分に塩川監督は1人目の交替を決断。鎌田を下げて赤坂敦也(3年・府ロクJY)をそのまま最前線に送り込み、一気に先制ゴールまで駆け抜ける意欲を打ち出します。
ところが、52分に雨の中で声を張り上げ続ける応援団を沸騰させたのは「前半の立ち上がりをちょっと我慢できれば後半勝負」(上野監督)というプランを抱いていた国士舘。樋口、木村、斉藤が絡んだ崩しから獲得した右CK。斉藤が左足で放り込んだボールはニアへ。ここに突っ込んだ木村のヘディングは飛び付いたDFもわずかに及ばず、ゴールネットへ突き刺さります。「良くなっているのかどうかはわからないけど、試合を通じて何が大事なのかというのはちょっとずつわかってきたと思う」と上野監督も語った国士舘の歓喜はセットプレーから。とうとうゼロが並んでいたスコアボードの数字に変化が訪れました。
ビハインドを追いかける格好となった多摩目。54分には小池と冨樫諒(3年・川崎犬蔵中)をスイッチして、低下し始めたサイドの推進力を高めに掛かりますが、手数を繰り出すのは国士舘。56分、与那原大介(3年・川崎宮前平中)の左FKを雁林が拾い、長谷川のシュートはクロスバーの上へ。58分、木村が右へ振り分け、長谷川はグラウンダーで中へ。ワントラップした佐々木の反転シュートは多摩目GK野上光(3年・多摩大目黒中)にキャッチされるも、完全に一変したゲームリズム。
60分も国士舘。木村が左へ展開し、小松が中央へ戻したボールをダイレクトで狙った斉藤のシュートは、DFの股下を破るも野上が何とかキャッチ。62分には佐々木と山田武蔵(3年・FC E'XITO YOKOHAMA)を1人目の交替として入れ替えると、63分も国士舘。斉藤の右FKからこぼれを叩いた丸山のシュートは、金城が体を投げ出してブロック。躍動する白とグレーの縦縞。
64分には竹下に替えて井上衛(3年・川崎南加瀬中)を投入するも、一度失ってしまった流れを引き寄せ切れない多摩目は、焦りからかオフサイドも増加。71分には中盤でルーズボールを井上が拾い、赤坂は右サイドへ。1人かわした堀越のシュートは名古屋が丁寧にキャッチ。交替でピッチへ入った2人が絡んでの後半ファーストシュートも、国士舘ゴールを打ち破るまでには至りません。
「普段練習でやっていることなので、当たり前のことを当たり前にやっているだけ」(上野監督)の結実は76分。右サイドでボールを持った山田は、すかさず高速クロスを二アサイドへ。一瞬の駆け引きでフリーになった木村のダイレクトボレーが揺らしたのは無数の雨粒を宿すゴールネット。「最後はああやって相手が出てくるのはわかっていたので、後半はサイドからガンガンクロスを狙え」(上野監督)というベンチの采配ズバリ。最終盤で点差は2点に開きました。
終わらせたくない頂への挑戦。79分に多摩目が見せた勝利への執念。自陣から野上が大きく蹴り出したFKに、前線へ上がっていた小山が競り勝つと、受けた辻川はペナルティエリア内でマーカーともつれて転倒。主審はペナルティスポットを指し示します。キッカーはキャプテンマークを巻いた堀越。大きく息を吐き出して、堀越がチョイスした左スミはGKの逆。2-1。たちまち点差は1点に引き戻されます。
72分に林克憲(3年・三菱養和調布JY)を送り込んでいた国士舘は、80分に最後のカードとして小山健太(3年・BANFF横浜ベイ)を投入して、守り切りたい最小得点差のリード。多摩目の圧力も木村や山田がハイサイドで時間をきっちり潰し、時計の針を着実に進めていくと、3分のアディショナルタイムを使い果たした駒沢第2に響き渡ったのはタイムアップのホイッスル。「派手さはないけど、地味なことをマジメにコツコツやるというコンセプト」(上野監督)を貫き通した国士舘が國學院久我山への挑戦権を手に入れる結果となりました。


「新人戦は地区予選で負けて、リーグもT2に落ちたけど『まあいいんじゃないの』って。『ゼロからやろう』とスタートした」(上野監督)国士舘の力強さが際立ったゲームだった印象です。個人的には今年の東京の中でも屈指の攻撃力を有すると思っていた多摩目を相手に、後半はほとんどチャンスらしいチャンスも創らせずに、最後はきっちり逃げ切るしたたかさも披露。支部予選から続けてきた7連勝という数字にも頷ける内容だったのではないでしょうか。次の相手は前述したように東京随一のアタック集団・國學院久我山。「相手は自分たちより上だと思っているけど、同じ11対11で、同じ40分ハーフで、同じ高校生。相手がどこかじゃなく、『自分たちの本質的なことをきちっとやろうぜ』と話したい」と上野監督。"8連勝"を懸けた決戦は1週間後、同じ舞台でその幕が上がります。           土屋


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