ワールドカップ・ベストゲーム5選

  • 2010年07月20日 23:38
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さて、昨日はワールドカップのベストイレブン+トゥエルヴをやってみたわけですが、
おそらく今日の企画がワールドカップのカテゴリーでは
最後のエントリーになるでしょう。
予告通り、ベストゲーム5選と行きたいと思います。
第5位から順番にやっていきますね。では、どうぞ!

第5位
7月2日 準々決勝@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ)
(58)ウルグアイ 1×1 PK4×2 ガーナ

http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/07/58_2.html
負傷で出番の限られていたムンタリのロング。
MVP男フォルランのゴラッソFK。
スアレス決死のシュートブロックはハンド。
ギャンのPKがクロスバー直撃。
そしてPK戦での攻防と試合の抑揚あり過ぎ。

第4位
7月3日 準々決勝@ヨハネスブルグ(エリス・パーク)
(60)パラグアイ 0×1 スペイン

http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/07/60.html
開始早々から日本戦とは明らかに違うパラグアイ。
スタメンを6人も入れ替えた狙いが見えてくる。
カルドーソのPKからシャビ・アロンソのPKへのスピード感。
カシージャスとビジャールの競演。
決勝点のスペインらしさと準々決勝らしい濃密な一戦。

第3位
7月10日 3位決定戦@ポートエリザベス
(63)ウルグアイ 2×3 ドイツ

http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/07/633.html
凡戦か激戦かの振れ幅が大きい3位決定戦も今回は大当たり。
帰ってきたミュラーの大会5点目に、献身カバーニの大会初ゴール。
フォルランの超絶ボレーに、ボアテングの超絶クロス。
ケディラの勝ち越しゴールにドイツらしさを感じ、
ラストプレーで見せたフォルランのFKまで見所満載の好ゲーム。

第2位
6月24日 グループF@ヨハネスブルグ(エリス・パーク)
(41)スロヴァキア 3×2 イタリア

http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/41f.html
ここで負けたら、というゲームでは必ずと言っていいほどに
結果を出し続けてきたアズーリがとうとう陥落した一戦。
デ・ロッシのミスパスや、キエッリーニの集中力欠如が失点に。
残り10分でようやく現れたイタリアの必死さへ、
とどめを刺すコプネクの一発も見事だし、
クアリャレッラ弾から最後の5分間も壮絶でスペクタクル度ではピカイチ。

第1位
6月24日 グループE@ラステンブルグ 
(43)日本 3×1 デンマーク

http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/43e.html
もう色々言う必要もなく、
ここ10年くらいでの代表ベストゲームではないかなあ。

まあ、甲子園閉会式の総評的に他の面白かったゲームを挙げると、
(59)準々決勝 アルゼンチン 0×4 ドイツ
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/07/59_1.html
(50)決勝トーナメント1回戦 アメリカ 1×2(延長) ガーナ
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/501.html
(49)決勝トーナメント1回戦 ウルグアイ 2×1 韓国
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/491.html
(28)グループF イタリア 1×1 ニュージーランド
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/28f.html
(22)グループC スロヴェニア 2×2 アメリカ
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/22c.html
(13)グループG コートジボワール 0×0 ポルトガル
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/13g.html
(12)グループF ニュージーランド 1×1 スロヴァキア
http://www.jsports.co.jp/tv/foot/2010/06/12f.html

こんな所だと思います。
もし、4年後もこのホームページがあって
私が番組スタッフをやってたら、このカテゴリーでお会いしましょう!
286world.jpg
AD土屋

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ワールドカップ・ベストイレブン

  • 2010年07月19日 19:30
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大会期間中にもチョコチョコやっていましたが、
やはり大会終了後にも総括の意味を込めて
ベストイレブンを選んでおきたいと思います。
まあ、そうは言ってもそこはワールドカップだけあって
当たり前ですけどいい選手ばっかりでしたから
大会の規定通り、レギュラー11人に12人を加えた23人を選んでみました。
おなじみ(?)一言メモも一緒にどうぞ!

GK
イケル・カシージャス(スペイン)
☆序盤の不調が嘘のような決勝トーナメントのパフォーマンスはまさに守護神。
DF
マキシ・ペレイラ(ウルグアイ)
☆絶え間ない上下動を90分間続ける能力は圧巻。準決勝のゴールも見事。
パウロ・ダ・シルバ(パラグアイ)
☆闘志と根性と狡猾さを併せ持つ、これぞ南米のCB。風貌も男らしくて好感度高い。
カルレス・プジョール(スペイン)
☆優勝を支えた堅守スペインにおいても、その髪型含めた存在感はピカイチ。
ジオヴァニ・ファンブロンクホルスト(オランダ)
☆各チームに狙われながら綻びを見せず、準決勝ではスーパーミドルまで決めてみせた。
MF
ディエゴ・ペレス(ウルグアイ)
☆今大会最大の発見と言ってもいいくらいに、相手の中盤を獰猛に食い尽くした。
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)
☆バラック不在を一切感じさせないこの男の献身が、ドイツ躍進の大きな要因。
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
☆能力の高さは証明済みだったが、今大会では得点力も改めて見せ付けた。
トーマス・ミュラー(ドイツ)
☆ほとんど代表経験のないまま臨んだ大舞台でいきなり大輪。さすが13番の“ミュラー”。
FW
ダビド・ビジャ(スペイン)
☆4人が並んだ得点王の中でも、優勝を手繰り寄せた4戦連発が燦然と輝く。
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)
☆誰もが認めるウルグアイのエースが、ようやく世界にその実力を大きく示した。

SUB
GK
ヴィンセント・エニェアマ(ナイジェリア)
☆規律に欠けたチームの中で雨霰と降り注ぐシュートの嵐に耐え続けた。
マールテン・ステケレンブルフ(オランダ)
☆ようやくこの大会でファン・デル・サールの後継者の座を不動のものにした。
DF
マイコン(ブラジル)
☆低調ブラジルの中では唯一と言っていいほどに奮闘した。
マウリシオ・イスラ(チリ)
☆後先を考えないような上下動なのに、90分間しっかり続く凄まじい運動量は抜群。
ガリー・メデル(チリ)
☆172センチというサイズを感じさせない激しい守備がチリの攻撃を支えていた。
MF
アンドレス・イニエスタ(スペイン)
☆序盤苦しみ、後半は甦ったスペインの中盤でスイッチを入れ続けた。
メスト・エジル(ドイツ)
☆調子の波をほとんど出さずにゴールも数多くマークした活躍に世界が驚いた。
アンドレ・アイェウ(ガーナ)
☆マルセイユ仕込みの華麗なテクニックで、ガーナのアタックを牽引した。
アンソニー・アナン(ガーナ)
☆バイタルに侵入する相手は完璧に消し去り、高い展開力で攻撃の起点にもなった。
FW
ルイス・スアレス(ウルグアイ)
☆ハンドばかりがクローズアップされたが、韓国戦の決勝弾にゴールセンスを感じた。
ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)
☆まさにワールドカップ男の面目躍如。オーストラリア戦のヘディングは真骨頂。
カルロス・テベス(アルゼンチン)
☆全力で攻守に駆け回る姿は感動的ですらある。メキシコ戦の2点は印象的。

明日はワールドカップ・ベストゲーム5選あたりをお届けしたいと思います。
写真は、優勝したスペインはカディスの街並み
102.JPG
AD土屋

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(64)決勝 オランダ×スペイン

  • 2010年07月12日 07:18
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決勝
2010/7/11 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
オランダ×スペイン

天候:晴れ時々曇り 気温:14度 観客:84,490人
主審:ハワード・ウェブ(イングランド)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト①(C)
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク
11 アリエン・ロッベン②
10 ウェズレイ・スナイデル⑤
7 ディルク・カイト①
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー①
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
12 ハリド・ブラルーズ
13 アンドレ・オーイエル
14 デミー・デ・ゼーウ
15 エドソン・ブラーフハイト
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール①
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
--カイト---スナイデル---ロッベン-
-----デ・ヨンク--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-ファン・デル・ヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール①
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
8 チャビ・エルナンデス
FW
18 ペドロ・ロドリゲス
7 ダビド・ビジャ⑤
6 アンドレス・イニエスタ①
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
20 ハビ・マルティネス
21 ダビド・シルバ
22 ヘスス・ナバス
9 フェルナンド・トーレス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-3‐3)
--------ビジャ--------
-イニエスタ-----------ペドロ-
---------チャビ-------
---X・アロンソ----------
----------ブスケッツ------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【マッチレポート】
2007年8月25日、サモアの首都アピア。
南アフリカへと続く遥かな遥かな旅路の幕開けとなった
タヒチとニューカレドニアの一戦は
9分、ピエール・ワジョカがPKを決めたニューカレドニアが0-1で勝利した。
この日から数えて世界中で重ねられた予選のゲームは848。
それに南アフリカでの63を加えた911試合が既に終了。
あのアピアの激闘から1051日、912試合目として迎えたワールドカップ決勝。
最後の聖戦。
オランダ王国。2大会連続9回目のワールドカップ。
ヨーロッパ予選は8戦全勝で余裕の首位通過。
南アフリカでもグループリーグを全勝で勝ち抜けると、
スロヴァキア、ブラジル、ウルグアイと難敵をなぎ倒し、予選から驚異の14連勝中。
1974年、1978年、共にホスト国へ屈し、
手に入れられなかった優勝の栄冠を、今日我が物に。
スペイン王国。9大会連続13回目のワールドカップ。
ヨーロッパ予選は10戦全勝でアッサリ通過。
南アフリカでは初戦でスイスにいきなり0-1で敗れ、世界に衝撃を与えたが
ホンジュラス、チリをリアリズムに徹して葬ると、
ポルトガル、パラグアイ、ドイツにすべて最少得点差での勝利。
初めてのファイナルで、そのまま初めての戴冠へ突き進む。
ファン・マル・ヴァイクがこの大舞台に送り出したのは
綺麗に1から11まで背番号の並んだ11人。
出場停止もなく、本来考えられたレギュラーが全員顔を揃える。
一方、デル・ボスケの選択はドイツ戦とまったく同じ11人。
不調のトーレスはベンチから。好調のペドロがスタメンに名を連ねた。

黄金に輝くワールドカップを挟んで両チームの選手が登場。
90分後か、120分後か、あるいはPK戦を経てか、
いずれにしろ試合が終わった時に、あのカップを掲げるのは
ファン・ブロンクホルストか、カシージャスか。
無数のフラッシュが光る中、ハワード・ウェブの笛でキックオフ。
開始46秒、ブスケッツにファン・ペルシーがいきなり危険なキックをお見舞い。
これが長く激しい熱戦の狼煙となる。
スペインの布陣を見ると、ドイツ戦とはイニエスタとペドロの配置が違う。
ペドロが右、イニエスタが左。相手の左SBファン・ブロンクホルストを意識してのことか。
5分、セルヒオ・ラモスがファン・ブロンクホルストに倒されて得たFK、
チャビのキックは、ファン・ペルシーに競り勝ったセルヒオ・ラモスの頭に合い、
ボールも枠に飛ぶが、ステケレンブルフが横っ飛びでファインセーブ。
まずはスペインがセットプレーから決定的なシーンを創出する。
構図はポゼッションのスペインと、前から積極的にプレスを掛けるオランダ。
8分、シャビ・アロンソの横パス、
スナイデルのプレスを受けたブスケッツが軽率に流すと、
裏から忍び寄っていたカイトはボールを奪ってフィニッシュ。
シュートはカシージャスがキャッチしたが、
これもオランダが考える1つの狙い。スペインは命拾い。
スペインはボールを回しながら、
斜めに走り出したビジャを使う裏へのパスが10分までに3度。
オランダCBの背後を突いていこうという意識が垣間見れる。
11分、イニエスタが右へ展開、セルヒオ・ラモスはカイトを振り切って
エリア内から強引にシュートを放つと、ハイティンハが何とかクリア。
その流れからショートコーナー、シャビ・アロンソの右クロス、
ファーでフリーのビジャが左足ボレーで狙うも、ボールはサイドネットの外側に。
スペインがラッシュ。畳み掛ける。
タイトさの象徴となる数字が1つ。
開始15分でファン・ペルシーのパス総数は4、ビジャの総数は2。
どちらも1トップにはボールを入れさせない。前で基点を作るのは難しそうだ。
オランダのファーストシュートは18分、
プジョールがイエローカードを受けながらロッベンを潰して取られたFK、
38mの距離をスナイデルが狙うも、カシージャスはガッチリとキャッチする。
ここからはチャンスこそ少ないものの、激しいつばぜり合いが続く。
22分にファン・ボメル、23分にセルヒオ・ラモス、28分にデ・ヨンク、
30分までにイエローカードは両チーム合わせて5枚。
中でもファン・ボメルは常に激しく、そしていい意味でも悪い意味でも汚い。
ここまでのゲームでも相手を挑発するような危険なプレーは目立っていたが、
それでもギリギリでカードを貰わないさまは、芸術的ですらあったと思う。
ただ、デ・ヨンクのファウルは、スパイクの裏がシャビ・アロンソの胸にヒットしていた。
ファイナルの前半とはいえ、これはレッドカードが妥当だったのではないか。
オランダのハイプレスは効いている。スペインのパス回しも、その激しさにブレる。
ポゼッションと主導権は必ずしも結び付いていない。
34分、珍しいシーン。
カシージャスとプジョールの接触でスペインがボールを外へ出した一連から、
ハイティンハがロングキックでスペインに返すが、
バウンドが弾んでカシージャスはキャッチできない。
ファン・ペルシーはCKをカシージャスに返すと、場内からも拍手が起きた。
37分、オランダのCKはサインプレー、
ロッベンのキックはエリア外から走り込んだファン・ボメルが左へ、
このボールはフリーのマタイセンの下へ送られたものの、シュートは当たらず。
おそらく練習どおりの形だったはずだが、ゴールは陥れられず。
38分、ペドロがドリブルから強引な左足ミドルを枠の右側へ。
これがスペインは26分ぶりのシュート。チャンスはなかなか創れない。
前半終了間際がオランダ、スナイデルが蹴ったFKの流れ、
スペインゴール前でオランダがボールを拾い、ファン・ペルシーの落としから、
ロッベンが得意の右サイドからシュートを放つと、カシージャスが弾き出す。
ポゼッションは44%対56%でスペイン。
シュート数も3本のオランダに対して、スペインは4本。
結果的にここまでで最大の決定機はスペインが掴んだ5分のセットプレー。
オランダがうまくスペインを封じ込めた格好で、ファイナル最初の45分間は経過した。

後半もまず立ち上がりはスペインがラッシュ。
48分、チャビのCK、プジョールのヘディング、カプデビラは空振り。
49分、シャビ・アロンソはイニエスタとのワンツーでエリア内へ入ると
ファン・ボメルともつれて倒れるも、ホイッスルは鳴らず。
52分はオランダ、珍しく20秒以上近いキープから、
最後はロッベンがやはり右サイドから狙ったミドルはカシージャスがキャッチ。
それでも、このシーンもそうだが徐々にオランダも
ボールを保持しながら左右の幅を使うようなシーンが出てきている。
キーマンはやはりロッベン。
前半からそうだったが、スペインもここは当然相手のキーだと、
彼が持った時には必ず2人以上で寄せるような形を採っていたにも関わらず、
ファウル以外で止めるのはなかなか難しく、手を焼いていた。
3戦目からの登場だったが、もう本調子と言っていいだろう。
これで本調子じゃなかったらどんだけ凄いんだ。
55分のスペイン、セルヒオ・ラモスが倒される。
倒したファン・ブロンクホルストにはチーム4枚目のイエローカード。
右27mのFKはチャビ、ボールは枠の右に外れる。
セットプレーは取れているが、スペインも流れの中からはいいシーンが生まれない。
57分、ビジャへのファウルでハイティンハにもイエローカード。
スペインはボールをタッチに出し、ファン・ボメルはお返しとして右足アウトで
スペイン陣内深くのスローインになるようなボールを蹴り出す。
場内からはブーイング。スペインの控え選手もベンチ前へ出てくる。
デル・ボスケも嫌味たっぷりに拍手。チャビも元チームメイトの行為に激しい口調。
ルール上は問題ないが、サッカーとして見ればいただけない。
ファン・ボメルは涼しい顔。
60分、先に動いたのはデル・ボスケ。ペドロに替えてヘスス・ナバスを投入。
よりファン・ブロンクホルストのサイドを徹底して攻略する構えか。
しかし、62分にここまでで最大の決定機を掴んだのはオランダ。
カイトとの接触で一旦ピッチを離れたピケが戻った直後、
スペインが一瞬フワフワしたラインコントロールになる。
中盤で高く浮いたボールがこぼれ、拾ったスナイデルはすぐさまスルーパス、
ピケは背後に気付かず、カプデビラはラインコントロールし切れない。
2人の間から抜け出したのはやはりロッベン。完全にGKと1対1。
ギリギリまで動かないカシージャス。ロッベンもタメる。
カシージャスが重心を傾けると、ロッベンは逆にシュート。
直後、頭を抱えるロッベン。ガッツポーズでカシージャスへ駆け寄るプジョール。
体はシュートと逆方向に流れながら、右足だけが反応してボールを弾き出すカシージャス。
これを見たら、他のGKに軽々しく“守護神”なんてフレーズは使えないだろう。
まさにゴールへ立ちはだかった“神”。オランダが掴んだ先制機は泡と消える。
これで勢いを得たスペインが、ここからはオランダを一方的に攻め立てる。
69分、チャビがイニエスタとのワンツーから右へ展開、
ヘスス・ナバスは対面のファン・ブロンクホルストを抜き切らずに高速クロス、
ハイティンハのクリアは小さく、ビジャの目の前へボールはこぼれたが、
ハイティンハが倒れながらシュートブロック。
そのCK、チャビのキックはカイトがクリア、拾ったシャビ・アロンソのクサビから、
カプデビラの枠内シュートはステケレンブルフがキャッチ。
この時間帯、特に“槍”としてチームへ推進力を与えたのはヘスス・ナバス。
オシムさんにはエゴイストだと評されていたようだが、
古くはチキやミチェル、そしてムニティスやデ・ペドロ、ホアキン、ビセンテなど
常に重宝されてきたスペイン代表の純粋なサイドアタッカーの系譜を
今回の代表ではただ1人継承している、この24歳のアグレッシブな仕掛けに、
堅い堅いオランダ守備陣も苦労していたのは間違いない。
ファン・マルヴァイクも71分に動く。
守備に忙殺されていたカイトに替えて、エリアを投入。
ヘスス・ナバスに蹂躙されていた左サイドに、抑止も兼ねてか切り札を送り込む。
74分、イニエスタがハイティンハに倒されて獲得したFK、
中央左、ゴールまで26m、ビジャのキックはゴール右へ外れる。
76分、ヘスス・ナバスはシャビ・アロンソとのワンツーで右サイドを抜け出し、
ファーサイドまで届いたクロス、ビジャのボレーはヒットせず。
1分後、チャビは左に大きく開いたビジャへ展開、
受けたチャビはワンタッチでビジャへ、ビジャはチャビへリターン、
チャビはトラップで中へ入り、自ら空けたスペースにラストパス、
ビジャのシュートはファン・デル・ヴィールがブロックしたものの、
2人だけで4本のパスを繋いでのフィニッシュ。当たり前だがレベルは高い。
直後のCK、チャビのキックにまったくのフリーでセルヒオ・ラモスが
ヘディングで合わせるも、ボールはクロスバーを越える。
スペインからすればあまりにも痛い逸機。スコアを動かせない。
81分、右サイドからシャビ・アロンソのパスを
イニエスタは超人的なファーストタッチでハイティンハを置き去りにして、エリアへ侵入。
ここをスライディングで止めたのはスナイデル。
イニエスタは倒れたが、明らかにボールへ行っている。
イニエスタをスナイデルが抱き起こし、2人は笑顔。フェアな攻防だ。
そして83分、耐えていたオランダにこの日2回目の決定機が訪れる。
デ・ヨンクのクリアをファン・ペルシーが頭ですらすと、
ピケとプジョールを後方から爆発的なスピードでまくったロッベンが追い抜く。
前に入られたプジョールは退場覚悟ですがりつくが、
振り払ったロッベンは右にドリブル、
ところがこれも完全に読み切ったカシージャスが飛び出してキャッチ。
一瞬で押し寄せた恐怖を、またも“守護神”が拭い去る。
90分で決着付かず。
ゲームは前回大会のファイナル同様、延長戦へ突入した。

ここから輝いたのは、86分にシャビ・アロンソとの交替で
華麗な中盤にさらなる彩りを加えるべく送り込まれたセスク。
正確な技術は言うまでもなく、十分なエネルギーも搭載している。
92分、中央からの崩し、セスク、イニエスタと繋いで
セスクが接触で転倒、イニエスタも接触で転倒、エリア内でチャビも転倒。
ハワード・ウェブの笛は鳴らず。
チャビのキックは、背後から寄せたハイティンハの左足を捉えていたが、
PKは取ってもらえない。ここでその笛は吹けないか。
95分、オランダのパスを中盤でブスケッツが引っ掛けて縦へ、
イニエスタのスルーパスがセスクに届く。GKと1対1。
シュートはステケレンブルフが左足でブロック。
スペインも決定的なチャンスを迎えたが、ここでもゴールは生まれない。
96分はオランダ、スナイデルのCKに飛び出したカシージャスとセスクが接触、
フリーのマタイセンが頭に当てたが、枠には飛ばせず。
99分のスペイン、今度はセスクのスルーパスからイニエスタが抜け出すも、
判断が一瞬遅れるとファン・ブロンクホルストが体を寄せてピンチを摘み取る。
ここでファン・マルヴァイクは2枚目のカードを切る。
デ・ヨンクを下げて、ファン・デル・ファールトを投入。120分で試合を決めに来たか。
101分はスペインにビッグチャンス、
カシージャスのスローイングはセンターサークルのセスクまで届く。
ビジャが右へ流し、受けたヘスス・ナバスは強引にシュートを狙うと、
対面のファン・ブロンクホルストに当たり、
ステケレンブルフも逆を突かれるが、ボールはわずかに枠の左へ外れる。
104分には中央からセスクがスルスルとドリブルで持ち上がり、
3人に囲まれながら放ったミドルはゴール右へ。
105分、ブラーフハイトとの交替でファン・ブロンクホルストがベンチへ下がる。
南アフリカの地で偉大な選手のキャリアが、その幕を閉じた。
スペイン圧倒もゴールは記録されず、勝負は最後の15分間へ。

デル・ボスケもここで最後のカードを切った。
満を持して登場したのはトーレス。替わるのはビジャ。
今大会5ゴールの得点王から、ノーゴールのエースへ。
ここに来てデル・ボスケが勝負師の顔を覗かせる。
トーレスはファーストタッチもボールが足に着かない。
この状態で何か違いを生み出せるのだろうか。
109分、セスクのクサビをイニエスタがダイレクトで落とすと、
チャビもダイレクトでラストパス、抜け出しかけたイニエスタをハイティンハが倒す。
オランダに出された7枚目、両チーム通じて10枚目のイエローカードは
初めて同じ選手へ2度目の提示。
ハイティンハ退場。残り11分、スペインがここで数的優位を得る。
チャビのFK、21mの距離もボールはクロスバーの上へ。
どうもこのボールとの相性は悪いままだ。
オランダは空いたCBにファン・ボメルが下がった
115分、エリアがドリブルから奪ったFK、
ここまで5ゴールのスナイデルは30m強の距離を直接狙うと、
カベのセスクに当たってゴールの左側へ逸れる。
明らかなコーナーキックだったが、ハワード・ウェブはゴールキックを指示した。
そしてサッカー・シティが鳴動する。
スペインはエリアのドリブルをセスクとセルヒオ・ラモスでストップ、
プジョールがヘスス・ナバスへ付けると、ドリブル開始。
10m、20m、30m、グイグイと突き進み、中へ入るとブラーフハイトがカット、
拾ったイニエスタはノールックのヒールパス、
セスクのパスはロッベンに当たるも、拾ったヘスス・ナバスは左へパス、
受けたトーレスは精度の低いクロスを送るが、
ファン・デル・ファールトは左足に当てるのが精一杯、
こぼれたボールをセスクが拾って、素早く右に開いたイニエスタへラストパス、
浮いたトラップにも構わず、右足をボレーで振り抜くと、
ボールはステケレンブルフの手を弾いて、ゴールネットへ到達した。
その時間、115分55秒。
ベンチからも全員が疾走。広がる歓喜の輪。
カシージャスはゴール前で泣いている。
ユニフォームを脱いだイニエスタのアンダーシャツには
「DANI JARQUE SIEMPRE CON NOSOTROS」の文字。
スペインに、そして亡き友人に捧げた魂の一撃。
これがアンドレス・イニエスタ。スペイン、土壇場で1点のリードを奪う。
着実に1秒1秒と時間を殺していくスペイン。
焦るオランダはパワープレーも精度が上がらない。
セルヒオ・ラモスが、プジョールが、カプデビラが跳ね返す。
トーレスが倒れた。再び負傷か。ピッチの外へ運び出される。ここで人数は9対9に。
ステケレンブルフのキック、2本のヘディングが繋がるも、
ボールはスペインのラインを割ってゴールキックへ。
122分49秒、ヨハネスブルグの闇夜に今大会最後となるホイッスルの音が溶けた。
ピッチに映し出される勝者と敗者の残酷なコントラスト。
ワールドカップにその名を刻む8番目の王者はスペインに!

15試合目で初めて土が付いたオランダ。
“美しく散る”ことを美学とし、
いつの時代でも“いいサッカー”を貫いて来たオレンジ軍団が、
勝利を何よりも希求する指揮官に率いられ、
内包していたモロさを取り去ることで、強いチームを築き上げた。
その挑戦はあと一歩で過去と同じ結果を強いられることとなったが、
やはりオランダは今回も“美しく”散ったと言っていいだろう。

1934年に初めてワールドカップへ参加してから76年。
過去12回の出場中、ベスト8の壁を突破したのは1回のみ。
勝負弱さに定評のあったスペインを、
バルサの成功が、そしてアラゴネスに率いられたEUROの成功が劇的に変えた。
その勝者のメンタリティは、初戦の敗戦から立ち直り、
決勝トーナメントの4試合すべてで1-0の勝利を挙げてきたことによって
十分に証明されただろう。
“一番うまいチーム”から“一番強いチーム”へ。
南アフリカでワールドカップの歴史に新たな伝説が書き加えられた。

オランダ 0×1 スペイン

【得点者】
スペイン:イニエスタ②(116分)
【警告/退場】
オランダ:ファン・ペルシー①(15分)、ファン・ボメル①(22分)、デ・ヨンク①(28分)
      ファン・ボロンクホルスト①(54分)、ハイティンハ①(57分)②(109分)→退場
      ロッベン①(84分)、ファン・デル・ヴィール①(111分)、マタイセン①(117分)
スペイン:プジョール①(16分)、セルヒオ・ラモス①(23分)、カプデビラ①(67分)
      イニエスタ①(118分)、チャビ①(120+1分)
【交替】
オランダ:カイト→エリア(71分)
      デ・ヨンク→ファン・デル・ファールト(99分)
      ファン・ブロンクホルスト→ブラーフハイト(105分)
スペイン:ペドロ→ヘスス・ナバス(60分)
      シャビ・アロンソ→セスク(87分)
      ビジャ→トーレス(106分)
【AD的Man of the Match】
アンドレス・イニエスタ(スペイン)

写真は、関係ないシリーズから
なんか龍馬が降りてきそうな「高知・桂浜」
64試合終わりました。
皆さん、ありがとうございました。
126katsurahama.jpg
AD土屋

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(63)3位決定戦 ウルグアイ×ドイツ

  • 2010年07月11日 07:28
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3位決定戦
2010/7/10 20:30 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
ウルグアイ×ドイツ

天候:曇り時々雨 気温:14度 観客:36,254人
主審:ベニト・アルチュンディア(メキシコ)

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
4 ホルヘ・フシーレ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)
3 ディエゴ・ゴディン
22 マルティン・カセレス
MF
17 エジディオ・アレバロ
15 ディエゴ・ペレス
16 マキシ・ペレイラ①
10 ディエゴ・フォルラン④
7 エディンソン・カバーニ
FW
9 ルイス・スアレス③
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
6 マウリシオ・ビクトリーノ
19 アンドレス・スコッティ
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
11 アルバロ・ペレイラ①
14 ニコラス・ロデイロ(負傷)
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-2-3-1)
--------スアレス----ーーーー
------------------
-カバーニ---フォルラン---M・ペレイラ-
-----アレバロ---ペレス-----
------------------
-カセレス-ゴディン-ルガーノ-フシーレ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【ドイツ】
GK
22 ハンス・ヨルク・ブット
DF
20 イェロメ・ボアテンク
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ①
4 デニス・アオゴ
MF
6 サミ・ケディラ
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー(C)
13 トーマス・ミュラー④
8 メスト・エジル①
2 マルセル・ヤンゼン
FW
19 カカウ①
SUB
1 マヌエル・ノイアー
12 ティム・ヴィーゼ
5 セルダル・タスキ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
16 フィリップ・ラーム
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
10 ルーカス・ポドルスキ②
11 ミロスラフ・クローゼ④
23 マリオ・ゴメス
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------カカウ--------
-------------------
-ヤンゼン---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
アオゴ-フリードリッヒ-メルテザッカー-ボアテング
-------------------
--------ブット--------

【マッチレポート】
最大の目標であるファイナルへの進出が絶たれて3日と4日。
最後の1試合は3位を決めるこのゲームになってしまったが、
どちらが勝っても初優勝のファイナルとは違って、
ワールドカップでの経験も豊富な両チームの激突。
今大会でおそらく最大のサプライズとも言うべき、ベスト4進出を果たしたウルグアイ。
タバレスが最後の一戦に選んだメンバーは
ここまで左SBとして出場してきたフシーレを右SBで起用し
M・ペレイラが一列上がって右SHへ。
左SBはオランダ戦同様にカセレスで、CBにはルガーノが帰還。
最終ラインを大きく組み替え、前線にはスアレスも出場停止明けで戻ってきた。
対するレーヴは大幅な入れ替えを敢行。
まずGKはノイアーではなく、36歳のブットがワールドカップデビュー。
こちらもここまで左SBだったボアテングが右SBに移り、
その左SBには今大会初出場のアオゴ。
中盤左SHはポドルスキを外してヤンゼンを、CFにはカカウを選択して、
前回に続く2大会連続3位を目指す。
さて、ゲームが始まるとスペイン戦での反省からか、
まずはドイツがボールをしっかり回し、ウルグアイが受け止める展開に。
ただ、いきなり5分にワールドカップデビューのアオゴが、
ペレスに足の裏を向けてタックル。
アルチュンディア主審はイエローカードを提示したが、
レッドでもおかしくないようなプレー。レーヴもちょっとヒヤリとしたことだろう。
先にチャンスを掴んだのは押されていたウルグアイ。
6分、ゴールまで30m強のFKはフォルラン、
蹴ったボールはカベに入っていたカカウがハンドで止めたという判定で
さらに近い位置からのFKへ。カカウにはイエローカード。
今度は20m強の位置から再びフォルランが放ったシュートは、
ボール約2個分、枠の左へ。外れたものの精度は低くない。
10分、今度はドイツにCKのチャンス、
エジルのキックをスアレスに競り勝ったフリードリッヒが頭で合わせると、
ボールはクロスバー直撃、ミュラーが押し込むもゴディンが何とかクリア。
お互いにセットプレーから1回ずつ得点機を創り合った。
ここからはボールを支配するドイツもなかなかゴール前に
迫っていくシーンまで持ち込めないまま、焦れるような時間が続いたが、
1本の積極的なシュートチャレンジがゲームを動かす。チャレンジしたのは、
ラームに替わってキャプテンマークを巻いたシュヴァインシュタイガー。
19分、ショートカウンター気味にケディラから
左サイドの深い位置でボールを受けたヤンゼンに
下がって対応したM・ペレイラのクリアは中央にいたシュヴァインシュタイガーへ、
2タッチで収めると30m以上ある距離から強烈なシュートを見舞う。
揺れて落ちたボールに、ムスレラは弾くのが精一杯。
詰めていたのは、“ゲルト”のような狡猾さでミュラー。
準決勝ではスタンドで苦虫を噛み潰していた20歳が大会5ゴール目。
まずはドイツが1点をリードするが、これがスペクタクルなシーソーゲームの
ほんの序章だとは、この時まだ知る由もない。
ドイツが特にこの立ち上がりの25分くらいまで、
スペイン戦と最も違った部分は、やはり前への推進力だろう。
ミュラーとヤンゼンの両SHが縦へとボールを要求していったのはもちろん、
前の試合ではほとんど攻撃に関与できなかったケディラも
前へと出て行くシーンが目立ち、これにシュヴァインシュタイガーも
うまく後方支援や自身のチャレンジを組み合わせて、中盤を支配していった。
今更ではあるが、これが何でスペイン相手にできなかったのかと思ってしまう。
25分、ウルグアイは右サイド、フシーレが付けたボールを
大きなブーイングを浴びながらスアレスがアオゴを背負って、
強引にクロス気味のシュート、こぼれをフォルランが頭で狙うも
メルテザッカーが体でブロック。ようやく2枚看板で流れの中からチャンスを創る。
すると28分、中盤でボールを持ったシュヴァインシュタイガーへ
ペレスが獰猛に襲い掛かるとボールカットして、すぐにスアレスへ。
カウンターはウルグアイ3人にドイツ2人。
フォルランが右に流れ、スアレスはそれを横目に左のカバーニへラストパス、
ワントラップで素晴らしいコントロールを見せたカバーニは
飛び出したブットの右側へ冷静に流し込む。
まるでドイツのお株を奪うようなカウンター炸裂。1-1、ゲームは振り出しに戻る。
やはり見逃せないのはペレスのボール奪取だろう。
この男とアルバロで組むドイスボランチのボール奪取力、
そして何者をも恐れない果敢なチャレンジは、見る者の胸を熱くさせる。
モナコとペニャロールには多くのオファーが殺到するのではないか。
このゴール以降は、ドイツの攻撃を速いボールアプローチで抑え込む
ウルグアイが攻められながらも、主導権を握っているような展開。
42分もウルグアイ、
ケディラの横パスを全力で戻ったM・ペレイラがカットすると、
ペレスは2タッチで縦へ、フォルランは2タッチでスルーパス、
ボールを奪ってからわずか6秒、2本のパスでスアレスが抜け出す決定機。
シュートはわずかにゴール左へ外れたが、
今日に限っては展開の妙もあってウルグアイのカウンターがハマる。
攻守の切り替えで上回り始めたウルグアイがリズムを引き寄せて
前半は同点のまま、ハーフタイムを迎えた。

後半もまず大きなチャンスを掴んだのはウルグアイ。
48分は左サイド、カバーニ、スアレスと繋いで、
フォルランは右足アウトでダイレクトスルーパス、
フリーで抜け出したカバーニは、やや角度がなくなりブットがセーブ、
こぼれをカバーニが戻して、スアレスのシュートは再びブットがセーブ。
この3人でのアタックは実に危険な香りを漂わせる。
そんな中、今大会でも屈指のゴラッソが生まれたのは51分。
カカウのバックパスをかっさらったアルバロが
スアレスとのワンツーから右サイドを抜け出してクロス、
フォルランは豪快なダイレクトボレーをワンバウンドでネットに突き刺す。
ブット、一歩も動けず。タバレスも吼える。
アイデア、チャレンジスピリット、テクニック、すべてが融合したスーパーな一発。
やはりフォルラン。これでビジャ、スナイデル、そしてミュラーに並ぶ5ゴール目。
ウルグアイが華麗に逆転してみせた。
しかし、ゲルマン魂の発露はその5分後。
56分、右サイドでボールを持ったボアテングは絶妙の弧を描く高速アーリークロス、
これが飛び出したムスレラとフシーレの間を抜けて、ヤンゼンの頭にドンピシャ。
ここまでのゲームとは違うポジションを任された
サイドプレイヤー同士で生み出した同点ゴール。今度はドイツが追い付いてみせる。
ただ、それでも依然としてゲームの流れはウルグアイ。
60分、スアレスはフォルランからのリターンを受けると、
右に持ち出しシュートを放つも、フリードリッヒがブロック。
62分、カウンターから右サイドで受けたスアレスは
カットインから強烈な30mミドルを枠内へ飛ばし、ブットが何とかセーブ。
もはやスアレスはどんどん音量を増す自分へのブーイングを
燃料にしているかの如く、果敢にゴールを狙い続ける。
65分、ブットのキックはカバーニがカット、
スアレスとのワンツーで抜け出しかけるとシュヴァインシュタイガーのクリアは、
メルテザッカーの背中に当たって、フォルランの目の前へ、
シュートは飛び出したブットがブロック。
5分間で3回の決定的なチャンス。ウルグアイがドイツを攻め立てる。
69分、バックスタンド側での攻防、
アオゴに体を入れられたM・ペレイラは、
一度体勢を崩しながらもアオゴへ頭からタックル。
当然ファウルを獲られたが、まるでラグビーのようなプレーに
M・ペレイラの、そしてウルグアイの魂を見る。
これが彼らをここまで押し上げた1つの要因なのは間違いない。
73分、レーヴは1枚目のカードで前線を変える。
カカウOUTでキースリンクIN。なかなか出番の来なかった9番がピッチへ。
76分、左サイドでアオゴとのパス交換から
そのキースリンクがうまくDF2人の間をすり抜けると、シュートはムスレラが正面でブロック。
1ついいシーンを創出する。
77分、タバレスも1枚目のカードを切る。
奮闘したペレスを下げて、オランダ戦2アシストのガルガーノを投入。
中盤をやや攻撃的なメンバー構成にシフトする。
81分、レーヴ2枚目のカードはクロース。
ヤンゼンがベンチに下がり、そのまま左SHに配された。
そして82分、この日2度目の逆転ゴールが生み出される。
エジルの右CK、ファーへ流れたボールをフリードリッヒがヒザで中へ、
ルガーノが懸命にブロックしたが、浮き球へ真っ先に反応したのはケディラ。
フワリと、確実に、ボールは緩やかな軌道を辿り、雨に濡れたゴールネットへ包まれた。
バラック不在を補って余りある働きを、7試合に渡り披露し続けていた
23歳の代表初ゴールは、勝利を大きく引き寄せる貴重な一発。
ドイツが再び1点のアドバンテージを得た。
92分、スアレスがフリードリッヒにエリアすぐ外で倒される。
正真正銘のラストプレー。キッカーは当然フォルラン。
3歩の助走から放たれたキック、狙ったのは85分前と同じゴール左上。
スピードもコースも申し分ない。ブットも届かない。
直後、クロスバーにボールが当たる乾いた音が聞こえ、
その2秒後にアルチュンディア主審は試合終了を告げるホイッスルを吹いた。
両チームがお互いの健闘を讃え合う。
素晴らしい3位決定戦。場内ではいつまでもブブゼラが鳴り響いていた。
7試合で16ゴール。その破壊的な攻撃力で世界を驚かせたドイツ。
大会前にはエンケの不幸、バラックやアドラー、ヴェスターマンの離脱など
不安要素ばかりが目に付く中で、チャンスを得た若い選手が見事に台頭。
中堅、ベテランとの融合も抜群で、新生ドイツを大きくアピールして見せた。
今大会のベストチームという評価は、おそらく全世界が一致する所。
今後へ向けての確かな手応えと銅メダルを胸に、南アフリカを後にする。
グループAを無失点で首位通過。決勝トーナメントに入ってからは、
韓国に競り勝ち、ガーナをPK戦で沈め、オランダにもあと一歩まで肉薄し、
最終的に4位という栄誉を手に入れたウルグアイ。
正直言って、誰が彼らの躍進を予想し得ただろうか。
個々の能力を足した数値なら、もっと上のチームはたくさんあっただろう。
しかし彼らには誰にも真似できない“闘う”スタイルが明確に存在していた。
前回のベスト4は40年前。優勝に至っては60年前まで遡る。
古豪復活と世間は呼ぶかもしれないが、ドイツと同様に
新生ウルグアイの誕生だと私は表現したい。
最後の4チームへ残るにふさわしいグッドルーザーだった。
これで残るはあと1試合。
8カ国目となる新王者誕生の瞬間はもうすぐそこまで来ている。

ウルグアイ 2×3 ドイツ

【得点者】
ウルグアイ:カバーニ①(28分)、フォルラン⑤(51分)
ドイツ:ミュラー⑤(19分)、ヤンゼン①(56分)、ケディラ①(82分)
【警告/退場】
ウルグアイ:ペレス①(61分)
ドイツ:アオゴ①(5分)、カカウ①(7分)、フリードリッヒ①(90+2分)
【交替】
ウルグアイ:ペレス→ガルガーノ(77分)
        カバーニ→アブレウ(88分)
ドイツ:カカウ→キースリンク(73分)
    ヤンゼン→クロース(81分)
    エジル→タスキ(90+1分)
【AD的Man of the Match】
エジディオ・アレバロ(ウルグアイ)

写真は、ワールドカップクラスの決戦地「関ヶ原」
084sekigahara kessen.jpg
AD土屋

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ワールドカップ・ベスト4ベストイレブン

  • 2010年07月09日 21:19
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決勝はオランダ×スペイン!
3位決定戦はウルグアイ×ドイツ!
もうあと2試合ですよ。とうとう終わっちゃうんだなあ。
ということでベスト4ベストイレブンです。相変わらず語呂悪いです。

GK
イケル・カシージャス(スペイン)
☆他の3人と大差はないが、唯一の完封だったしクロースのシュートブロックはキーになった。
DF
マキシ・ペレイラ(ウルグアイ)
☆カイトとの走り合いで消耗した体に鞭打つ92分のゴールは見事。
カルレス・プジョール(スペイン)
☆誰よりも高く飛んだ決勝ゴール。178センチのスーペルマン。
ペア・メルテザッカー(ドイツ)
☆上げられない最終ラインでよくビジャを抑えた。終盤には最前線でも奮闘。
ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(オランダ)
☆おそらく現役最後のゴールを信じられないロングシュートで飾った。
MF
ワルテル・ガルガーノ(ウルグアイ)
☆初スタメンにも関わらず、中盤の中央で攻守に渡って効いていた。
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
☆やや幸運もあったが、ここに来ての3戦連発はそれだけで片付けられない。
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)
☆スペインの勢いに飲み込まれたチームの中で、ただ1人ゲルマン魂を見せた。
シャビ・アロンソ(スペイン)
☆ドイツ戦の中距離パスはほとんど精密機械。シュートへの意欲も高かった。
FW
ペドロ・ロドリゲス(スペイン)
☆今大会初スタメンに応え、決勝点にも絡む。バルサのカンテラ出身らしい対応力見せた。
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)
☆負傷を抱えていたなら、より一層あのゴラッソが光る。3位決定戦にも是非出て欲しい。

最新の得点ランキングです。☆はまだ試合が残っている選手。
①5点 
ダビド・ビジャ(スペイン)☆
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)☆
③4点 
トーマス・ミュラー(ドイツ)☆
ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)☆
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)☆
ロベルト・ヴィッテク(スロヴァキア)
ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン)
⑧3点
ルイス・スアレス(ウルグアイ)☆
アサモア・ギャン(ガーナ)
ルイス・ファビアーノ(ブラジル)
ランドン・ドノヴァン(アメリカ)

同じく最新のアシストランキング(AD土屋調べ)です。☆も同様。
①3点
トーマス・ミュラー(ドイツ)☆
メスト・エジル(ドイツ)☆
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)☆
ディルク・カイト(オランダ)☆
カカー(ブラジル)
⑤2点
ルーカス・ポドルスキ(ドイツ)☆
ワルテル・ガルガーノ(ウルグアイ)☆
ロビン・ファン・ペルシー(オランダ)☆
キ・ソンヨン(韓国)
リオネル・メッシ(アルゼンチン)
アルトゥール・ボカ(コートジボワール)
マウリシオ・イスラ(チリ)

決勝でどちらかが点を取って単独得点王となりますかどうか。
過去にこの2つの国から得点王が出たことはありません。
ただ、やっぱり名前的にゲンのいいミュラーと
ワールドカップ史上の得点王もかかってくるクローゼも不気味な存在。
3位決定戦も見逃せませんよ~
写真は魚津水族館の看板。ここでもパウル君ではないけど、
今なら生まれたばかりのイイダコの赤ちゃんが見られますよ!
DSCF4101uozu.JPG
AD土屋

AD土屋

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(62)準決勝 ドイツ×スペイン

  • 2010年07月08日 07:28
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準決勝
2010/7/7 20:30 モーゼス・マビダ(ダーバン)
ドイツ×スペイン

天候:曇り 気温:18度 観客:60,960人
主審:ヴィクトル・カサイ(ハンガリー)

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ①
20 イェロメ・ボアテンク
MF
6 サミ・ケディラ
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー
15 ピオトル・トロホウスキ
8 メスト・エジル①
10 ルーカス・ポドルスキ②
FW
11 ミロスラフ・クローゼ④
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
2 マルセル・ヤンゼン
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
19 カカウ①
23 マリオ・ゴメス
13 トーマス・ミュラー④■■(警告累積による出場停止)
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------クローゼ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---トロホウスキ-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
ボアテンク-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム
-------------------
--------ノイアー--------

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
8 チャビ・エルナンデス
FW
18 ペドロ・ロドリゲス
7 ダビド・ビジャ⑤
6 アンドレス・イニエスタ①
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
20 ハビ・マルティネス
21 ダビド・シルバ
22 ヘスス・ナバス
9 フェルナンド・トーレス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-3‐3)
--------ビジャ--------
-ペドロ-----------イニエスタ-
-------------------
-----X・アロンソ--チャビ-----
--------ブスケッツ--------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【マッチレポート】
EURO2008ファイナルの再戦。
今大会最も高い評価をされていると言っても差し支えないチームと、
今大会最も高い評価をされていたと言っても差し支えないチームが、
ベスト4という大舞台であいまみえる。
前者はイングランド、アルゼンチンと2つの優勝候補に
それぞれ4ゴールをぶち込んで粉砕してきたドイツ。
後者はポルトガルとパラグアイを、
共にビジャの一発で振り切ってきたスペイン。
大会屈指の好ゲームになる可能性を大いに秘めた期待の一戦だ。
レーヴはここまで4ゴール3アシストを挙げているミュラーの出場停止を受けて、
トロホウスキを初スタメンで起用した以外は、おなじみの10人を並べる。
デル・ボスケは一向に調子の上がってこないトーレス外しを敢行。
3トップは右からイニエスタ、ビジャと、大会初スタメンのペドロ、
中盤はブスケッツをアンカーにチャビ、X・アロンソが前に位置する
4-3-3気味をスタートポジションにするが、
実際は3トップを含めた前の5人がかなり流動的に動いていく。
さて、ゲームが始まると想像とは違う展開がそこには待ち受けていた。
キックオフしたドイツは開始20秒でボールを手放してから
再び2本以上のパスを繋げるまでに3分強の時間を要する。
その間にピッチ上で繰り広げられていたのはスペインの滑らかなボール回し。
3トップのワイドに入ったイニエスタとペドロも
中に絞って積極的にボールを受けるシーンが多く、
その空いたスペースにはS・ラモスとカプデビラ、両SBが侵入して
ポゼッションからのサイドアタックを虎視眈々と狙う。
6分、ピケの縦パスから右に流れたペドロは、前を向くとすかさずスルーパス、
裏を取ったビジャのシュートはノイアーが体で止めたものの、
まずは決定的なチャンスを創出する。
14分にもスペイン、
チャビのショートコーナー、ニアでイニエスタがリターン、
チャビのパスを受けたX・アロンソはダイレクトで開いたイニエスタへ、
まったくのフリーから狙い済ました高速クロスに
プジョールがダイビングヘッドで反応し、ボールはバーの上へ消えたが、
セットプレーの面白いアイデアから決定機を掴む。
最初の15分、ボールキープ率は35%対65%でスペイン。
もう少しスペインが高いかと思っていたが、こんなものかという数字。
印象でのキープ率は2:8くらいに見える。
19分のスペイン、左サイドのX・アロンソが素晴らしいサイドチェンジ、
S・ラモスはフリーでワントラップからボレー。
枠は外れたが、ここもボアテングは絞ったペドロに対応していて、
大外の相手SBをケアしきれない。これは逆にも言えることで
トロホウスキとポドルスキは、ボールを回されているため、
比較的高い位置に釣り出されてのプレスを強いられているので、
このサイドチェンジからSBがオーバーラップというのはかなり有効。
しかもこの日のX・アロンソが繰り出す中距離弾は、日本の電車並みに正確だ。
22分、スペインのCKはメルテザッカーがクリア、
クローゼとシュヴァインシュタイガーが繋いで、今大会ナンバーワンのカウンター発動、
エジルが左サイドを上がるポドルスキに渡した時点で
スペインの守備者3人に対して、全力で走り出していたドイツの選手は6人。
しかしポドルスキはフリーにも関わらず、エジルに戻し、パスはズレる。
戻ったペドロがカット。エジルはポドルスキに不満顔。
お得意の必勝パターンもいまひとつ噛み合わない。
23分には再びドイツのショートカウンター、
ポドルスキが縦に付けると、左サイドに流れたエジルは中のクローゼへ柔らかいクロス、
クローゼはピケを切り返しでかわすも、カバーしたプジョールに奪われる。
この時間帯はポゼッションこそスペインが圧倒しているものの、
ドイツももはや主導権を奪い返すのは難しいと判断したか、
前からのプレスもそれほど行かず、ブロックを作って待ち受けるような形。
こうなるとスペインも初戦で証明されていたように、なかなか崩し切るまでには至らない。
30分にX・アロンソが一本打っとけ的な形で放ったミドルが、
チーム11分ぶりのシュート。試合はかなり固まってしまう。
32分にはドイツにようやくいい形が。
クローゼの正確なポストワークから、トロホウスキ、ラームと繋いで、
再び戻ってきたボールをトロホウスキが左足ミドル、
カシージャスがうまくCKに逃げたが、パンチ力のあるシュート。
これでドイツにとってようやくこのゲーム最初のシュートが記録された。
45+1分、少しボールを持てるようになってきたドイツはポゼッションから
トロホウスキがクサビ、クローゼは巧みにターンすると中央フリーのエジルへラストパス、
エジルはS・ラモスともつれて倒れるも、カサイ主審の笛は鳴らず。
スローで見ると、S・ラモスの足は確かにエリアの外でエジルに引っかかっていたが、
転倒はその後で芝生に足を取られて滑ったような形。カサイ主審はよく見ていた。
少しずつスペインペースにドイツがアジャストしていったような展開で前半は終了したが、
試合前の期待感から考えればちょっと拍子抜け。
残念な印象の拭えない45分間はスコアレスとなった。

後半も流れは変わらない。
48分、X・アロンソがルーズボールをワンタッチで正確に右へ、
ペドロは1人で10秒はドリブルして3人を翻弄して中へ戻すと、
上がって来たX・アロンソのシュートはヒットしなかったものの、
かなりハイレベルな形でのフィニッシュ。
50分、チャビ、ペドロ、S・ラモス、チャビと回して
X・アロンソの左足シュートは枠の左に逸れたが、この崩しも秀逸。
スペインは明らかに立ち上がりからギアを上げてきている。
レーヴは52分に1枚目のカードを切った。ハンブルク同士の交替。
左SBのボアテングが下がり、ヤンゼンが入る。
あまりにも高い位置を取られ過ぎているS・ラモスへの抑止力だろう。
ドイツは全体的に押し込まれ続ける中で、
シュヴァインシュタイガーの存在感が際立つ。
中盤でのフィルターとしてこのゲームではただ1人、
相手のボール回しにプレスを掛けて奪うシーンもあり、
無限に生まれるのではないかというようなスペインのチャンスを
可能な限り摘み取っていく。大会屈指のセントラルMFなのは間違いない。
58分、スペインの津波がドイツを飲み込む。
左サイド、イニエスタとのワンツーで抜け出したカプデビラの折り返し、
X・アロンソの落としをペドロがシュート、ノイアーがファインセーブで逃れるも、
こぼれを拾ったX・アロンソはヒール、イニエスタがエリア内は侵入し、
左から中へ送るも、ビジャはわずかに届かず。
ポドルスキがルーズボールを拾ったが、ミスパスをすぐにまた奪われる。
X・アロンソ、S・ラモス、ブスケッツ、チャビと回っている間にも
ドイツはラインを上げられない。
X・アロンソ、チャビと繋いで、ペドロの左足ミドルは枠を外れるも、怒涛の1分あまり。
何とか凌いだドイツ。しかし、このままじゃ最後までもたないだろう。
61分、ドイツの後半初シュート。
左サイドのスローインからヤンゼンのクロス、S・ラモスのヘディングが中へ入ると、
反応したクローゼがムリヤリ左足のボレーで狙い、
ボールはクロスバーの遥か彼方を越えていく。これが精一杯の反攻か。
この1分後、レーヴの決断。ここはある程度予想された交替。
トロホウスキを下げて、20歳のクロースが選択された。
63分、X・アロンソが柔らかいクロスを左サイドから右足で。
飛び込んだS・ラモスは一歩シュートには持ち込めなかったが、
X・アロンソが魅せる硬軟の切れ味は恐ろしい。
また、このシーンでS・ラモスに体を付けて打たせなかったのはポドルスキ。
よく戻っていた献身性が光るとは言え、10番にとってもやはり苦しいゲームだろう。
68分はビジャ、ペドロのパスを受けて、右サイドでヤンゼンと向かい合い、
抜き切らない内にクロス気味の速いシュートを打ち込む。
ノイアーもこぼさずにしっかりキャッチ。続くスペインの攻勢。
ところが、劣勢のドイツも69分にこのゲーム初となる決定機を創り出す。
久々となる10秒以上のボールキープから、左サイドをゆっくりと攻略、
ヤンゼン、ポドルスキ、エジルで8本のパスを繋いで、最後はポドルスキがクロス、
するとスペインディフェンスはピケがサイドへ釣り出されていたために、
1人ずつスライドしたことでクローゼに付いていたカプデビラの裏は、
誰1人ケアできていない。そこにいたのはどフリーのクロース。
インサイドでのボレーは、しかしカシージャスが素晴らしい反応でストップ。
中盤の構成と、3トップの守備位置との関係でできたスペインの大きな穴。
モノにしかけたドイツの前には、キャプテン“聖イケル”が立ち塞がった。
そしてピンチを脱したスペインに、とうとうその時が来る。
72分、イニエスタが奪ったCK、チャビがやや高く蹴ったキック、
ペナルティエリアの外から助走を着けて飛び込んだ178センチのプジョールは、
189センチのケディラにも、そして192センチのピケにも競り勝つ
魂のヘディングをドイツゴールに突き刺してみせる。
スペイン代表におけるもう1人の“カピタン”が挙げた
代表通算3ゴール目は、大きな大きな先制ゴール。
展開を考えてもとてつもなく意味のあるアドバンテージはスペインが得た。
攻めるしかなくなったドイツは81分、
ボランチのケディラを下げて、FWのゴメスを投入。
シュヴァインシュタイガーがワンボランチ気味になる4-4-2で勝負に出る。
81分、デル・ボスケ1枚目の決断は、意外にもビジャを下げてトーレス。
スタジアムはどよめきながら沸いているように聞こえる。
82分、スペインの決定的なカウンター、
チャビが右に出すと、ペドロは完全に一人旅、
中にはフリードリッヒとトーレスしかいない。
セオリー通り、ボールに行ったフリードリッヒ、中でトーレスは完全にフリー、
ところがペドロはフリードリッヒに2回もキレのない切り返しを試み、
よく戻ったクロースがボールをかっさらう。怒りを露にするトーレス。
ゴールを祝おうとベンチを飛び出していたスペインの控えメンバーも頭を抱える。
試合はまだ決まらない。
85分のドイツ、FKの流れからラームのフィード、メルテザッカーが頭で落とし、
シュヴァインシュタイガーがうまいコントロールで前を向くと、プジョールと接触。
ここもカサイ主審のホイッスルは鳴らない。
スローで見るとプジョールの足は掛かっているが、
シュヴァインシュタイガーもファウルをもらいに行っている。
どちらとも取れるシーンだったが、FKは与えられない。
85分、デル・ボスケは奮闘したペドロに替えてシルバを投入。
EUROの優勝メンバーが次々にピッチへ送り込まれる。
ドイツはもう196センチのCBメルテザッカーも最前線に張り付く。
後ろはラーム、フリードリッヒ、ヤンゼンの3枚、
前にはゴメス、メルテザッカー、クローゼが居並び、3-4-3で1点を奪いに行く。
スペインも狡猾に左サイドでのCKを取り続ける。
チャビ、イニエスタ、シルバ、この3人はそう簡単にボールを失わないし、
シュートへの意欲も隠し持つため、
この時間帯のドイツからすれば本当に憎々しいだろう。
93分、スペイン3枚目のカードはX・アロンソに替えて、“クローザー”マルチェナ。
スペインの集中は途切れない。
ピケが、プジョールが、S・ラモスが跳ね返す。
93分21秒、カサイ主審のホイッスルは
ワールドカップの初王者が間違いなく南アフリカで生まれることを決定する合図。
勝ったのはスペイン。圧倒的な攻撃力を評価されてきたチームが
ベスト16以降をすべて1-0の最少得点差で制する勝負強さを発揮して、
同国史上初となるワールドカップファイナリストの栄誉を、まずは手に入れた。
敗れたドイツは悔いが残るのではないか。
ここまでのゲームで見せてきたアグレッシブさは、ついぞ見られず。
一度飲み込まれてしまった流れに、結果的には最後まで抗えず
前回大会と同じく、ベスト4で涙を飲むことになった。
「もっとできた」「勝てるはずだった」「負けた気がしない」
そういう想いが、なかなかピッチを立ち去れなかった選手たちの表情に現れていた。

ドイツ 0×1 スペイン
【得点者】
スペイン:プジョール①(73分)
【警告/退場】
なし
【交替】
ドイツ:ボアテング→ヤンゼン(52分)
    トロホウスキ→クロース(62分)
    ケディラ→ゴメス(81分)
スペイン:ビジャ→トーレス(81分)
      ペドロ→シルバ(86分)
      X・アロンソ→マルチェナ(90+3分)
【AD的Man of the Match】
カルレス・プジョール(スペイン)

《決勝組み合わせ》
7/11 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
オランダ×スペイン
《3位決定戦組み合わせ》
7/10 20:30@ポートエリザベス 
ウルグアイ×ドイツ

写真は5年前にプジョールを撮った「カンプノウ」
057puyol.jpg
AD土屋

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(61)準決勝 ウルグアイ×オランダ

  • 2010年07月07日 07:18
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準決勝
2010/7/6 20:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
ウルグアイ×オランダ

天候:晴れ 気温:11度 観客:62,479人
主審:ラフシャン・イルマトフ(ウズベキスタン)

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
3 ディエゴ・ゴディン
6 マウリシオ・ビクトリーノ
22 マルティン・カセレス
MF
17 エジディオ・アレバロ
15 ディエゴ・ペレス
5 ワルテル・ガルガーノ
11 アルバロ・ペレイラ①
FW
10 ディエゴ・フォルラン③(C)
7 エディンソン・カバーニ
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
2 ディエゴ・ルガーノ
19 アンドレス・スコッティ
8 セバスチャン・エグレン
14 ニコラス・ロデイロ(負傷)
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
4 ホルヘ・フシーレ■■(警告累積による出場停止)
9 ルイス・スアレス③(退場により出場停止)
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-1-3-2)
----カバーニ----フォルラン----
------------------
-A・ペレイラ--ガルガーノ--ペレス-
------------------
--------アレバロ--------
-カセレス-ゴディン-ビクトリーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
12 ハリド・ブラルーズ
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)
MF
6 マルク・ファン・ボメル
14 デミー・デ・ゼーウ
11 アリエン・ロッベン①
10 ウェズレイ・スナイデル④
7 ディルク・カイト①
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー①
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
13 アンドレ・オーイエル
15 エドソン・ブラーフハイト
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール①
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール■■(警告累積による出場停止)
8 ナイジェル・デ・ヨンク■■(警告累積による出場停止)
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
--カイト---スナイデル---ロッベン-
-----デ・ゼーウ--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-ブラルーズ-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【マッチレポート】
韓国戦は先制弾に決勝ゴール。ガーナ戦は“大会最高の”セーブ。
決勝トーナメントに入ってからは、色々な意味でもスアレスの活躍で
頂点に輝いた1950年大会以来、60年ぶりとなる準決勝に駒を進めたウルグアイ。
そのスアレスは前述のセーブによって出場停止。
左SBのフシーレも同じく警告累積で出場停止、さらにキャプテンのルガーノは
ヒザの負傷で出場できず、切り札のロデイロも骨折で離脱と、まさに満身創痍。
タバレスは、CBにこちらも負傷を抱えているゴディンを、
左SBには今大会初出場のカセレスを起用。
中盤はアルバロをアンカー気味に配置して、その前に右から
ペレス、初スタメンとなるガルガーノ、A・ペレイラが並び、
フォルラン、カバーニが最前線に張る、4-1-3-2を選択した。
一方、1994年大会準々決勝、1998年大会準決勝と
近年では2度もその行方を阻まれたブラジルを撃破。
初出場から76年目の悲願を確実に視界へと捉え始めたオランダ。
こちらも右SBのファン・デル・ヴィールと、ボランチのデ・ヨンクが出場停止。
そこにはブラルーズとデ・ゼーウがそれぞれ入り、
CBにもブラジル戦はアップ中の負傷によって欠場したマタイセンが復帰。
不動の4-2-3-1で3大会ぶりのベスト4を戦う。
4分、右サイドをロッベンがドリブルで突き進み、後ろへ下げると
スナイデルのクロス、GKムスレラのパンチングは小さい、
拾ったカイトのシュートはバーの上へ越えるが、オランダはいきなり役者たちが魅せる。
6分はウルグアイ、A・ペレイラのGKを見た40mロングはバーの上へ。
いいチャレンジに映ったが、ウルグアイはこのシュートから
次のシュートを放つまでに30分の時間を要することになる。
全体的な流れは予想通りにオランダが高いポゼッション、
ウルグアイが耐えながらチャンスを窺う、という展開。
ウルグアイは相手のキーマン、スナイデルをゾーンで受け渡すが、
基本はアンカーのアレバロがバイタルではマンツーマン気味に対応。
また、過去4試合はいずれもボランチを務め、今日は右SHに入っていたペレスも
対面のカイトがかなりサイドに張っていたため、ある程度そこはSBに任せ、
中央寄りでスナイデルをケアするような格好になっていた。
これで10分前後まではほとんどいい攻撃の形が創れなかったオランダ。
13分には久々のチャンス到来。カセレスはクリアを中央へ、
拾ったスナイデルはアレバロのスライディングを切り返しでいなすと、
ミドルを狙うもファン・ペルシーに当たってしまう。
ウルグアイはその数分前にもクリアがしっかり足に当たらなかったカセレスに
やや不安な部分が見え隠れする。
そんな中、先制ゴールは唐突に。
18分、オランダは中盤でのゆったりとしたボール回し、
スナイデルが右へ何となく付けると、
受けたファン・ブロンクホルストに突如スイッチが入る。
ゴールから優に30mは離れた位置から強烈なミドル、
ボールはムスレラを破り、右のポストを弾いてネットに突き刺さる。
このゲームを含めても、あと2試合で現役生活に別れを告げる35歳のゴラッソ。
キャプテンとして、自らカップを掲げる瞬間を確実に引き寄せる一撃で
やはり優勢を予想されたオランダが、まずはアドバンテージを手にした。
確かに素晴らしいミドルではあったものの、
事故的とも言える出会い頭の一発で失点を喰らったウルグアイも焦りは見えず、
全体的なボールアプローチではむしろ上回り、
リードを許した後もなかなか相手にチャンスまでは持ち込ませない。
31分にはファン・ペルシーのパスを、最高のワンタッチコントロールで
前へ持ち出したロッベンに、この2分前にもデ・ゼーウの顔面を蹴って
イエローカードを受けるなど、不安定なプレーが続いていたカセレスが
体を付けて、シュートを打たせない好ディフェンス。高い集中が続く。
36分にはカバーニの体を張ったポストプレーから、最後はA・ペレイラのミドル。
38分には再びカバーニのポスト、
A・ペレイラの左クロスをニアでフォルランがヘディング。
2本とも決定的なチャンスではなかったものの、少しずつ攻撃にもリズムが生まれる。
すると41分もウルグアイ、ガルガーノの縦パス、
左足でコントロールしたフォルランは前を向くと、右から左へ流れながら、左足一閃。
一瞬逆に動いたステケレンブルフ、
カーブのかかったボールにはわずかに触れるのが精一杯。
やはりウルグアイにはこの男がいる。
いい時間帯でフォルランの今大会4ゴール目が飛び出し、
ウルグアイが追いつく形でゲームはハーフタイムへと折り返した。

先制していたとはいえ、それ以外はどちらかと言えば
ウルグアイに抑え込まれる時間帯の長かったオランダ。
ファン・マルヴァイクは後半開始から決断する。
デ・ゼーウに替えて、送り出したのはファン・デル・ファールト。
基本はそのままボランチに入っていたが、
やはりデ・ゼーウよりも前に出て行く機会がどうしても多くなるため、
ファン・ボメルが1枚でアンカーを務め、
その前にはロッベン、ファン・デル・ファールト、スナイデル、カイトと
豪華な4枚が横並びになる4-1-4-1気味になる時間帯も少なくない。
さて、後半も最初のチャンスはウルグアイに。
51分、ブラルーズが出したバックパスは短い。
カバーニとステケレンブルフが交錯する形になり、
こぼれを拾ったA・ペレイラはGK不在のゴールへループ、
カバーに入ったファン・ブロンクホルストが何とかクリアするが
オランダからすれば後半は嫌な形の入り方になってしまう。
ここからは両チームともなかなか攻撃の手を繰り出せず、かなり膠着した時間帯に。
中盤では相変わらずウルグアイのボールアプローチが速く、
期待された、いわゆる「クリエイティブ4+カイト」もチャンスを創り出せない。
特に今大会初スタメンのガルガーノは、中盤やや前目の位置から
展開という意味でのキーマン、ファン・ボメルにガツガツとプレスを掛ける。
ここを潰したことが、かなり外に張っていたロッベンの抑止にも繋がっていた印象だ。
両チーム通じて久々のチャンスは67分のウルグアイ、
フォルランの左28mFKは枠へ飛ぶも、ステケレンブルフが弾き出す。
68分はオランダ、ファン・ブロンクホルストのフィードを
ファン・ペルシーがうまく収めて落とすと、
ファン・デル・ファールトはワントラップから左足で狙う。
ムスレラのファインセーブ、こぼれを狙ったロッベンの足は右。
大きく枠を外れたものの、止まり掛けていた時計の針が再び動き出す。
そして70分、ロッベンが右サイドからカットイン、
ファン・デル・ファールト、ファン・ペルシーと繋いで、
受けたスナイデルは前を塞いだDF2人にも構わず強引にシュート、
ボールはM・ペレイラとビクトリーノを掠め、
ゴールポストも掠めて、ゴール右スミへ飛び込む。
ただ、ファン・ペルシーはわずかにオフサイドポジションにいたように見える。
シュートを避けたにしても足は出しており、ボールには明らかに関与している。
このゲームを裁いていた32歳のイルマトフ主審は
ほとんど文句の付けようがないジャッジだったと思う。
しかし、バックスタンド側の副審は前半から、特にオフサイド絡みで
かなり微妙な判定が目立っていたのも確か。それは印象に残った。
とにもかくにも、残り20分でオランダが再び1点のリード。
健闘していたウルグアイも、やはりショックは隠せない。
そこを突くのは、したたかなオレンジ軍団。
3分後、大きく左右に揺さぶる展開からスナイデルが左へ、
まったくフリーのカイトがピンポイントクロスを送ると、中でヘディングは意外にもロッベン。
そして意外にもいいコースへ飛んだボールに、ムスレラは一歩も動けず。
畳み掛けたオランダ。一気に点差は2点に広がった。
苦しくなったタバレスが1枚目のカードを切ったのは78分。
A・ペレイラを下げて、アブレウを投入。やや後手に回った感は否めない。
布陣としてはフォルランとアブレウが最前線に陣取り、
カバーニが左サイドに大きく張り出すような変則の3トップに、
中盤はアルバロをアンカーで、その前にはペレスとガルガーノを置くような
4-3-3気味で、最後の反発力に懸ける。
それでも今のオランダはリードしてこそ強さが発揮される。
しっかりブロックを作った上で、ボールを持ったら横幅を最大限に使い、
カウンターもちらつかせる。この徹底ぶりがオランダらしくなくて、実効的だ。
84分、S・フェルナンデスとの交替でフォルランがピッチを後にする。
550分以上戦い抜いてきたエースは限界に来ていた。
86分はロッベン、88分はファン・デル・ファールト、共に枠内シュート。
オランダも最後まで攻撃の手を緩めず、チャンスを創る。
ウルグアイも諦めない。90分を2分過ぎたFKのチャンス、
エリア内に入った6人を全員囮に使うガルガーノのキックは右前方へのパス、
走り出したM・ペレイラはワンタッチで最高の位置へ落とすと、
左足でゴール左スミへ絶妙のコントロールショット。
代表で1度もゴールを記録していない男が、
この大舞台の、この時間帯にかくも冷静かつ大胆なフィニッシュを。
これが世界を2度制した遺伝子を持つ男たちたるゆえんか。
吼えるタバレス、怒るファン・マルヴァイク。1点差。
ロングスローを持つカセレスが恐怖をオランダゴール前に投げ入れる。
1回、2回。アルバロのボレーはファン・ペルシーがハンド気味にブロック。
ウルグアイベンチは猛アピールも、判定はノーファウル。
94分、本当のラストチャンス、
ムスレラが蹴り入れたボールにアブレウが競り勝ち、
収めたS・フェルナンデスのラストパスはカイトが懸命にクリア、
カセレスの左クロス、カバーニはシュートまで持ち込めず
ファン・ブロンクホルストが何とか掻き出すと、大きなホイッスル。
一度は一方に大きく傾きかけたものの、
最後の1秒まで限りなく均衡を保つことになった決勝進出への秤は
水色ではなく、オレンジに歓喜をもたらすこととなった。
それでもその水色が色褪せることはない。
南米最後の砦として、なぜここまで勝ち上がってきたのかを
最後の瞬間まで勇敢に証明して見せた。
340万人と言われる小国で暮らす全国民も、誇りに満ちた大きな拍手を贈ったことだろう。
1974年、1978年に続く、3度目のファイナル進出を果たしたオランダ。
過去には美しく散ってきたチームが、今回は泥臭く勝利する術も手に入れている。
国民にとっても大願と言うべき、世界の頂上まではいよいよあと1つ。

ウルグアイ 2×3 オランダ

【得点者】
ウルグアイ:フォルラン④(41分)、M・ペレイラ①(90+2分)
オランダ:ファン・ブロンクホルスト①(18分)、スナイデル⑤(70分)、ロッベン②(73分)
【警告/退場】
ウルグアイ:M・ペレイラ①(21分)、M・カセレス①(29分)
オランダ:スナイデル①(29分)、ブラルーズ①(78分)、ファン・ボメル①(90+5分)
【交替】
ウルグアイ:A・ペレイラ→アブレウ(78分)
       フォルラン→S・フェルナンデス(84分)
オランダ:デ・ゼーウ→ファン・デル・ファールト(46分)
      ロッベン→エリア(88分)
【AD的Man of the Match】
ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(オランダ)

《決勝組み合わせ》
7/11 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
オランダ×ドイツとスペインの勝者
《3位決定戦組み合わせ》
7/10 20:30@ポートエリザベス 
ウルグアイ×ドイツとスペインの敗者

写真は、ジオの出身地「ロッテルダム」
021rotter.jpg
AD土屋

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ワールドカップ・ベスト8ベストイレブン

  • 2010年07月06日 20:06
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ウルグアイ、オランダ、ドイツ、スペインが勝ち抜け、
世界の4強が決まったワールドカップ。
今回はベスト8でのベストイレブンという語呂の悪いメンバーを選んでみました。
一言メモも添えてます。

GK
イケル・カシージャス(スペイン)
☆カルドーソのPKを止めていなかったらきっとスペインの勝利はなかった。
DF
アンドレス・スコッティ(ウルグアイ)
☆主将ルガーノの負傷で急遽出場も鉄壁のディフェンスで守り切った。
パウロ・ダ・シルバ(パラグアイ)
☆このゲームもトーレスを完璧に抑え、堅守パラグアイを懸命に体現した。
アンドレ・オーイェル(オランダ)
☆マタイセンの負傷で回ってきたチャンスを見事にモノにしてブラジルを黙らせる。
MF
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)
☆3点目のアシストも素晴らしいが、それ以上に中盤へもたらす安定感は抜群。
トーマス・ミュラー(ドイツ)
☆2点目に繋がった倒れながらのパスはまさにゲルマン魂。出場停止は痛い。
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
☆チームで一番小さい10番のヘディングがベスト4を引き寄せた。
サリー・ムンタリ(ガーナ)
☆負傷もあって不完全燃焼だった想いをぶつける35m先制弾で意地を見せる。
クリスティアン・リベーロス(パラグアイ)
☆前の試合から3人が変わった中盤を引き締め続け、スペインを苦しめた。
FW
ダビド・ビジャ(スペイン)
☆ノッている男にはボールもこぼれてくる。4戦連発で苦しむチームを救い続ける。
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)
☆「ジャブラニ」を使いこなしたこの男のプレースキックは常に脅威。

あとはここまでの得点ランキングも掲載しておきます。
①5点 
ダビド・ビジャ(スペイン)
②4点 
トーマス・ミュラー(ドイツ)
ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)
ロベルト・ヴィッテク(スロヴァキア)
ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン)
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
⑧3点
ルイス・スアレス(ウルグアイ)
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)
アサモア・ギャン(ガーナ)
ルイス・ファビアーノ(ブラジル)
ランドン・ドノヴァン(アメリカ)

そしてあまり見かけないアシストランキングも掲載しましょう。
カウントはAD土屋の独断です。
①3点
トーマス・ミュラー(ドイツ)
メスト・エジル(ドイツ)
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)
カカー(ブラジル)
⑤2点
キ・ソンヨン(韓国)
リオネル・メッシ(アルゼンチン)
ルーカス・ポドルスキ(ドイツ)
ディルク・カイト(オランダ)
アルトゥール・ボカ(コートジボワール)
マウリシオ・イスラ(チリ)

ドイツ多いなあ。
さあ、楽しい楽しいベスト4がやってきます!
写真は、今大会でも屈指の印象に残った選手、
パラグアイのダ・シルバに敬意を表して、彼が所属している「サンダーランド」
DSCF4522sunder.JPG
AD土屋

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(60)準々決勝 パラグアイ×スペイン

  • 2010年07月04日 07:31
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準々決勝
2010/7/3 20:30 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
パラグアイ×スペイン

天候:晴れ時々曇り 気温:13度 観客:55,359人
主審:カルロス・バトレス(グアテマラ)

【パラグアイ】
GK
1 フスト・ビジャール(C)
DF
2 ダリオ・ベロン
14 パウロ・ダ・シルバ
21 アントリン・アルカラス①
3 クラウディオ・モレル
MF
8 エドガル・バレット
15 ビクトル・カセレス
16 クリスティアン・リベーロス■
11 ホナタン・サンタナ
FW
7 オスカル・カルドーソ
18 ネルソン・バルデス
SUB
12 ディエゴ・バレット
22 アルド・ボバディージャ
4 デニス・カニサ
5 フリオ・セサル・カセレス
6 カルロス・ボネット
10 エドガル・ベニテス
13 エンリケ・ベラ①■
17 アウレリアーノ・トーレス
20 ネストル・オルティゴサ
9 ロケ・サンタクルス■
19 ルーカス・バリオス
23 ロドルフォ・ガマーラ

監督
ヘラルド・マルティーノ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----カルドーソ--バルデス----
-----------------
-サンタナ-----------バレット-
----リベーロス--V・カセレス---
------------------
-モレル-アルカラス-ダ・シルバ-ボネット-
-------------------
-------ビジャール-------


【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ■
8 チャビ・エルナンデス
6 アンドレス・イニエスタ①
FW
9 フェルナンド・トーレス
7 ダビド・ビジャ④
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
18 ペドロ・ロドリゲス
20 ハビ・マルティネス
21 ダビド・シルバ
22 ヘスス・ナバス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-4‐2)
-----トーレス----ビジャ-----
-------------------
---イニエスタ---チャビ--------
-----X・アロンソ--ブスケッツ-----
-------------------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【マッチレポート】
今大会初めてもつれ込んだPK戦の末に日本を振り切って
新しい歴史を築くベスト8進出を決めたパラグアイ。
ここまでの4試合でわずかに1失点と、伝統の堅守は今回も息付いている。
ポルトガル戦ではスコアこそ1-0だったものの、
過去3試合よりは明らかに調子が上向いてきたスペイン。
大会屈指の“盾”を相手に、その攻撃陣がホンモノかどうか試される。
マルティーノの決断には驚きが少々。日本戦からスタメン6人が入れ替わる。
右SBには大会初出場のベロン、中盤は出場停止明けのV・カセレスが
リベーロスとドイスボランチを組み、右にバレット、左にサンタナを起用。
2トップもバルデスにカルドーソと初めての組み合わせにシフトしてきた。
一方のデル・ボスケはメンバーこそ、ここ2試合とまったく同様だが、
4-3-3ではなく、4-4-2に変更。2トップはビジャとトーレスで、
イニエスタが左SH、チャビは中央に位置し、やや右側を空けた
非対象の中盤ボックスを選択する。
まず開始51秒、パラグアイがいい形を創る。
モレルのスローイン、カルドーソが高い打点のヘディングで落とすと、
バレットがダイレクトで繋いで、サンタナのシュートはカシージャスがキャッチ。
いきなり積極的な姿勢を見せると、時間が進む内に
開始早々のチャレンジはパラグアイの決意表明だったことが明らかになっていく。
日本とは違って、スペインがどう出てくるかは世界中が知っている。
ゆえに迷いはない。2トップを筆頭に、前からプレス、プレス。
スペインのボールを持った選手へ連動して襲い掛かって行く。
8分、カシージャスへのバックパスにバルデスがプレス、
クリアをスライディングでカットし、ゴールキックにはなったが意欲は高い。
9分、バルデスが右サイドでキープして落とすと、V・カセレスのクロスを
中でリベーロスが右へ逸れるヘディング。
ただ、このクロッサーとフィニッシャーは共にボランチ。やはりここまでとは一味違う。
この相手の出方は予想外だったか、
まったくリズムが掴めないスペインは10分を過ぎると、布陣を早くも修正。
イニエスタを右へ出して、ビジャが左へ回り、
今大会のベーシックである4-3-3に戻してきた。
これでだいぶポゼッションは取れるようになっていったが、
相変わらずボールアプローチの速さはパラグアイが上。
バイタルやエリア内へは一向に侵入していけない時間が続く。
21分はパラグアイ、モレルの右FKはファーでフリーになったアルカラスへ、
ボールが伸びてわずかに届かなかったものの、惜しいシーン。
モレルの左足は高さで優位に立つパラグアイにとって大きな武器でもある。
25分時点でのポゼッションはスペイン58%にパラグアイ42%。
数字ほどの優勢さはスペインにほとんど感じられない。
何度かビジャやトーレスがサイドをドリブルで崩しかけるも、
最後の中央は鉄壁と表現して差し支えないだろう。
28分、ようやくスペインにチャンスらしいチャンス。
カプデビラのパス、中央で受けたチャビはターンすると
そのまま浮いたボールをボレー。わずかにクロスバーの上へ外れたが、
このゲーム初めてゴール方向へ飛んだシュートが記録される。
33分、スペインの左FK、カプデビラが狙うもカベに当たってGKへ。
直後にもチャンス。ビジャが右へ展開すると、
イニエスタはダイレクトでGKとDFの間に素晴らしいクロス、
ところが中のトーレスはニアに行くでもなく、DFの隙間に入るでもなく、
ただ目の前をボールが通過するのを見送るのみ。不調は深刻か。
少しずつスペインもボール回しからギアを上げるシーンが出てきたが、
決定機を創り出すほどのパワーとスピードまでは出てこない。
逆に41分、パラグアイがシンプルな手数で決定的なシーンを迎える。
右サイド、バレットがストレートに蹴ったアーリークロス、
DFラインの裏へ潜ったバルデスはワントラップからゴールへねじ込む。
しかし、上がった副審のフラッグ。
スローで見てみると、カルドーソはオフサイド位置にいたが、
バルデスの位置は明らかにオンサイド。
確かにカルドーソもクロスに対して飛んでいるので、
オフサイドも致し方ない判定だが、かなり微妙。スペインは命拾い。
45+1分のパラグアイは鋭いカウンター、
アルカラスの縦パスをカルドーソが捌くと、バルデスはプジョールと1対1。
中へ持ち出してシュートを放ち、ボールはバーを越えるがこれも1つの狙い。
こうやって見ると、明らかなスタメンクラスを外して、
何人もフレッシュな選手を起用してきたのは、
このアグレッシブな戦い方を立ち上がりから貫くためだったのならば合点がいく。
前半はマルティーノの思い通りの45分間だったのではないか。
意外にもパラグアイがゲームを掌握して、ハーフタイムを迎えた。

後半に入ると50分、スペインにチャンスの芽が。
ブスケッツからパスを受けたイニエスタ。
うまく反転して前を向いたが、少しドリブルに時間が掛かると見るや、
すぐさまダ・シルバとバレットで囲い込んで、パラグアイがボールを奪う。
直後にもチャビからエリアすぐ外でボールをもらったトーレスは、
トラップで1人かわしてドリブルに入るが、ここもダ・シルバが即座に寄せてクリア。
パラグアイの集中は途切れない。
デル・ボスケの決断は56分、セスクが用意する。替わるのはトーレス。
まあ今日のパフォーマンスを考えれば、デル・ボスケも我慢した方だろう。
57分、この交替直後に試合のヤマが訪れる。
何でもないパラグアイのフィードをS・ラモスが後ろに逸らしてCKに。
バレットのキック、ファーサイドでカルドーソをピケが引きずり倒す。
バトレス主審はホイッスル。指し示したのはペナルティスポット。
間違いない。ピケは言い訳できない。
キッカーはカルドーソ。今シーズンのリーグでも26ゴール中7ゴールはPK。
キックは右へ。ややコースが甘い。カシージャスも反応。ストップ。
顔を覆ったカルドーソ。キャプテンが窮地を冷静に救ってみせる。
そしてその40秒後。
X・アロンソの鋭いスルーパスにビジャが抜け出すと、アルカラスは倒してしまう。
再びバトレス主審はPKの判定。何という展開。
1分間に2度のPKがそれぞれのチームに生まれる。正直、こんなことは記憶にない。
キッカーはX・アロンソ。キック力は折り紙つき。
キックは左へ。ビジャールは逆に飛ぶ。スペイン先制。
いや、バトレス主審はボールを持っている。
スローが流れると、確かにピケがエリア内に入っていた。
でも、だったらカルドーソのPKもセスクとS・ラモスが蹴る前に入ってたよ。
何はともあれ蹴り直し。キッカーは再びX・アロンソ。
キックは1回目と逆の右へ。ビジャールも反応。ストップ。
こぼれ球をセスクが拾い、ビジャールが倒すもここはホイッスルなし、
さらにS・ラモスのシュートはダ・シルバが間一髪でブロック。
こちらもキャプテンが奇跡的なセーブでゴールに鍵を掛ける。
恐ろしく濃厚な2分あまりの攻防。それでもスコアは動かない。
63分、スペインのショートカウンター、
X・アロンソ、セスクと繋いで、イニエスタのコントロールシュートはビジャールセーブ。
マルティーノはここで動いた。64分、バレットに替えてベラを投入。
バレットは特に守備面で要求されたタスクをほぼ100%遂行した。
70分はスペイン、カシージャスを基点にショート、サイドチェンジ含めて
実に22本のパスを続けて繋ぎ、最後はカプデビラの折り返しを
イニエスタがフカしたが、まさにスペインらしい形を創ってみせる。
72分、マルティーノ2枚目のカードはバルデスに替えてサンタクルス。
バルデスも120%で動き回ったが、やはりチーム全体のパワー低下と共に
なかなか前にボールが入らなくなっていたので、この交替はやむを得ない。
75分、セスクが右サイドからエリア内へ入り、カバーに入ったサンタナが
ボールを奪うも、クリアがセスクに当たって、チャビの目の前へ。
トラップなしで狙ったシュートはゴール左へ外れたが、これも惜しいチャンス。
だいぶスペインにゴールの匂いが漂い始めてきた。
デル・ボスケも動く。75分、X・アロンソに替えてペドロを投入。
これで3トップは右からイニエスタ、ビジャ、ペドロ。
新シーズンはこのトリオがそのままクラブで見られる可能性もあるか。
そして83分、スペインはセンターサークルから素早いリスタート。
セスク、ブスケッツ、イニエスタ、セスク、チャビ、
イニエスタはドリブルで2人を抜き去ると、ガラ空きになった右へ、
ペドロのシュートは左ポストを叩いて再びピッチへ、
ボールはビジャの足元に収まり、ワントラップからインサイドで右スミへ、
右のポストに当たり、左のポストに当たり、それからゴールへ転がり込んだ。
やはりビジャ。ここぞという時にはこぼれたボールも彼を選ぶ。
ホンジュラスを、チリを、ポルトガルを葬ってきた男の4戦連発弾。
残り7分で苦しんだ苦しんだスペインが遂にリードを奪った。
デル・ボスケはすぐに手を打つ。プジョールを下げて、マルチェナを投入。
マルティーノもボランチのV・カセレスを下げて、バリオスを投入。
前線には193センチ、189センチ、187センチが並ぶ。
89分、パラグアイにラストチャンス、
リベーロスの縦パスにバリオスが抜け出してシュート、
カシージャスが弾くとサンタクルスがフリーで詰める。
ピケ渾身のブロックも間に合わないが、
カシージャスが再び間合いを縮めて体でブロック。ここもキャプテンが止めた。
94分18秒、ブブゼラを切り裂くバトレス主審のホイッスル。
カシージャスの下にチームメイトが駆け寄る。
涙に暮れるモレルを、同じ元アルゼンチン人のオルティゴサが慰める。
泣き崩れるカルドーソをビジャールが抱きかかえる。
そしてピケが、セルヒオ・ラモスが、セスクが、トーレスがカルドーソに言葉を掛ける。
同じピッチで戦った者だけに許される時間。これもサッカーの魅力の1つだ。
初めてのベスト8を超え、初めてのベスト4には一歩届かなかったパラグアイ。
しかし、ゲームがスタートした瞬間からアグレッシブに戦い抜いたその勇敢さは、
敗れてなお、多くの人の心を打つ。
人口600万人あまりの小国が、世界の歴史に新たな1ページを刻み込み、
ワールドカップから姿を消した。
さて、華麗さというよりも勝負強さが際立つ今大会のスペイン。
60年ぶりのベスト4進出は果たした。
次は史上初となるファイナルへの挑戦権を懸けて、難敵ドイツと雌雄を決する。

パラグアイ 0×1 スペイン
【得点者】
スペイン:ビジャ⑤(83分)
【警告/退場】
パラグアイ:アルカラス①(59分)、V・カセレス③(59分)、モレル①(71分)、
       サンタナ①(88分)
スペイン:ピケ①(57分)、ブスケッツ①(63分)
【交替】
パラグアイ:バレット→ベラ(64分)
       バルデス→サンタクルス(72分)
       V・カセレス→バリオス(84分)
スペイン:トーレス→セスク(56分)
      X・アロンソ→ペドロ(75分)
      プジョール→マルチェナ(84分)
【AD的Man of the Match】
イケル・カシージャス(スペイン)

《ベスト4組み合わせ》
7/7 20:30@ダーバン 
ドイツ×スペイン

写真は、赤つながりということで高知「はりまやばし」
062harimaya.jpg
AD土屋

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(59)準々決勝 アルゼンチン×ドイツ

     
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準々決勝
2010/7/3 16:00 グリーン・ポイント(ケープタウン)
アルゼンチン×ドイツ

天候:晴れ 気温:16度 観客:64,100人
主審:ラフシャン・イルマトフ(ウズベキスタン)

【アルゼンチン】
GK
22 セルヒオ・ロメロ
DF
15 ニコラス・オタメンディ
2 マルティン・デミチェリス①
4 ニコラス・ブルディッソ
6 ガブリエル・エインセ①■
MF
14 ハビエル・マスチェラーノ(C)■
20 マキシ・ロドリゲス
7 アンヘル・ディ・マリア
10 リオネル・メッシ
FW
9 ゴンサロ・イグアイン④
11 カルロス・テベス②
SUB
1 ディエゴ・ポソ
21 マリアーノ・アンドゥハル
3 クレメンテ・ロドリゲス
12 アリエル・ガルセ
13 ワルテル・サムエル
5 マリオ・ボラッティ■
8 フアン・セバスチャン・ベロン
17 ホナス・グティエレス■
23 ハビエル・パストーレ
16 セルヒオ・アグエロ
18 マルティン・パレルモ①
19 ディエゴ・ミリート
監督
ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----イグアイン----テベス----
--------メッシ--------
-ディ・マリア--------M・ロドリゲス-
-------マスチェラーノ-------
------------------
-エインセ-サムエル-デミチェリス-オタメンディ-
-------------------
--------ロメロ--------

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)■
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ■
20 イェロメ・ボアテンク
MF
6 サミ・ケディラ■
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー■
13 トーマス・ミュラー③■
8 メスト・エジル①■
10 ルーカス・ポドルスキ②
FW
11 ミロスラフ・クローゼ②
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
2 マルセル・ヤンゼン
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
19 カカウ①■
23 マリオ・ゴメス
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------クローゼ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
ボアテンク-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム
-------------------
--------ノイアー--------

【マッチレポート】
1986年。アステカの地で男は神になる。
1990年。愛されていたはずの半島で男は絶望を味わう。
勝ち、そして負けた相手は西ドイツ。
ディエゴ・マラドーナにとって、ゲルマン魂を秘めて戦う
ドイツはいつだって傍にいたチームだ。
ここまで危なげなく勝ち上がってきたアルゼンチン。
大会前とは一変して有力な優勝候補という評価を得てきたドイツ。
前回大会でも準々決勝で激突。
PK戦の末にドイツが準決勝へと駒を進めたが、
試合後の乱闘で両者には遺恨が残った。
ここまでで最大の注目カードと言っていい決戦はケープタウンにて。
メンバーは共に前の試合とまったく変わっていない。
ゲームが始まると、ドイツの出足が勝る。
クローゼがマスチェラーノに激しいチェック。ファウルになったが意欲十分。
すると、流れを注視する間もなくスコアが動く。
3分、ポドルスキが奪ったFK、
シュヴァインシュタイガーのキックを、ニアでミュラーが合わせる。
ファウルを与えたのはオタメンディ。ミュラーを離したのもオタメンディ。
“新たな”ミュラーがドイツに早くも先制ゴールをもたらす。自身大会4ゴール目。
5分もドイツ、左サイドをボアテングが駆け上がり、
そこから4本パスを繋いでシュヴァインシュタイガーがシュート、
クリアをまた拾うと右サイドをラームが侵略しクロス、
クリアをまた拾うとラーム、ミュラーと繋いで最後は再びシュヴァインシュタイガー。
ほとんど相手にボールを触らせないまま、2本のフィニッシュ。
とにかくよく選手が顔を出すドイツ。3列目も積極的に攻撃。
シュヴァインシュタイガーが散らし、ケディラもどんどん前へ飛び出す。
凄まじいドイツのラッシュ。アルゼンチンは翻弄される。
無念の離脱となったバラックもスタンドで笑顔を見せていた。納得の表情。
注目のメッシはボールに触れず、もらいたがって低い位置へ降りて来るが、
ドイツも基本はゾーンながら、エリアに入って来た時には
シュヴァインシュタイガーかケディラがマンツーマンで付く形を取り、
最初の20分は片手で数えられるほどしか、10番はボールをもらえない。
ここまでポゼッションは52%対48%でアルゼンチン?何と意味のない数字!
22分、テベスがドリブルから中へ送ると、珍しくメッシが空いた。
刹那、DF3人の間を通す絶妙のスルーパス、
一歩テベスも間に合わず、ノイアーが飛び出してキャッチしたが、
一発の怖さを、一発でドイツに刷り込ませる。
24分はドイツの大きな決定機、
ラームから受けたケディラは右のエジルへダイレクトパス、
エインセが足を伸ばしてカットしたボールを
ミュラーがかっさらってエリアへ入ると、折り返しはフリーのクローゼへ。
ところがボールはクロスバーの上へと消えていく。
悔しがるクローゼ。ドイツは特に右サイドを完全に制圧していた。
どうにも攻撃を繰り出せないアルゼンチンは、
25分過ぎからディ・マリアとM・ロドリゲスが左右を入れ替える。
ボールは回り出している。後はそこからの一手。
31分、テベスが仕掛けて奪ったFK、メッシのキックはクロスバーを越える。
33分、テベスのスルーパスから右サイド、ディ・マリアが
積極的にエリアまで持ち込むと、チーム初の枠内シュート。
35分、オタメンディのクサビを受けたイグアインは
切り返しでフリードリッヒを外すと左足シュート、ノイアーがキャッチしたが、
徐々に“意味のある”ポゼッションと個の力が融合し始めた
アルゼンチンがペースを掴んでいく。
36分もアルゼンチン、メッシのFKはカベに当たるが、
拾ったエインセはシュートフェイントから繊細なグラウンダーのスルーパス、
テベスが抜け出し、イグアインが押し込む。
スローで見れば明らかにオフサイドだが、
ドイツDFは瞬間、誰1人アピールしていない。
ラインはよく押し上げていたものの、狙い通りではないオフサイドだったか。
ドイツも得意のカウンターから何度か反撃を試みるが、
決定的なシーンまでには至らず、枠を外れるミドルが精一杯。
ドイツがリードを奪い圧倒。アルゼンチンが息を吹き返す。
こういった流れで最初の45分間は経過していった。

後半は明らかにアルゼンチンが立ち上がりから前へ前へ。
メッシも高い位置でボールを受けるシーンが多くなる。
48分、ディ・マリアの無回転ミドルがわずかに枠の左へ。
54分、右サイドからディ・マリアのクロス、
M・ロドリゲスがチェストで落とすと、テベスのシュートはメルテザッカーが顔面ブロック。
58分はドイツ、左サイドからボアテングのアーリークロス、
クローゼがDFラインの裏へうまく潜り込むも、ロメロがパンチングでクリア。
ドイツも大会随一のカウンターと、クローゼの高さをチラつかせる。
60分を過ぎると、1点を奪うためにアルゼンチンが前掛かるのはわかるが、
ドイツもポゼッションされて動かされた影響からかスペースが空き始め、
お互いオープンに攻め合うような展開に変わっていく。
62分、マスチェラーノのパスからテベスが枠内ミドル。
63分、メッシのスルーパスからイグアインが枠内シュート。
64分、中央からメッシがシュート、DFに当たったこぼれに
イグアインが反応するもラームが寸前でクリア。
65分、マスチェラーノのサイドチェンジ、
ディ・マリアが右サイドからカットインして枠内シュート。
ドイツも最後の一線は超えさせない組織的な守備を見せているが、
ジワジワとアルゼンチンが同点に近付いていく。
しかし、次のゴールを記録したのもドイツ。
68分、左サイドでゆっくりと回しながら、エジルが縦へ1本、
ミュラーはデミチェリスのチェックで倒されたが、倒れながらもパスを出す。
一瞬足を止めたアルゼンチンに対して、
しっかり反応して走っていたポドルスキはフリーで抜け出す。
冷静にロメロとブルディッソの間を速いボールで通すと
そこにはドイツが生んだワールドカップ男・クローゼ。難なくプッシュ。
集中力の差が大事な局面でハッキリと露呈した。
0-2、あまりにも大きな2点目。ドイツは圧倒的優位に立つ。
マラドーナは70分、最初のカードとしてオタメンディOUTでパストーレIN。
パストーレは左SHに入り、M・ロドリゲスが右SBへ回る。
レーヴも72分、ボアテングに替えてヤンゼンを投入。
ディ・マリア、M・ロドリゲスで構成してきた相手の右サイドに
攻撃的なカードをぶつけることで、抑止力にしようという意図か。
そして74分、ゲームは決まる。
ドイツのCK、ショートで始めるとシュヴァインシュタイガーはドリブル開始。
ディ・マリアを振り切ると、パストーレをアッサリかわし、
イグアインも簡単に抜きさってラストパスを送ると、CBのフリードリッヒがプッシュ。
まるで相手のお株を奪うようなドリブル。個人技が輝く。
一瞬、組織が崩れた時に個の底力が顔を出す。
シュヴァインシュタイガーに対応したのはディ・マリア、パストーレ、イグアイン。
3人とも攻撃の選手。守備は確かに本職ではない選手ばかりだ。
では、そこにテベスが加わっていたら、あれ程までいとも簡単に抜かせただろうか。
それが戦える選手と戦えない選手の違いではないのか。
とりわけ4分前に投入されたばかりのパストーレが見せた“軽さ”は無視できない。
これ以降も意図を掴みかねるプレーばかりが目に付く。
ベロンもいた。アグエロもいた。パレルモだって、ミリートだって。
マラドーナの期待に、21歳になったばかりの若者は覚悟を持って応えられなかった。
75分にディ・マリアとのスイッチで送り出されたアグエロも、
効果的にゲームへと入っていけない。
逆にレーヴが77分に送り出した20歳のクロースは
すぐに中央から強烈なミドルを枠内へ飛ばすなど、役割も整理されている。
87分53秒、相手のクリアを中央でエジルが拾う。
ポドルスキを経由して、再びボールを受けたエジルは
ほぼノープレッシャーで柔らかいクロス。
自陣から60mをダッシュしたクローゼはインサイドボレーで
ゴール左スミへ丁寧に流し込む。この時、88分3秒。
クローゼ、お得意の前宙。10秒でアルゼンチンを破壊した。
これでクローゼは伝説のゲルト・ミュラーに並ぶワールドカップ通算14点目。
そしてバトレス主審は意味を為さない追加タイムを
1分だけ取ってゲームを終わらせた。
マラドーナは声も出ない。メッシも呆然とピッチを去る。
マキシは涙が止まらない。クローゼとミュラーが笑顔で並ぶ。
これが新生ドイツ。アルゼンチンでさえも、完膚なきまでに叩きのめされる。
組織が個を上回ったという単純な構図ではない。
個が積み重なった組織が、個を積み重ねられなかった組織を打ち破ったのだ。
にわかには信じがたいスコアではあるが必然と言ってもいい結果で、
ドイツがマラドーナを倒して獲得した20年前以来となる頂点まであと2つに迫った。

アルゼンチン 0×4 ドイツ
【得点者】
ドイツ:ミュラー④(3分)、クローゼ③(68分)④(89分)、フリードリッヒ①(74分)
【警告/退場】
アルゼンチン:オタメンディ①(11分)、マスチェラーノ②(80分)
ドイツ:ミュラー②(35分)
【交替】
アルゼンチン:オタメンディ→パストーレ(70分)
         ディ・マリア→アグエロ(75分)
ドイツ:ボアテング→ヤンゼン(72分)
     ケディラ→クロース(77分)
     ミュラー→トロホウスキ(84分)
【AD的Man of the Match】
バスティアン・シュヴァインシュタイガー(ドイツ)

《ベスト4組み合わせ》
7/7 20:30@ダーバン 
ドイツ×スペインとパラグアイの勝者

写真は、間違いなく嬉しくてたまらないであろう2人を撮影した「ケルン」
良平さ~1 0703
AD土屋

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(58)準々決勝 ウルグアイ×ガーナ

  • 2010年07月03日 08:26
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準々決勝
2010/7/2 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
ウルグアイ×ガーナ

天候:晴れ時々曇り 気温:13度 観客:84,017人
主審:オレガリオ・ベンケレンサ(ポルトガル)

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)■
6 マウリシオ・ビクトリーノ■
4 ホルヘ・フシーレ■
MF
15 ディエゴ・ペレス
17 エジディオ・アレバロ
20 アルバロ・フェルナンデス
7 エディンソン・カバーニ
FW
10 ディエゴ・フォルラン②
9 ルイス・スアレス③
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
3 ディエゴ・ゴディン
19 アンドレス・スコッティ
22 マルティン・カセレス
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
11 アルバロ・ペレイラ①
14 ニコラス・ロデイロ
18 イグナシオ・ゴンサレス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-4-2)
-------------スアレス---
-----フォルラン---------
-カバーニ-------A・フェルナンデス-
-----アレバロ---ペレス-----
-------------------
-フシーレ-ビクトリーノ-ルガーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【ガーナ】
GK
22 リチャード・キングソン(C)
DF
4 ジョン・パントシル
15 アイザック・ヴォ-サー■
5 ジョン・メンサー
2 ハンス・サルペイ
MF
6 アンソニー・アナン■
23 ケヴィン・プリンス・ボアテング①
7 サミュエル・インコーム
21 クワドウォ・アサモア
11 サリー・ムンタリ
FW
3 アサモア・ギャン③
SUB
1 ダニエル・アギエイ
16 ステファン・アホール
17 イブラヒム・アイェウ
19 リー・アディ■
9 デレク・ボアテング
10 ステファン・アッピアー
12 プリンス・タゴエ■
14 マシュー・アモアー
18 ドミニク・アディアー
20 クインシー・オウス・アベイエ
8 ジョナサン・メンサー■■(警告累積による出場停止)
13 アンドレ・アイェウ■■(警告累積による出場停止)
監督
ミロヴァン・ライェヴァツ(セルビア国籍)

(4-2-3-1)
--------ギャン--------
-------------------
-ムンタリ---アサモア---インコーム-
--K・P・ボアテング--アナン-----
-------------------
サルペイ-ジョン・メンサー-ヴォーサー-パントシル
-------------------
-------キングソン-------

【マッチレポート】
韓国を苦しみながらスアレスの2ゴールで振り切ったウルグアイ。
1970年大会以来のベスト4、そしてその先にも確かに手が届く位置まで来た。
アフリカ唯一の生き残りとして、大陸の期待を一身に背負うガーナ。
延長で難敵アメリカを制したチーム力はホンモノ。
カメルーン、セネガルを上回る、新しいアフリカの歴史を築くことができるか。
タバレスは負傷のゴディンに替わって、最終ラインにはビクトリーノ、
またSHはここまで全試合スタメンだったA・ペレイラを
A・フェルナンデスにスイッチ。彼が右に入り、
今まで右に入っていたカバーニが左へ、と少し変化をつけてきた。
一方のライェヴァッツはジョナサン・メンサーの出場停止を受けて、
負傷明けのヴォーサーを初戦以来となるスタメンに起用。
また、もう1人の出場停止、A・アイェウの所には
CL優勝男ムンタリを今大会初めてスタメンとして送り出す。
8分のガーナ、ムンタリの右FK、DFのクリアをアサモアがボレーで狙う。
まずはとりあえずシュートというのが、ゲームのファーストシュートに。
11分はウルグアイ、左サイドでルーズボールを収めたスアレスが
ヴォーサーをかわして、エリア内から強烈なシュート、
キングソンが1度下に落としながらキャッチしたが、
やはり一瞬でシュートまで持ち込む凄みは今日も健在。
14分はウルグアイ、フォルランが蹴った速い球足の右FK、
キングソンのパンチングは真上に上がって、結果はオフェンスファウル。
18分もウルグアイのCK、フォルランのキックは
ニアでカバーニがわずかに触り、ジョン・メンサーに当たってしまったボールが
ゴールに向かったが、キングソンが抜群の反応で掻き出す。
なかなか流れの中からはお互いにチャンスを創り切れないが、
フォルランという一流のキッカーを持つウルグアイが
セットプレーから何度もいいシーンを創り出し、ペースを握る格好になった。
25分、相手の横パスが乱れると拾ったカバーニはフォルランへ、
一度はトラップが流れて相手ボールになるが、
また拾ったアレバロのパスから、再びフォルランがシュート、
ボールは枠の右側に外れるが、惜しいシーンを創出。
26分は決定機、左サイドからフシーレのスローイン、
スアレスはマーカーのヴォーサーと入れ代わるように中へ抜け出し、
シュートを枠に飛ばすと、キングソンが何とかバーの上へ弾き出す。
20分を過ぎると、徐々にフォルランとスアレスが流れの中でも
よく顔を出すようになったウルグアイが明らかに攻勢へ。
押し込まれる時間が続いていたガーナは、30分に久々のチャンス。
ムンタリの右CK、ヴォーサーはカバーニを振り切り、
ゴディンを外すと高い打点のヘディング、
わずかに枠の左へ外れるが、これがガーナに勇気とパワーをもたらす。
その1分後、メンサーの縦パスをK・P・ボアテングはターンからドリブル開始、
右サイドを切り裂き、中へ折り返すとギャンのダイレクトシュートは
これもわずかにゴール右へ逸れていったが、
この2回の決定機を経て、中盤が落ち着いてボールを回し始めたことで
一気に主導権はガーナに移った。
さらにウルグアイに吹いた逆風は38分、
ヒザにケガを負ってしまったキャプテンのルガーノがプレー続行不可能に。
代わりに34歳のベテラン、スコッティが投入されるが、試合途中でのCBの交替と、
キャプテンの離脱という2つの難題がウルグアイに降りかかる。
39分のガーナ、右サイドで人数を掛けた崩しからアサモアが
左へ長く速いアーリークロスを送ると、ファーでムンタリがヘディング。
44分、ムンタリ、アサモア、K・P・ボアテングと繋いで
ギャンのループ気味ミドルはムスレラがキャッチ。
45分、インコームが右サイドを突破してクロス、
K・P・ボアテングはオーバーヘッドはスネに当たって枠へは飛ばず。
ただ、ラッシュ、ラッシュ。ガーナの圧力が止まらない。
そして規定の45分を2分ほど回ったその時、
ほとんど何もなかったような所から先制ゴールが生み出された。
中盤、ギャンの落としがズレ、ムンタリはゆっくりとボールを拾って前を向く。
すると突如、35m近い距離からロングシュート、
ボールはバウンドして曲がってゴール右スミへ、ムスレラも届かない。
ここまで負傷で満足に出場もできていなかった11番が大事な試合で魅せる。
最高の時間帯でガーナがリードを奪い、ハーフタイムを迎えることとなった。

タバレスは後半開始から決断を下す。
A・フェルナンデスを外して、切り札の21歳ロデイロを早くも投入。
カバーニがいつもの右に回り、ロデイロは左へ位置を取る。
どちらのペースとも言えない形で、ややゆったりと立ち上がっていった後半。
しかし55分、試合を動かしたのはやはりこの男だった。
フシーレがオーバーラップから獲得したウルグアイのFK、
左45度、距離は25m、フォルランが直接狙ったボールは
一度左へ変化しかけながら、右に激しく弧を描く。
これにはさすがのキングソンもお手上げ。
ルガーノから引き継いだキャプテンマークを巻く、ウルグアイの象徴が
圧巻のゴラッソを突き刺し、試合は振り出しに戻された。
ガーナも折れない。
58分、K・P・ボアテングのスルーパスからギャンが思い切ってミドル、
DFのブラインドから出てきたボールをムスレラが何とかセーブ。
59分にはウルグアイの潰し屋ペレスがアサモアへのファウルでイエローカード。
これでアルバロと合わせて、ドイスボランチが共に警告を受けた辺りは、
ガーナ中盤が見せた奮闘の証か。
63分はウルグアイ、左サイドからフォルランのクロスはキングソンを越える、
ファーからフリーで走り込んだスアレスのボレーは、しかし枠を捉えられない。
66分はガーナ、K・P・ボアテングは無理やり狭い所に潜り込むドリブル、
倒されるもベンケレンサ主審のホイッスルは鳴らず、こぼれを狙った
ムンタリの右足シュートも大きく枠外へ消える。
69分もガーナ、中央右27mのFK、ギャンのキックはわずかに右へ逸れる。
70分はウルグアイ、スローインの流れ、
フシーレからパスを受けたロデイロは柔らかいスルーパス、
スアレスのトーキックは何とかキングソンがフィスティングで逃げる。
74分もウルグアイ、右サイド30m以上ある距離からフォルランの直接FKは
ワンバウンドしてゴール右のサイドネット外側をなめる。
交互にと言ってもいい程にチャンスが両チームへと訪れる。
打ち合う、打ち合う。これがワールドカップのベスト8か。
タバレス、ライェヴァッツ、両指揮官もほぼ同じタイミングでカードを切る。
74分はガーナ、インコームOUTでアッピアーIN。
76分はウルグアイ、カバーニOUTでアブレウIN。
78分、フォルランの右FK、ニアでスアレスがフリーのヘディングは
キングソンがファインセーブ。
フォルランのFKは狙っても合わせても相手からすれば実に脅威。
ここからは中央にアブレウ、そこからやや下がり目の横に
フォルランとスアレスを配する3トップに近い布陣にシフトしたウルグアイが、
90分間で決めようと最後の力を振り絞って攻める。
82分、ガーナのCKを奪ったウルグアイのカウンター、
ロデイロ、フォルラン、スアレスと繋いで最後は4対2の局面、
3人へのパスコースがある中で、M・ペレイラの選択はシュート。
ボールは枠の上へ外れる。
同じく82分、やはり中盤でボールを奪ったウルグアイのカウンター、
スアレス、アブレウと繋いで左へ、上がって来たフシーレのミドルはGKキャッチ。
それでもこの時間で両SBがカウンターからフィニッシュへ挑む。
ライェヴァッツも88分に2人目のカード。
先制ゴールのムンタリを下げて、U-20ワールドカップMVPのアディアーを送り込む。
ただ、もはや両者共に疲労は隠せない。
90分を3分過ぎて、ベンケレンサ主審は前後半の終了を告げるホイッスル。
大会ベストゴールに数えられそうな1点を奪い合い、
ゲームにはもう30分間の余韻が加えられる。

延長に入ると、スタミナ面で上回ったガーナがペースを握る。
93分、アッピアーの2連続CKは戻ったアブレウが決死のクリアで逃れる。
95分、中央アサモアのミドルは枠を遥かに越える。
98分、アルバロのクリアを強引に奪ったギャンがエリア内を突き進むが
スコッティが鬼気迫るスライディングで回避する。
このタックルで激しく足首を捻ったギャンは悶絶。
一度はベンチも交替カードを用意しかけたが、根性でピッチに戻る。
エースの意地と自覚。これもワールドカップだからこそか。
逆にウルグアイは1本のシュートも打てないままに、最初の15分が経過していった。

構図は攻めるガーナに守るウルグアイ。
110分、アナンのクサビ、アディアーのポストプレー、
アッピアーの右クロスにニアで合わせたギャンのヘディングはバーの上へ。
113分、アディアーの糸を引くようなフィードは
エリア内のアッピアーにピッタリ合うが、フシーレがシュート寸前でカット。
ウルグアイはこの左SBが攻守にわたって
チームを牽引していると言っても過言ではない。
114分、ようやくウルグアイにもチャンス。
M・ペレイラの右クロス、ヴォーサーのクリアはフォルランが拾う。
シュートは枠を外れたが、相手クリアボールの落下点に入る
フォルランの能力は相当並外れている。
115分のガーナ、アディアーの右クロス、中でギャンは巧みなトラップ、
何とかシュートに持ち込もうとするが、付いていたスコッティも
粘って粘って倒れこみながら右足でクリア、
ボールはウルグアイゴール方向へ転がるが、M・ペレイラが掻き出す。
途中出場のスコッティも、その魂を存分に見せ付ける。
118分、パントシルのロングスロー、フシーレがクリアし切れず、
飛び込んだK・P・ボアテングのヘディングはほんの少し枠の右側へ。
K・P・ボアテングは頭を抱えて叫ぶ。
そして迎えた121分、120分間のゲームにおけるハイライトが
この終盤も終盤、最終盤に訪れた。
右サイドで得たガーナのFK、キッカーはパントシル、
ニアでK・P・ボアテングがすらすと、ジョン・メンサーとムスレラが交錯、
こぼれ球をアッピアーがシュート、ライン上でスアレスが奇跡的にブロック、
アディアーがヘディングで押し込むも、再びスアレスが奇跡的に掻き出したが、
主審に詰め寄るガーナの選手たち。ベンケレンサ主審の胸元から赤いカード。
スロー再生が映る。アッピアーののシュートは確かに足で止めている。
しかし、アディアーのシュートは疑うことなく手でのブロック。
一緒に飛んでいたフシーレも手を出していた。
スアレスは責められない。手を使っていなければ試合は終わっていた。
泣きながらピッチを後にするスアレスをチームメイトが迎える。
ガーナのPK。キッカーはここまで2本のPKを決めているギャン。
助走、キック、ところがボールは魅入られたかのようにクロスバーを選ぶ。
こんなことがあるのか。こんなことが…
顔を覆うギャン。クロスバーを指差し雄たけびを上げるムスレラ。
ガッツポーズで走り回るスアレス。これもワールドカップ。
120分間で決着付かず。
40年ぶりか、それとも大陸初か。
大会2度目のPK戦がベスト4への行方を決めることとなった。

タバレスを中心に円陣を創ったウルグアイ。
パントシルを中心に円陣を創ったガーナ。
歴史を変える。歴史が変わる。我々はそんな瞬間に立ち会っているのだ。
先攻はウルグアイ、後攻はガーナ。
1人目。
フォルランは右スミへ。キングソンは逆。この男は外さない。
キッカーはギャン!右上。絶対にGKは届かない。何というメンタリティ。
2人目。
ビクトリーノは左上へ。キングソンはわずかに届かない。
アッピアーは左上へ。ムスレラは触るも弾き切れず。
3人目。
スコッティは中央へ。キングソンは左へ外された。
ジョン・メンサーは中央右へ。コースが甘くムスレラストップ。助走も短かったか。
4人目。
M・ペレイラはバーの上へ。全力のキックはスタンドへと消えていく。
アディアーは右スミへ。ムスレラは左手一本でセーブ。
5人目。
アブレウは大胆不敵にすくって中央へ。
ゆっくりと、ゆっくりとボールはゴールへ吸い込まれる。

パントシルは座り込んで泣いている。
泣き崩れるギャンをD・ボアテングとスタッフが抱き起こす。
涙で立っていられないアサモアをヴォーサーが支える。
ジョン・メンサーがギャンに声を掛ける。
次は出られないスアレスがフォルランと抱き合っていた。

アフリカとして初のベスト4には、ほんのわずかに届かなかったガーナ。
それでもここまで躍進した価値が薄れるものではない。
あまりにドラマチックな大会との別れが、よりこのチームを浮き立たせる。
眩いばかりの輝きを放ち、アフリカの行く末を照らした“ブラックスターズ”は
細部を彩る脇役を超え、確かな主役として一番星の役割を果たし切り、
静かに南アフリカの地を後にした。
九死に一生を得て、1970年大会以来となる4強の仲間入りを果たしたウルグアイ。
南アフリカを破り、ガーナを破ったこのチームへ
アフリカの大地はどこまで恩恵を授けるのだろうか。
半世紀を超えた、60年ぶりの戴冠まではあとわずかに2勝。

ウルグアイ 1×1 ガーナ
     PK5×3 

【PK戦】
ウルグアイ1人目:フォルラン○
ガーナ1人目:ギャン○

ウルグアイ2人目:ビクトリーノ○
ガーナ2人目:アッピアー○

ウルグアイ3人目:スコッティ○
ガーナ3人目:ジョン・メンサー×

ウルグアイ4人目:M・ペレイラ×
ガーナ4人目:アディアー×

ウルグアイ5人目:アブレウ○

【得点者】
ウルグアイ:フォルラン③(55分)
ガーナ:ムンタリ①(45+2分)
【警告/退場】
ウルグアイ:フシーレ①(20分)、アルバロ①(48分)、ペレス①(59分)、
        スアレス(120+1分・退場)
ガーナ:パントシル①(54分)、サルペイ①(77分)、ジョン・メンサー①(93分)
【交替】
ウルグアイ:ルガーノ→スコッティ(38分)
        A・フェルナンデス→ロデイロ(46分)
        カバーニ→アブレウ(76分)
ガーナ:インコーム→アッピアー(74分)
     ムンタリ→アディアー(88分)
【AD的Man of the Match】
アンドレス・スコッティ(ウルグアイ)

《ベスト4組み合わせ》
7/6 20:30@ケープタウン 
オランダ×ウルグアイ

写真は、両チームの激闘に敬意を表して
突然シリーズから世界標準ということで、合掌造りで有名な世界遺産「白川郷」
139shirakawa.jpg
AD土屋

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(57)準々決勝 オランダ×ブラジル

     
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準々決勝
2010/7/2 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
オランダ×ブラジル

天候:晴れ 気温:24度 観客:40,186人
主審:西村雄一(日本)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ■
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール■
3 ヨニー・ハイティンハ
13 アンドレ・オーイエル
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)■
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク■
11 アリエン・ロッベン①■
10 ウェズレイ・スナイデル②
7 ディルク・カイト①■
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー①■
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
4 ヨリス・マタイセン
12 ハリド・ブラルーズ
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト■
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール①
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
--カイト---スナイデル---ロッベン-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-オーイェル-ハイティンハ-ファン・デル・ヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン①■
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ■
13 ダニエウ・アウヴェス
10 カカー■
11 ロビーニョ①
FW
9 ルイス・ファビアーノ■③
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
7 エラーノ②(負傷)
17 ジョズエ
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
18 ラミレス■■(警告累積による出場停止)
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
-ロビーニョ----カカーー---D・アウヴェス-
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------

【マッチレポート】
1974年2次リーグは2対0でオランダ。
1994年準々決勝は3対2でブラジル。
1998年準決勝は1対1、PK戦4対2でブラジル。
ワールドカップでの対戦成績は1勝1分け1敗とまったくの五分。
必ず対峙するたび、史上に残る名勝負を繰り広げてきたオランダとブラジル。
このポートエリザベス決戦で、ひとまずの決着は見られるのか。
黄色とオレンジで埋め尽くされたスタンド。いよいよ世界の8強が幕を開けた。
共に不動のシステムである4-2-3-1を採用。
ドゥンガは負傷明けのフェリペ・メロをボランチに戻した以外はチリ戦と同じメンバー。
ファン・マルヴァイクもまったく同じメンバーを選択したが、
ウォームアップ中にマタイセンがヒザを負傷。急遽オーイェルがスタメンに入った。
立ち上がりからテンションが高い。
開始3分、いきなりロビーニョがファン・ボメルに噛み付く。ファン・ボメルは相手にしない。
まず目立ったのはお互いの11番。
ロッベン、ロビーニョ、高いテクニックを持つ2人のドリブラーが試合を動かす。
8分はブラジル、フアンのクサビ、L・ファビアーノのパスにD・アウヴェスが抜け出し、
折り返しをロビーニョがゴールに流し込んだが、判定はD・アウヴェスのオフサイド。
それでもSHが左右を入れ替えて、決定機を創りかけた所はさすがブラジル。
すると10分、たった1本の縦パスから先制ゴールが生まれる。
ブラジルは最終ラインでのパス交換から、降りてきたフェリペ・メロへ、
ターンすると、まさにセンタースポットから長いスルーパス、
ロビーニョのフリーランニングに気付いたのはロッベン1人、それも遅い。
斜めに走り込んだフリーのロビーニョは難なくゴールへ流し込む。
当然ロビーニョの動き出しも素晴らしかったが、オランダからすれば
ハイティンガとオーイェルの間をいとも簡単に通された時点で勝負アリ。
急造CBコンビがいきなり不安さを露呈し、ブラジルがあっさりリードを奪った。
直後の11分、オランダはファン・ボメルのラストパスから
カイトがニアサイドを狙ったシュート、J・セーザルが弾き出したが
ようやくチャンスを掴む。しかし、結果的にこれがオランダにとって
前半は流れの中から掴んだ最初で最後のチャンスになった。
開始15分で興味深いデータの数字がある。
オランダはパス総数69本の内、スナイデルのパスは5本。
ブラジルはパス総数72本の内、カカのパスは5本。
いわゆる“10番”の位置に番号のまま入った両チームのエースは
相手ドイスボランチにうまく消されて、ほとんど仕事ができていなかった。
そこで“5番”のスルーパスに“11番”が走ってゴールを奪ったブラジルと、
“11番”の独力に頼るしかないオランダの違いが見て取れたのではないか。
18分、またロビーニョの凄い形相が映る。点取ったじゃん。カリカリしてるなあ。
25分、ブラジルに追加点の大きなチャンス。
D・アウヴェスの右CK、DFのクリアをG・シウヴァが右へ戻す。
D・アウヴェスは2回の切り返しからクロスを上げると、
フアンがフリーで飛び込むも、シュートは浮いてしまう。
29分もブラジル、D・アウヴェスの右FK、
密集から離れて走り込んだL・ファビアーノはフリーでヘディングも大きくバーの上へ。
オランダはセットプレーから2回続けて相手に付き切れず、シュートを許した。
31分もブラジル、ロビーニョが左サイドでデ・ヨンクを翻弄して中へ、
L・ファビアーノがヒールで落とすと、カカは右スミを狙ったコントロールショット、
ここはステケレンブルフがファインセーブで掻き出したが、ブラジル躍動。
オランダはほとんど反撃の手を繰り出せない。
調子に乗り出すと、ブラジルに本来のリズムが見えてくる。
個人技とパスワークの融合。そして速いボールアプローチからのカウンター。
さらに守備でも集中力の高さを見せたのは35分のシーン。
CKのチャンスにロッベンはわずかにボールへ触って、
あたかもキッカー交替かのように走り出すトリックプレーを試みる。
これをD・アウヴェスは見逃さない。駆け寄ったスナイデルより先に猛然とダッシュ、
ボールをキープしてスナイデルのファウルを誘う。
オランダからすれば何ともバツの悪いプレーになってしまった。
36分、オランダは中央からスナイデルが35m近いFKを直接狙うもGK正面。
45分を1分回った時間帯、デ・ヨンクの縦パスを受けたロッベンが
ドリブルでエリアへ迫ると、フアンが正面で遅らせている間に
フェリペ・メロ、G・シウヴァ、M・バストスが次々に襲い掛かり、ボール奪取。
そしてこの奪った流れから、左SBのM・バストスが敵陣深くへ侵入し、
カカ、D・アウヴェスと繋いで、最後は右SBのマイコンが強烈なシュート。
わずかにステケレンブルフが触って枠を外れたものの、
両SBもカウンターと見るや同時に上がっていくアグレッシブさ。
磐石のブラジル。かなり一方的な展開で前半は終了した。

後半に入ると47分、右サイドでドリブルしていたファン・デル・ヴィールは
フェリペ・メロのプレスに倒れる。ホイッスル。
西村主審の判定はファン・デル・ヴィールのシミュレーション。
スローが流れると、確かにフェリペ・メロは接触していない。
ロビーニョも拍手。ナイスジャッジ。
逆にファン・デル・ヴィールはこれで勝っても次は出られない。焦りが窺える。
しかし53分、信じられないような形から次のゴールが記録される。
決めたのはフェリペ・メロ。ただし、自分のゴールに。
オランダから見た右サイドでロッベンをM・バストスが倒す。
スナイデルのクイックリスタート、ロッベンがリターン、
スナイデルが左足で中へ送ると、何でもないキーパーボールを
フェリペ・メロはJ・セーザルと競り合ってしまい、
結果ボールはフェリペ・メロの頭に当たってブラジルゴールへ。
そこまでの展開や、この試合までの守備を考えれば
思わず目を疑うような凡ミスで、オランダが幸運な同点ゴールを手に入れる。
流れとは不思議なもの。オランダのボールアプローチが速くなる。
パスも回り始める。スナイデルもボールに触る。
為す術がなかったはずのオレンジ軍団が完全に息を吹き返した。
62分、ドゥンガが切った最初のカードは
1枚イエローカードを受けているM・バストスに替えて34歳のジウベルト。
やや勢いを受け始めた時間帯で、何とも“らしい”交替だ。
63分、カイトのパスがDFに当たってブラジルゴール方向へ、
フアンと競ったファン・ペルシーが拾って、
ルシオのクリアはスナイデルが足でブロック、
こぼれ球を再びファン・ペルシーが狙い、最後はルシオがブロックしたが、
前への意欲が強いのはオランダ。形勢が引っ繰り返る。
66分、ブラジルに久々のチャンス、
スローインから右サイドをD・アウヴェスと崩したマイコンのクロス、
オーイェルはクリアし切れず、ボールはカカーの足元へ。
ワントラップから右スミを狙うも、わずかに枠を捉えきれない。
直後のオランダは右サイドでもらったFK、スナイデルがすぐに前へ送ると、
ファン・ペルシーはしっかりフィニッシュまで持ち込んで、ブラジルを慌てさせる。
こういうリスタートにも、ブラジルは前半のような鋭敏さが見られない。
そして迎えた68分、ここまで一貫してスナイデルが蹴っていた右CK、
スポットにはロッベンが向かう。左足のインスイング、
カイトは中央からスルスルとニアへ走ると、L・ファビアーノとマイコンは気付かない。
瞬間で前に入ったカイトが最高のフリックで流したボール、
頭でつついたのはなんとオランダ11人、いや、23人の中で最も小さいスナイデル。
まさに狙い通りの形。前半は瀕死に近かったはずのオランダが、
あの鉄壁を誇ってきたドゥンガのブラジルから2点を奪い、逆転してみせた。
さて、あまりに美しく決まったコーナーキックだったとはいえ、
付いていたはずだったスナイデルを外したのはフェリペ・メロ。
結果的に2失点に絡んでしまう格好になった27歳が5分後、凶行に走る。
73分、ロッベンを倒すと、さらにスパイクの裏で相手の左足を踏みつける。
当然西村主審が提示したカードの色は赤。
ポルトガル戦でもメンタルコントロールの拙さから
前半終了間際の交替でドゥンガにお灸を据えられたはずだった
フェリペ・メロが言い訳のしようもない蛮行で一発退場。
リードを許した上に、数的不利まで被る。一気にブラジルは苦しくなった。
焦りが募るブラジル。ロッベンがD・アウヴェスから明らかにファウルを受けて
倒れると、またもロビーニョがロッベンに人差し指を突き付けて激高する。
明らかに冷静さを失ってしまったセレソン。
77分にドゥンガはL・ファビアーノを下げて、ニウマールを投入。
数的不利とはいえ、どうしてもゴールを奪わなくてはいけない状況で
この交替は果たして正しいのか?一番ゴール挙げてる選手だよ。
ケガとかだったら仕方がないけど。
81分、ブラジルはマイコンのCK3連発も
1本目はルシオのボレーをDFにブロックされ、
2本目はGKがパンチングし切れなかったもののカイトが頭でクリア、
3本目はG・シウヴァのヘディングが弱く、追い付けない。
もはや前に人数を掛けて、何とか1点を奪いにいくブラジル。
何度かカウンターを浴びて迎えた決定的なピンチも水際で押しとどめる。
84分、左サイドをうまく抜け出したカカーが独走、
得意な形に持ち込むが、シュートは戻ったオーイェルにブロックされる。
終盤とはいえ、2人の条件は一緒。スピードに難のある
オーイェルをぶち抜けない辺りに、コンディションの悪さが見て取れるか。
89分、ルシオが魂のオーバーラップから獲得したFK、
集中を高めたD・アウヴェスのシュートはカベに入ったファン・ボメルが頭で阻む。
93分を2秒回ると、西村主審の笛がポートエリザベスの夜空に吸い込まれた。
これがフットボール。たった1つのゴールがすべてを変える。
立ちすくむドゥンガ。その肩を抱くジョルジーニョ。
結果のみを追い求めたセレソンが、その結果からも見放される結末。
前半美しい歌を奏でたカナリアは、その声を失って南アフリカとの別れを迎えた。
16年前の、そして12年前のリベンジを果たし、大きな壁を乗り越えたオランダ。
あとは36年前に、そして32年前に置いてきた忘れ物を取り返すだけだ。

オランダ 2×1 ブラジル
【得点者】
オランダ:フェリペ・メロ=O・G(53分)、スナイデル③(68分)
ブラジル:ロビーニョ①(10分)
【警告/退場】
オランダ:ハイティンガ①(14分)、ファン・デル・ヴィール②(47分)、
      デ・ヨング②(64分)、オーイェル①(76分)
ブラジル:M・バストス①(37分)、フェリペ・メロ(73分・退場)
【交替】
オランダ:ファン・ペルシー→フンテラール(85分)
ブラジル:M・バストス→ジウベルト(62分)
      L・ファビアーノ→ニウマール(77分)
【AD的Man of the Match】
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)

《ベスト4組み合わせ》
7/6 20:30@ケープタウン 
ウルグアイとガーナの勝者×オランダ

写真は、オランダのベンチに座っていた人が双子と共同経営している
カフェがある「アムステルダム・アレーナ」
006de bour.jpg
AD土屋

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ワールドカップ・ここまでの各節ベストイレブン

  • 2010年07月01日 16:14
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いよいよ残されたチーム数はたったの8。
残された試合数もたったの8。
もう終わりが見えてきちゃいましたねえ。なんだか寂しいなあ。
でも、ここはせっかく大会期間初のお休みが入ってきたので
ちょっと企画的なことをやっちゃいたいと思います。
グループリーグ第1節から第3節までと決勝トーナメント1回戦、
都合4回分のベストイレブンを一言メモと共にお送りしたいと思います。
異論反論は認めますよ☆では、どうぞ!

【グループリーグ第1節】
GK
ヴィンセント・エニェアマ(ナイジェリア)
☆鬼セーブ連発。1試合で5億円は価値が上がったんじゃ?
DF
マウリシオ・イスラ(チリ)
☆終盤でも最前線でシュートを打っちゃうアグレッシブさは圧巻。
ウィンストン・リード(ニュージーランド)
☆93分の決勝ゴールは体を張り続けたご褒美でしょう。
シュテファン・グリヒティング(スイス)
☆終盤、ヘスス・ナバスのクロス地獄も冷静に対応してアップセットの立役者に。
MF
パク・チソン(韓国)
☆ユナイテッドでは脇役でも、韓国では不動のエース。
メスト・エジル(ドイツ)
☆出すパス出すパスがいちいちチャンスを生み出す。
ヤヤ・トゥーレ(コートジボワール)
☆想像以上に組織的だったチームの中盤を締めた。
シフィウェ・チャバララ(南アフリカ)
☆開幕戦に先制ゴールを開催国が決めたというご祝儀的な意味も込めて。
松井大輔(日本)
☆アフリカ勢との対戦経験が豊富な強みを存分にドリブルで発揮した。
FW
リオネル・メッシ(アルゼンチン)
☆ゴールはなくても存在感はやっぱり異次元。
アレクシス・サンチェス(チリ)
☆とにかく仕掛けまくる姿勢がチームに勇気をもたらした。

【グループリーグ第2節】
GK
マーク・パストン(ニュージーランド)
☆9分、49分、70分、88分とファインセーブ連発で前回王者を1失点に封じた。
DF
ラフィク・ハリシェ(アルジェリア)
☆イングランドを無力化させた、まさに根性ディフェンスは感動的。
クレイグ・ムーア(オーストラリア)
☆2戦続けて10人となったチームを最終ラインで支え続けた。
ライアン・ネルセン(ニュージーランド)
☆5バック気味の中央で奮闘し続け、90分のピンチも気合のブロックで乗り切る。
MF
ミロシュ・クラシッチ(セルビア)
☆初戦で激しく下げた評価を一夜にして取り戻す、鋭い突破を連発した。
エンリケ・ベラ(パラグアイ)
☆守備に軸足を置きながら勘所を押さえて決勝ゴール。
ラウール・メイレレス(ポルトガル)
☆初戦と違って前へ積極的に出たことが大量点の呼び水となった。
FW
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)
☆序盤からシュートを打ちまくって、結果PK含む2ゴールを取り切った。
ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン)
☆余計なことをしなければ仲間に恵まれてハットトリックも決められる。
ルイス・ファビアーノ(ブラジル)
☆確かに2点目は手を使ったが、それを差し引いても十分ゴラッソ。
ダビド・ビジャ(スペイン)
☆追い込まれた優勝候補を何とか立て直す2ゴールで実力示す。

【グループリーグ第3節】
GK
エドゥアルド(ポルトガル)
☆相手も迫力はなかったが、それでも何度かのファインセーブで完封に貢献。
DF
ジョン・テリー(イングランド)
☆無失点への貢献はもちろん、あの頭からのダイブだけでもチケット代は惜しくない。
ボンガニ・クマロ(南アフリカ)
☆迫力不足のフランスを抑え込み、豪快なヘディングまで決めてみせた。
ファビオ・コエントラン(ポルトガル)
☆ブラジルを相手にしてもそのドリブルは十分通用していた。
MF
ジェームズ・ミルナー(イングランド)
☆初戦で押されかけた失格の烙印を吹き飛ばす、最高のクロスでアシスト記録。
ランドン・ドノヴァン(アメリカ)
☆絶体絶命のチームを救う91分の決勝ゴールで伝説になった。
ユライ・クチュカ(スロヴァキア)
☆1点目に繋がるパスカットなど、前への姿勢がチームの推進力になった。
ファビオ・クアリャレッラ(イタリア)
☆低調過ぎたチームの中で、92分のループゴールなど孤軍奮闘した。
FW
ロベルト・ヴィッテク(スロヴァキア)
☆先制点もよかったが、キエッリーニを出し抜いた2点目の狡猾さが光る。
本田圭佑(日本)
☆今大会初の無回転FKに冷静なアシストで歴史を創った。
ダビド・ビジャ(スペイン)
☆あっさり決めた1点目のミドルは相当難易度が高い。やはり得点王候補。

【決勝トーナメント1回戦】
GK
マールテン・ステケレンブルフ(オランダ)
☆終盤にPK献上も、67分の大ピンチを防いでいなかったら結果はわからなかった。
DF
カルロス・サルシード(メキシコ)
☆とにかくミドルシュートを打ちまくった、あのアグレッシブさに敬意を表して。
パウロ・ダ・シルバ(パラグアイ)
☆まさにグアラニの末裔と言うべき果敢なディフェンスが光る。リアクションも◎。
中澤佑二(日本)
☆56分の、一度中につられながら瞬時にボールへ寄せてブロックした一連は世界標準。
MF
トーマス・ミュラー(ドイツ)
☆カウンターから2発決めたが、あれだけ走り切った脚力はハンパないでしょ。
アリエン・ロッベン(オランダ)
☆持っているモノの違いを、たった1ゴールで証明してみせた。
フランク・ランパード(イングランド)
☆誤審でのノーゴールも含めて本来の力を見せたが、少し遅過ぎた。
ロビーニョ(ブラジル)
☆ようやくここに来てエンジン全開。本来の“アレグリア”が戻ってきたか。
FW
ルイス・スアレス(ウルグアイ)
☆2点目はゴラッソだが、1点目もバウンドに合わせるのが難しいシュート。センス抜群。
ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)
☆2試合ぶり出場の悔しさをワンチャンスに乗せる先制ゴールで男を上げた。
カルロス・テベス(アルゼンチン)
☆2点目で見せた、パスミスからシュートへの修正能力は驚異的。

では、正直ガッカリイレブンもメンバーだけ載せておきます。
理由は察して下さい。

GK
ロバート・グリーン(イングランド)
DF
ファビオ・カンナヴァーロ(イタリア)
MF
サニ・カイタ(ナイジェリア)
ヨアン・グルキュフ(フランス)
ヴァロン・ベーラミ(スイス)
マレク・ハムシク(スロヴァキア)
FW
シドニー・ゴヴ(フランス)
ウェイン・ルーニー(イングランド)
サミュエル・エトー(カメルーン)
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
ダビド・スアソ(ホンジュラス)

大国の選手とFW多いな~
さあ、あと8試合。みんなでお祭りのクライマックスを楽しみましょう!
写真はマルメの日本料理屋。今回の代表の活躍で、ちっとは儲かったかなあ。
DSCF2293sakura.JPG
AD土屋

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(55)決勝トーナメント1回戦 パラグアイ×日本

  • 2010年06月30日 16:14
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/29 16:00 ロフタス・ヴァースフェルド(プレトリア)
パラグアイ×日本

天候:曇り 気温:17度 観客:36,742人
主審:フランク・デ・ブリーケレ(ベルギー)

【パラグアイ】
GK
1 フスト・ビジャール(C)
DF
6 カルロス・ボネット
14 パウロ・ダ・シルバ
21 アントリン・アルカラス①
3 クラウディオ・モレル
MF
20 ネストル・オルティゴサ
13 エンリケ・ベラ①■
16 クリスティアン・リベーロス■
FW
9 ロケ・サンタクルス■
19 ルーカス・バリオス
10 エドガル・ベニテス
SUB
12 ディエゴ・バレット
22 アルド・ボバディージャ
2 ダリオ・ベロン
4 デニス・カニサ
5 フリオ・セサル・カセレス
8 エドガル・バレット
11 ホナタン・サンタナ
17 アウレリアーノ・トーレス
7 オスカル・カルドーソ
18 ネルソン・バルデス
23 ロドルフォ・ガマーラ
15 ビクトル・カセレス■■(警告累積による出場停止)
監督
ヘラルド・マルティーノ(アルゼンチン国籍)

(4-3-3)
-------バリオス--サンタクルス-
-ベニテス-------------
-------------------
---リベーロス------ベラ---
-------オルティゴサ-------
-モレル-アルカラス-ダ・シルバ-ボネット-
-------------------
-------ビジャール-------

【日本】
GK
21 川島永嗣
DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都■
MF
2 阿部勇樹■
7 遠藤保仁①■
17 長谷部誠(C)
16 大久保嘉人
8 松井大輔
FW
18 本田圭佑②
SUB
1 楢崎正剛
23 川口能活
6 内田篤人
13 岩政大樹
15 今野泰幸
10 中村俊輔
14 中村憲剛
20 稲本潤一
9 岡崎慎二①
11 玉田圭司
12 矢野貴章
19 森本貴幸
監督
岡田武史(日本国籍)

(4-3-3)
---------本田---------
--大久保----------松井--
------------------
----遠藤-------長谷部----
---------阿部---------
--長友--闘莉王---中澤--駒野-
-------------------
---------川島---------

【マッチレポート】
1986年メキシコ大会ではエスタディオ・アステカで
イングランドにリネカーの2発を食らって、敗退。
1998年フランス大会ではチラベルトを中心に感動的な守備で
フランスを苦しめるも、延長でブランの一発に沈み、敗退。
2002年日韓大会では準優勝したドイツに善戦するも、
終了間際にノイビルの決勝弾を浴びて、敗退。
悲願のベスト8へ、これが4回目の挑戦となるパラグアイ。
初出場から数えて4回目のワールドカップ。
カメルーンを破り、デンマークを破り、いわば世界を驚かせて
自国開催以来、2大会ぶりの決勝トーナメントに辿り着いた日本。
こちらも初めてのベスト8進出を懸ける。
どちらの国が新たな歴史を創造するか。決戦の地はプレトリア。
マルティーノは中盤アンカーに入っていたV・カセレスの出場停止を受け、
オルティゴサが大会初出場。3トップはやや左の下がり目に
バルデスではなくベニテス、中央にバリオス、右寄りにサンタクルスを起用してきた。
岡田監督は不動の11人を、この大舞台に送り込む。
開始15秒、いきなり日本がファーストシュート。
左サイドで相手の中途半端なパスを奪った大久保がミドル。
まず1つシュートといった格好だが、意外と決定機。ややもったいなかった感はある。
3分も日本、相手のクリアを高い位置で拾った駒野が積極的なミドルで枠内へ。
最初のシュート、最初の枠内シュートは共に日本へ記録された。
一方のパラグアイは右サイドのサンタクルスにボールが入った時が1つのスイッチだが、
なかなか効果的なアタックは繰り出せず、
日本もそこまで前には出て行かないことで、静かな時間が経過していく。
突如として生まれたゲーム最初の決定機はパラグアイに。
20分、左サイドに流れたサンタクルスのパスを粘って収めたバリオスが後ろへ、
オルティゴサはワンツーのような形でリターンのスルーパス、
バリオスはターンで駒野をかわすと、右足アウトでフィニッシュ、
川島は右ヒザでのファインセーブで逃れたが、
元アルゼンチン人として技術の高さを見せ付ける。
21分は日本にチャンス。
川島のロングフィードは本田が収め、大久保とDFがもつれたルーズボール、
松井は躊躇なくループ気味のミドルを打ち込むと、
ボールはわずかに高くクロスバーを叩く。
瞬時の判断力と、それを実行する高い技術。日本の攻撃はこの男が牽引する。
この時間帯から、パラグアイのポゼッションが高くなっていく。
キーマンはアンカーの、こちらもアルゼンチンからの帰化組オルティゴサ。
序盤はやや焦りからかサイドチェンジのミスが目立ったが、
シンプルに繋ぎ始めてからは、日本も本田、遠藤、長谷部の
ちょうど中間でボールを受けていくので、チェックが難しい。
体形はちょっとペンギンみたいな、まさにずんぐりむっくりなんだけど。
29分、パラグアイはCKからチャンスを迎える。
モレルのキック、中央こぼれたボールにサンタクルスが反応し、
シュートを放つがゴール右へ外れる。本田の飛び込みが目に入ったか。
30分過ぎから日本は中盤の構成が変わる。
阿部と長谷部が横に並び、遠藤がその前に出る正三角形に。
4-2-3-1にして、オルティゴサの監視と、本田へのフォローを強化したか。
35分、自陣でボールを持つオルティゴサを、本田と遠藤が挟み込んでカット、
大久保とのワンツーから本田が左へ出てクロス、
飛び込んだ大久保の前でモレルがクリアするが、狙いは1つ体現できた。
40分、日本に前半最大の決定機。
右サイド、松井が巧みなコントロールから遠藤へ、
下げたボールを長谷部がダイレクトで縦へ送ると松井は独走、
落ち着いて本田へ横パス、本田は左足でフィニッシュも
右から来たボールにやや体が流れてしまい、ボールも左へ流れる。
実際は左にフリーの大久保がいたものの、これも“FW”の意識か。
だいぶゲーム自体は膠着してきた中で、
日本は駒野と松井の右サイドが1つのアクセントになり、
徐々に押し返すような流れの中で、ハーフタイムに突入した。

後半スタート時に微笑ましい光景が。
エンドが変わり、ピッチへ出てきた流れのままで
右サイドを担当する松井が中央での円陣に加わらない。
笑顔で手を叩いて呼びかける長谷部と大久保。
確かに海外では後半が始まる時に円陣って見ないもんなあ。
照れくさそうに輪へ加わった松井。駒野と顔を見合わせて笑う。
海外でのプレーが長い彼だからこその、ちょっとした勘違いに心が和む。
50分、ずんぐりむっくりが機敏な動きで日本に恐怖を与える。
中盤で巧みに阿部をかわすと、バリオスとのワンツーでエリア内へ、
シュート一歩手前で長友が滑り、事無きを得たが、
やはりオルティゴサは要注意人物だ。
54分は日本、右サイドで松井がスローインから長谷部のリターンを受けると、
2枚のチェックをクライフターンばりの切り返しでかわしてクロス、
ダ・シルバのクリアを長友は直接ミドルにチャレンジ、
ブロックに行ったオルティゴサに当たって軌道が変わるが、ビジャールがキャッチ。
56分はパラグアイ、中盤でボールを奪ってからのカウンター、
ベラのパスを受けたベニテスはフリー、
中央をケアしていた中澤は、急遽方向転換して渾身のシュートブロック。
危ないシーンだったが、今日の中澤はいつもよりさらに集中して見える。
59分もパラグアイは左サイド、モレルのスローインをバリオスが返し、
上がったクロスにはボランチのリベーロスが阿部の前に飛び込む。
川島の正面を突いたが、3列目からの飛び出しに肝を冷やした。
ここに来てなかなかセカンドボールが拾えず、
本田と遠藤にボールが入らなくなってきた日本は苦しい時間帯。
マルティーノは一気呵成に60分、ベニテスを下げてバルデスを投入。
日本からすれば、嫌なタイミングで嫌な選手がピッチへ登場する。
63分、押し込まれていた日本のCKは遠藤、
中央の闘莉王へピッタリ合うが、サンタクルスが体を寄せて、枠は外れる。
直後、バルデスの突破に駒野が体を張って対応したシーンは見応え十分。
パラグアイきっての突貫小僧にも怯まない駒野。
大会に入って選択されたサイドバックは、惜しまぬ上下動でチームに貢献する。
岡田監督が切った1枚目のカードは65分、松井に替わって岡崎。
しかしここまで代表ではなかなか輝けなかった松井は、
ようやくここに来て、持てる実力を発揮した。数多のオファーも頷ける。
この辺りから試合は完全に膠着状態。共に無理してリスクは冒さない。
75分、マルティーノはオルティゴサを下げてE・バレットを送り込む。
81分、岡田監督も大きな決断。今大会初めて阿部をベンチへ下げる。
替わって入ったのは中村憲剛。川崎のコンダクターがとうとう南アフリカのピッチに立つ。
ここで岡田監督は1点を奪い切れというメッセージに針を振った。
82分、闘莉王の長いクサビ、中村憲はすぐさまターンして左へ流す、
長友が対面のボネットを振り切って上げたクロス、
大久保はGKへのファウルを取られたものの、
中村憲はファーストタッチで、その起用理由を証明してみせる。
ただ、パラグアイ守備陣の集中も途切れない。
特にCBのダ・シルバは上背こそないものの、闘志の塊のようなプレーの連続。
まさにパラグアイを象徴するような、いいDFだと思う。
92分、遠藤のFK、中澤が頭に当てたボール、
闘莉王が足で飛びつくもわずかに届かず。
94分、パラグアイのラストチャンス、モレルのFKはこぼれる。
ここでデ・ブリーケレ主審のホイッスル。両雄相譲らず。
スコアレスで、ゲームにはもう30分間が追加された。

岡田監督の話に大きな円陣が小さくなる。
長谷部の号令で輪が揺れ、輪が解ける。
ここからは未知のゾーン。日本は初めて世界の361分目を戦う。
まずは91分、カウンターは日本、本田が右へ展開、
受けた中村憲はシュート気味のクロスを打ち込む。ここはアルカラスがクリア。
そのCK、遠藤のボールに岡崎が食らい付くもヒットしない。
94分、パラグアイ最後のカードはサンタクルスを下げて、カルドーソ。
ここで193センチのポルトガル、そしてEL得点王が登場。日本は太刀打ちできるか。
直後にパラグアイのチャンス、バルデスの左クロスにバリオスのヘディング、
川島が正面でキャッチしたが、ちょっと中澤が放してしまった。
97分、パラグアイに絶好の勝ち越しチャンス到来。
左サイドからモレルが岡崎と競りながらカットインから中へ、
バルデスはうまいターンで前を向くとシュートまで持ち込んだが、
飛び出した川島が体に当てる。闘莉王もよく寄せていた。凌ぐ、凌ぐ。
99分、本田は左30m強のFKを狙うも、ビジャールは落ち着いて弾き出す。
101分、モレルのロングスロー、カルドーソが返して、モレルのクロス、
中央こぼれ球をバレットがループで狙うもバーの上へ。
ややパラグアイペースで延長前半も終了した。

岡田監督最後の決断はここ。大久保を下げて、選んだのは玉田。
6年前のアジアカップ、延長でバーレーンを振り切ったゴールが思い出される。
4年前のドイツ、ブラジルを慌てさせたゴールが思い出される。
FW最年長のスピードスターが最終盤に解き放たれた。
109分、モレルの左FK、バルデスのヘディングは川島キャッチ。
110分、長友が玉田とのワンツーからカットイン、
DFの足がかかっていたがプレーオン、拾った岡崎は間違いなくアルカラスに
足をかけられたが、デ・ブリーケレ主審は岡崎のファウルを指示。
不可解。ここからのFKを日本に与えたくないのか?
113分、遠藤の右FK、ファーの闘莉王は折り返しではなくシュートを選択。
ボールは枠を捉えられない。
116分、本田の体を張ったキープに玉田がフォローからドリブル開始、
一旦はカットされたボールを岡崎が拾ってまさかのヒール、
玉田は中途半端に飛び出したビジャールを見て、
シュートではなく折り返しを選択すると、中の中村憲には合わない。
119分58秒、120分に満たないタイミングで試合終了のホイッスル。
死闘は決着付かず。結果はドロー。
次へと進むためだけのロシアンルーレットに、両チームの行方は委ねられる。

川島に歩み寄り、笑顔で抱擁をかわす楢崎と川口。
ビジャールも控えのD・バレット、ボバディージャと笑顔で抱擁。
GK同士の絆はかくも固い。
コイントス。先攻はパラグアイ、後攻は日本。
1人目。
バレットは左スミへ。川島も反応したが届かない。
遠藤は右スミへ。完全にGKの逆を突き、ガッツポーズにも力が入る。
2人目。
バリオスは右スミへ。川島は読んでいたが届かない。
長谷部は左スミへ。ビジャールはわずかに届かなかったが、天国の祖父には届いたはずだ。
3人目。
リベーロスは中央右へ。川島は左に外された。
駒野はクロスバーにぶつける。天を仰ぐ駒野。一歩パラグアイがリード。
4人目。
バルデスは中央へ。川島は左に外された。
本田はビジャールを飛ばして中央へ。まだゲームは終わらない。
5人目。
カルドーソは冷静に左スミへ。

中盤を支えた遠藤と阿部がお互いを讃える。2人とも目が赤い。
中澤が川島を慰める。中澤も目が赤い。
岡田監督が呆然と立ち尽くす駒野を抱きかかえる。
マルティーノもベンチから立ち上がれない。泣いている。
中澤が駒野を包み込む。大久保も泣いている。
松井が駒野の肩を抱く。2人の頬を涙が伝う。

世界との距離に手応えを得て、世界との距離を痛感した。
世界で勝つことの意味を知り、世界で負けることの意味を知った。
最後の最後で、まるでクラブチームのような一体感に包まれた
日本が南アフリカの地で繰り広げた冒険は、ここで幕を閉じた。
4度目の挑戦でいよいよベスト16の壁を突破したパラグアイ。
CBを中心とした堅守は今大会中にもなおまだ進化している。
果たして、世界最高の攻撃陣を持つと称されるスペインと
どういうゲームを繰り広げるのか。
いよいよ大会は2日間の休息を経て、選ばれた8チームでの聖戦に入っていく。

パラグアイ 0×0 日本
     PK5×4
【PK戦】
パラグアイ1人目:バレット○
日本1人目:遠藤○

パラグアイ2人目:バリオス○
日本2人目:長谷部○

パラグアイ3人目:リベーロス○
日本3人目:駒野×

パラグアイ4人目:バルデス○
日本4人目:本田○

パラグアイ5人目:カルドーソ○

【得点者】
なし
【警告/退場】
パラグアイ:リベーロス①(118分)
日本:松井①(58分)、長友②(72分)、本田①(90+3分)、遠藤②(113分)
【交替】
パラグアイ:ベニテス→バルデス(60分)
       オルティコサ→バレット(75分)
       サンタクルス→カルドーソ(94分)
日本:松井→岡崎(65分)
    阿部→中村憲(81分)
    大久保→玉田(106分)
【AD的Man of the Match】
中澤佑二(日本)

《ベスト8組み合わせ》
7/3 20:30@ヨハネスブルグ(エリス・パーク) 
パラグアイ×スペイン

写真は、日本のヒーリングスポット「伊勢神宮」
069ise.jpg
AD土屋

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(56)決勝トーナメント1回戦 スペイン×ポルトガル

     
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/29 20:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
スペイン×ポルトガル

天候:晴れ時々曇り 気温:13度 観客:62,955人
主審:エクトル・バルダッシ(アルゼンチン)

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
8 チャビ・エルナンデス
FW
6 アンドレス・イニエスタ①
9 フェルナンド・トーレス
7 ダビド・ビジャ③
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
18 ペドロ・ロドリゲス
20 ハビ・マルティネス
21 ダビド・シルバ
22 ヘスス・ナバス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-3‐3)
---------トーレス--------
--ビジャ----------イニエスタ--
---------チャビ---------
-----X・アロンソ--ブスケッツ-----
-------------------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【ポルトガル】
GK
1 エドゥアルド
DF
21 リカルド・コスタ
6 リカルド・カルバーリョ
2 ブルーノ・アウヴェス
23 ファビオ・コエントラン■
MF
15 ペペ■
19 チアゴ②■
16 ラウール・メイレレス①
FW
7 クリスティアーノ・ロナウド(C)①■
18 ウーゴ・アウメイダ①■
11 シモン・サブロサ①
SUB
12 ベト
22 ダニエウ・フェルナンデス
3 パウロ・フェレイラ
4 ロランド
5 ドゥダ■(負傷)
13 ミゲウ
8 ペドロ・メンデス■
14 ミゲウ・ヴェローゾ
20 デコ
9 リエジソン①
10 ダニー
17 ルーベン・アモリム(負傷)
監督
カルロス・ケイロス(ポルトガル国籍)

(4-3-3)
-------H・アウメイダ-------
--シモン-----------ロナウド--
--------------------
----R・メイレレス----チアゴ----
---------ペペ----------
F・コエントラン-R・カルバーリョ-B・アウヴェス-R・コスタ-
-------------------
--------エドゥアルド--------

【マッチレポート】
イベリア半島の雄によるワールドカップでの直接対決。
グループリーグでは優勝候補の名にふさわしい戦いができたかと考えれば
正直胸を張ってできたと言えるようなゲームはなかったはずのスペイン。
試合を殺してまで勝ち進んできた決勝トーナメントでこそ真価が問われる。
歴史を振り返ると、今までのチームとはやや趣を異にし、
ここまで3試合無失点と、堅い守備がグループリーグ突破の
原動力となってきたポルトガル。前回を上回る4位以上の成績を挙げるためには
ここが最初にして最大の難関だ。
デル・ボスケはチリ戦同様、自信を持って現状のベストメンバーを送り出す。
そしてケイロスは右SBと中盤アンカーに
最初の2試合で使っていたP・フェレイラとP・メンデスではなく、
ブラジル戦が初出場となったR・コスタとペペをそのまま起用。
前線には右からロナウド、H・アウメイダ、シモンと
北朝鮮から7ゴールを奪ったゲームのトリオを並べてきた。
スペインのファーストシュートは開始わずか58秒。
左サイドからカットインしてきたトーレスのコントロールシュートは
エドゥアルドが弾き出したが、いきなり9番が大会初ゴールへの執念を発露させる。
3分もスペイン、これも左サイドでボールを受けたビジャは
30m近いミドルを枠内へ、エドゥアルドがパンチングで対応する。
7分もスペイン、やはり左サイドからカットインしてきたビジャが
角度のない所からニアサイドに強烈なシュート、
エドゥアルドもしっかりセーブし、先制ゴールには至らなかったが
まずはスペインが左サイドから3回のチャンスを創出した。
この時間帯、スペインは右からイニエスタ、トーレス、ビジャの3トップが
基本布陣ではあったものの、イニエスタが中央の低い位置に落ちていくシーンが多く、
トーレスがビジャとのポジションチェンジから左へ、
またイニエスタが落ちた時には右へ、とうまくサイドに流れて
チャンスに絡んでいく姿勢が目立っていた。
さて、立ち上がりこそスペインのラッシュに防戦一方となったポルトガルは、
徐々にボールこそ持たれている中でも、
ブラジル戦のようにしっかりブロックを作って、カウンターを狙う姿勢を徹底。
20分には左SBに入った、今大会絶好調のF・コエントランがドリブル、
R・メイレレスが繋いで、チアゴのミドルはカシージャスの手を大きく弾き、
浮いたこぼれ球にH・アウメイダが詰めるも、再びカシージャスが右手で掻き出す。
この一瞬のアタックはスペインにも十分冷や汗をかかせるレベル。
25分はスペイン、左サイドでビジャがチャビへ、
チャビはビジャを狙ったピンポイントのスルーパス、
わずかにビジャは受け取れなかったが、これもスペインの大きな得点パターン。
しかし、結果的にこれが“無敵艦隊”にとって前半最後のチャンスとなる。
28分はロナウド、左37mのFKは最初の軌道から明らかに逆へ揺れて、しかも落ちる。
カシージャスはアタックNo,1ばりのレシーブで対抗。
クラブのチームメイトに直接ゴールは許さない。
39分のポルトガル、左へ流れたR・メイレレスは右足でクロス、
飛び込んだH・アウメイダが頭から飛び込むも、当たりが薄く枠へは飛ばせない。
43分もポルトガル、F・コエントランのクロスに
2列目から入って来たチアゴのヘディングはゴール左へ。
逆にこの時間帯は中盤のR・メイレレスとチアゴも前へと出てきて
効果的なアタックを何度も繰り返したのはポルトガル。
ロナウドまでが守備の意識を見せる相手に対して、30分以降は攻めあぐねたスペイン。
ポゼッションは62%と圧倒したものの、狙い通りにスコアレスで折り返した
ポルトガルペースとも言えるような展開で、45分間は終了した。

後半も大勢は変わらない。ポルトガルのアンカーに入ったペペも、
侵入してくるイニエスタやチャビへうまく対応し、
バイタルを自由に泳がせないための防波堤として機能する。
52分はポルトガルのカウンター、
左サイドでH・アウメイダはピケとの競走をぶっち切り、
中へクロスを送ると、対面したプジョールのブロックはスペインゴールに向かい、
わずかに枠を外れたものの、あわやオウンゴール。
しかし、H・アウメイダってあんなに足が速かったんだ。ビックリしたなあ。
なかなかフィニッシュまで取り切れないチームに58分、デル・ボスケが動く。
トーレスに替えて、今大会初出場のジョレンテを投入。
中央でしっかりと基点を作りたい思惑が見て取れる。
ケイロスも同じタイミングでH・アウメイダをダニーへスイッチ。
3トップは右からシモン、ロナウド、ダニーにシフトされる。
すると60分、S・ラモスの右アーリークロス、R・カルバーリョとB・アウヴェスの間から
195センチの弾丸がダイビングヘッド、エドゥアルドが驚異的な反応で
弾き出したが、早速ジョレンテが自身の存在価値をアピールして見せると、
その流れのまま、左サイドのビジャはエリアやや外から、
わずかにゴール右へと外れる鋭いミドル。一気にリズムを引き寄せる。
そして63分、この大きなうねりをスペインは見逃さない。
ピケのサイドチェンジ、ビジャ、X・アロンソ、チャビ、X・アロンソのクサビ、イニエスタ、
DFが足を出すも拾ったイニエスタは狭いスペースへ、
チャビがヒール気味のアウトで流すと、裏を取ったビジャのシュート、
ここもエドゥアルドが一旦は防いだが、
リバウンドをビジャがクロスバーに当てながらねじ込む。
真っ先にビジャへと抱きついたのはビブスを着たレイナ。
ベンチメンバーの大半も含めた歓喜の輪ができる。
これがスペイン、これがスペイン。世界がこれを待っていた。
4試合目にしてようやく飛び出した、流れるようなパスワークからのゴール。
ポルトガルは大会初失点を喫した。ダメージは大きいか。
ノッてきたスペイン。70分、自陣で狭い所を繋いで繋いで局面打開。
イニエスタが右へ、上がって来たS・ラモスはエリアまで入ると、
切り返しから強烈な左足シュート、エドゥアルドが触り、
枠の左へわずかに外れていったが、完全に勢いを得る。
苦しくなってきたポルトガル。ケイロスは72分に2枚のカードを同時投入。
ペペとシモンOUTで、P・メンデスとリエジソンIN。2人ともそのままの位置に入る。
77分、左サイドからビジャの強烈なミドルはエドゥアルドセーブ。
攻めたいのに攻められないポルトガル。
交替策もゲームの流れを劇的に変えるまでには至らない。
圧倒的な攻撃こそ、圧倒的なパスワークこそ、最大の防御。
強いスペインがようやく帰ってきた。
85分、B・アウヴェスのサイドチェンジ、トラップでロナウドが抜け出しかけると、
カプデビラは明らかに手でプッシュしてピンチを阻止しようとしたが、
副審のフラッグは上がらない。ツキもないか。
ただ、ここのカバーにビジャが帰っていた事実は見逃せない。
87分、ビジャの左アーリークロス、ジョレンテのヘディングはゴールわずか右へ。
自身のゴールこそなかったが、この25歳が停滞した流れを吹き飛ばしたのは間違いない。
グイサではなく、自分がメンバーに選出された意味を30分で証明してみせた。
88分、ポルトガルのラストチャンス、F・コエントランのアーリークロス、
チアゴとブスケッツが競ったボールはダニーの足下へこぼれる。
ダニーのシュートは、しかしカプデビラが懸命に足を伸ばしてブロック。
ギリギリの攻防はスペインが凌ぎ切る。
直後、R・コスタがカプデビラへのラフプレーという判定で一発レッド。万事休す。
ポルトガルも今大会で見せてきた守備的なアプローチは
その大半で機能していたが、一瞬見せた相手の煌きに屈した格好に。
それでも冷静に実力を推し測れば、小さくない差は確かに存在していた。
スペインはパーフェクトではないかもしれないが、
ここに来ていわゆる“らしさ”をようやく披露する機会を得た。
この勝利がすべてを一変させるか。初の頂点まではあと3つ。

スペイン 1×0 ポルトガル
【得点者】
スペイン:ビジャ④(63分)
【警告/退場】
スペイン:X・アロンソ①(74分)
ポルトガル:チアゴ②(80分)、R・コスタ(89分・退場)
【交替】
スペイン:トーレス→ジョレンテ(58分)
      ビジャ→ペドロ(88分)
      X・アロンソ→マルチェナ(90+3分)
ポルトガル:H・アウメイダ→ダニー(58分)
       ペペ→P・メンデス(72分)
       シモン→リエジソン(72分)
【AD的Man of the Match】
ダビド・ビジャ(スペイン)

《ベスト8組み合わせ》
7/3 20:30@ヨハネスブルグ(エリス・パーク) 
パラグアイ×スペイン

写真は、日本最大の半島「紀伊半島」
106kii.jpg
AD土屋

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明日アップします…

     
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パラグアイ×日本は
見ててすっかり疲れたので
スペイン×ポルトガルの後に明日アップします…

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(54)決勝トーナメント1回戦 ブラジル×チリ

  • 2010年06月29日 07:20
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/28 20:30 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
ブラジル×チリ

天候:晴れ時々曇り 気温:12度 観客:54,096人
主審:ハワード・ウェブ(イングランド)

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン■
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
18 ラミレス■
13 ダニエウ・アウヴェス
10 カカー
11 ロビーニョ
FW
9 ルイス・ファビアーノ■②
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
5 フェリペ・メロ■(負傷)
7 エラーノ②(負傷)
17 ジョズエ
19 ジュリオ・バチスタ(負傷)
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
-ロビーニョ----カカーー---D・アウヴェス-
-----ラミレス--G・シウヴァ-----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------

【チリ】
GK
1 クラウディオ・ブラーボ(C)
DF
18 ゴンサロ・ハラ
2 イスマエル・フエンテス
5 パブロ・コントレラス
MF
6 カルロス・カルモナ
4 マウリシオ・イスラ
8 アルトゥーロ・ビダル
15 ジャン・ボーセジュール①
FW
7 アレクシス・サンチェス
9 ウンベルト・スアソ■
11 マルク・ゴンサレス
SUB
12 ミゲル・ピント
23 ルイス・マリン
19 ゴンサロ・フィエロ
10 ホルヘ・バルディビア■
20 ロドリゴ・ミジャール①
21 ロドリゴ・テージョ
14 マティアス・フェルナンデス
16 ファビアン・オレジャナ
22 エステバン・パレデス
17 ガリー・メデル■■(警告累積による出場停止)
3 ワルド・ポンセ■■(警告累積による出場停止)
13 マルコ・エストラーダ(退場による出場停止)
監督
マルセロ・ビエルサ(アルゼンチン国籍)

(3-3-3-1)
----------スアソ----------
---------------------
-M・ゴンサレス--ボーセジュール--サンチェス-
--ビダル-----------------
-------カルモナ---イスラ------
--コントレラス--フエンテス---ハラ----
---------------------
---------ブラーボ---------

【マッチレポート】
優勝候補と目された国の中でも永遠のライバル・アルゼンチンと並んで
まったく危なげなくグループリーグを勝ち抜けてきたブラジル。
ポルトガル戦でさらに使える選手、使えない選手がハッキリした感もあり、
ここからの最大4試合に向けてますます磐石の態勢に見える。
スペインには前半からの数的不利もあって敗れたものの、
ここまでビエルサ流が大いに賞賛を集めているチリ。
南米予選では唯一勝利を挙げられなかった王国相手に
この大舞台でのリベンジを誓う。
ドゥンガはフェリペ・メロ、エラーノの負傷を受け、そのポジションに
それぞれラミレスとD・アウヴェスを起用。
一方のビエルサは最終ラインのメデル、ポンセが揃って出場停止のため、
最終ラインはハラと、共に今大会初スタメンのフエンテス、コントレラスを選択。
最前線には負傷明けのスアソが入る。
また、イスラはだいぶ中に絞った位置を取ることが多く、
数字の表記だと左右非対称の3-3-3-1といった所だろうか。
5分、D・アウヴェスの長いスルーパスに
うまく裏を取って抜け出したL・ファビアーノはシュートこそ枠を外したが、
まずは質の高い動きで、やや不安の残るチリの最終ラインを牽制する。
9分、左右で得たCKの流れからG・シウヴァが思い切ったドライブミドル、
ブラーボが掻き出したものの、専守防衛のボランチもパンチ力を見せる。
まずは押し込まれる形のチリ。テクニカルエリアで座るビエルサの胸中いかに。
13分はチリ、サンチェスの中距離スルーパスに反応したスアソが
うまくルシオの裏を取ると、ループにチャレンジ。
浮き切らずJ・セーザルに難なくキャッチされたが、ようやく1つチャンスを創出する。
15分はブラジル、初スタメンのラミレスはミドルを枠内へ。
今日のドイスボランチはゴールへの意欲も隠さない。
21分はチリ、最終ラインのハラはオーバーラップからミドル。
3バックの中でも、ここまで全試合に出場している余裕からか
イスラが中目に入る位置取りを生かして、時にはSBのように序盤からよく攻撃に絡む。
30分過ぎまではほぼ互角。むしろチリの健闘が目立つような展開に。
しかし、こういう流れでも今のブラジルにはセットプレーがある。
35分、マイコンの右CK、L・ファビアーノとルシオの間から
強いヘディングをフアンが叩き込む。これこそドゥンガセレソンの強み。
まずは先制ゴールを挙げて見せると、すぐさま追加点まで奪う。
38分、ドリブルで左サイドを駆け上がったロビーニョの横パス、
カカーはワンタッチで絶妙のスルーパス、
これに絶妙の抜け出しを見せたL・ファビアーノはGKをいとも簡単にかわし、
無人のゴールへあっさりフィニッシュ。
機を見て畳み掛け、3分間で2ゴールを奪取したブラジルが
大きなアドバンテージを得て、後半へと折り返した。

ビハインドを追い掛ける格好になったビエルサは後半開始から2枚替え。
CBのコントレラスOUTでベテランのテージョIN。
左サイドのM・ゴンサレスOUTでバルディビアIN。
左WBにいたビダルが右CBに落ちて、カルモナが中盤アンカー的に、
それより少し右前にイスラ、左前にテージョ、
中盤センターにバルディビアが入り、本来の左に回ったボーセジュールと
右のサンチェスが前半より高い位置を取り、3-3-3-1気味から
もう少し前への圧力を掛ける3-3-1-3にシフトする。
ただ、このチリの圧力にもブラジルはまったく動じない。
L・ファビアーノとカカーを除いた8枚が守備時に見せるハードワークと規律は、
もはや芸術の域に達してませんか、マリーニョさん?
攻めたいチリに攻めさせないブラジル。
試合はかなり膠着した状況になった時、
またもタレントの違いをブラジルがまざまざと見せ付ける。
59分、J・セーザルのパント、チリのクリアをハーフウェーラインで拾ったのはラミレス。
ドリブルで3人をかわすと、ラストパスをダイレクトで右スミへ蹴り込んだのはロビーニョ。
スイッチが入ればボランチも恐るべき攻撃力を露わにする。
そしてロビーニョの何と力の抜けたフィニッシュ。ブラジル強し。
残り30分で3ゴールと、正直絶望的な点差を付けられてしまったチリ。
ビエルサも62分、今大会いわゆるポリバレントさで
チームのキーマンとして重宝されたイスラを下げ、最後のカードとしてミジャールを投入。
65分にはそのミジャールの突破から得たFKをサンチェスがクイックでスタート、
バルディビアが右へ送って、ミジャールが中へ当てると、
フリーだったスアソはヒールでのパスを選択してしまい、DFがカット。
スアソの消極的なプレーに、改めてブラジルが相手に与える
有形無形の圧力を感じずにはいられない。
66分、右サイドでサンチェスが粘ってカカーを振り切り、中へ折り返すと
珍しくバイタルでバルディビアがまったくのフリー。
浮いたトラップをボレーで叩くと、ボールはわずかにバーの上へ。
劣勢のチリにおいて、バルディビアは何かを生み出せる雰囲気が漂う。
74分、もはやそこまで前には出て行かないブラジルも少ない手数で決定機へ。
自陣ハーフウェーライン付近でL・ファビアーノの横パスを
D・アウヴェスはダイレクトで縦へ、ラインをギリギリで破ったロビーニョ、
ドリブルシュートはブラーボのファインセーブに阻まれたものの、
この効率のいいカウンター精度はブラジルだからこそ為せる業か。
75分、チリも決定的なシーンを創り出す。
バルディビアが左へ大きな展開、テージョは縦へ付ける、
ボーセジュールのクロス、スアソは対峙したルシオを翻弄すると、
鋭いターンから左足シュート、J・セーザルに弾き出されたが、
南米予選得点王の片鱗を垣間見せた。
何とか一矢を報いたいチリも終盤は
イエローを持っているカカーもL・ファビアーノをベンチへと下げて、
引いたブラジルを攻め立てる。
78分、テージョのCK、スアソのダイレクトボレーはヒットしなかったことが幸いし、
枠へと飛んでいったが、クロスバーの上へ当たる。
84分、バルディビアはペナルティエリアのすぐ外をドリブルしながら
探って探ってテージョとのワンツーから、左でフリーのボーセジュールへ。
左足から繰り出されたシュートはわずかに枠の右へ。
天を仰いで悔しがるビエルサ。そしてこれはチリの今大会ラストチャンスとなった。
2002年日韓大会、母国を率いるも一敗地に塗れた“エル・ロコ”の
3年にも及ぶ海外での冒険は、ワールドカップのベスト16が終着点だった。
それでも、愚直なまでに指揮官の志向を具現化したスタイルは
見る者に衝撃を、そして感動を与えた。
本人はそれでも満足することはないかもしれないが、
8年前に負った傷が少しでも癒えたことを願いたくなるような戦いぶりだったと思う。
それにしてもブラジルは本当に強い。
カカーもようやくフィットしてきた感があり、L・ファビアーノも好調をキープ。
そもそも守備の安定は計算できていただけに、
この2人のパフォーマンスはチームにとっても計り知れない効果をもたらしている。
ベスト8で当たるオランダとの一戦は、必ずや名勝負が繰り広げられることを
歴史が証明しているだけに、今から金曜日が楽しみだなあ。

ブラジル 3×0 チリ
【得点者】
ブラジル:フアン①(35分)、L・ファビアーノ③(38分)、ロビーニョ①(59分)
【警告/退場】
ブラジル:カカ③(30分)、ラミレス②(72分)
チリ:ビダル①(47分)、フエンテス①(68分)、ミジャール①(80分)
【交替】
ブラジル:L・ファビアーノ→ニウマール(76分)
      カカ→クレベルソン(81分)
      ロビーニョ→ジウベルト(85分)
チリ:コントレラス→テージョ(46分)
   M・ゴンサレス→バルディビア(46分)
   イスラ→ミジャール(62分)
【AD的Man of the Match】
ロビーニョ(ブラジル)

《ベスト8組み合わせ》
7/2 16:00@ポートエリザベス 
オランダ×ブラジル

写真は、超レアショットシリーズから
夕暮れの「宍道湖」
091shinjiko.jpg
AD土屋

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(53)決勝トーナメント1回戦 オランダ×スロヴァキア

     
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/28 16:00 モーゼス・マビダ(ダーバン)
オランダ×スロヴァキア

天候:晴れ 気温:23度 観客:61,962人
主審:ウンディアーノ・マジェンコ(スペイン)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール■
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)■
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク■
11 アリエン・ロッベン
10 ウェズレイ・スナイデル①
7 ディルク・カイト①■
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー①■
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
12 ハリド・ブラルーズ
13 アンドレ・オーイエル
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト■
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール①
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
--カイト---スナイデル---ロッベン-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-ファン・デル・ヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【スロヴァキア】
GK
1 ヤン・ムハ■
DF
2 ペテル・ペカリク■
3 マルティン・シュクルテル
16 ヤン・ドゥリツァ■
5 ラドスラフ・ザバフニク
MF
17 マレク・ハムシク(C)
19 ユライ・クチュカ
15 ミロスラフ・ストフ
7 ウラジミール・ヴァイス■
18 エリック・イェンドリシェク
FW
11 ロベルト・ヴィッテク③■
SUB
12 ドゥサン・ペルニス
23 ドゥサン・クチャク
4 マレク・チェフ
21 コルネル・サラタ
22 マルティン・ペトラシュ
8 ヤン・コザク
10 マレク・サパラ
20 カミル・コプネク
9 スタニスラフ・シェスターク■
13 フィリップ・ホロシュコ
14 マルティン・ヤクブコ
6 ズデノ・シュトルバ■■(警告累積による出場停止)
監督
ウラジミール・ヴァイス(スロヴァキア国籍)

(4-2-3-1)
-------ヴィッテク-------
-------------------
-イェンドリシェク--ヴァイス---ストフ--
-----クチュカ---ハムシク-----
-------------------
-ザバフニク-ドゥリツァ-シュクルテル-ペカリク-
-------------------
---------ムハ---------

【マッチレポート】
参加32チームの中で、3連勝を飾ったわずか2チームの内の1つでもあるオランダ。
デンマーク戦や日本戦で見られたような、ある程度ブロックを築いた時の
割り切った力強さは、近年のオランダの中でもトップクラスのように見える。
前回王者イタリアに3-2で殴り勝ち、サプライズ的に勝ち上がってきたスロヴァキア。
守備面にはやや不安を抱えるが、ここまで3ゴールのヴィッテクや、
サイドアタッカーのヴァイスやイェンドリシェクなど攻撃のタレントは豊富。
果たしてヨーロッパの勢力図に新たな変革を起こせるか。
ファン・マルヴァイクが送り出したメンバーで、最大のトピックはロッベンの戦列復帰。
チャンピオンズリーグのキレをこの大舞台でも発揮できるか。
一方のヴァイスは、不動のボランチだったシュトルバの出場停止を受け、
ハムシクを一列下げてボランチに。1トップに入ったヴィッテクの下に
右からストフ、息子のヴァイス、イェンドリシェクと
攻撃的なタレントをフル活用してオレンジ軍団に挑む。
まず2分はスロヴァキア、ヴァイスの横パスからイェンドリシェクのシュートはバーの上へ。
5分はオランダ、ロッベンの横パスからスナイデルのシュートはバーの上へ。
6分はスロヴァキア、ヴィッテクのポストプレーからイェンドリシェクが繋いで、
ハムシクの左足ミドルはゴール左へ。
同じく6分はオランダ、ファン・ブロンクホルストのカットからカイトのミドルはゴール左へ。
ここまでは交互にフィニッシュまで持ち込む展開。
スロヴァキアも決して怯むことなく、積極的な姿勢を立ち上がりから見せる。
7分、ここでゲーム最初の決定機はオランダに。
カイトが左サイドから右足でクロスを送ると、ファン・ペルシーはフリーでヘディング、
何とか絞った左SBのザバフニクが体でブロックしたが、
ややボールウォッチャーになったスロヴァキアディフェンスに隙が見える。
11分にもオランダに大きなチャンス。
ファン・ペルシーがDFを引き付けて左に送ると、そこにはフリーのスナイデル。
ちょっと力んだシュートはGKの正面を突く。
少しずつオランダが好機を掴んでいくものの、まだ流れは五分。
しかし18分、オランダの保有するタレントがその真価を見せ付ける。
自陣でボールを奪った流れ、スナイデルは60m近いパスを右サイドへ送る。
走ったのはロッベン。裏を取られたザバフニク、カバーに入ったドゥリツァは
一瞬外側を回ったファン・ペルシーに意識が行きかけると、
見逃さないロッベンはカットインから、何とGKのニアサイドを瞬時に射抜く。
やはりこれがタレントの力。流れを引き寄せ切れなかったオランダが、
カウンターからの個人技で鮮やかに先制してみせた。
ここからは、リードを奪ってさほど前へとは出てこなくなったオランダに対して、
スロヴァキアも有効打を繰り出せず、シュートもほとんどない膠着した展開に。
ハムシクがボランチに入り、低い位置ではボールを保持できるスロヴァキアだが、
アタッキングゾーンにまではパワーを持って侵入していけない。
また、序盤は中盤3枚のセンターに入ったヴァイスと、左のイェンドリシェクが
盛んにポジションチェンジを繰り返すことで、ややオランダを困らせていたように見えたが、
それも時間を追うごとに少なくなり、中盤の推進力が減退してしまう。
41分、ファン・ペルシーは中央からドリブルで持ち込んで右足のシュート。
ボールは力なくGKムハの腕に収まるが、このレフティーは右足でのシュートも
躊躇せずにチャレンジしていく姿勢が今大会でも常に見られ、
カメルーン戦ではその右足でもしっかりゴールを奪っている。
こういう辺りにFWとしてのメンタリティの強さが窺えるのではないか。
オランダ先制後、だいぶ動きの少なくなったゲームはまず最初の45分間を終えた。

後半に入り、先にチャンスを創ったのは
前からプレッシャーには行かず、しっかりとスペースを埋めて
堅固なブロックを形成していたオランダ。
50分、ファン・ペルシーがエリア内へドリブルで入ると、
ドゥリツァは何とかクリアしたが、そのボールは右サイドにいたロッベンの足元へ。
1点目のような鋭いカットインから左スミを狙ったシュートは、
ムハがわずかに右手で弾き出す。
1分後、その流れからのCK、一度はスロヴァキアもクリアしたものの、
再びロッベンが左サイドでカイトとのワンツーから抜け出し、中へ送ると、
残っていたマタイセンが至近距離からダイレクトでシュート、
ここもムハは顔面でファインセーブ。しかしロッベンが止まらない。
スロヴァキアはポストプレーにも定評のある1トップのヴィッテクに
なかなかボールが収まらず、攻撃の基点を作れない。
彼の下に並んだ3人はいずれも機動力と前への意欲はあるだけに、
何とかそこで時間ができれば、もう少し局面を打開できるとは思うのだが。
63分、クチュカはわずかに枠を外れはしたが、40m近いミドルを打ち込む。
この23歳はイタリア戦でも積極性が目立っていた。
ハムシクがややおとなしかったこのゲームでは、
むしろ横にいたクチュカの方が可能性をチームにもたらしていた印象だ。
65分、オランダにカウンターのチャンス、
スナイデルは自陣で右へ展開、走ったロッベンのスルーパス、
スナイデルは外側に持ち出した方がスペースはあったが
内側に切り返してのシュートはペカリクが体でブロック。
こういう脅威があることで、オランダはこの戦い方を選択できる。
67分、スロヴァキアに久々のビッグチャンス、
やはり基点はヴィッテクが顔を出したポストプレー、
ハムシクから左でボールを受けたストフはスルスルとカットインから
思い切ってシュートを放つと、ステケレンブルフはフィスティングで逃げる。
続けてビッグチャンス。この日最大の決定機がスロヴァキアを待っていた。
67分、右からの攻撃、上がっていたCBのドゥリツァが
ファン・ブロンクホルストをキックフェイントでかわして左へ、
イェンドリシェクはダイレクトで縦に速いボールを入れる。
受けて一発で見事なターンから前を向いたヴィッテクは
完全にGKと1対1の状況でシュートを放ったが、
ここもステケレンブルフが右手一本でファインセーブ、
ようやく掴んだ同点の機会を生かすことができない。
71分、両指揮官が動く。
オランダはロッベンが下がって、エリアを投入。
スロヴァキアはイェンドリシェクに替わって、
イタリア戦でとどめの3点目を入れたコプネクが中盤に送り込まれる。
78分には、またもスロヴァキアに大きなチャンス。
ヴァイスが左から折り返したボール、クチュカのシュートはDFに阻まれるも、
こぼれ球がヴィッテクの目の前に。絶好のシュートチャンス。
ところが焦ったヴィッテクは、自らシュートのタイミングを逸し、
3人のDFに囲まれた状態からバーの上へと打ち上げてしまう。
すると84分、スロヴァキアが焦れて集中を欠いた瞬間を、
オランダが老獪に突いてみせる。
左サイドでファウルを受けた途中出場のフンテラール、
シュクルテルはノーファウルを主張して帰陣が一瞬遅れる。
ファン・ブロンクホルストはこれを察知して、クイックでアーリークロス気味のFK、
飛び出したムハを鼻先でかわしたカイトは中へ折り返すと、
スナイデルがGK不在となったゴールへの一撃を外す訳がない。
残り5分、オランダがあまりにも大きい追加点を奪って、実質勝負を決めた。
93分、スロヴァキアも自らの爪跡を決勝トーナメントに刻む。
左サイドからのミドルはDFに当たってラインの裏へこぼれ、
反応したのは途中から出場していた193センチのFWヤクブコ。
飛び込んだステケレンブルフはヤクブコを倒し、判定はPK。
ヴィッテクは自身今大会4点目となるキックを左スミへと冷静に流し込むと、
その直後にウンディアーノ・マジェンコのホイッスルがダーバンの地に響き渡る。
スロヴァキア史上、初となるワールドカップの冒険はベスト16で完結した。
それでもイタリアを破り、オランダも一時は苦しめるなど、
そのポテンシャルは十分に発揮されたと言っていいだろう。
オランダは先制点を取ってしまうと無類の強さを発揮する。
この安定感は凄い。ロッベンもいきなりゴールを決めるなど、復活をアピール。
まだまだ初戴冠への道は遠いが、その視界は日を追うごとに開けていく。

オランダ 2×1 スロヴァキア
【得点者】
オランダ:ロッベン①(18分)、スナイデル②(84分)
スロヴァキア:ヴィッテク④(90+4分=PK)
【警告/退場】
オランダ:ロッベン①(31分)、ステケレンブルフ①(90+3分)
スロヴァキア:クチュカ①(40分)、コプネク①(72分)、シュクルテル①(84分)
【交替】
オランダ:ロッベン→エリア(71分)
      ファン・ペルシー→フンテラール(80分)
      スナイデル→アフェライ(90+2分)
スロヴァキア:イェンドリシェク→コプニク(71分)
         ハムシク→サパラ(87分)
         ザバフニク→ヤクブコ(87分)
【AD的Man of the Match】
アリエン・ロッベン(オランダ)

《ベスト8組み合わせ》
7/2 16:00@ポートエリザベス 
オランダ×ブラジルとチリの勝者

写真は、ロッベン飛躍の地「アイントホーフェン」
008eind.jpg
AD土屋

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(52)決勝トーナメント1回戦 アルゼンチン×メキシコ

  • 2010年06月28日 07:27
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/27 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
アルゼンチン×メキシコ

天候:晴れ 気温:14度 観客:84,377人
主審:ロベルト・ロゼッティ(イタリア)

【アルゼンチン】
GK
22 セルヒオ・ロメロ
DF
15 ニコラス・オタメンディ
2 マルティン・デミチェリス①
4 ニコラス・ブルディッソ
6 ガブリエル・エインセ①■
MF
14 ハビエル・マスチェラーノ(C)■
20 マキシ・ロドリゲス
7 アンヘル・ディ・マリア
10 リオネル・メッシ
FW
9 ゴンサロ・イグアイン③
11 カルロス・テベス
SUB
1 ディエゴ・ポソ
21 マリアーノ・アンドゥハル
3 クレメンテ・ロドリゲス
12 アリエル・ガルセ
13 ワルテル・サムエル
5 マリオ・ボラッティ■
8 フアン・セバスチャン・ベロン
17 ホナス・グティエレス■
23 ハビエル・パストーレ
16 セルヒオ・アグエロ
18 マルティン・パレルモ①
19 ディエゴ・ミリート
監督
ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----イグアイン----テベス----
--------メッシ--------
-ディ・マリア--------M・ロドリゲス-
-------マスチェラーノ-------
------------------
-エインセ-サムエル-デミチェリス-オタメンディ-
-------------------
--------ロメロ--------

【メキシコ】
GK
1 オスカル・ペレス
DF
16 エフライン・フアレス
5 リカルド・オソリオ
2 フランシスコ・ロドリゲス■
3 カルロス・サルシード
MF
17 ジオバニ・ドス・サントス
4 ラファエル・マルケス(C)①
6 ヘラルド・トラード■
18 ホセ・アンドレス・グアルダード
FW
21 アドルフォ・バウティスタ
14 ハビエル・エルナンデス①■
SUB
13 ギジェルモ・オチョア
23 ルイス・ミチェル
12 パウル・アギラール
15 エクトル・モレーノ■
19 ホニー・マガジョン
20 ホルヘ・トーレス・ニロ
7 パブロ・バレーラ
8 イスラエル・カストロ■
9 ギジェルモ・フランコ■
10 クアウテモク・ブランコ①
11 カルロス・ベラ
22 アルベルト・メディーナ
監督
ハビエル・アギーレ(メキシコ国籍)

(4-4-1‐1)
--------エルナンデス--------
--------バウティスタ--------
--グアルダード-------G・ドス・サントス--
------トラード---マルケス------
-------------------
-サルシード-ロドリゲス-オソリオ-フアレス-
-------------------
---------ペレス---------

【マッチレポート】
不安視されていた監督の采配も理に適ったものばかりで、
すっかり優勝候補筆頭クラスの評価を改めて受けているアルゼンチン。
マラドーナに対する見方も徐々に変わりつつある。
グループリーグ最終節のウルグアイ戦には敗れたものの、
フランスに完勝するなど相変わらずの強さを発揮するメキシコ。
ベテランと若手がうまく融合。チームバランスがよく取れている。
そんなマラドーナは右SBにグティエレスではなくオタメンディを選択。
一方のアギーレはここまで一貫していた4-3‐3ではなく、
4-4-1-1のような布陣を採用。中盤起用の多かったフアレスを右SBに、
中盤は底にマルケスとトラードを並べ、右にドス・サントス、左にグアルダード、
前線には共に大会初スタメンとなるバウティスタとエルナンデスを
縦に並べるような形でゲームに入る。
珍しいシーンは6分、ロゼッティ主審がピッチに入った紙テープの撤去を
メキシコGKペレスに命じる。場内にアレだけスタッフいるのに。
さて、立ち上がりはポゼッションも五分に近く、どちらのペースでも
ない時間が続いたが、チャンスをうまく創り出していたのはメキシコ。
8分、中盤でのボール回しから左SBのサルシードが放ったミドルは
クロスバーにぶち当たる。
1分後もメキシコ、グアルダードが右へ展開、
ドス・サントスはドリブルから中へ戻すと、上がったグアルダードが
ダイレクトで狙い、ロメロは動けなかったがボールは枠のわずかに左へ。
12分はアルゼンチンのファーストチャンス。
トラードから中盤でボールを奪ったメッシのドリブル、
バルサのチームメイトでもあるマルケスと対峙しながら
前へと突き進み、ループを狙うもGKペレスがしっかりキャッチ。
ここまで無得点とはいえ、一瞬のキレには当然注意を払わざるを得ない。
14分は再びメキシコにチャンス。
バウティスタ、ドス・サントスと繋いで縦へ、
エルナンデスはトラップでブルディッソを外すとフィニッシュは枠の右へ。
初スタメンのエルナンデスも、シュート意識とシュートへ持ち込む上手さは
おそらくメキシコが豊富に揃えるFW陣の中でも一番ではないか。
しかし、落ち着いてゲームを進めていたメキシコへ
アルゼンチンが瞬時に牙を剥いたのは26分、
メキシコ最終ラインからのフィードを、ブルディッソが前に出て競り勝つと
こぼれたボールはメッシに入ってしまう。
メッシはすぐさまスルーパス、テベスのシュートは
ペレスが素晴らしい飛び出しでセーブしたが、
こぼれをメッシはGKのいないゴールへ向けてシュート、
浮いたボールをそのまま走り込んでいたテベスが頭で押し込む。
エンブレムを掴んで齧るテベス。ガッツポーズを繰り返すマラドーナ。
メキシコの選手たちはアイロルディ副審に詰め寄る。確認を取るロゼッティ。
これにアルゼンチンの選手たちも集まってくる。
リプレイを見ればテベスがオフサイドだというのはわかるが、
あのスピードを肉眼で判断するのは相当難しいだろう。
とにかく判定は王子の不服申し立てでもない限り、覆らない。
まさに一瞬の隙を付いた格好で、アルゼンチンが先手を取った。
28分、ボールを持ったメッシにマルケスが突っ込む。
提示されるイエローカード。ゲームが荒れないといいのだが。
失点の形もあってやや冷静さを欠いた印象のメキシコに痛恨のミスが生まれたのは33分。
最終ラインでボールを持ったオソリオは、横にいたロドリゲスへのパスを
プレスに来たイグアインを見て躊躇してしまったが、右足が動いてしまう。
わずかにこぼれたボールをイグアインは見逃さない。
飛び出したペレスも冷静にかわして、無人のゴールへプッシュ。
セレブレーションへ近寄りすぎたカメラにエインセが顔をぶつけ、
明らかにそのカメラを殴打したのもご愛嬌か。
もちろんイグアインの労を惜しまないプレスがあってこそとはいえ、
やはり労せずという表現がしっくり来る形から、
アルゼンチンに追加点が記録された。
早くも2点のビハインドを追いかけることになったメキシコ。
34分、サルシードのドライブがかかったミドルはロメロがパンチングで逃れたが、
なにかサルシードは中距離のシュートへ目覚めたように見える。
37分はアルゼンチン、エインセのスローインをイグアインがうまく落とし、
エリアへ入ったディ・マリアがシュート、ペレスセーブ、
こぼれをテベスがシュート、サルシードがブロック。
42分もアルゼンチン、テベスが右へ展開すると、オタメンディは最高のクロス、
イグアインのヘッドはゴール左に外れたが、
CBが本職のSBはキック精度の高さを見せ付ける。
それほど差が付くような展開ではない45分間だったはずだが、
終わってみればアルゼンチンが2点のリードを奪っている。
これは試合巧者と呼んでも差し支えないのではないか。
ハーフタイムに入り、ロッカールームへと引き揚げる両者が
スタッフも含めてベンチ裏辺りで小競り合い。これは遺恨が残りそうだ。

後半開始からスコア上は劣勢を強いられたアギーレが動く。
バウティスタに替わって、バレーラを投入。
中盤はマルケスの前にトラードとグアルダードを置く形で、
右にドス・サントス、中央にエルナンデス、左にバレーラを配した
過去3試合のスタート同様、4-3-3に戻してきた。
後半最初のシュートは47分、またもサルシードのミドル。
目覚めたというよりも、普段からよく打ってるのかもしれないなあ。
過去3試合ではそんなに打ってなかったけど。
また、バレーラを使う意識も高く、左サイドにボールを集めて
メキシコが立ち上がりから積極的な姿勢を打ち出すが、
またも個の能力でアルゼンチンが大きな3点目を挙げる。
52分、エインセの横パスを中央で受けたテベスは、
回ったディ・マリアを使おうとパスを出すが、DFに阻まれると、
こぼれ球に素早く反応して全力で右足を振り抜く。
ボールはネットを引きちぎらんばかりのスピードでゴール右スミへ飛び込んだ。
マラドーナと歓喜の抱擁をかわすテベス。
特筆すべきはシュートもそうだが、パスを選択して、こぼれたボールを
すぐにミドルへ持っていった修正能力と判断力の柔軟性。
決してすべてがうまく行っていたわけではなかったアルゼンチンだが、
ここぞという時の爆発力は、ちょっと他のチームとはケタ違いかもしれない。
3点のビハインドを追うことになったメキシコは60分、
バレーラが左サイドでオタメンディとM・ロドリゲスを抜き去り、
シュートを放つもボールはサイドネット外側へ。
左サイドは本当に活性化したが、逆に今大会好調だった
ドス・サントスにはボールが入らず、右サイドはほとんど使われなくなってきた。
61分、アギーレの決断は中盤のグアルダードを下げて、FWのフランコを投入。
マルケスを下げて、最終ラインは3バックに。
中盤もスアレスとトラードのドイスボランチに右にバレーラが回り、左にサルシード、
最前線は右からドス・サントス、フランコ、エルナンデスと
3-4-3で何とか1点を返しに行く。
62分、再びサルシードのドライブミドルをロメロがセーブ。
今大会SBとしては1試合最多のシュート数なのでは。
63分、バレーラのショートコーナー、トラードのリターンも
バレーラが中へ蹴り込むと、エルナンデスがフリーでヘディングもわずかにバーを越える。
69分、メキシコはこのゲーム最大の決定機。
前に張り出してきたサルシードのクロス、流れたボールをバレーラがボレー、
ロメロは破ったがエインセが凄まじいカバーで掻き出し、ゴールならず。
ここは抑えられたメキシコだったが71分に1点を返す。
横パスで探って探って、トラードの縦パスが入ると、
エルナンデスは最高のターンでデミチェリスをかわして前を向くと、
ニアサイドの天井へと豪快に突き刺す。
やはりユナイテッドが目を着けた逸材。持てる才能を存分に示すような
素晴らしいゴラッソで、メキシコが意地を見せた。
終盤の20分はリードされている側がポゼッションから主導権を握り続ける。
それでも69分にはテベスを下げ、ベロンを送り込み中盤におけるポゼッションでの対抗、
79分にはディ・マリアの代わりにグティエレスを使ってうるさいバレーラの監視、
87分にはM・ロドリゲスからパストーレへのスイッチでゲームのクローズ、
なんとまあ、監督らしいマラドーナの采配。
注目されたドイツ大会の再戦は、結果アルゼンチンが返り討ち。
間違いなくいいチームだったメキシコも、この壁を乗り越えることは叶わなかった。
全体のポジションバランス、ゲーム運び、そしてベンチワーク、
チームとしての完成度が日に日に高まるアルゼンチン。
マラドーナの“ダブル”がいよいよ現実味を帯びてきた。

アルゼンチン 3×1 メキシコ
【得点者】
アルゼンチン:テベス①(26分)②(52分)、イグアイン④(33分)
メキシコ:エルナンデス②(71分)
【警告/退場】
メキシコ:マルケス①(28分)
【交替】
アルゼンチン:テベス→ベロン(69分)
         ディ・マリア→グティエレス(79分)
         M・ゴンサレス→パストーレ(87分)
メキシコ:バウティスタ→バレーラ(46分)
      グアルダード→フランコ(61分)
【AD的Man of the Match】
カルロス・テベス(アルゼンチン)

《ベスト8組み合わせ》
7/3 16:00@ケープタウン 
アルゼンチン×ドイツ

写真は、もうテベスも長く住んでる「マンチェスター」
003manchester0628.jpg
AD土屋

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(51)決勝トーナメント1回戦 ドイツ×イングランド

     
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/27 16:00 フリーステート(ブルームフォンテーン)
ドイツ×イングランド

天候:晴れ 気温:19度 観客:40,510人
主審:ホルヘ・ラリオンダ(ウルグアイ)

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)■
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ
20 イェロメ・ボアテンク
MF
6 サミ・ケディラ■
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー■
13 トーマス・ミュラー①■
8 メスト・エジル①■
10 ルーカス・ポドルスキ①
FW
11 ミロスラフ・クローゼ①
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
2 マルセル・ヤンゼン
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
19 カカウ①■(負傷)
23 マリオ・ゴメス
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------クローゼ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
ボアテンク-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム
-------------------
--------ノイアー--------

【イングランド】
GK
1 デイヴィッド・ジェームズ
DF
2 グレン・ジョンソン■
6 ジョン・テリー
15 マシュー・アップソン
3 アシュリー・コール
MF
16 ジェームズ・ミルナー■
8 フランク・ランパード
14 ギャレス・バリー
4 スティーヴン・ジェラード(C)①■
FW
10 ウェイン・ルーニー
19 ジャーメイン・デフォー①
SUB
12 ロバート・グリーン
23 ジョー・ハート
5 マイケル・ドーソン
13 スティーブン・ウォーノック
18 ジェイミー・キャラガー
20 レドリー・キング
7 アーロン・レノン
11 ジョー・コール
17 ショーン・ライト・フィリップス
22 マイケル・キャリック
9 ピーター・クラウチ
21 エミール・ヘスキー
監督
ファビオ・カペッロ(イタリア国籍)

(4-4-2)
----ルーニー---デフォー----
------------------
--ジェラード---------ミルナーー-
------バリー--ランパード------
-------------------
-A・コール-アップソン-テリー-ジョンソン-
-------------------
--------ジェームズ--------

【マッチレポート】
決勝トーナメント1回戦では屈指の好カード。
良平さんはワールドカップの決勝期待カードに、この対戦を推していた。
セルビア戦こそ不運な数的不利で敗北を喫したが、
若いタレントの覚醒で大会前の低評価を覆す戦いを続けているドイツ。
一方、何とか決勝トーナメント進出は決めたものの、
あり余るタレントのハーモニーが見られず、CBも離脱者だらけのイングランド。
やや勢いには差があるが、果たして因縁深い両者の対決はいかに。
レーヴはガーナ戦同様に左SBにはボアテンクを、
FWにはセルビア戦の悔しい退場による出場停止が明けたクローゼを起用。
カペッロが選んだのは前の試合とまったく同じ11人になる。
比較的静かな雰囲気でスタートを切ったゲーム。
まず5分に早速ドイツがチャンスを創出。
アップソンがクローゼに引き付けられ、
空いたスペースにシュヴァインシュタイガーが落とすと、エジルが走り込む。
シュートはジェームズが気迫でストップするが、イングランドは不安な面を覗かせる。
ここからは主導権を握るまでには至らないが、ボールを動かす意識は見える
ドイツがわずかに優勢。イングランドは独力による強引なドリブル突破などが多く、
あまり連携で崩していくような場面は見られない。
すると意外な形からドイツが先制ゴールを奪う。
20分、ノイアーのゴールキックは伸びて伸びてイングランド最終ラインの裏へ、
飛び出したクローゼはカバーに入ったアップソンをハンドオフでかわすと
スライディングシュート。やや飛び出しの遅れたジェームズの横を抜ける。
シンプルなフィード一発で好調ドイツがリードを得た。
21分、ランパードが中盤でシュヴァインシュタイガーにボールを奪われ
そこからのカウンター、エジルがやや左に流れてしまい、
チャンスには繋がらなかったが、一気にドイツが勢いを掴む。
イングランドはまさにこのカウンターを食らった場面のように、
ランパードの位置が低く、なかなか2トップのフォローに入れない。
また、ボールの回りもそれほどよくないために、低い位置で奪われて、
そのままシュートまで持ち込まれたようなシーンも出てくる。
24分、左サイドからカットインしたルーニーが強引なミドルを
大きく枠の外へ飛ばしたのは、チーム全体のフラストレーションの象徴か。
ある程度プラン通りのゲーム展開を謳歌しているかのようなドイツは
31分にもミュラー、ヒールでケディラと繋いで、再びミュラーのスルーパスへ
斜めに走ったクローゼが抜け出すも、ここはジェームズがファインセーブ。
そして32分、今大会でも有数の美しいゴールが炸裂する。
右サイド、ラームが中へ、ケディラのパスをミュラーはダイレクト、
エジルが右へ出している間にミュラーがフリーランニングを見せると、
クローゼは右足アウトでダイレクトパス、ミュラーは完全に裏を取って、
浮き球を左へ送ると、受けたポドルスキは角度のない所から
ジェームズの股間を撃ち抜く。苦悩の10番が今大会初ゴール。
あっという間にドイツがイングランドへ2点の差を付けてしまった。
これで攻めざるを得なくなったイングランド。
35分、右サイドからジェラードが高速クロスを中へ、
飛び込んだランパードのシュートは、ドイツGKノイアーがわずかに触って、
ゴールにはならなかったが、ランパードも前へ前へと意識がシフト。
ようやく攻撃にリズムが生まれてきた最中、37分に追撃弾が飛び出す。
ランパードのショートコーナーから、一呼吸置いたジェラードはクロスを中へ、
GKノイアーの前に高い打点で飛び込んだのはアップソン。
1失点目の要因となってしまったCBが名誉挽回の豪快なヘデイング。
やはりこの対戦がこのまま終わるはずはない。
勢いは完全に逆転。ゴールから1分後、ドイツの横パスをかっさらったミルナーは
縦にクサビ、デフォーとDFがもつれたこぼれをトラップしたランパードは
とっさに完璧なループをノイアーの頭上に打ち込む。
クロスバーに当たって落下したボールは、確かにゴールラインを越えて
ピッチに跳ね返って来たが、主審と副審の判断はノーゴール。
1966年大会決勝のハーストとあまりに酷似した状況。
ただし、時は2010年。多角化した映像を見ればすぐに真実は白日の下に晒される。
完全な誤審。これもフットボール。そして、これがフットボール。
同点ゴールこそ生まれなかったことになってしまったが、
一気にイングランドが形勢を逆転させて、前半は終了した。

後半も頭からイングランドが全開。
49分、ジェラードは左サイドからカットインしてミドルはゴール左へ。
52分、ランパードの35mFKは無回転でクロスバーを叩く。
56分、バリーからのパス、ジェラードはミドルをノイアーに打ち込む。
前からの積極的なプレスも効き出したイングランドがラッシュを見せる。
57分、縦フィードをルーニーがすらすと、ラームがクリアし損ない、
デフォーの下へと届くが、ノイアーが間一髪でクリアする。
58分、ジェラードのミドルが枠の左側に。
流れとは恐ろしいもの。何かキッカケがあろうものなら、すぐに立場など逆転してしまう。
59分、久々にドイツがチャンスを掴む。
ポドルスキからのパス、ミュラーはDFに囲まれながらも、
間からフィニッシュ。ボールは枠を捉え切れない。
試合を見つめるベッカム。早く追い付いておきたいイングランド。
61分、バリーからパスを受けたルーニーは粘って右へ、
ミルナーのシュートにはボアテンクが何とか飛び込んでブロックするが、
同点弾も近いのではないかと思わせる雰囲気が確かにあった。
カペッロも64分、ミルナーを下げてJ・コールを投入。ここが勝負所に。
しかし、次のゴールを刻んだのはまたもドイツ。
67分、ランパードのFKはカベに当たり、拾ったバリーのトラップは大きい。
奪ったボアテングは素早く縦へ。受けたミュラーは左に振る。3対3。
シュヴァインシュタイガーがDF2枚を引き付けて右へ送ると、
フリーのミュラーはワントラップから、ジェームズの二アサイドに
思いっきりねじ込んでしまう。ボアデンクのカットからゴールまではわずかに12秒。
まさに電光石火。劣勢の中で、ひたすら狙っていたのか。
あまりに完璧なカウンターに言葉を失う。3-1、点差が2点に開く。
70分、デジャヴのようなドイツのカウンター。
イングランドがCKの流れで得たスローイン、
こぼれたボールをポドルスキは左足で前線へ、
後ろに残っていたバリーはエジルへ前に入られると、スピードにまったく追い付けない。
独走したエジルはエリア内へ侵入するとチェックに来たA・コールの
股間をアッサリ通して中へ送り、またもゴールへ蹴り込んだのはミュラー。
3分間で2回繰り出したカウンターが2回とも成功。
残り20分、イングランドに反撃を繰り出すだけのパワーと意欲は残っていなかった。
強いドイツ。そして上手いドイツ。
オーストラリア戦のような手応え十分のゲームを“母国”相手に貫徹した。
その“母国”は、確かに誤審に泣かされた部分はあったが、
結果的にあらゆる面で差を感じさせられるような完敗。
大会指折りのタレント集団がブルームフォンテーンで呆気なく散った。

ドイツ 4×1 イングランド
【得点者】
ドイツ:クローゼ②(20分)、ポドルスキ②(32分)、ミュラー②(67分)③(70分)
イングランド:アップソン①(37分)
【警告/退場】
ドイツ:フリードリッヒ①(47分)
イングランド:ジョンソン②(81分)
【交替】
ドイツ:ミュラー→トロホウスキ(72分)
    クローゼ→ゴメス(72分)
    エジル→キースリンク(83分)
イングランド:ミルナー→J・コール(64分)
        デフォー→ヘスキー(71分)
        ジョンソン→S・W・フィリップス(87分)
【AD的Man of the Match】
トーマス・ミュラー(ドイツ)

《ベスト8組み合わせ》
7/3 16:00@ケープタウン 
アルゼンチンとメキシコの勝者×ドイツ

写真は、さよならイングランドということで「リヴァプール」
0280628liverpool.jpg
AD土屋

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(50)決勝トーナメント1回戦 アメリカ×ガーナ

  • 2010年06月27日 07:22
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/26 20:30 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
アメリカ×ガーナ

天候:晴れ 気温:14度 観客:34,976人
主審:ヴィクトル・カサイ(ハンガリー)

【アメリカ】
GK
1 ティム・ハワード
DF
6 スティーヴ チェルンドロ■
15 ジェイ・デメリット■
3 カルロス・ボカネグラ(C)
12 ジョナサン・ボーンスティーン
MF
10 ランドン・ドノヴァン②
4 マイケル・ブラッドリー①
13 リカルド・クラーク
8 クリント・デンプシー①
FW
20 ロビー・フィンドリー
17 ジョジー・アルティドール■
SUB
18 ブラッド・グザン
23 マーカス・ハーネマン
2 ジョナサン・スペクター
5 オグチ・オニェウ
19 モーリス・エドゥ
21 クラレンス・グッドソン
7 ダマルカス・ビーズリー■
11 スチュアート・ホールデン
16 ホセ・フランシスコ・トーレス
22 ベニー・ファイルハーバー
9 エルクレス・ゴメス
14 エドソン・バドル
監督
ボブ・ブラッドリー(アメリカ国籍)

(4-4-2)
-----フィンドリー--アルティドール----
-------------------
--デンプシー--------ドノヴァン--
------クラーク--ブラッドリー-----
------------------
ボーンスティーン-ボカネグラ-デメリット-チェルンドロ
-------------------
-------ハワード-------

【ガーナ】
GK
22 リチャード・キングソン(C)
DF
4 ジョン・パントシル
8 ジョナサン・メンサー■
5 ジョン・メンサー
2 ハンス・サルペイ
MF
6 アンソニー・アナン■
7 サミュエル・インコーム
21 クワドウォ・アサモア
23 ケヴィン・プリンス・ボアテング
13 アンドレ・アイェウ■
FW
3 アサモア・ギャン②
SUB
1 ダニエル・アギエイ
16 ステファン・アホール
15 アイザック・ヴォ-サー■(負傷)
17 イブラヒム・アイェウ
19 リー・アディ■
9 デレク・ボアテング
10 ステファン・アッピアー
11 サリー・ムンタリ
12 プリンス・タゴエ■
14 マシュー・アモアー
18 ドミニク・アディアー
20 クインシー・オウス・アベイエ
監督
ミロヴァン・ライェヴァツ(セルビア国籍)

(4-1-4-1)
--------ギャン--------
-------------------
A・アイェウ-K・P・ボアテング-アサモア-インコーム-
--------アナン--------
-------------------
サルペイ-ジョン・メンサー-ジョナサン・メンサー-パントシル
-------------------
-------キングソン-------

【マッチレポート】
ドノヴァンのロスタイムゴールで死の淵から生還したアメリカ。
これから始まるノックアウトラウンドにこういう勢いは大きな作用をもたらす。
組み合わせのヤマを見れば、80年ぶりのベスト4も夢ではない。
前回大会同様、アフリカ勢唯一の生き残りはガーナ。
組織と個人が融合したチーム力の高さは3試合で証明したが、
いかんせんギャンのPKによる2得点がそのままチーム総得点では心許ない。
ここからは好機を逃さない狡猾さも、重要過ぎるポイントだ。
この両者、ドイツではグループリーグ最終戦で対戦。
その時はガーナがアメリカを2-1で蹴散らして、決勝トーナメント進出を決めた。
リベンジか、返り討ちか、因縁渦巻くデスマッチは激戦必至。
ゲームは開始5分、いきなり動く。
アメリカのデンプシーがオープニングシュートを放った直後のシーン。
中盤で相手ボールを鋭いプレスで奪ったアサモアからボールを受けた
K・P・ボアテングがドリブルで左へ流れると、そのままニアサイドに強烈な一撃。
名手ハワードも及ばない。まずはアフリカの期待を一身に背負う
“ブラックスターズ”が今大会初となる流れの中からのゴールで
見事な先制パンチをアメリカに食らわせた。
その後も12分にはA・アイェウのクロス、
こぼれを拾ったK・P・ボアテングが思い切ったミドルをバーの上へ。
18分にもギャンがFKを枠内に飛ばすなど、
ガーナは全開を思わせるような上々のスタートを切る。
まずボールアプローチの速さはアメリカを圧倒。
かなり高い位置から、アナンの前に居並ぶ4枚は積極的なプレス。
相手に落ち着いたボール回しを許さない。
逆に攻撃時には中盤での小刻みなパス回しで翻弄しにかかると、
アメリカはなかなかボールを奪えない。
1つ感じるのはドノヴァンのエンジンが掛かるタイミングの遅さ。
過去3試合も前半はボールタッチの数もさほど多くなく、
ドリブルで突き進むようなシーンもほとんど見られない。
果たして後半には今まで通りの輝きを見せてくれるのだろうか。
23分、フィードをデンプシーは収めて縦へ、
走り込んで来たのはブラッドリー、左クロスはGKにキャッチされるが、
2列目、3列目から飛び出していくのは有効になっていきそうな雰囲気はある。
ただ、中盤で使われているスペースを一向に潰せない状況を危惧した
ボブ・ブラッドリーは前半31分でクラークを諦め、エドゥを投入。
中盤の引き締めに掛かる。クラークにとっては何とも苦いワールドカップデビュー。
ベンチ前で指揮官も時間を掛けて慰める。
35分にはアメリカにチャンス到来。
ガーナはクリアを2回続けてミス、拾ったデンプシーのスルーパス、
フィンドリーが抜け出すもシュートはGKキングソンに阻まれる。
37分にはガーナにもチャンス。
キングソンのゴールキックをギャンが頭ですらすとデメリットは空振り、
抜け出したアサモアのシュートはハワードが気合で弾き出す。
両GKが好守を見せ、これ以上のゴールは記録されないまま、
ガーナが1点のリードを有してハーフタイムを迎えることとなった。

後半開始からボブ・ブラッドリーは2枚目のカード投入。
FWのフィンドリーを下げて、ファイルハーバーを起用、
デンプシーが一列上がって2トップの一角にスライドし、
中盤はエドゥーをアンカーに右がドノヴァン、左にファイルハーバー、
2トップ下にはブラッドリーを置いた中盤ダイヤモンドの4-4-2で勝負に出る。
まずアメリカに前へのフリーランニングが増えて、攻勢に。
47分、ドノヴァンの右クロス、アルティドールが繋いで、
ファイルハーバーがシュートもキングソンがファインセーブ。
守護神の背中をアフリカ中の希望が支えているのか。
54分、ドノヴァンの左クロス、飛び込んだデンプシーとアルティドール、
2人ともわずかに届かなかったが、ようやく10番が躍動し始める。
また、チェルンドロとボーンスティーン、2人のSBもある程度高い位置を保ち、
勢いを持って、何が何でもゴールを奪いたいという意欲が滲み出る。
58分はガーナ、A・アイェウが右サイドを独走してクロス、
ファーにはギャンがフリーで待っていたがデメリットが懸命に足を伸ばしてクリア。
追加点を取り切りたいガーナに、追加点は許せないアメリカ。
すると61分、ファイルハーバーのクサビをドノヴァンはヒールで繋ぐ、
デンプシーがエリア内へ侵入すると、たまらずジョナサン・メンサーが倒す。
19歳のCBは若さが出たか、やや軽率なファウルでアメリカがPK獲得。
キッカーはドノヴァン。座り込んで集中を高める。
立ち上がって蹴ったボールは、右のポスト内側に当たってゴールネットを揺らす。
正直、ギリギリに入ったがキックミスだろう。ドノヴァンは、アメリカイレブンは、
そしてアメリカベンチは胸をなで下ろしたに違いない。
67分、ドノヴァンのスルーパスにアルティドールがフリーで抜け出す。
飛び出したキングソンのスライディング、アルティドールはかわし切れず。
素晴らしい判断に素晴らしい勇気。勝ち越しゴールは許さない。
この時間帯になって、むしろアメリカはパワーが増したような感すら受ける。
さすが常にビハインドを覆してきたチームだけのことはある。
75分はガーナ、インコームのクロスにギャンのヘディングはバーを越える。
76分、再びアメリカに決定的なシーン。
ブラッドリー、エドゥ、デンプシーと繋いでアルティドールのラストパス、
後方から走り込んだブラッドリーのシュートはキングソンセーブ。
もう2列目からの飛び出しにガーナ守備陣は付いていけなくなってきた。
とはいえ、さすがにアメリカも後半はフルスロットルで駆け抜けていたため、
最終盤になるとチャンスは創れなくなっていく。
93分20秒、カサイ主審のホイッスル。前半はガーナ、後半はアメリカ。
共に1点ずつを取り合って、ゲームは今大会初の延長へと突入した。

延長前半開始からボブ・ブラッドリーは3枚目のカードを切る。
アルティドールに替わってゴメス。FW同士の交替となった。
しかし、ここでパワーを見せたのは替わらなかった1トップ。
93分、A・アイェウのクリアに反応したのはギャン、
うまく収めてプレスに来たボカネグラを弾き飛ばし、そのまま持ち込むと左足一閃。
エースがようやくここで覚醒。よくこの段階で足が残っていた。ジタバタダンスまで披露。
ギャンの今大会流れの中から初めて奪った貴重なゴールでガーナが再び突き放す。
96分、左サイドでクイックFKからボーンスティーンがクロス、
デンプシーが頭で残し、ファイルハーバーのシュートはジョン・メンサーが体でブロック。
98分、ドノヴァンのショートCKからチェルンドロのクロス、
飛び込んで体を伸ばしたエドゥのヘディングはヒットしない。
105分間を終えて、ガーナが1点をリードする。
残された時間はわずかに15分。
焦るアメリカ、時間を潰すガーナ。時間は刻々と過ぎていく。
109分、ドノヴァンのFKにアメリカは4人が突っ込むもキングソンがパンチング。
インコームが足をつる。今大会初出場の20歳はよく動き切った。
替わって入ったのはムンタリ。酸いも甘いも噛み分けた選手がここでピッチに現れる。
ただただ祈る両サポーター。もうそこに言葉はない。
120分、右クロスにゴメスが落とすとデンプシーのボレーは
ジョン・メンサーが全身でブロック。
121分、CKにはGKのハワードも上がる。
ドノヴァンのキックはキングソンがパンチング、
こぼれを再び中へ送ると、ハワードとキングソンが競り合う。
キングソンのパンチング、デメリットはループ気味に狙うがバーの上へ。
両GKが最後の最後、こんな形で交錯した。
122分55秒、ラステンブルグの夜空にタイムアップのホイッスル。
まさに死闘。アメリカの選手は立ち上がれない。
勝ったのはガーナ。アフリカ勢最高のベスト8へと進出した。
次のウルグアイ戦でアフリカの新たな歴史へと挑むことになる。
120分間全力を尽くして戦った両者に大きな拍手を贈りたい。

アメリカ 1×2 ガーナ
【得点者】
アメリカ:ドノヴァン③(62分=PK)
ガーナ:K・P・ボアテング①(5分)、ギャン③(93分)
【警告/退場】
アメリカ:クラーク①(7分)、チェルンドロ②(17分)、ボカネグラ①(68分)
ガーナ:ジョナサン・メンサー②(61分)、A・アイェウ②(90+2分)
【交替】
アメリカ:クラーク→エドゥ(31分)
      フィンドリー→ファイルハーバー(46分)
      アルティドール→ゴメス(90分)
ガーナ:サルペイ→アディー(73分)
     K・P・ボアテング→アッピアー(78分)
     インコーム→ムンタリ(113分)
【AD的Man of the Match】
アサモア・ギャン(ガーナ)

《ベスト8組み合わせ》
7/2 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
ウルグアイ×ガーナ

写真は、K・P・ボアテングが普段住んでる「ポーツマス」
013portsmas.jpg
AD土屋

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(49)決勝トーナメント1回戦 ウルグアイ×韓国

     
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決勝トーナメント1回戦
2010/6/26 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
ウルグアイ×韓国

天候:晴れのち雨 気温:18度 観客:30,597人
主審:ヴォルフガング・シュタルク(ドイツ)

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)■
3 ディエゴ・ゴディン
4 ホルヘ・フシーレ■
MF
15 ディエゴ・ペレス
17 エジディオ・アレバロ
7 エディンソン・カバーニ
10 ディエゴ・フォルラン②
11 アルバロ・ペレイラ①
FW
9 ルイス・スアレス①
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
6 マウリシオ・ビクトリーノ■
19 アンドレス・スコッティ
22 マルティン・カセレス
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
14 ニコラス・ロデイロ
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-2-3-1)
--------スアレス--------
-------------------
-A・ペレイラ---フォルラン---カバーニ-
-----アレバロ---ペレス-----
-------------------
-フシーレ-ゴディン-ルガーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【韓国】
GK
18 チョン・ソンリョン
DF
22 チャ・ドゥリ
4 チョ・ヨンヒョン
14 イ・ジョンス②
12 イ・ヨンピョ
MF
16 キ・ソンヨン
8 キム・ジョンウ
17 イ・チョンヨン①■
13 キム・ジェソン
7 パク・チソン(C)①
FW
10 パク・チュヨン①
SUB
1 イ・ウンジェ
21 キム・ヨングァン
2 オ・ボムソク
3 キム・ヒョンイル
15 キム・ドンジン
23 カン・ミンス
5 キム・ナミル■
6 キム・ボギョン
9 アン・ジョンファン
11 イ・スンヨル
19 ヨム・ギフン■
20 イ・ドングク
監督
ホ・ジョンム(韓国国籍)

(4-2-3-1)
--------パク・チュヨン--------
-------------------
-パク・チソン--キム・ジェソン-イ・チョンヨン--
----キ・ソンヨン---キム・ジョンウ----
-------------------
イ・ヨンピョ-イ・ジョンス-チョ・ヨンヒョン-チャ・ドゥリ
-------------------
-------チョン・ソンリョン-------

【マッチレポート】
このゲームからいよいよベスト16に突入。
ここからは1試合1試合に必ず決着が付く。ヒリヒリした戦いが期待される。
グループAを3試合無失点の首位通過で抜けて来たウルグアイ。
勘所を押さえたゲーム運びのうまさはこのチームの大きな強みだろう。
前線のフォルラン、スアレスにゴールが付いて来ているのもプラス材料だ。
ギリシャを倒し、ナイジェリアと引き分け、グループBの2位通過は韓国。
なかなか当たりの出なかったパク・チュヨンも前節ゴールをマーク。
中盤のハードワークと構成力が今大会は冴えている。
両者に大きな実力差はなく、拮抗した好ゲームが期待できるのではないか。
タバレスの送り出したメンバーは負傷明けのCBゴディン以外ほぼ不動。
ホ・ジョンムもヨム・ギフンを外してキム・ジェソンを入れた以外は不動のメンバーで臨む。
まず最初の決定的なシーンは5分に韓国。
左サイド約25mの距離からFK、ナイジェリア戦ではファーサイドに決めた
パク・チュヨンはニアを狙ったが、左のポストに弾かれる。
ここは外れたが、いいイメージがいきなりできたはず。
ところが、意外な所からウルグアイが先制点を奪う。
8分、カバーニが左へ振ったボールは流れるが、
拾ったフォルランは間合いを計って、中へ右足で巻いたクロス、
韓国はDFラインが止まり、GKもタイミングを計り損なって出られない。
ファーからフリーで詰めて来たのはやはりスアレス。
ややバウンドしたボールにしっかり合わせて、ゴールに流し込む。
韓国からすると少し悔いが残るような形で、まずはウルグアイがリードした。
ウルグアイはいわゆる堅守速攻で、縦へ早めに付けて
スアレスとフォルランが何とかするというスタイルを採っているが、
これで特に中盤のペレスとアレバロがどっしり構えるフィルターが機能。
しかも前の2人はフィニッシュまで持ち込めるだけの力もある。
全体的にボールをキープする時間が長いのは韓国だが、
なかなかバイタル付近を空けてもらえず、ジリジリする時間が続く。
いわゆる膠着した展開はウルグアイのペースということになる。
32分、右サイドでボールを受けたパク・チュヨンは
カットインから左足のミドルを枠のわずか左に外す。
38分、パク・チュヨンがゴディンとのルーズボールの競り合いを制して、
中央へクロスを送るも、わずかに合わず。
やはりこの10番が韓国のアタックには欠かせない。
39分、フォルランはFKをクイックで始めると、右サイドからロングフィード、
DF2枚の間から頭を出したスアレスのヘディングは枠内に飛ぶも、GKキャッチ。
この2枚には、一瞬でも油断などしようものなら獰猛に食い付かれてしまう。
41分、右サイドでゆっくりボールを持ち上がったチャ・ドゥリは突如強烈なミドル、
わずかにバーの上へと外れるが、元FWのSB、キック力は凄まじい。
44分はウルグアイ、インターセプトからドリブルで持ち上がったM・ペレイラは右へ、
スアレスのリターン、詰めて来たDFを浮かせてかわすとボレー、
ブロックに行ったキ・ソンヨンの手に当たったように見えたがノーホイッスル。
それでも機を見てオーバーラップした右SBがあのテクニック。レベルが高い。
終盤に掛けては、少し韓国もサイドアタックに可能性が見え始めたものの、
前半は総じてウルグアイペースで推移して行った。

ハーフタイムが明けると、ウルグアイに選手交替。
CBのゴディンに替わって、ビクトリーノが投入される。やはりケガが厳しかったか。
49分、信じられないミスは韓国に。
キム・ジョンウは自陣深くのボール回しで、中央のスアレスに渡してしまう。
シュートはダフった形で事無きを得るが、いきなり致命的なミスが出てしまった。
50分、その韓国が今度はチャンスを迎える。
左サイドをイ・ヨンピョが鋭く抜け出してクロス、
DFに当たったボールをパク・チュヨンはとっさにスルー、
入って来たキム・ジェソンの前でフシーレが何とかクリアする。
51分も韓国、イ・ジョンスのフィード、こぼれを完全にフリーとなった
パク・チュヨンがボレーもバーの上を越えてしまう。
心から残念そうな表情を浮かべるホ・ジョンム。気持ちはよくわかる。
ただ、この時間帯はセカンドボールも大半は韓国が収めるようになってきた。
こうなると持ち前の構成力が生きてくる展開に。
徐々にサイドを制し始めた韓国が一気にゲームの流れを引き寄せる。
58分、流れてきたキム・ジェソンと右サイドを2人で崩したチャ・ドゥリのクロス、
パク・チソンのヘディングはやや当たりが薄く、GKにキャッチされたが
ここもやはりサイドからのチャンスメーク。ゴールの香りは漂い始める。
流れを受けて、61分にホ・ジョンムが動く。
キム・ジェソンを下げて、イ・ドングクを投入。
昨シーズンのKリーグ得点王が3大会ぶりとなるワールドカップに帰って来た。
ウルグアイも押し込まれる苦しい時間が続く中で、ルガーノを中心に綻びを作らず、
全員が高い集中力を保って、最後の一線を超えさせることはない。
そんなゲームを動かすのは、やはり今大会韓国に幸運をもたらしてきたセットプレー。
68分、左サイドからキ・ソンヨンのFK、ビクトリーノが頭でクリアするが、
ウルグアイの足が一瞬止まる。
高く上がったボールに誰よりも早く反応したのはイ・チョンヨン。
ルガーノとGKのムスレラより一瞬先に頭を出すと、ボールはゴールへと転がり込む。
21歳、ボルトンでもレギュラーを確保しているヤングコリアの象徴が、この局面で大仕事。
残り20分強、ゲームは振り出しに戻された。
71分、韓国に逆転機。中盤でクサビを受けたパク・チソンは
チェックに来た豆タンクのようなペレスを弾き飛ばすと、その足でスルーパス、
ラインを抜け出したイ・チョンヨンは、しかしインサイドを選択。GKの正面に飛ばしてしまう。
いやはや、パク・チソンの衰えない運動量と闘志には改めて感服する。
疲労感も漂い始め、なかなか前への推進力を出せなくなっていたウルグアイも
勝負所を嗅ぎ分けるべく、虎視眈々とその時を窺っている様な不気味さは隠し持つ。
74分、セットプレー崩れからフシーレのフィードはオフサイドなし、
飛び出したスアレスのヘディングはヒットしなかったものの、これがウルグアイ。
75分、M・ペレイラは久々に上がってくると、2人をかわしてフリーのフォルランへ、
シュートはダフってGKが難なくキャッチ。ただ、そろそろウルグアイもお目覚めか。
そして降りしきる雨が一段とその強さを増してきた80分、
フォルランが2回連続で蹴ったCKの2回目、
DFのクリアボールを6分前に投入されたロデイロが頭で繋ぐ、
左サイドで受けたスアレスは中に持ち出すと、
キム・ジョンウがかろうじて触るも、滑るピッチにそれ以上足が出ない。
スアレスが振り抜いた右足から放たれたボールは、
鋭い弧を描くと右ポストの内側を叩いて、ゴールの中へ跳ねる。
これぞワールドクラスの一発。
素晴らしいゴラッソが飛び出し、再びウルグアイが1点をリードする。
84分、タバレスは殊勲のスアレスを下げて、中盤のA・フェルナンデスを投入。
明確なメッセージをピッチに投げる。
85分、ホ・ジョンムは中盤のキ・ソンヨンを下げて、FWのヨム・ギフンを投入。
こちらも明確なメッセージで何が何でも1点を返しにかかる。
87分、ピッチ中央でセカンドボールを収めたパク・チソンは、
ルックアップすると刹那、DFを切り裂く高速スルーパスをイ・ドングクに届ける。
フリーで抜け出した20番のシュートはムスレラが弾くも、ボールはゆっくりとゴールへ、
ギリギリでルガーノがカバー、クリア。絶好のチャンスを生かせなかった韓国。
そしてこの後、追加タイムを含めた6分間にこれ以上の同点機は訪れなかった。
雨中の死闘はウルグアイに凱歌。実に70年大会以来となる40年ぶりの
ベスト8進出を決め、古豪復活を高らかに宣言してみせた。
敗れた韓国もグッドルーザー。一度は追い付くなど、持てる力は十分発揮した。
最後はストライカーという“才能”の差が、両者の明暗を分けたと言えるのではないか。

ウルグアイ 2×1 韓国
【得点者】
ウルグアイ:スアレス②(8分)③(80分)
韓国:イ・チョンヨン②(68分)
【警告/退場】
韓国:キム・ジョンウ①(38分)、チャ・ドゥリ①(69分)、チョ・ヨンヒョン①(83分)
【交替】
ウルグアイ:ゴディン→ビクトリーノ(46分)
        A・ペレイラ→ロデイロ(74分)
        スアレス→A・フェルナンデス(84分)
韓国:キム・ジェソン→イ・ドングク(61分)
    キ・ソンヨン→ヨム・ギフン(85分)
【AD的Man of the Match】
ルイス・スアレス(ウルグアイ)

《ベスト8組み合わせ》
7/2 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
ウルグアイ×アメリカとガーナの勝者

写真は、スアレスのヨーロッパ上陸地「グローニゲン」
0110626groningen.jpg
AD土屋

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(48)グループH スイス×ホンジュラス

  • 2010年06月26日 22:28
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グループH
2010/6/25 20:30 フリーステート(ブルームフォンテーン)
スイス×ホンジュラス

天候:晴れ 気温:6度 観客:28,042人
主審:エクトル・バルダッシ(アルゼンチン)

【スイス】
GK
1 ディエゴ・ベナーリオ■
DF
2 シュテファン・リヒトシュタイナー
5 スティーヴ・フォン・ベルゲン
13 シュテファン・グリヒティング■
17 レト・ツィークラー■
MF
7 トランキロ・バルネッタ■
6 ベンヤミン・フッゲル
8 ギョクハン・インレル(C)■
16 ジェルソン・フェルナンデス①
FW
19 エレン・デルディヨク
10 ブライズ・エンクフォ■
SUB
12 マルコ・ヴェルフリ
21 ジョニー・レオーニ
3 ルドヴィク・マニャン
4 フィリップ・センデロス(負傷)
22 マリオ・エッジマン
14 マルコ・パダリーノ
15 ハカン・ヤキン■
20 ピルミン・シュベクラー
23 シェルダン・シャキリ
9 アレクサンデル・フライ
18 アルベルト・ブニャク
11 ヴァロン・ベーラミ(前節退場による出場停止)
監督
オットマール・ヒッツフェルト(ドイツ国籍)

(4-4‐1‐1)
----------エンクフォ----------
---------------------
----------デルディヨク----------
-G・フェルナンデス-インレル-フッゲル-バルネッタ-
---------------------
-ツィークラーグリヒティング-フォン・ベルゲン-リヒトシュタイナー-
---------------------
---------ベナーリオ---------

【ホンジュラス】
GK
18 ノエル・バジャダレス(C)
DF
16 マウリシオ・サビジョン
2 オスマン・チャベス
5 ビクトル・ベルナルデス
3 マイノル・フィゲロア
MF
6 ヘンドリー・トーマス
8 ウィルソン・パラシオス
17 エドガー・アルバレス
10 ジェリー・パラシオス
7 ラモン・ヌニェス
FW
11 ダビド・スアソ
SUB
1 リカルド・カナレス
22 ドニス・エスコバル
4 ジョニー・パラシオス
14 オスカル・ガルシア
21 エミリオ・イサギアーレ■
23 セルヒオ・メンドーサ
13 ロヘル・エスピノーザ
19 ダニーロ・トゥルシオス■
20 アマド・ゲバラ
9 カルロス・パボン
12 ジョルジー・ウェルカム
15 ワルテル・マルティネス
監督
レイナルド・ルエダ(ホンジュラス国籍)

(4-2‐3‐1)
---------スアソ---------
-------------------
-ヌニェス--J・P・パラシオス--アルバレス-
----W・パラシオス--トーマス----
-------------------
フィゲロア-ベルナルデス-チャベス-サビジョン
-------------------
-------バジャダレス-------

【マッチレポート】
初戦で世界を驚かせたスイスも、前節のチリには1-0と完封負け。
スペインの結果次第ではあるが、今日は勝ち点の獲得が求められる。
対するホンジュラスは2試合無得点で既に敗退が決定。
残された目標は、やはりワールドカップ初勝利になるだろう。
ヒッツフェルトが決戦へと送り出したのは、
スペインを倒した11人とまったく同じメンバー。
コロンビア人のルエダは前節から6人を入れ替え。
右SBのサビジョン、CBのベルナルデス、1トップ下のJ・N・パラシオスが
それぞれスタメンとしてワールドカップにその名前を刻んだ。
さて、力関係から今日は過去2試合とは違って
主導権を持ってボールを支配する時間が長くなったスイス。
しかし、やはりこういう戦い方には慣れてないのか、
ハッキリ言ってまったくと言っていい程に攻撃のアイデアが出てこない。
11分、バルネッタのラストパスからインレルのシュートはゴール右へ。
17分、バルネッタの右クロスにデルディヨクが頭から飛び込むも、
ボールを枠には飛ばせない。
22分にはバルネッタがミドルシュートにチャレンジするもGKキャッチ。
これが立ち上がりからスイスに数えられたチャンスのすべて。
文字で追ってもわかるが、ことごとくチャンスにバルネッタが絡んでくる。
右サイドから孤軍奮闘といった感じで、何度もチャンスメークするが、
裏を返せば、バルネッタ個人のアイデアや技術でしか
いいシーンは創出できていないということ。
前線で縦に並ぶデルディヨクとエンクフォにはボールも入らないし、
2人の連携も一向に見えてこない。
対するホンジュラスはここまでの2試合と何ら変わらず。
個々の力ではなかなか対抗できないということかもしれないが、
では組織的な形が見えるかと言ったらそんなこともない。
絶対的なエースのスアソも、このチームにおける自らの役割を
イマイチ掴み切れていないような印象が強く、
失礼を承知で言うと、よく予選を突破できたなと思ってしまう。
特別に今大会が調子よくないだけなのかな?
43分はスイス、デルディヨクが右サイドから上げたクロスはエンクフォの下へ、
しかし35歳のベテランはヘディングで直接狙えるポジションを取りながら、
中途半端なトラップでDFにクリアされてしまう。
一言で表現すれば「退屈」な45分間は当然のようにスコアレスで消費された。

後半開始からヒッツフェルトはG・フェルナンデスに替えてハカン・ヤキンを投入。
4-4-1-1気味からハッキリとした4-2-3-1にシフト。
エンクフォの下に、右からデルディヨク、ハカン・ヤキン、バルネッタが並ぶ。
53分、おそらくホンジュラスに今大会通じて最初にして最大の決定機が。
フィゲロアのロングフィードは右へ、収めたアルバレスはそれが持ち味だったのかと
思わずヒザを打つような素晴らしいフェイントから絶妙のクロス、
ニアに飛び込んだスアソのヘディングは当たりが薄く、ボールは枠の左へ。
痛過ぎる。痛過ぎる。大会初ゴールは奪えない。
さずがに業を煮やしたか、60分前後からホンジュラスも前への意識が高くなってくる。
そしてその代償に、中盤には広大なスペースが生まれまくる。
60分のスイスはGKからのカウンター、バルネッタがインレルとのパス交換から
エリア内へと侵入して、2人のDF間からシュートもバジャダレスがキャッチ。
63分もスイス、デルディヨクは左へ、受けたバルネッタのクロスは
DFがクリアし切れず、こぼれに反応したデルディヨクがフィニッシュもGK正面。
すると71分にはスイスのセットプレーから逆にホンジュラスがカウンター、
人数は2対3、スアソは2のもう1人、アルバレスにピンポイントクロス、
アルバレスはコースを狙うも、GKベナーリオは飛んだ体と逆に来たボールにも
左手を出し、何とか掻き出すスーパーセーブ。
やはりベナーリオ。ここぞという場面の集中力は凄まじい。
72分はスイス、SBのリヒトシュタイナーが右サイドを駆け上がってクロス、
バジャダレスのパンチングは小さく、拾ったバルネッタの折り返し、
フライのシュートは大きくバーの上を越えていく。
いやはや、空きまくる中盤をお互いに生かす展開に、
これでいいのかはわからないが、とりあえずゲームは面白くなってきた。
80分はスイス、バルネッタが右へ送ったパスは上がってきたリヒトシュタイナー、
シュートはわずかにクロスバーの上へ。
85分はホンジュラス、マルティネスがドリブルから右へ、
アルバレスが折り返してウェルカムがゴールに押し込むも、
アルバレスの時点でオフサイドの判定。
もう攻めたらどっちもチャンス。行け、行け、行け!
91分はホンジュラス、マルティネスのCK、
飛び込んだトゥルシオス、チャベス、ウェルカムと3人ともわずかに触れない。
93分はスイス、途中出場の18歳シャキリの右クロスを
ハカン・ヤキンが頭で合わせるもGK正面。
94分15秒、バルダッシ主審のホイッスルが静かに鳴る。
ラスト30分は壮絶な打ち合いとなったゲームも結局スコアレスドロー。
ホンジュラスは最後の最後で意地と執念を見せた。
過去2試合のフラストレーションをサポーターも少しは晴らせたのではないか。
最強の“盾”を持ち併せたスイスは、スペインを凌ぎ、ホンジュラスも凌いだが、
わずかな“矛”を欠き、1得点1失点と「らしい」結果で、次のラウンドへ続く道を絶たれた。

スイス 0×0 ホンジュラス
【得点者】
なし
【警告/退場】
スイス:G・フェルナンデス①(34分)、W・パラシオス②(89分)
ホンジュラス:トーマス①(4分)、スアソ①(58分)、チャベス①(64分)
【交替】
スイス:G・フェルナンデス→ハカン・ヤキン(46分)
     エンクフォ→フライ(69分)
     フッゲル→シャキリ(78分)
ホンジュラス:ヌニェス→マルティネス(67分)
         J・N・パラシオス→ウェルカム(78分)
         スアソ→トゥルシオス(87分)
【AD的Man of the Match】
トランキロ・バルネッタ(スイス)

《グループH最終順位表》
①スペイン 6(2勝1敗・4得点2失点)
②チリ 6(2勝1敗・3得点2失点)
------------------  
③スイス 4(1勝1分け1敗・1得点1失点)
④ホンジュラス 1(1分け2敗・0得点3失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 20:30@ヨハネスブルグ(エリス・パーク) 
ブラジル(グループG1位)×チリ(グループH2位)
6/29 20:30@ケープタウン 
スペイン(グループH1位)×ポルトガル(グループG2位)

写真は、グループリーグ48試合終了記念ということで
超レアショットシリーズから、板垣退助込みの「高知城」
077taisuke.jpg
AD土屋

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(46)グループG 北朝鮮×コートジボワール

     
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グループG
2010/6/25 16:00 ムボンベラ(ネルスプロイト)
北朝鮮×コートジボワール

天候:晴れ 気温:20度 観客:34,763人
主審:ウンディアーノ・マジェンコ(スペイン)

【北朝鮮】
GK
1 リ・ミョングク
DF
2 チャ・ジョンヒョク
13 パク・チョルジン■
3 リ・ジュンイル
5 リ・グァンチョン
8 チ・ユンナム①
MF
17 アン・ヨンハッ
4 パク・ナムチョル
11 ムン・イングク
10 ホン・ヨンジョ(C)■
FW
9 チョン・テセ

SUB
18 キム・ミョンギル
20 キム・ミョンウォン
14 パク・ナムチョル
16 ナム・ソンチョル
21 リ・グァンヒョク
6 キム・グムイル
15 キム・ヨンジュン
19 リ・チョルミョン
22 キム・ギョンイル
23 パク・スンヒョク
7 アン・チョルヒョク
12 チェ・グムチョル
監督
キム・ジョンフン(北朝鮮国籍)

(5-4‐1)
---------チョン・テセ----------
---------ホン・ヨンジョ---------
--ムン・イングク--------パク・ナムチョル-
---------アン・ヨンハッ---------
チ・ユンナム-------------チャ・ジョンヒョク
--リ・グァンチョン-リ・ジュンイル-パク・チョルジン-
---------------------
---------リ・ミョングク---------


【コートジボワール】
GK
1 ブバカル・バリー
DF
21 エマヌエル・エブエ
4 コロ・トゥーレ
5 ディディエ・ゾコラ■
3 アルトゥール・ボカ
MF
9 イスマエル・ティオテ■
19 トゥーレ・ヤヤ
13 エヌドリ・ロマリッチ
FW
18 カデル・ケイタ■
11 ディディエ・ドログバ(C)①
10 ジェルヴィーニョ
SUB
16 アリスティド・ゾグボ
23 ダニエル・イエボア
2 ブルー・アングア
5 スティーヴ・ゴフリ
17 シアカ・ティエネ■
20 ギー・デメル■
22 スレイマン・バンバ
12 ジャン・ジャック・ゴッソ
14 エマヌエル・コネ
7 セイドゥ・ドゥンビア
8 サロモン・カルー
15 アルナ・ディンダン
監督
スヴェン・ゴラン・エリクソン(スウェーデン国籍)

(4-3-3)
--------ドログバ--------
-ジェルヴィーニョ--------ケイタ--
-------------------
--ロマリッチ---Y・トゥーレ--ティオテ--
-------------------
-ボカ---ゾコラ---C・トゥーレ---エブエ-
-------------------
---------バリー---------

【マッチレポート】
前節でポルトガルに大量7失点を喫して敗れ、グループリーグでの
敗退が決定してしまった北朝鮮。
それでもこのゲームは、未来を懸けた大事な一戦だ。
一方のコートジボワールもここまで1分け1敗で勝ち星はなし。
大量得点を取って、なおポルトガルが大差で負ければという
非常に厳しい状況に立たされてしまった。
いきなり開始50秒、コートジボワールに決定的なチャンス。
ヤヤ・トゥーレのスルーパスに抜け出したケイタのシュートはGKに防がれるが、
大量得点が必要なチームの意欲がいきなり見える。
3分にはボカのミドル、9分にはロマリッチのFKと2本の枠内シュート、
10分にもロマリッチのスルーパスからジェルヴィーニョが中へ折り返すも、
ゴール前を横切るボールに詰める選手はいない。
11分、ケイタが右サイドで粘って上げたクロス、
ドログバが頭で叩き込むも、判定はオフサイド。
12分、ケイタ、ドログバと繋いでジェルヴィーニョのシュートはGKセーブ。
とにかく山のようなチャンスを創り続ける。
すると14分、見事な先制ゴール。
ロマリッチが左サイドに展開、ボカは中を見てフリーのヤヤ・トゥーレへ、
ワントラップしたヤヤ・トゥーレはゴール右スミへ丁寧に流し込む。
まずは勢いそのままにコートジボワールが先制ゴールを挙げた。
さらに17分、ロマリッチが右サイドから強烈なミドルを左ポストへぶつける。
ズルズルとラインを押し下げられて、まったく攻撃を繰り出せないままに
やられ続ける北朝鮮も、ようやく19分にホン・ヨンジョがわずかに枠外へ逸れる
30m強のFKを放つが、流れの中からは反攻を許してもらえない。
すると20分、ボカの左クロス、ドログバは左足で回転しながら前へ持ち出すという
超人的なトラップからシュート、ボールは激しくクロスバーと地面を叩くが、
ロマリッチが頭で押し込む。20分間で2ゴール。
果たしてコートジボワールに奇跡は起きるのか。
24分、再び北朝鮮はホン・ヨンジョの直接FK、
GKバリーの逆をうまく突いたが、ボールはわずかにゴール左へ。
やはりセットプレー以外にチャンスの萌芽は見えてこない。
31分、エブエの右クロス、ケイタのダイレクトボレーはゴール左へ。
37分、ドログバは左サイドで10秒近くキープすると
一瞬のフェイントでマーカー2人を置き去りにするテクニックを見せ付ける。
38分、エブエのスルーパス、ジェルヴィーニョのシュートは左ポストに嫌われる。
44分、ドログバの左クロス、ジェルヴィーニョの戻りながらのヘッドはGKキャッチ。
シュート数は2対14。北朝鮮は共にFK。対するコートジボワールはほとんどが決定機。
一方的な展開。コートジボワールが2点リードして、後半へと折り返した。

後半はコートジボワールもSBまで一層積極的に上がる。
51分、エブエは強引なボレーをバーの上へ飛ばすと、
1分後には右サイドで華麗に3人を抜き去ってのクロスなど、
魅せるプレーも次々に披露する。
でも、コートジボワールのサポーターが映し出されると、
だいたいピッチに背を向けて踊ってるんですけど、それでいいの?
53分、なかなかフォローの期待できないチョン・テセは
右サイドから強烈なミドルをバリーにセーブさせる。
コレが北朝鮮は流れから放った初めてのシュート。初めての枠内シュートでもある。
2点のビハインドにも関わらず、なかなか前へとは出てこない北朝鮮。
さすがにコートジボワールも、やや攻め疲れの様な症状が散見される。
エリクソンは64分に3トップの2人を入れ替え。
ケイタとジェルヴィーニョが下がり、ディンダンとカルーが送り込まれる。
67分、キム・ジョンフンも1枚目のカード。
中盤のムン・イングクに替わってチェ・グムチョル。
23歳のFWがワールドカップデビューを飾る。
79分、エリクソンが最後に選んだカードはロマリッチに替わって、ドゥンビア。
柏や徳島に所属していた“元Jリーガー”がワールドカップの舞台に立つ。
81分、北朝鮮にこのゲーム最大のチャンス。
左サイドからチェ・グムチョルが相手DFラインの裏へボールを上げると、
ファーでチョン・テセはフリー、中へ入ってのシュートはバリーがセーブ、
それでもこぼれたボールにチョン・テセは食らい付き、
もう1度シュートを放つもコロ・トゥーレがブロック。ゴールが遠い。
すると82分、ボカの左クロスをニアでカルーがプッシュ。
ようやくコートジボワールが3点目を追加する。
86分にはFKからドゥンビアがこぼれ球を押し込むが、判定はオフサイド、
Jリーグ産駒のワールドカップゴールとはいかなかった。
長い5分の追加タイムも尽き果て、鳴らされたホイッスル。
アフリカ最強と評されたエレファンツの冒険もここまで。
北朝鮮は3試合で12失点と悔しい結果を残して、大会を後にした。

北朝鮮 0×3 コートジボワール
【得点者】
コートジボワール:ヤヤ・トゥーレ①(14分)、ロマリッチ①(30分)、カルー①(82分)
【警告/退場】
なし
【交替】
北朝鮮:ムン・イングク→チェ・グムチョル(67分)
コートジボワール:ケイタ→カルー(64分)
           ジェルヴィーニョ→ディンダン(64分)
           ロマリッチ→ドゥンビア(79分)
【AD的Man of the Match】
アルトゥール・ボカ(コートジボワール)

《グループG最終順位表》
①ブラジル 7(2勝1分け・5得点2失点)
②ポルトガル 5(1勝2分け・7得点0失点)
------------------  
③コートジボワール 4(1勝1分け1敗・4得点3失点)
④北朝鮮 0(3敗・1得点12失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 20:30@ヨハネスブルグ(エリス・パーク) 
ブラジル(グループG1位)×チリ(グループH2位)
6/29 20:30@ケープタウン 
スペイン(グループH1位)×ポルトガル(グループG2位)

写真は、あなたもドログバと写真が撮れちゃう「チェルシー」
027chelsea.jpg
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(47)グループH チリ×スペイン 

     
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グループH
2010/6/25 20:30 ロフラス・ヴァースフェルド(プレトリア)
チリ×スペイン

天候:晴れ 気温:13度 観客:41,958人
主審:マルコ・ロドリゲス(メキシコ)

【チリ】
GK
1 クラウディオ・ブラーボ(C)
DF
17 ガリー・メデル■
3 ワルド・ポンセ■
18 ゴンサロ・ハラ
MF
13 マルコ・エストラーダ
4 マウリシオ・イスラ
8 アルトゥーロ・ビダル
15 ジャン・ボーセジュール①
FW
7 アレクシス・サンチェス
10 ホルヘ・バルディビア■
11 マルク・ゴンサレス
SUB
12 ミゲル・ピント
23 ルイス・マリン
2 イスマエル・フエンテス
5 パブロ・コントレラス
19 ゴンサロ・フィエロ
20 ロドリゴ・ミジャール
21 ロドリゴ・テージョ
9 ウンベルト・スアソ■
16 ファビアン・オレジャナ
22 エステバン・パレデス
6 カルロス・カルモナ■■(警告累積による出場停止)
14 マティアス・フェルナンデス■■(警告累積による出場停止)
監督
マルセロ・ビエルサ(アルゼンチン国籍)

(3-4-3)
---------バルディビア---------
--M・ゴンサレス--------サンチェス--
--------ボーセジュール--------
--ビダル------------イスラ--
---------エストラーダ---------
----ハラ----ポンセ----メデル----
---------------------
---------ブラーボ---------

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
8 チャビ・エルナンデス
FW
6 アンドレス・イニエスタ
9 フェルナンド・トーレス
7 ダビド・ビジャ②
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
18 ペドロ・ロドリゲス
20 ハビ・マルティネス
21 ダビド・シルバ
22 ヘスス・ナバス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-3‐3)
---------トーレス--------
--ビジャ----------イニエスタ--
---------チャビ---------
-----X・アロンソ--ブスケッツ-----
-------------------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【マッチレポート】
ビエルサイズム全開で2連勝を飾ったチリ。
今大会の話題を一気にさらいつつあるスタイルは諸刃の剣ではあるが
それが強豪相手にどこまで通用するかがこのゲームでは試される。
一方、2試合を終えて勝ち点3の優勝候補スペイン。
ここでもし負けることがあれば、3試合での敗退が決定する。
ビエルサがスペイン相手に選択した布陣は3-4-3。
中盤はアンカーが出場停止のカルモナに替わってエストラーダ、
ダイヤモンドの頂点にはボーセジュール、
3トップは右からサンチェス、バルディビア、M・ゴンサレスが基本だが、
ハッキリ言って特に中盤は相当流動的に動き回るので
システムはあってないようなものと言っても差し支えないかもしれない。
デル・ボスケが送り出したメンバーはイニエスタ以外、前節と同じ。
まずは追い込まれているスペインが意欲的な立ち上がり。
4分、チャビのFKにトーレスはヘディングでチームファーストシュート。
5分、カプデビラのフィードに裏から走りこんだトーレスがシュート。
どちらもゴールには至らなかったが、トーレスにチャンスが続けて訪れた。
10分はチリ、イスラのクサビ、ボーセジュールはスルーしてラン、
バルディビアがダイレクトパス、ボーセジュールのクロス、
やや入りすぎた左利きのM・ゴンサレスは右足でシュートもヒットしない。
ただ、まるでフットボールの参考書があれば間違いなく
巻頭カラーで紹介される様な、素晴らしい形でのフィニッシュワーク。
これを機に徐々にチリへとゲームの主導権は移っていく。
スペインは中盤に3枚を揃えているものの、
チリの2列目、3列目、時には最終ラインから飛び出してくる
相手の選手を捕まえきれない。
やはり得点力を考えればスアソなのかもしれないが、
ボールを収めて味方の上がりを促すという意味では
バルディビアの存在が、チリの勢いに大きく貢献しているような印象だ。
15分、ロドリゲス主審はメデルにイエローカード。
ブスケッツへのファウルが対象になったが、正直そこまで悪質ではなく、
時間帯を考えてもやや疑問が残る。つまり不安が残る。いろいろな意味で。
19分、ロドリゲス主審はポンセにイエローカード。
これはトーレスへのプレーと関係ないキックが対象。言い逃れできない。
チリは勝ち上がっても3バックの2枚を欠いて戦うことになる。
21分、ロドリゲス主審はエストラーダにイエローカード。
ブスケッツへのバックタックル。これも言い逃れできない。
チリはペースを握っていたが、やや軽率なラフプレーが目立ち出す。
すると、劣勢のスペインがワンチャンスで鮮やかに先制してみせる。
24分、X・アロンソがトーレスを裏へと走らせる。
飛び出したブラーボは一瞬早くクリアしたが、それをビジャは直接左足でシュート、
ボールは素晴らしいカーブを描いて30m以上あったゴールまでの距離を
緩やかに詰める。これぞビジャ。判断力と技術力の勝利。
苦しい展開を強いられていたスペインに大きな1点が入った。
それでもチリは臆することなく、依然としてアグレッシブな姿勢を貫く。
今日もベンチの前をウロウロと動くビエルサは、本当に面白い。
34分、ゴールキックの流れからボーセジュールが左サイドを独走、
シュートは直前にCKからシュートを放っていたピケが
全力で戻って何とかブロック。ボールは枠の左側へ外れていった。
しかし、次の得点もスペインが記録。
37分、チリは最終ライン間の繋ぎでミスが出る。
奪ったイニエスタはトーレスとのワンツーから左へ展開、
ビジャの折り返しをイニエスタはインサイドでのダイレクトシュート、
ボールは左スミを正確に射抜き、スペインは2回の決定機で2点を奪う。
さらにゴールの前にトーレスを倒したということで、
エストラーダに2枚目のイエローカードが提示。退場処分が下る。
チリは2点のビハインドを負った上に、数的不利まで被ることになる。
スローで見ると、接触こそしているもののエストラーダの目はボールを追っていて、
意図的に倒したようにはまったく見えない。
トーレスもそこまで長く倒れているようなプレーではなかったのではないか。
しかし、時計の針は戻らない。ビエルサもベンチに寄りかかって座ってしまう。
スペインが2点のリードと数的優位を得て、前半の45分は終了した。

後半開始からビエルサが切ったカードは
バルディビアとM・ゴンサレスOUTで、パレデスとミジャールIN。
前線の2枚を削って、FWとMFを投入してきた。
布陣でいうと3バックはそのままに、
中盤がイスラをアンカーにやや中央寄りの右にミジャールで
左アウトサイドにビダル、前線は左にボーセジュールが移り、
中央にパレデスが入る変形の3-3-3のように見える。
47分、パスを6本繋いでイスラは横にいたミジャールへ、
ミジャールは躊躇なくシュートを選択すると、
ボールはピケに当たって軌道が変わり、ゴールへと吸い込まれていく。
チリに反撃の一発。1-2、試合“展開”は面白くなってきた。
ところがこの1点が試合を硬直させる。
デル・ボスケは55分、トーレスを下げてセスクを投入。
チャビとセスクが入れ代わり立ち代わり右のスペースへ出て行く形になるが、
2人ともムリして前に入っていくようなことはしない。
この辺りから急速にゲームの面白みが失われていく。
10人で疲労が蓄積されてきたチリと、このままいけば目標を得られるスペイン。
65分にビエルサが切ったオレジャーナも
73分にデル・ボスケが切ったハビ・マルティネスも
全体の流れを変える程の影響力は持ち合せていない。
80分を過ぎるとスペインはただただボールを繋いでいく。
チリもそれを取りに行くような真似はしないまま。
ただ、お互いに時間が過ぎ去っていくのを待っているのみの光景が繰り広げられる。
そしてお互いに得るべき結果を得て、ゲームは終了した。
気持ちはわかる。グループリーグ突破は何事にも替え難い成果だ。
でも、それでいいのだろうか。人数が同数であれば、
きっとチリは最後まで攻め切ろうという姿勢を見せていただろう。
エストラーダは37分のプレーで退場していなかったとしても、
その後のどこかで2枚目のイエローカードを受けていたかもしれない。
それでも、あの37分の退場は残念ながら明らかに誤審だった。
そして試合は壊れてしまった。
何とも言えない憤りと、寂しさと、悔しさだけが残され、
スペインとチリは決勝トーナメントへと駒を進めた。

チリ 1×2 スペイン
【得点者】
チリ:ミジャール①(47分)
スペイン:ビジャ③(24分)、イニエスタ①(37分)
【警告/退場】
チリ:メデル②(15分)、ポンセ②(19分)、エストラーダ①(21分)②(37分)→退場
【交替】
チリ:バルディビア→パレデス(46分)
   M・ゴンサレス→ミジャール(46分)
   サンチェス→オレジャーナ(65分)
スペイン:トーレス→セスク(55分)
      X・アロンソ→J・マルティネス(73分)
【AD的Man of the Match】
ダビド・ビジャ(スペイン)

《グループH最終順位表》
①スペイン 6(2勝1敗・4得点2失点)
②チリ 6(2勝1敗・3得点2失点)
------------------  
③スイス 4(1勝1分け1敗・1得点1失点)
④ホンジュラス 1(1分け2敗・0得点3失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 20:30@ヨハネスブルグ(エリス・パーク) 
ブラジル(グループG1位)×チリ(グループH2位)
6/29 20:30@ケープタウン 
スペイン(グループH1位)×ポルトガル(グループG2位)

写真は、ザックリイメージの「スペイン」
095spain.jpg
AD土屋

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(45)グループG ポルトガル×ブラジル 

     
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グループG
2010/6/25 16:00 モーゼス・マビダ(ダーバン)
ポルトガル×ブラジル

天候:晴れ 気温:25度 観客:62,712人
主審:ベニト・アルチュンディア(メキシコ)

【ポルトガル】
GK
1 エドゥアルド
DF
21 リカルド・コスタ
6 リカルド・カルバーリョ
2 ブルーノ・アウヴェス
23 ファビオ・コエントラン
MF
15 ペペ
19 チアゴ②
16 ラウール・メイレレス①
FW
10 ダニー
7 クリスティアーノ・ロナウド(C)①■
5 ドゥダ
SUB
12 ベト
22 ダニエウ・フェルナンデス
3 パウロ・フェレイラ
4 ロランド
13 ミゲウ
8 ペドロ・メンデス■
14 ミゲウ・ヴェローゾ
20 デコ(負傷)
9 リエジソン①
11 シモン・サブロサ①
17 ルーベン・アモリム(負傷)
18 ウーゴ・アウメイダ①■
監督
カルロス・ケイロス(ポルトガル国籍)

(4-3-3)
--------ロナウド--------
--ドゥダ-----------ダニー--
--------------------
----R・メイレレス----チアゴ----
---------ペペ----------
F・コエントラン-R・カルバーリョ-B・アウヴェス-R・コスタ-
-------------------
--------エドゥアルド--------

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ
13 ダニエウ・アウヴェス
19 ジュリオ・バチスタ
21 ニウマール
FW
9 ルイス・ファビアーノ②
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
7 エラーノ②(負傷)
17 ジョズエ
18 ラミレス■
20 クレベルソン
11 ロビーニョ
23 グラフィッチ
10 カカー(前節退場による出場停止)
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
-ニウマール--J・バチスター--D・アウヴェス-
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------


【マッチレポート】
ポルトガルは前節の北朝鮮に7ゴールを奪って大勝。
そのアドバンテージがモノをいって、大敗しない限り突破が決まるポルトガル。
一方、2連勝で早々に決勝トーナメント進出を決定したブラジル。
このゲームはカカを出場停止で欠くが、大勢に影響はなさそうだ。
カルロス・ケイロスは右SBにR・コスタを、
中盤アンカーには1枚イエローをもらっているP・メンデスではなくペペを、
さらに3トップの左にはドゥダを起用し、ロナウドを中央に入れる。
ドゥンガは4-2-3-1の中盤3枚だけを過去2試合から変更。
右からD・アウヴェス、J・バチスタ、ニウマールとそっくり入れ替えた。
序盤からポゼッションは圧倒的にブラジル。
6分にはD・アウヴェスがミドルゾーンから積極的なシュート。
1つのポイントは右サイド、D・アウヴェスとマイコンが縦に並ぶ、
このゾーンを使って行こうという意思がチームから見える。
ポルトガルは3トップのワイドも、下がりすぎている訳ではないが
マイコンとM・バストスの監視に忙しい。特にドゥダは代表でSBをやることも多く、
この起用にもケイロスのまずは守備からという考え方がよく現れている。
むしろ積極的に上がっていたのは左SBのF・コエントラン。
18分、そのF・コエントランのオーバーラップから
左へ流れたR・メイレレスのクロスをチアゴがボレーで狙う。
枠を外れたが、やはりこの中盤2枚が上がると好機が築かれそうだ。
25分、中央35mくらいの距離からFKを蹴ったのはロナウド、
しかし軌道は本田のようなイメージを描いてくれない。
30分、D・アウヴェスが右へ、L・ファビアーノは切り返して
左足でクロスを送ると、中央のDFは誰1人触れない。
ファーから飛び込んだニウマールのシュートは、
何とか反応していたエドゥアルドがギリギリで触ると、左のポストに弾かれる。
ここからポルトガルのカウンター、
チアゴがドリブルで持ち込み、右の外側を駆け上がったダニーへ、
ダニーはシュートも打てるポジションながら、もう1度中へ、
チアゴはG・シウヴァとの競り合いで倒れると、アルチュンディア主審はホイッスル。
しかし判定はチアゴのシミュレーション。
ダニーがシュートを打っていた方が可能性も高かったような気もするが、
ようやく両チームが速い攻守の切り替えからチャンスを創り合った。
32分のブラジル、フェリペ・メロのサイドチェンジを
マイコンはワントラップすると強引なボレー。
34分にもマイコンがオーバーラップから惜しいクロスを中へ。
39分、これもマイコンが右サイドから高いクロスを送ると、
いち早く落下点を掴んだL・ファビアーノがヘディング、
ゴールわずか左に逸れたが、シンプルな崩しから決定機を創る。
30分過ぎからマイコンは積極的に前へと出てくるが、
ややD・アウヴェスとの攻守に渡る連携は薄いか。
40分、ペペがフェリペ・メロの左足を後ろから踏みつけイエローカード。
すると2分後、ペペにフェリペ・メロが報復気味の体当たりをかまし、
イエローカードが出される。ここでのドゥンガの対応は早い。
前半終了間際の44分、ジョズエを投入。下げられたのはフェリペ・メロ。
退場されては当然次戦以降にも影響が出ると、
危険を感じた指揮官はすぐに動いた。この徹底ぶりがドゥンガたるゆえんか。
この直後にもF・コエントランにイエローカードが提示される。
実はこれが両チーム通じて7枚目のイエローカード。
やや必要以上にヒートアップしたような感じもあった前半は
結局スコアレスで終了した。

後半は一転、立ち上がりから焦らずにしっかり繋ぎ始めた
ポルトガルがペースを握っていく。
54分にはドゥダを下げてシモンを投入。これも意識としては
前への推進力を1段上げる交替カードの切り方だろう。
58分、CKの流れから軽率なG・シウヴァのトラップミスをかっさらったシモン、
無回転ミドルをJ・セーザルの正面に打ち込む。
60分、中盤でボールを奪った流れからロナウドは1対4の状況にも関わらず、
ドリブルで突っ掛ける。右サイドでルシオと1対1。
ルシオは一旦有利な体勢になるが、再びロナウドに寄せられて
苦し紛れのクリア、これが中央に走り込んだR・メイレレスへ、
シュートは、しかしJ・セーザルが飛び込み、わずかに触ってセーブ。
ブラジルからすれば、これも中盤での単純なパスミスが発端。
ドゥンガも緩み始めた状況に激怒する模様が映し出される。
このプレーでユニフォームが破れたJ・セーザル。
ジョルジーニョコーチが代わりのユニフォームを届けに来ていたが、
そういう役割の人って他にいないの?
ケイロスは流れのいい時間帯にも万難を排するような交替を64分、
カードを持っているペペを下げて、P・メンデスをアンカーに入れる。
後半だけを見れば、ポゼッション率はポルトガルが上回ったのではないか。
ブラジルは前半が嘘のようにまったくいい形が創れなくなる。
こうなってくると、カカ、エラーノ、ロビーニョの不在が
浮き彫りとなってしまった感は否めない。
すっかりうまくいかなくなったブラジルと、
もはや無理して前に人数を掛けないポルトガル。
このカードからはちょっと想像できないような停滞した雰囲気をピッチが包む。
91分、途中出場していたラミレスのミドルがB・アウヴェスに当たって、
コースが変わるも、エドゥアルドがファインセーブで逃れる。
結局、終わってみればスコアレスドロー。
ポルトガルからしてみれば、十分納得できる勝ち点1獲得で2位通過。
ブラジルはイエローカードも増え、控え選手のアピールもイマイチ。
得たものより失ったものの方が多いゲームだったかもしれない。

ポルトガル 0×0 ブラジル
【得点者】
なし
【警告/退場】
ポルトガル:ドゥダ①(25分)、チアゴ①(31分)、ペペ①(40分)、
       F・コエントラン①(45分)
ブラジル:L・ファビアーノ①(15分)、フアン①(25分)、フェリペ・メロ①(43分)
【交替】
ポルトガル:ドゥダ→シモン(54分)
       ペペ→P・メンデス(64分)
       R・メイレレス→M・ヴェローゾ(84分)
ブラジル:フェリペ・メロ→ジョズエ(44分)
      ジュリオ・バチスタ→ラミレス(82分)
      L・ファビアーノ→グラフィッチ(85分)
【AD的Man of the Match】
ファビオ・コエントラン(ポルトガル)

《グループG最終順位表》
①ブラジル 7(2勝1分け・5得点2失点)
②ポルトガル 5(1勝2分け・7得点0失点)
------------------  
③コートジボワール 4(1勝1分け1敗・4得点3失点)
④北朝鮮 0(3敗・1得点12失点)

写真は、関係ないシリーズより“牛に引かれて「善光寺」”
042zenkoji.jpg
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(44)グループE カメルーン×オランダ

  • 2010年06月25日 22:35
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グループE
2010/6/24 20:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
カメルーン×オランダ

天候:晴れ 気温:15度 観客:63,093人
主審:パブロ・ポソ(チリ)

【カメルーン】
GK
16 スレイマヌ・ハミドゥ
DF
8 ジェレミ・ヌジタップ
3 ニコラ・ヌクル■
19 ステファン・エムビア■
2 ブノワ・アス・エコト
MF
7 ランドリー・エンギュエモ
11 ジャン・マクーン
14 オーレリアン・シェジュ
12 ガエタン・ボング
FW
9 サミュエル・エトー①
13 マキシム・チュポ・モティング
SUB
1 イドリス・カメニ
22 ギー・エンディ
4 リゴベル・ソング
5 セバスティアン・バソング■
6 アレクサンドル・ソング(負傷)
10 アシル・エマナ
18 エヨング・エノー(負傷)
20 ジョルジュ・マンジェク(負傷)
21 ジョエル・マティプ
15 ピエール・ウェボ
17 モハマドゥ・イドリス
23 ヴァンサン・アブバカル
監督
ポール・ル・グエン(フランス国籍)

(4-4-2)
----モティング---エトー----
-------------------
-ボング-----------エンギュエモ-
-----シェジュ---マクーン-----
-------------------
-アス・エコト-エムビア-ヌクル-ジェレミ-
-------------------
--------ハミドゥ--------


【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
12 ハリド・ブラルーズ
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク■
7 ディルク・カイト①
10 ウェズレイ・スナイデル①
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー■
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール■
13 アンドレ・オーイエル
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
11 アリエン・ロッベン
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
V・デル・ファールト-スナイデル----カイト-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-ブラルーズ-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【マッチレポート】
グループリーグ敗退が決まってしまったカメルーンと突破を決めているオランダ。
今大会最初にして唯一の“消化試合”となってしまった。
退任が噂されるル・グエンは中盤を全員入れ替え。
ドイスボランチにマクーンとシェジュ、右にエンギュエモ、左にボングと
3人が今大会初出場。最終ラインも過去2試合は右SBだったエムビアが中央で、
空いた右にはジェレミが入る。
スタートの布陣が3試合すべて違った辺りに、指揮官の苦悩が見える。
一方、メンバーの大幅入れ替えも予想される中、
ファン・マルヴァイクの選択は右SBのみブラルーズに替わっただけで
後は過去2試合とまったく同じメンバー。
1位通過すれば次戦までは中3日だが、ベストの布陣で臨む。
5分、シェジュがエトーとのワンツーからミドルはGKキャッチ。
同じく5分、ファン・ペルシーの粘り強いキープから
ファン・デル・ファールトの右足シュートはゴール右へ。
以降は大きな動きのないままにゲームは進んでいく。
オランダがあまり無理をしなかったという面も確かにあったとは思うが、
カメルーンの守備ブロックはデンマーク戦と比べると、かなり組織的に動けていた印象。
特にドイスボランチはマクーンとシェジュのこのコンビが
一番安定していたのではないか。ただ、やはりCBは背後への対応に難がある。
19分、ファン・ブロンクホルストの左フィードに
あっさりと裏を取ったファン・ペルシーはワントラップからフィニッシュ、
右足でのシュートは弱くGKに止められるが、オランダはこれが狙いどころだろう。
カメルーンは2トップのエトーとモティングがほとんどボールに絡めず、
なかなかチャンスらしいチャンスが創れなかったが、
31分、左右に大きく揺さぶり、ジェレミの右クロスから最後はマクーンがヘッド。
体が伸び切ってボールは大きくバーを越えるが、1つ形を見せる。
さて、のらりくらりと時間を進めていたオランダは32分、
中央からスナイデルが右へ、上がってきたSBのブラルーズは狭いコースを通す、
カイトのシュートは枠の左へ外れたが、これで勢いを得ると4分後に先制ゴールが。
36分、ファン・ペルシー、カイトと繋いで、ファン・ペルシーは
ファン・デル・ファールトのワンツー気味のスルーパスから抜け出す。
右足のシュートはハミドゥの股間を抜けて、ゴールネットへ。
3試合目にしてエースがようやく大会初ゴール。
オランダが1点のリードを奪って、ハーフタイムへと折り返した。

後半最初のチャンスはオランダに。
51分、中盤でボールを奪ったファン・ボメルは縦へ素早く付ける、
ハーフウェーライン辺りからドリブルを開始したファン・ペルシーは
右に流れて右足シュートを枠内へ飛ばす。
どうもファン・ペルシーはあえて右足でのフィニッシュを選んでいるように見えてしまう。
56分、ル・グエンは最初の交替を決断。ボングを下げて、アブバカルを投入。
これがカメルーンに流れを引き寄せるキッカケとなる。
59分、エトーが突如覚醒。中央からいきなり4人のDFをぶち抜きフィニッシュ、
カバーに入ったマタイセンのブロックに遭うが、凄まじい切れ味。
何でこれを継続して出せないかな。いや、出さないかな。
62分、右サイドでボールを持った18歳のアブバカルは
ロナウド、カズばりのまたぎから2人かわすと、思いもよらない所にスルーパス、
やや準備のできていなかったマクーンの慌てて打った格好になったシュートは
GKに阻まれるが、味方の予想を上回るパスを出せる辺りに、
アブバカルが国内組でただ1人選出された理由が見い出せる。
近いうちにヨーロッパへ進出してくるのは間違いないだろう。
64分、ジェレミが左FKを直接狙うとファン・デル・ファールトが手でブロック。
PKはエトーがしっかり決めるが、喜ぶ選手は多くない。
今大会で最も寂しいゴールだったのではないか。
73分、オランダサポーターが大いに盛り上がる。
アリエン・ロッベン、南アフリカ初見参。決勝トーナメントへ向けての試運転。
そしてカメルーンも73分、R・ソングが4回目のワールドカップ出場を果たす。
ちょっとル・グエン、高校サッカーの監督チックな采配だなあ。
すると83分、この交替に明と暗がクッキリ分かれる。
スナイデルのミドルパスを受けたのはロッベン、
右サイドに持ち出してからカットイン、対峙したR・ソングは付いていけない、
ロッベンの巻いたシュートは左ポストを叩き、
こぼれ球を押し込んだのは同じく途中出場のフンテラール。
ル・グエンもベンチへと座り込んでしまった。
これでオランダは3連勝でのグループ1位通過。
決勝トーナメント1回戦ではサプライズとなったスロヴァキアと対戦する。
失望だけを残して、3連敗で大会を去ることになったカメルーン。
ゲーム後、ル・グエンは自ら退陣することを発表した。

カメルーン 1×2 オランダ
【得点者】
カメルーン:エトー②(65分=PK)
オランダ:ファン・ペルシー①(36分)、フンテラール①(83分)
【警告/退場】
カメルーン:ヌクル②(25分)、エムビア②(81分)
オランダ:カイト①(17分)、ファン・デル・ファールト①(65分)、
      ファン・ブロンクホルスト①(70分)
【交替】
カメルーン:ボング→アブバカル(56分)
       モティング→イドリス(72分)
       ヌクル→R・ソング(73分)
オランダ:ファン・ペルシー→フンテラール(59分)
      カイト→エリア(66分)
      ファン・デル・ファールト→ロッベン(73分)
【AD的Man of the Match】
ロビン・ファン・ペルシー(オランダ)

《グループE最終順位表》
①オランダ 9(3勝・5得点1失点)
②日本 6(2勝1敗・4得点2失点)
------------------  
③デンマーク 3(1勝2敗・3得点6失点)
④カメルーン 1(1分け2敗・2得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 16:00@ダーバン 
オランダ(グループE1位)×スロヴァキア(グループF2位)
6/29 16:00@プレトリア 
パラグアイ(グループF1位)×日本(グループE2位)

写真は、ファン・ペルシーが生まれた「ロッテルダム」
023rotter.jpg
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(42)グループF パラグアイ×ニュージーランド

     
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グループF
2010/6/24 16:00 ピーター・モカバ(ポロクワネ)
パラグアイ×ニュージーランド

天候:晴れ時々曇り 気温:16度 観客:34,850人
主審:西村雄一(日本)

【パラグアイ】
GK
1 フスト・ビジャール
DF
4 デニス・カニサ(C)
5 フリオ・セサル・カセレス
14 パウロ・ダ・シルバ
3 クラウディオ・モレル
MF
13 エンリケ・ベラ①■
15 ビクトル・カセレス■
16 クリスティアン・リベーロス■
18 ネルソン・バルデス
FW
7 オスカル・カルドーソ
9 ロケ・サンタクルス
SUB
12 ディエゴ・バレット
22 アルド・ボバディージャ
2 ダリオ・ベロン
6 カルロス・ボネット
21 アントリン・アルカラス①
8 エドガル・バレット
11 ホナタン・サンタナ
17 アウレリアーノ・トーレス
20 ネストル・オルティゴサ
10 エドガル・ベニテス
19 ルーカス・バリオス
23 ロドルフォ・ガマーラ
監督
ヘラルド・マルティーノ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----サンタクルス--バリオス----
--バルデス-------------
-----------------ベラ--
-----リベーロス--V・カセレス-----
------------------
-モレル-ダ・シルバ-J・カセレス-カニサ-
-------------------
-------ビジャール-------

【ニュージーランド】
GK
1 マーク・パストン
DF
4 ウィンストン・リード①■
6 ライアン・ネルセン(C)■
19 トミー・スミス■
MF
11 レオ・バートス
5 イヴァン・ヴィセリッチ
7 サイモン・エリオット
3 トニー・ロクヘッド■
FW
10 クリス・キレン
9 シェイン・スメルツ①
14 ロリー・ファロン■
SUB
12 グレン・モス
23 ジェームス・バナタイン
2 ベン・シグムンド
18 アンディ・ボーエンス
8 ティム・ブラウン
13 アンディ・バロン
15 マイケル・マグリンシー
16 アーロン・クラファム
17 デイヴ・マリガン
21 ジェレミー・クリスティー
20 クリス・ウッド
22 ジェレミー・ブロッキー
監督
リッキー・ハーバート(ニュージーランド国籍)

(3-4-3)
--スメルツ---ファロン---キレン--
-------------------
-------------------
-ロクヘッド-エリオット-ヴィセリッチ-バートス-
-------------------
---スミス---ネルセン---リード---
-------------------
--------パストン--------

【マッチレポート】
現在勝ち点4で首位。ドローでもグループリーグ突破が決まるパラグアイ。
いわゆる堅守速攻を地で行く戦いぶりがベースにあるが、
ポゼッションも決して低くない好チームだ。
対するニュージーランドは大方の予想を覆してスロヴァキア、イタリアとドローで
ここまで勝ち点2を奪取。徹底したロングボール戦法はすがすがしくさえある。
マルティーノ監督は右SBに大ベテランのカニサ、。
CBにJ・カセレス、そしてFWにはカルドーソと3人を初スタメンで送り込み、
中盤は左のバルデスがやや高い位置に張り出す、変形の4-4-2で臨む。
ハーバート監督は布陣も11人も3試合連続で変えず。信頼は厚い。
まず4分、左サイドからドリブルでシュートを放ったのはスメルツ。
イタリア戦の先制ゴールには感動させられたなあ。
9分、珍しいシーンが。
パラグアイのサイドチェンジはコントロールを失い、タッチラインを割る、
かと思ったらモレルはジャンプ一番、見事なハンド。
それ、やる意味ありますか?さすが亘さんのアミーゴ。いきなり目立ってみせる。
と、このシーンが浮き上るほどに動きのない立ち上がり。
この時間帯で存在感を示したのは、今大会初出場の35歳カニサ。
4大会連続出場の大ベテランは積極的なオーバーラップを見せ、
SBにもかかわらず、14分、17分、18分と3本続けてゴールを狙う。
それは逆にニュージーランドがサイドをうまく抑えていた事の裏返しでもある。
バートスとロクヘッドがしっかり蓋をしていたことで
ベラもバルデスもなかなか縦に侵入していくことができない。
これで、カルドーソにもサンタクルスにもボールが入っていかず、
パラグアイは攻撃面での手詰り感を打破し切れない時間が続く。
ただ、それはニュージーランドも同様。
単純なロングボールだけでは、やはり堅守パラグアイの牙城は揺るがず。
ここでヨハネスブルグに動きがあったとの一報。スロヴァキア先制。
このままだとニュージーランドは勝利するしかない。
29分、またもミドルはカニサ。積極果敢なその姿勢に意地を見る。
やはりドローでも勝ち抜けが決まるパラグアイも無理はしない。
決定機のほとんどない、膠着した展開の45分が静かに過ぎ去った。

48分、ニュージーランドにビッグチャンス。
上がってきたロクヘッドの左クロス、J・カセレスはクリアし切れない。
拾ったエリオットのシュートはわずかに枠の左へ外れる。
千載一遇の好機を逃した36歳が頭を抱えた。
62分、今度はパラグアイにここまでで最大の決定機。
モレルの右CKは変化を付けてニアにいたカニサへ、
カニサのクロスにリベーロスが頭で合わせるもパストンがファインセーブ、
こぼれをV・カセレスが狙うもDFブロック。
おそらく練習通りのセットプレーから、惜しいシーンを創出した。
マルティーノは66分、67分に相次いで交替カードを切る。
なかなか持ち味を出し切れなかったカルドーソに替えてバリオス、
相変わらずの運動量で貢献したバルデスをベニテスにスイッチした。
勝利のために1点が欲しいニュージーランドも
やはりパラグアイの堅い守備ブロックの前に有効打を繰り出せず、
ジリジリとした時間ばかりが経過していく。
ハーバートも69分に1枚目のカードを投入。ファロンに替えてウッド。
カンナヴァーロをかわして放ったイタリア戦のファインシュートが思い出される。
ここでさらに続報。スロヴァキア追加点。一層勝利が求められるニュージーランド。
それでも戦術的な幅はそれほど持ち合わせていないチームが
やはり状況に応じて戦い方を変えて攻めるのは、ちょっと難しいように思える。
徹底して長いボールを放り込むだけでもいいとは思うのだが。
76分、パラグアイはシンプルな攻撃からチャンス創出。
左サイド、モレルのフィードをサンタクルスがしっかり収めて中へ、
受けたベニテスは目の前のDFを振り切ってシュート、
ここもパストンがファインセーブで逃れたが、
これこそニュージーランドがやりたい、そしてやるべき形ではないか。
終盤はパラグアイが、疲労を隠せない相手を攻め立てる。
81分、サンタクルスの強烈なFKはパストンセーブ。
82分、カウンターからベラが左へ、ベニテスのクロス、
バリオスのヘディングは右へ外れるがシンプルに攻める。
ニュージーランドにようやくいい形が訪れたのは83分、
スローインから途中出場のブロッキーが落として、バートスのクロス、
スメルツは頭1つ抜け出してヘディングで狙うがヒットしない。
西村主審のホイッスルが、今大会最後のゲームとなるポロクワネに響く。
パラグアイは結果的に3試合負けなしで首位通過。
ニュージーランドも結果的に3試合負けなしでイタリアを上回る3位。
大会前に誰がニュージーランドの無敗を予想しただろうか。
この時代に、このスタイルで世界に挑んだ“オールホワイツ”。
その足跡は確かにワールドカップへと克明に刻まれた。

パラグアイ 0×0 ニュージーランド
【得点者】
なし
【警告/退場】
パラグアイ:V・カセレス②(10分)、サンタクルス①(41分)
ニュージーランド:ネルセン②(56分)
【交替】
パラグアイ:カルドーソ→バリオス(66分)
       バルデス→ベニテス(67分)
ニュージーランド:ファロン→ウッド(69分)
           キレン→ブロッキー(79分)
【AD的Man of the Match】
デニス・カニサ(パラグアイ)

《グループF最終順位表》
①パラグアイ 5(1勝2分け・3得点1失点)
②スロヴァキア 4(1勝1分け1敗・4得点5失点)
------------------  
③ニュージーランド 3(3分け・2得点2失点)
④イタリア 2(2分け1敗・4得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 16:00@ダーバン 
オランダ(グループE1位)×スロヴァキア(グループF2位)
6/29 16:00@プレトリア 
パラグアイ(グループF1位)×日本(グループE2位)

写真は、サンタクルスとネルセン出会いの地「ブラックバーン」
014 rovers.jpg
AD土屋

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(43)グループE デンマーク×日本 

     
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グループE
2010/6/24 20:30 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
デンマーク×日本

天候:晴れ 気温:12度 観客:27,967人
主審:ジェローム・デーモン(南アフリカ)

【デンマーク】
GK
1 トーマス・セーレンセン■
DF
6 ラース・ヤコブセン
13 ペル・クロルドルップ
4 ダニエル・アッガー
15 シモン・ブスク・ポウルセン
MF
2 クリスチャン・ポウルセン
10 マルティン・ヨルゲンセン
19 デニス・ロンメダール①
9 ヨン・ダール・トマソン(C)
12 トーマス・カーレンベリ
FW
11 ニクラス・ベントナー①
SUB
16 ステファン・アンデルセン
22 イェスパー・クリスティアンセン
23 パトリック・ムティリガ
5 ウィリアム・クヴィスト
7 ダニエレ・イェンセン
14 ヤコブ・ポウルセン
20 トーマス・エネヴォルセン
21 クリスティアン・エリクセン
8 イェスパー・グロンキア
17 ミッケル・ベックマン
18 セーレン・ラーセン
3 シモン・キアル■■(警告累積による出場停止)
監督
モアテン・オルセン(デンマーク国籍)

(4-2-3-1)
--------ベントナー--------
------------------
-カーレンベリ---トマソン---ロンメダール-
----C・ポウルセン--ヨルゲンセン-----
-------------------
-S・ポウルセン-アッガー-クロルドルップ-L・ヤコブセン-
-------------------
-------セーレンセン-------

【日本】
GK
21 川島永嗣
DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都
MF
2 阿部勇樹■
7 遠藤保仁
17 長谷部誠(C)
16 大久保嘉人
8 松井大輔
FW
18 本田圭佑①
SUB
1 楢崎正剛
23 川口能活
6 内田篤人
13 岩政大樹
15 今野泰幸
10 中村俊輔
14 中村憲剛
20 稲本潤一
9 岡崎慎二
11 玉田圭司
12 矢野貴章
19 森本貴幸
監督
岡田武史(日本国籍)

(4-2-3-1)
---------本田---------
------------------
--松井----大久保----長谷部--
------遠藤---阿部------
------------------
--長友--闘莉王--中澤--駒野-
-------------------
---------川島---------

【マッチレポート】
オランダには敗れたものの、カメルーンに競り勝ち
勝ち点3で最終戦を迎えたデンマーク。
過去、出場したワールドカップはすべてグループリーグを突破している
ジンクスは果たして生きているか。
同じくカメルーンに勝って、オランダに敗れた勝ち点3の日本。
4回目のワールドカップで自国開催以外では初となる
決勝トーナメント進出をその手で勝ち獲ることができるか。
オルセン監督は守備の中心でもあるキアルを出場停止で欠くCBにクロルドルップ、
中盤の左SHはグロンキアではなく、カーレンベリを起用してきた。
一方の岡田監督はメンバーこそ過去2試合と同様だったものの
布陣は1トップの本田の下に右から長谷部、大久保、松井を並べ、
阿部と遠藤のドイスボランチを敷く4-2-3-1で、
デンマークとオールコートでマッチアップするような対策を講じてきた。
3分、デンマークは左SBのS・ポウルセンがトマソンとのワンツーからミドルを狙う。
そしてベントナーのお絵描き教室は如何に。
序盤から目立ったのはトマソンの中途半端な位置取り。
最初だけは右サイドに、その後は中央に入り、スペーススペースへと顔を出して、
うまく基点になることで、両SBも積極的にオーバーラップを仕掛けて来る。
8分、カーレンベリの右CK、クロルドルップには中澤が寄せて、
シュートはゴール左に外れたものの、まずはデンマークがリズムを掴む。
12分、遠藤がFKの際に遅延行為でイエローカードを提示。
この時間で遅延行為?かなり今日はカードが多くなりそうな不安もよぎる。
13分、このFKの流れから駒野が左へサイドチェンジ、
大久保のクロスに斜めから飛び込んできた松井のシュートは
何とかセーレンセンが足で防いだものの、先に決定機を創出したのは日本。
直後、中央でボールを受けた松井が右へ流れながらキラーパス、
抜け出した長谷部のシュートはわずかに枠の右へ外れるも、
松井が絡んで2つの惜しいシーンが短い間に生み出された。
しかし14分、S・ポウルセンの縦パス、日本はトマソンを空けてしまう。
左サイドから右スミを狙ったシュートはわずかにゴール右を通過していったが、
どうしてもトマソンをうまく掴まえ切れない。
この直後から岡田監督決断。布陣をここまで戦ってきた4-3-3に戻し、
アンカーの阿部がある程度トマソンを見張る形に修正してきた。
すると17分、おそらく全世界に衝撃が走る。
左サイド、ゴールまで30m強のFK、キッカーは本田。
無回転のジャブラニは揺れて揺れて落ちる。
一瞬逆に反応したセーレンセンも届かない。
C・ロナウドではない。ピルロでもない。無回転の使い手は本田。
日本が大きな大きなアドバンテージをゴラッソによって手に入れた。
相変わらず流れの中では劣勢を強いられながらも、
布陣変更でポジションバランスは是正された日本も粘り強く対応。
22分にはC・ポウルセンの縦パスにトマソンがフリーで走りこむも、
抜けたボールは川島が弾き出したが、
これ以降、デンマークへ自由にやらせるシーンは激減していく。
26分、今度は長友がスローイン時に遅延行為でイエローカード。
いやはや、神経質。日本にはこの部分でも細心の注意が求められる。
28分、大久保が本田とのワンツーで抜け掛けた所を倒される。
クロルドルップにはイエローカード。さっきより近い位置でFKを得た日本。
ポイントには本田と遠藤。蹴ったのは、遠藤だ。
ボールはカベを巻いてゴール右スミへと吸い込まれていく。
前回大会の雪辱を晴らすようなワールドカップ初ゴール。
30分、願ってもない追加点が日本に記録された。
これでグループ突破のためには3ゴールが必要になったデンマーク。
オルセンは34分にヨルゲンセンを下げて、J・ポウルセンを投入。
とりあえず中盤のバランス維持と、フィルター強化に動いてきた。
それでも41分には日本に3点目のチャンス。
大久保、長谷部、本田と繋いで、松井の右クロスに
走り込んでいた大久保はアクロバチックなボレーもヒットせず。
しかし松井の躍動感はどうだ。デンマークも彼のアジリティには付いていけない。
この3試合でのパフォーマンスが、海外でプレーし続けて来た勲章を
何よりも証明している。本当に心強い。
44分、またも松井がスライディングでボールを奪うと縦へ、
上がってきた駒野は中の枚数が揃ってないとみるや、思い切ってフィニッシュ、
セーレンセンがフィスティングで逃れたが、SBも機を見てチャンスに絡む。
結果的に岡田監督の修正能力が光った格好で、
日本がなんと2点のアドバンテージを得て、後半へと折り返した。

48分、遠藤の長いFKは少し長く流れてしまうが、セーレンセンはキャッチできない。
こぼれたボールは左ポストに当たる。
精神的なものか、それともボールの影響か、どうしたセーレンセン。
50分、ベントナーの直接FKはカベに当たる。
51分、ロンメダールの右クロス、トマソンが触って、カーレンベリのボレーはヒットせず。
52分、ヤコブセンの右アーリークロス、ベントナーが触って、
トマソンの足元に収まったボールはシュートより早く長谷部がクリア。
追い込まれたデンマークは早め早めにハイボールを多用し始める。
56分、デンマーク2枚目のカードはCBのクロルドルップに替えて、
193センチのFWラーセン。最終ラインを1枚削って191センチのベントナーと
ラーセンを最前線に並べた3-5-2にシフト。
59分、ロンメダールが中へ、カーレンベリが落として、
J・ポウルセンの枠内ミドルは川島がしっかり弾き出す。
残り30分という段階で、デンマークはもはや徹底したパワープレーに打って出る。
63分にはオルセンも最後のカードを投入。カーレンベリOUTで18歳のエリクセンIN。
68分、パワープレーのセカンドボールを拾ったエリクセンは豪快なボレー。
ボールはバーを越えていったが、この局面で使われるのはわかる気がした。
70分、右サイド、J・ポウルセンのパスは長友がカットするもコントロールミス、
拾ったロンメダールの折り返し、フリーのトマソンは空振り。
日本絶体絶命のピンチは、何とか相手のミスで救われる。
さすがにこれだけ長いボールやサイドアタックに晒され続けるのはキツい。
中澤や闘莉王の集中力は驚異的。何度も何度も跳ね返し続ける。
74分、岡田監督が最初に切ったカードは松井に替わって岡崎。
フィードの基点を、速いプレスで何とか潰したい。
1つツイていたのは主審が競り合いでのオフェンスファウルをよく取るタイプだったこと。
ベントナーやラーセンも頻繁にファウルを取られ、苛立ちを隠せない。
79分、ラーセンの豪快な左足ボレーはクロスバーを激しく叩く。
そして80分、フィードのこぼれ、長谷部と競ったアッガーが倒れる。
デーモン主審はホイッスル。デンマークにPK。かなりデリケートな判定。
キッカーはトマソン。川島は3週間前にランパードを止めている。
左を狙ったキック、川島セーブ、トマソン拾ってプッシュ。
拳を地面に何度も打ち付けて悔しがる川島。これで1点差。まだまだわからない。
87分、ピッチサイドに今野が用意されている中で始まったスローイン、
大久保は縦へ付ける。本田はヒールで切り替えしてDFを1人振り切ると、
飛び出したセーレンセンをあざ笑うかのようなラストパスを右へ、
岡崎が左足でトラップしてから丁寧に流し込む。
これが日本の底力、岡田監督の底力か。
北京五輪コンビがあまりにも重要な3点目を日本にもたらす。
今野と稲本が最後を閉め、デンマークにこれ以上の反撃を許さず。
4連敗を喫して臨んだ大会で、選手たちは地獄から見事に生還。
日本は堂々勝ち点6を獲得しての2位通過。
岡田監督は、賭けに勝った。

デンマーク 1×3 日本
【得点者】
デンマーク:トマソン①(81分)
日本:本田②(17分)、遠藤①(30分)、岡崎①(87分)
【警告/退場】
デンマーク:クロルドルップ①(29分)、C・ポウルセン①(48分)、ベントナー①(66分)
日本:遠藤①(12分)、長友①(26分)
【交替】
デンマーク:ヨルゲンセン→J・ポウルセン(34分)
       クロルドルップ→ラーセン(56分)
       カーレンベリ→エリクセン(63分)
日本:松井→岡崎(74分)
    大久保→今野(88分)
    遠藤→稲本(90+1分)
【AD的Man of the Match】
本田圭佑(日本)

《グループE最終順位表》
①オランダ 9(3勝・5得点1失点)
②日本 6(2勝1敗・4得点2失点)
------------------  
③デンマーク 3(1勝2敗・3得点6失点)
④カメルーン 1(1分け2敗・2得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 16:00@ダーバン 
オランダ(グループE1位)×スロヴァキア(グループF2位)
6/29 16:00@プレトリア 
パラグアイ(グループF1位)×日本(グループE2位)

写真は、日本サッカー界の聖地「熊野本宮大社」
041kumano.jpg
AD土屋

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(41)グループF スロヴァキア×イタリア 

     
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グループF
2010/6/24 16:00 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
スロヴァキア×イタリア

天候:晴れ 気温:17度 観客:53,412人
主審:ハワード・ウェブ(イングランド)

【スロヴァキア】
GK
1 ヤン・ムハ
DF
2 ペテル・ペカリク
3 マルティン・シュクルテル
16 ヤン・ドゥリツァ■
5 ラドスラフ・ザバフニク
MF
19 ユライ・クチュカ
6 ズデノ・シュトルバ■
15 ミロスラフ・ストフ
17 マレク・ハムシク(C)
18 エリック・イェンドリシェク
FW
11 ロベルト・ヴィッテク①
SUB
12 ドゥサン・ペルニス
23 ドゥサン・クチャク
4 マレク・チェフ
21 コルネル・サラタ
22 マルティン・ペトラシュ
7 ウラジミール・ヴァイス■
8 ヤン・コザク
10 マレク・サパラ
20 カミル・コプネク
9 スタニスラフ・シェスターク■
13 フィリップ・ホロシュコ
14 マルティン・ヤクブコ
監督
ウラジミール・ヴァイス(スロヴァキア国籍)

(4-2-3-1)
-------ヴィッテク-------
-------------------
-イェンドリシェク-ハムシク--ストフ-
-----シュトルバ--クチュカ-----
-------------------
-ザバフニク-ドゥリツァ-シュクルテル-ペカリク-
-------------------
---------ムハ---------

【イタリア】
GK
12 フェデリコ・マルケッティ
DF
19 ジャンルカ・ザンブロッタ
5 ファビオ・カンナヴァーロ(C)
4 ジョルジョ・キエッリーニ
3 ドメニコ・クリシート
MF
6 ダニエレ・デ・ロッシ①
22 リッカルド・モントリーヴォ
8 ジェンナーロ・ガットゥーゾ
FW
7 シモーネ・ペペ
9 ヴィンチェンツォ・ヤクインタ①
10 アントニオ・ディ・ナターレ
SUB
1 ジャンルイジ・ブッフォン
14 モルガン・デ・サンクティス
2 クリスティアン・マッジョ
13 サルヴァトーレ・ボッケッティ
23 レオナルド・ボヌッチ
15 クラウディオ・マルキージオ
16 マウロ・カモラネージ■
17 アンジェロ・パロンボ
21 アンドレア・ピルロ
11 アルベルト・ジラルディーノ
18 ファビオ・クアリアレッラ
20 ジャンパオロ・パッツィーニ
監督
マルチェロ・リッピ(イタリア国籍)

(4-3-3)
---------ヤクインタ---------
-ディ・ナターレ------------ペペ-
----ガットゥーゾ---モントリーヴォ----
--------デ・ロッシ--------
--------------------
-クリシート-キエッリーニ-カンナヴァーロ-ザンブロッタ-
-------------------
--------マルケッティ--------

【マッチレポート】
前回王者がここまで非常に苦しんでいる。2試合終わって2分け。
ゴールもヤクインタがPKで奪った1点のみ。
やはりここまでを見ても中盤でゲームを組み立てるピルロ不在がやはり痛い。
スロヴァキアは初戦でニュージーランドに追い付かれてのドローが響く。
パラグアイには敗れ、ここまで挙げた勝ち点はわずかに1。
それでも両チーム、このゲームに勝てばグループ突破は決められる。
ヴァイス監督は、クチュカをシュトルバとボランチに並べ、
右SHは息子のヴァイスからストフへ、
1トップにはヴィッテクを置いて、シェルタークはベンチに控える。
一方のリッピは、ニュージーランド戦の4-4-2から、
パラグアイ戦で用いた4-3-3に回帰。ただ、中盤はデ・ロッシを底に配し、
その前にモントリーヴォと今大会初出場のガットゥーゾが入る逆三角形に。
3トップの左にはディ・ナターレを初めてスタメンで使ってきた。
まずは開始15秒、いきなりそのディ・ナターレがミドルを放つ。
4分にはヤクインタがディ・ナターレのリターンからシュートはヒットせず。
勝ち点3が求められるイタリアがまずは2本フィニッシュを創出する。
一方のスロヴァキアも6分、ドゥリツァのアーリーをヴィッテクが頭で繋いで、
最後はハムシクのボレーはしっかり当たらず、枠の右へ。
ただ、このワンプレーをキッカケにペースはスロヴァキアが握っていく。
13分、ストフの右FK、マルケッティのパンチング、
こぼれをザバフニクがボレーで狙う。
さらに15分、ドゥリツァのフィードからハムシクが裏へフリーで抜け出す。
中央フリーで走り込んだヴィッテクの前でマルケッティがキャッチするが、
勢いはスロヴァキア。要因の1つはハムシクが自由自在に、
前へ横へと出入りしていたこと。イタリアはうまく彼を捕まえられない。
ただ、逆にイタリアが主導権を掴めなかったのは自らに拠る所も大きい。
中盤ではイージーなパスミスが多く、なかなかパス回しのリズムもできず、
焦って相手のアタックにもファウルで対応するシーンも目立つ。
すると25分、やはり先制ゴールはスロヴァキアに記録される。
イタリアは自陣でのパス回し、デ・ロッシのパスは軽率で弱い。
奪ったクチュカのパスに、ヴィッテクは右足を伸ばす。
ボールはマルケッティも及ばず、ゴール左スミへ着地。
両手を広げたリッピ。これが本当に“アズーリ”の失点だろうか。
これで焦ったイタリアはまずまずパス精度が低下し、
思わず目を覆いたくなるようなミスを連発してしまう。
35分にはストフのクイックFK、シュトルバのミドルはマルケッティ何とかセーブ。
不安そうなベンチが映る。ブッフォンは座っていられない。
45+3分、ヴィッテクの粘り強いキープから、
最後はクチュカのボレーがサイドネット外側を襲う。
これが前回王者か。イタリアは失意の45分間を享受してしまった。

業を煮やしたリッピは後半開始から2枚替え。
ガットゥーゾとクリシートが下がり、クアリャレッラとマッジョを投入。
マッジョは右SBに、ザンブロッタは左SBに回り、
中盤はデ・ロッシとモントリーヴォがドイスボランチで、
右がペペ、左にクアリャレッラのボックス、
2トップにディ・ナターレとヤクインタという4-4-2にシフトした。
50分、マッジョが右サイドで粘って縦へ、ペペのアーリークロス、
ヤクインタのヘディングはゴール左に流れる。
55分、マッジョのスルーパス、ディ・ナターレはフリーも腰が回りきらない。
それでも右サイドの活性化はシフトチェンジとマッジョ投入で図られる。
リッピは56分に最後のカードを切る。呼ばれたのはピルロ。
モントリーヴォに替わって、中盤に入る。ようやくイタリアのラストピースが揃ったか。
ピッチイン直後こそ、やや試合勘のなさを窺わせる様なプレーはあったものの、
徐々にボールが集まり始めると、長短の、そして緩急を付けたパスで
リズムを生み出していく。これにクアリャレッラも呼応。
左サイドもこの交替以降はイタリアが主導権を握る。
63分、ディ・ナターレがクアリャレッラからのリターンを受けて惜しいミドル。
勢いそのままに67分にはビッグチャンス。
ペペはショートコーナーをピルロへ、ピルロはリターン、
ペペのクロスをGKがフィスティングすると、ボールはクアリャレッラの下へ。
ワントラップから振り抜いたボレーはGKを破るも、シュクルテルがライン上でクリア。
追い付けないイタリア。ツキもない。これで再び勝負の潮目が変わる。
共に中盤のスペースが空いてきた時間帯で再びスロヴァキアに流れが。
69分、ハムシクのスルーパス、受けたストフはカンナヴァーロと対峙、
抜き切らずにシュートを放つとわずかに枠の右へと外れる。
そして73分、イタリアには悪夢、スロヴァキアには狂喜の時がやってくる。
ハムシクの右CK、キエッリーニがクリア、ハムシクはダイレクトで再び中へ、
キエッリーニが一瞬目を離した隙に前へ入ったのはヴィッテク、
右足でマルケッティの二アサイドを抜く。
このゲーム2度目のゴールもスロヴァキア、そしてまたもヴィッテク。
2-0、あまりに大きなゴール。イタリアサポーターも声を失う。
しかし、イタリアのプライドはこのまま負けることを許さない。
81分、ピルロが左へ展開、ペペが繋いでクアリャレッラはドリブルで進む、進む、
ヤクインタがヒールでリターン、クアリャレッラのシュートはムハが防ぐも、
詰めていたのはディ・ナターレ。世界を4度制した国のDNAは息づいている。
85分、ペペのクロス、中央シュクルテルのクリアを拾ったディ・ナターレは
縦に持ち出し中へ、クアリャレッラのシュートがゴールネットを捕らえるも、
副審は無情のオフサイドと判断。同点ゴールは幻と消える。
89分、イタリアの悪夢、スロヴァキアの狂喜再び。
右サイドからのスローイン、後方からスタートを切ったコプネクを
カンナヴァーロもデ・ロッシも捕まえられない。
マルケッティの飛び出した頭上を抜くループは、緩やかに無人のゴールへ跳ねる。
3分前に投入されたばかり、ピッチで唯一の国内組が大仕事。
再び2点差、スロヴァキアがすべてを手繰り寄せる。
それでもまだスペクタクルは続く。
92分、中央でデ・ロッシが一度はボールを失いながらも
執念のスライディングパス、受けたクアリャレッラは華麗なループで
スロヴァキアゴールを陥れる。思わず飛び出したのはブッフォン。
追加タイムは4分。1点差。まだわからない。
余していた2枚の交替カードを切って、少しでも時間を殺したいヴァイス監督。
95分、おそらくラストプレー、キエッリーニのロングスローはDFに当たって、
ファーサイドのペペまで届く。ペカリクが足を伸ばす。
ペペのシュートは当たり切らず、ゴール左へと逸れていく。
96分26秒、タイムアップ。前回王者、ヨハネスブルグに散る。
最下位からの生還。3試合目にして初めて勝ち点3を挙げたスロヴァキアが
見事に決勝トーナメントへと歴史を繋いだ。

スロヴァキア 3×2 イタリア
【得点者】
スロヴァキア:ヴィッテク①(25分)②(73分)、コプネク①(89分)
イタリア:ディ・ナターレ①(81分)、クアリャレッラ①(90+2分)
【警告/退場】
スロヴァキア:シュトルバ②(16分)、ヴィッテク①(40分)、ペカリク①(50分)
        ムハ①(82分)
イタリア:カンナヴァーロ①(31分)、キエッリーニ①(67分)、ペペ①(76分)
      クアリャレッラ①(83分)
【交替】
スロヴァキア:シュトルバ→コプネク(87分)
         ヴィッテク→シェスターク(90+2分)
         イェンドリシェク→ペトラシュ(90+4分)
イタリア:ガットゥーゾ→クアリャレッラ(46分)
      クリシート→マッジョ(46分)
      モントリーヴォ→ピルロ(56分)
【AD的Man of the Match】
ユライ・クチュカ(スロヴァキア)

《グループF最終順位表》
①パラグアイ 5(1勝2分け・3得点1失点)
②スロヴァキア 4(1勝1分け1敗・4得点5失点)
------------------  
③ニュージーランド 3(3分け・2得点2失点)
④イタリア 2(2分け1敗・4得点5失点)

写真は、イタリアがキャンプを張った思い出の地「仙台」
331sendai.jpg
AD土屋

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(40)グループD オーストラリア×セルビア

  • 2010年06月24日 19:33
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グループD
2010/6/23 20:30 ムボンベラ(ネルスプロイト)
オーストラリア×セルビア

天候:晴れ 気温:15度 観客:37,836人
主審:ホルヘ・ラリオンダ(ウルグアイ)

【オーストラリア】
GK
1 マーク・シュウォーツァー
DF
8 ルーク・ウィルクシャー
6 マイケル・ビューチャン
2 ルーカス・ニール(C)■
21 デイヴィッド・カーニー
MF
5 ジェイソン・クリナ
16 カール・ヴァレリ■
7 ブレット・エマートン
4 ティム・ケイヒル
23 マルク・ブレッシャーノ
FW
9 ジョシュア・ケネディ
SUB
12 アダム・フェデリチ
18 ユージン・ガレコヴィッチ
20 マーク・ミリガン
11 スコット・チッパーフィールド
13 ヴィンチェンツォ・グレッラ(負傷)
15 ミル・ジェディナク
22 ダリオ・ヴィドシッチ
14 ブレット・ホルマン①
17 ニキタ・ルカヴィツヤ
19 リチャード・ガルシア
10 ハリー・キューウェル(退場による出場停止)
3 クレイグ・ムーア■■(警告累積による出場停止)
監督
ピム・ファーベーク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ケネディ-------
-------------------
-ブレッシャーノ-ケイヒル--エマートン-
----ヴァレリ----クリナ----
-------------------
-カーニー-ニール-ビューチャン-ウィルクシャー-
-------------------
------シュウォーツァー------

【セルビア】
GK
1 ウラジミール・ストイコヴィッチ
DF
6 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ■
5 ネマニャ・ヴィディッチ■
13 アレクサンダル・ルコヴィッチ
16 イヴァン・オブラドヴィッチ
MF
10 デヤン・スタンコヴィッチ(C)
22 ズドラフコ・クズマノヴィッチ■
18 ミロシュ・ニンコヴィッチ
FW
17 ミロシュ・クラシッチ
15 ニコラ・ジギッチ■
14 ミラン・ヨヴァノヴィッチ①
SUB
12 ボヤン・イサイロヴィッチ
23 アンジェリコ・ジュリチッチ
2 アントニオ・ルカヴィナ
3 アレクサンダル・コラロフ■
20 ネヴェン・スボティッチ■
4 ゴイコ・カチャル
7 ゾラン・トシッチ
11 ネナド・ミリヤシュ
19 ラドサフ・ペトロヴィッチ
8 ダンコ・ラゾヴィッチ
9 マルコ・パンテリッチ
21 ドラガン・ムルジャ
監督
ラドミール・アンティッチ(セルビア国籍)

(4-3-3)
---------ジギッチ---------
-ヨヴァノヴィッチ----------クラシッチ-
-------------------
---ニンコヴィッチ---ークズマノヴィッチ---
-------スタンコヴィッチ----
オブラドヴィッチ-スポティッチ-ヴィディッチ-イヴァノヴィッチ
-------------------
-------ストイコヴィッチ-------

【マッチレポート】
前節のドイツ戦ではやや審判の判定にも助けられ、勝ち点3を手に入れたセルビア。
このゲームに勝利すれば、グループリーグ突破を自力で決められる。
対するオーストラリアは初戦こそドイツに大敗を喫したが、
ガーナには退場者を出しながらも粘り強く勝ち点1を獲得。
こちらも勝利がネクストステージへの絶対条件となる。
まず、ゲームのファーストシュートはセルビア。
6分、ハーフウェーラインからドリブルでボックスまで侵入した
クラシッチのシュートがシュウォーツァーにセーブを強いる。
続けて12分、ニンコヴィッチのスルーパスから完全に抜け出したのはまたもクラシッチ。
しかし、シュウォーツァーはコースをうまく消して飛び出すと、シュートは枠外へ。
このクラシッチとヨヴァノヴィッチ、両翼の調子が上がって来ないのが
セルビアがここまで苦しんでいる大きな要因でもある。
ここが本来持ち合わせている突破力と決定力の復調は
勝利への大きなキーポイントになるのは間違いない。
一方のオーストラリアはなかなかケネディにボールが入らず。
彼の下に控えるエマートン、ケイヒル、ブレッシャーノはいずれも機動力が高く、
簡単な放り込みも十分効果的だとは思うのだが。
23分にはセルビア、右サイドからクズマノヴィッチのクロス、
上がっていた右SBのイヴァノヴィッチはFWのようなワントラップから
ボレーを放つも、シュウォーツァーは右手一本でファインセーブ。
基本構図はポゼッションのセルビアに、守備重視のオーストラリア。
やや左サイドは使われているものの、オーストラリアもしっかり耐える。
34分、またもクズマノヴィッチの右クロス、
中央ジギッチをビューチャンとカーニーは掴めない。
フリーで放った202センチのヘディングは、しかし枠を大きく外れる。
徐々にクラシッチではなく、右に流れることの多いクズマノヴィッチが
惜しいシーンを演出し始める。
38分もセルビア、左サイドからヨヴァノヴィッチのスルーパスに反応したのは
斜めに入ってきていたクラシッチ。オフサイドにはなったものの、
ようやく両翼のコンビネーションで1つ形を創れたのは大きい。
オーストラリアも45+1分、エマートンの右クロスからケネディが
ヴィディッチとイヴァノヴィッチより頭1つ抜け出して打ち下ろすが、
力なくGKの手の中へ。ただ、最後に初の枠内シュートをオーストラリアは記録。
全体的にはセルビアのペースで、まずは45分間が経過していった。

後半は51分、ようやくオーストラリアが狙いを体現。
後方からのフィード、ケネディがルコヴィッチに競り勝って落とすと、
ケイヒルがミドル。枠には飛ばなかったものの、
これが出てくればオーストラリアもリズムを握れる。
53分はセルビア、スタンコヴィッチが左へ展開、ヨヴァノヴィッチのクロスは、
ジギッチが胸、頭とコントロールしてハーフボレーをバーの上へ。
ちょっとユーモラスなボール捌きも、シュートには迫力がある。
59分はオーストラリア、ブレッシャーノのFKはストイコヴィッチが弾く。
61分もオーストラリア、エマートンの右クロス、
ケイヒルは10センチ高いヴィディッチに競り勝って、ヘディングもGKへ。
やや運動量の落ちてきたセルビアは全体的なラインも下がり、
オーストラリアのロングボールが有効な手立てとなってくる。
ここでサッカー・シティに動きがあった。ドイツが先制。
オーストラリアは、これで大量得点での勝利が必要となる。
アンティッチは62分、クラシッチを下げてトシッチを投入、
そのままトシッチは3トップの左に入る。
64分、再びオーストラリアにチャンス、ヴァレリが縦へ、
ブレッシャーノのブレ球ミドルはストイコヴィッチがまたも弾く。
66分、ピムが動いた。ヴァレリとブレッシャーノOUT、
ホルマンとチッパーフィールドIN。
ケイヒルとケネディが2トップ、ホルマンがその下に入り、
右にエマートン、左にチッパーフィールド、底にクリナと、
中盤ダイヤモンドの4-4-2で何とか前に圧力を掛けに行く。
すると69分、初戦で退場の憂き目に遭ったエースが魅せた。
右サイド、ウィルクシャーのアーリークロス、
またもヴィディッチに競り勝つケイヒル、ヘディングはゴールに吸い込まれる。
まさに汚名返上の一撃。コーナーフラッグを殴る、殴る。お決まりのポーズ。
さらに73分、ニールのクリアをオブラドヴィッチもクリア、
拾ったケイヒルはダイレクトヒールで左へ、受けたホルマンは突進、
思い切った30mミドルはゴール左へ突き刺さる。4分間で2ゴール。
カイザースラウテルンの再現か。にわかにオーストラリアサポーターも活気付く。
果たしてこれが大量得点に繋がるのだろうか。
アンティッチ2枚目のカードは77分、クズマノヴィッチをラゾヴィッチに入れ替え、
2トップにして何とか2点を、そして3点を返そうと力を振り絞る。
すると84分、右サイドでボールを持ったトシッチが得意の左足を奮うと、
シュウォーツァーはDFがブラインドになったか、小さく弾いてしまう。
パンテリッチがプッシュ。トシッチ、パンテリッチ、交替出場の2人が役割を果たし、
セルビアが1点差に迫る。
87分、カーニーの左アーリー、ケネディはルコヴィッチと競り合いながらも収めると、
シュートは軸足もシュートを打った足もブレて、枠に飛ばせない。
前半から何度も宙を舞っていたハイタワーには、もう力が残っていなかった。
90分、ヨヴァノヴィッチのCK、ヴィディッチのヘディングは
ケイヒルの腕に当たったように見えたが、ラリオンダ主審は笛を吹かない。
PKが決まれば勝ち点1獲得は濃厚なだけに抗議するセルビアイレブンにベンチ。
しかし判定が覆ることはない。追加タイムの激しい攻防もゴールには結び付かず。
試合終了のホイッスルは両雄が共に南アフリカへと別れを告げることを意味した。

オーストラリア 2×1 セルビア
【得点者】
オーストラリア:ケイヒル①(69分)、ホルマン②(73分)
セルビア:パンテリッチ①(84分)
【警告/退場】
オーストラリア:ビューチャン①(49分)、ウィルクシャー①(50分)、エマートン①(67分)、
         カーニー①(分)
セルビア:ルコヴィッチ①(18分)、ニンコヴィッチ①(59分)
【交替】
オーストラリア:ヴァレリ→ホルマン(66分)
          ブレッシャーノ→チッパーフィールド(66分)
          ウィルクシャー→ガルシア(82分)
セルビア:クラシッチ→トシッチ(62分)
      ジギッチ→パンテリッチ(67分)
      クズマノヴィッチ→ラゾヴィッチ(77分)      
【AD的Man of the Match】
ティム・ケイヒル(オーストラリア)

《グループD最終順位表》
①ドイツ 6(2勝1敗・5得点1失点)
②ガーナ 4(1勝1分け1敗・2得点2失点)
------------------  
③オーストラリア 4(1勝1分け1敗・3得点6失点)
④セルビア 3(1勝2敗・2得点3失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 20:30@ラステンブルグ 
アメリカ(グループC1位)×ガーナ(グループD2位)
6/27 16:00@ブルームフォンテーン 
ドイツ(グループD1位)×イングランド(グループC2位)

写真は、先制ゴールをアシストしたウィルクシャー@「トゥヴェンテ」
014wilk.jpg
AD土屋

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(38)グループC アメリカ×アルジェリア

     
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グループC
2010/6/23 16:00 ロフタス・ヴァースフェルド(プレトリア)
アメリカ×アルジェリア

天候:晴れ 気温:19度 観客:35,827人
主審:フランク・デ・ブリーケレ(ベルギー)

【アメリカ】
GK
1 ティム・ハワード
DF
6 スティーヴ チェルンドロ■
15 ジェイ・デメリット■
3 カルロス・ボカネグラ(C)
12 ジョナサン・ボーンスティーン
MF
10 ランドン・ドノヴァン①
4 マイケル・ブラッドリー①
19 モーリス・エドゥ
8 クリント・デンプシー①
FW
9 エルクレス・ゴメス
17 ジョジー・アルティドール
SUB
18 ブラッド・グザン
23 マーカス・ハーネマン
2 ジョナサン・スペクター
5 オグチ・オニェウ
21 クラレンス・グッドソン
7 ダマルカス・ビーズリー
11 スチュアート・ホールデン
13 リカルド・クラーク
16 ホセ・フランシスコ・トーレス
22 ベニー・ファイルハーバー
14 エドソン・バドル
20 ロビー・フィンドリー■■(警告累積による出場停止)
監督
ボブ・ブラッドリー(アメリカ国籍)

(4-4-2)
-----ゴメス--アルティドール----
-------------------
--デンプシー--------ドノヴァン--
------エドゥ--ブラッドリー-----
------------------
ボーンスティーン-ボカネグラ-デメリット-チェルンドロ
-------------------
-------ハワード-------

【アルジェリア】
GK
23 ライス・エムボリ
DF
2 マジド・ブゲラ
5 ラフィク・ハリシェ
4 アンタル・ヤヒア(C)
MF
21 フエド・カディル
19 アッサン・イエブダ■
8 メディ・ラセン■
3 ナディア・ベルハジ
FW
13 カリム・マトムール
11 ラフィク・ジェブール
15 カリム・ジアニ
SUB
1 ルネス・ガウアウィ
16 ファウジ・シャウシ
12 アビブ・ベライド
14 アブデルカデル・ライファウィ
18 カルル・メジャニ
20 ジャメル・メスバフ
6 ヤジド・マンスーリ
17 アドレーヌ・グエディウラ
22 ジャメル・アブドゥン
7 リャド・ブドゥブ
9 アブデルカデル・ケザル
10 ラフィク・サイフィ
監督
ラバフ・サーダン(アルジェリア国籍)

(3-4-3)
-------ジェブール-------
-ジアニ----------マトムール-
-------------------
-ベルハジ--ラセン--イエブダ--カディル--
-------------------
--ヤヒア---ハリシェ---ブゲラ--
-------------------
--------エムボリ--------

【マッチレポート】
2試合続けてビハインドを追い付いての2引き分け。
粘りを見せて結果は出したが、いまだに勝ち点は2と苦しんでいるアメリカ。
最低でも勝ち点1は、ただ実質勝ち点3のみが求められる決戦に挑む。
アルジェリアは前節、イングランド相手に貴重な勝ち点1を強奪。
こちらは得点をできるだけ挙げての勝利が、次へと繋げる絶対条件。
13秒、早くもマトムールが豪快にミドルをバーの上へ。
積極的なアルジェリアが最初に決定機を創出。
6分、何気なく蹴られたブゲラのフィードをデメリットは空振り、
ジェブールがワントラップボレーを放つと、ボールはクロスバー直撃。
7分はアメリカ、アルティドールが右に振り、今大会初スタメンとなった
ゴメスは突如エリア外からミドルはエムボリがセーブ。
立ち上がりからまずは攻撃的な両チーム。打ち合いが期待される。
9分、アルジェリアはGKのキック、今度はチェルンドロが空振り、
ジェブールのボレーは左に外れたが、この対応2連発はいかがなものか。
最初の15分はやや地に足が着かない感じのアメリカを尻目に
勝つしかないアルジェリアが積極果敢に前へ出て行く展開になった。
17分はアメリカ、チェルンドロのアーリー、ファーでゴメスのボレー。
バーの上に外れるが、ここもブゲラは完全にマークミス。
お互いにディフェンス対応には不安定な部分が見え隠れする。
20分、アメリカにラッキーな形で訪れた絶好機。
エリアに侵入したブラッドリーをアルジェリアは3人で囲み、
ボール奪取もハリシェは軽率な小さいクリア、右で拾ったのはフリーのゴメス、
エムボリがセーブ、跳ね返りを再びゴメスがシュート、
ファーでデンプシーが押し込むも、副審はフラッグを上げる。
相当微妙な判定。ただ、ゴメスは一発で決める必要があった。
ここでポートエリザベスが動く。イングランド先制。
それでもこのままならこの2チームがグループリーグで消える。
アルジェリアは今日もジアニが目立つ。左サイドにとどまらず、
ピッチを縦横無尽に動いて、アメリカの穴を探し続ける。
ジアニとドノヴァン、2人のボールタッチの差がそのまま
攻撃の手数に繋がっているように感じる。
しかしボールを持ったらやはりドノヴァン。
35分、右サイドから、走り込むデンプシーに速いボールを通す。
デンプシーのシュートはエムボリがまたもセーブ。
1分後、チェルンドロのクサビをドノヴァンがワンタッチで落とすと、
ブラッドリーは再びドノヴァンへ、GKを浮かしてかわすも、
ドノヴァンと重なったアルティドールは思い切りぶちかまし、
ボールはGK不在のゴールを遥かに越えていく。
ようやくアメリカ不動の10番にもリズムが出始め、
終盤はアメリカが主導権を奪還してハーフタイムへ突入した。

ボブ・ブラッドリーは後半開始から決断。
ゴメスに替えたファイルハーバーを中盤に入れて、デンプシーをFWに上げる。
一転、静かな立ち上がりとなった後半に
スイッチを入れたのはアルティドール。57分、抜群のスピードで左サイドを切り裂き、
クロスを送ると、ハリシェは体勢が悪くクリアできない。
デンプシーが狙いすましたシュートは右ポストにぶつかり、
跳ね返りも押し込むことはできない。
デンプシー自身5本目、6本目となるシュートもゴールは陥れられず。
悔しがるボブ・ブラッドリー監督。苦笑いするエムボリ。対照的なシーン。
この時間帯はかなりアメリカが押し込むシーンが増えていく。
64分、ボブ・ブラッドリー2枚目のカードはドイスボランチの一角エドゥを下げて、
FW登録のバドルを投入。これでアルティドールを1トップに
その下へ右からドノヴァン、ブラッドリー、バドルを並べ、
ボランチにはファイルハーバーとデンプシーが入る4-2-3-1にシフトする。
68分、アメリカにまたしても大チャンス。
右SBのチェルンドロがカットイン、デンプシーのリターンを受けて
チェルンドロの左クロス、バドルの頭にドンピシャもボールはエムボリの正面に。
逆にアルジェリアのカウンター、ベルハジが左サイドを疾走して右へ、
フリーのジアニ、シュートはゴール左に外れたが、見応えある1分間の攻防。
後半はアメリカがかなりいい形を創っているものの、1点が遠い。
75分、アルジェリアはGKのキックからゲザルが抜け出してフィニッシュまで。
なるほど、これがアルジェリアの9番か。ようやくその才能の一端は垣間見えた。
79分、左からのFK、ブラッドリーの強烈なシュートはまたもGKの正面を突く。
ノッているエムボリ。栃木グリーンで完敗に試合後の整列しないで
ロッカールームに帰っちゃったこと、ちゃんと覚えてるぞ。
アメリカ最後のカードは80分、3大会連続出場となるビーズリー。
28歳の“ベテラン”にボブ・ブラッドリーは勝ち点3を賭ける。
後がないアメリカはもはやリスクを考えず、前へ出て行く。
多少のアルジェリアが放った枠外シュートには動じない。
89分、ハワードのキックからバドルが左サイドを抜け出すも、
折り返しはアルティドールに届かない。頭を掻き毟るアメリカサポーター。
90分間は消えた。追加タイムは4分。
90分34秒、グエディウラのクロス、サイフィのヘディングはハワードの正面。
カウンター、ドノヴァンがドリブルで走る。人数は4対2、4対2!
アルティドールが中へ、デンプシーのシュートはエムボリが止める、
こぼれたボールに全力で走り込んだドノヴァンが蹴り込む。
90分45秒、アメリカに奇跡が舞い降りた。
“サッカー”の神様が、最後の最後で微笑む。
アメリカは土壇場で3位から首位に浮上してのグループ通過。
アルジェリアも健闘したが、3試合無得点で南アフリカを後にした。

アメリカ 1×0 アルジェリア
【得点者】
アメリカ:ドノヴァン②(90+1分)
【警告/退場】
アメリカ:アルティドール①(62分)、ビーズリー①(90分)
アルジェリア:イエブダ②(12分)、ヤヒア①(76分)②(90+3分)→退場、
         ラセン②(83分)
【交替】
アメリカ:ゴメス→ファイルハーバー(46分)
      エドゥ→バドル(64分)
      ボーンスタイン→ビーズリー(80分)
アルジェリア:ジェブール→ゲザル(65分)
         ジアニ→グエディウラ(69分)
         マトムール→サイフィ(85分)
【AD的Man of the Match】
ランドン・ドノヴァン(アメリカ)

《グループC最終順位表》
①アメリカ 5(1勝2分け・4得点3失点)
②イングランド 5(1勝2分け・2得点1失点)
------------------  
③スロヴェニア 4(1勝1分け1敗・3得点3失点)
④アルジェリア 1(1分け2敗・0得点2失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 20:30@ラステンブルグ 
アメリカ(グループC1位)×ガーナ(グループD2位)
6/27 16:00@ブルームフォンテーン 
ドイツ(グループD1位)×イングランド(グループC2位)

写真はドノヴァンもここ行ったかい?グディソン・パークのすぐ隣にある
「エヴァートン」のフィッシュ&チップス屋“BLUE DRAGON”
022bd.jpg
AD土屋

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(39)グループD ガーナ×ドイツ 

     
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グループD
2010/6/23 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
ガーナ×ドイツ

天候:晴れ 気温:11度 観客:83,391人
主審:カルロス・シモン(ブラジル)

【ガーナ】
GK
22 リチャード・キングソン(C)
DF
4 ジョン・パントシル
8 ジョナサン・メンサー■
5 ジョン・メンサー
2 ハンス・サルペイ
MF
6 アンソニー・アナン■
23 ケヴィン・プリンス・ボアテング
12 プリンス・タゴエ■
21 クワドウォ・アサモア
13 アンドレ・アイェウ
FW
3 アサモア・ギャン②
SUB
1 ダニエル・アギエイ
16 ステファン・アホール
7 サミュエル・インコーム
15 アイザック・ヴォ-サー■(負傷)
17 イブラヒム・アイェウ
19 リー・アディ■
9 デレク・ボアテング
10 ステファン・アッピアー
11 サリー・ムンタリ
14 マシュー・アモアー
18 ドミニク・アディアー
20 クインシー・オウス・アベイエ
監督
ミロヴァン・ライェヴァツ(セルビア国籍)

(4-2-3-1)
--------ギャン--------
-------------------
-A・アイェウ--アサモア---タゴエ-
---K・P・ボアテング--アナン---
-------------------
サルペイ-ジョン・メンサー-ジョナサン・メンサー-パントシル
-------------------
-------キングソン-------

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)■
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ
20 イェロメ・ボアテンク
MF
6 サミ・ケディラ■
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー■
13 トーマス・ミュラー①
8 メスト・エジル■
10 ルーカス・ポドルスキ①
FW
19 カカウ①■
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
2 マルセル・ヤンゼン
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
23 マリオ・ゴメス
11 ミロスラフ・クローゼ①(警告2枚による退場で出場停止)
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------カカウ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
ボアテンク-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム
-------------------
--------ノイアー--------

【マッチレポート】

ここまで1勝1分けでグループ首位に立っているガーナ。
既に4チームの敗退が決定しているアフリカ勢の砦として
何とか次のラウンドへと進みたい。
一方、初戦はオーストラリアに4点を奪って大勝。
優勝候補の中でも最高のスタートを切ったと言われていたドイツだったが、
2戦目はクローゼの退場もあって、セルビアに惜敗。
このゲームに負ければ、グループリーグ敗退の可能性も出てきた。
ガーナはCBがダブルメンサーになったのが前の試合から唯一の変更点。
ドイツは出場停止のクローゼの所にカカウ、
そして左SBがバドュシュトゥバーからボアテンクへ。
ここにワールドカップ80年の歴史で初めて、兄弟対決が実現する運びとなった。
ゲームは13秒でA・アイェウが早速シュート。
3分にはエジルのスルーで抜け出したカカウがフィニッシュまで。
お互いに早い段階でのファーストシュート。勝ち点3への意欲も旺盛か。
6分、中盤からK・P・ボアテンクの高速スルーパス、
わずかにギャンはコントロールしきれずにシュートは打ち切れない。
9分、ポドルスキは左サイドから高速クロス、
ジョナサン・メンサーのクリアはゴールに向かい、キングソンが何とか弾き出したが
あわやオウンゴールという場面、19歳は肝を冷やしたに違いない。
14分、左サイドでアサモアがキープから上がってきたA・アイェウへ、
折り返しをギャンが待ち受けるも戻ったシュヴァインシュタイガーが間一髪クリア。
15分、ミュラーの右アーリー、ファーサイドでポドルスキのボレーはヒットせず。
お互いにチャンスを創り合うような展開も、DF陣の集中もあって、
あと1歩という所でシュートシーンまでは持ち込めない。
ただ、やはり勝利が求められるドイツの方に勢いは感じる。
テンションの高い序盤が過ぎると、少しずつ現状を表すような形が明確になっていく。
ドイツはケディラやシュヴァインシュタイガーも前へ、
エジルも初戦のようにボールを引き出し、ボールを持ちながら好機を窺う。
ガーナはある程度セットした状態からカウンターを狙っていくが、
DFラインをかなり高く保ち、前線との間もコンパクトなので、
割とボールを奪ってからは速い切り替えでチャンスができる。
しかし、25分にはドイツがその高いラインを逆手に取って、
カカウのスルーパスに質の高い動き出しからエジルがフリーで抜け出す。
飛び出したキングソンとの1対1、シュート、キングソンはビッグセーブ、
先制ゴールはまだ記録されない。
26分、今度はガーナがCKから決定機。アイェウのキックをニアでギャンが合わせる。
ゴールへ飛んでいったボールは、ラームがライン上でクリア。
こちらも先手を取るには至らず。
以降は、お互いなかなかフィニッシュには繋がらない時間が続き、
ハーフタイムを迎えるが、どちらかと言えばドローでも問題ない
ガーナがコントロールしていたように感じる45分間だった。

後半はまず開始早々のポドルスキが放ったミドルで幕を開ける。
おそらく監督からも絶対の信頼を受けている10番は輝くことができるか。
最初の5分間はドイツがラッシュ。圧倒的にボールを支配し、
今か今かとシュートチャンスを狙い続ける。
ところが、一発でガーナも反撃。51分はGKのキック、
ギャンのヘディングに反応したアサモアがフリー、
左足のボレーは飛び出したノイアーがファインセーブ。
24歳の若き守護神も、さすがドイツのGK。安定感は抜群だ。
ここからはややドイツが優勢という程度で、ガーナの守備網を
かいくぐるような工夫が見えてこない。焦れるような時間が流れていく。
そんな閉塞感をぶち破ったのは、やはりこの男だった。
60分、右サイドでラームとのパス交換からミュラーは中央へ、
なぜかガーナのマークが外れる。フリーで受けたエジルは
ちょっと浮かせたトラップから左足一閃。
ボールはキングソンもお手上げの左スミギリギリへ飛び込んでいく。
これぞドイツの新・司令塔が誇るポテンシャル。
苦しんでいたドイツがようやく先制ゴールを奪ってみせた。
興奮覚めやらぬ中、今度はガーナがすぐにビッグチャンス。
61分、キックオフの流れからA・アイェウが右足で左クロス、
ファーサイドのタゴエに届き、ヘディングは枠に飛んでいたが
ボアテンクが体でブロック。やはりガーナ相手には一瞬でも気を抜けない。
64分、ライェヴァッツが動く。タゴエを下げて、ムンタリを投入。
攻撃面でチームを動かしたい意図の伝わる交替だ。
66分、またもチャンスはガーナ、
アナン、A・アイェウと繋いでムンタリは縦へ、ギャンがヒールで残すと
走り込んだA・アイェウのフィニッシュにラームが寸前で飛び込む。
またもギリギリで凌いだドイツ。ガーナは積極的に同点を狙う。
ここで他会場が動く。先制はオーストラリア。
得失点差の関係で、このままの点差ならガーナは負けても突破が決まる。
続いて入る情報。オーストラリアが追加点。
この状況はガーナにとってますます追い風。
ただ、ガーナもだいぶ足が止まってきた。ドイツもそれは同様。
81分、ドイツにアクシデント。中盤で替えの利かないシュヴァンシュタイガーが
左の腿裏を押さえながら交替。20歳のクロースが投入されるが、
次のゲーム以降に不安の残るシーンだろう。
ここからはもう何も起こらない。
地力を見せたドイツが首位通過。アフリカ希望のブラックスター、ガーナが2位通過。
ガーナはアメリカと、そしてドイツはいきなりイングランドとの対戦が決定した。

ガーナ 0×1 ドイツ
【得点者】
ドイツ:エジル①(60分)
【警告/退場】
ガーナ:A・アイェウ①(40分)
ドイツ:ミュラー①(43分)
【交替】
ガーナ:タゴエ→ムンタリ(64分)
     ギャン→アモアー(82分)
     A・アイェウ→アディアー(90+2分)
ドイツ:ミュラー→トロホウスキ(67分)
    ボアテンク→ヤンゼン(73分)
    シュヴァインシュタイガー→クロース(81分)
【AD的Man of the Match】
メフメト・エジル(ドイツ)

《グループD最終順位表》
①ドイツ 6(2勝1敗・5得点1失点)
②ガーナ 4(1勝1分け1敗・2得点2失点)
------------------  
③オーストラリア 4(1勝1分け1敗・3得点6失点)
④セルビア 3(1勝2敗・2得点3失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 20:30@ラステンブルグ 
アメリカ(グループC1位)×ガーナ(グループD2位)
6/27 16:00@ブルームフォンテーン 
ドイツ(グループD1位)×イングランド(グループC2位)

写真は、あえて突然の日本の渚・百選より「稲佐の浜」
180inasa.jpg
AD土屋

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(37)グループC スロヴェニア×イングランド 

  • 2010年06月23日 21:48
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グループC
2010/6/23 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
スロヴェニア×イングランド

天候:晴れ 気温:19度 観客:36,893人
主審:ヴォルフガング・シュタルク(ドイツ)

【スロヴェニア】
GK
1 サミール・ハンダノヴィッチ
DF
2 ミショ・ブレツコ
4 マルコ・シュレル■
5 ボシュティヤン・チェサル■
13 ボヤン・ヨキッチ■
MF
10 ヴァルテル・ビルサ①
18 アレクサンデル・ラドサフリェヴィッチ■
8 ロベルト・コレン(C)①
17 アンドラス・キルム■
FW
11 ミリヴォイェ・ノヴァコヴィッチ
9 ズラタン・リュビヤンキッチ①
SUB
12 ヤスミン・ハンダノヴィッチ
16 アレクサンデル・セリガ
3 エルヴェディン・ジニッチ
6 ブランコ・イリッチ
19 スアド・フィレコヴィッチ
22 マテイ・マヴリッチ
15 レネ・クーリン
20 アンドレイ・コマッチ■
21 ダリボル・ステヴァノヴィッチ
7 ネイチ・ペツニク
14 ズラトコ・デディッチ
23 ティム・マタフツ
監督
マチャジュ・ケク(スロヴェニア国籍)

(4-4-2)
--リュビヤンキッチ--ノヴァコヴィッチ---
-------------------
--キルム-----------ビルサ--
-----コレン--ラドサフリェヴィッチ---
------------------
-ヨキッチ--チェサル--スレル--ブレツコ-
-------------------
-------ハンダノヴィッチ-------

【イングランド】
GK
1 デイヴィッド・ジェームズ
DF
2 グレン・ジョンソン
6 ジョン・テリー
15 マシュー・アップソン
3 アシュリー・コール
MF
16 ジェームズ・ミルナー■
8 フランク・ランパード
14 ギャレス・バリー
4 スティーヴン・ジェラード(C)①■
FW
10 ウェイン・ルーニー
19 ジャーメイン・デフォー
SUB
12 ロバート・グリーン
23 ジョー・ハート
5 マイケル・ドーソン
13 スティーブン・ウォーノック
20 レドリー・キング(負傷)
7 アーロン・レノン
11 ジョー・コール
17 ショーン・ライト・フィリップス
22 マイケル・キャリック
9 ピーター・クラウチ
21 エミール・ヘスキー
18 ジェイミー・キャラガー■■(警告累積による出場停止)
監督
ファビオ・カペッロ(イタリア国籍)

(4-4-2)
----ルーニー---デフォー----
------------------
--ジェラード---------ミルナーー-
------バリー--ランパード------
-------------------
-A・コール-アップソン-テリー-ジョンソン-
-------------------
--------ジェームズ--------

【マッチレポート】
追い込まれたイングランド。2試合続けてのドローで勝ち点は2。
思った以上にグリーンのミスが高く付いている印象があるが、
それ以上になかなか機能してこない攻撃は深刻だ。
現在グループ首位を走るスロヴェニアは1勝1分けで勝ち点4。
他会場の展開次第では負けでも突破の可能性はあるため、
まずはある程度守備に重点を置いた戦いが予想される。
カペッロはキングを負傷で、キャラガーを出場停止で欠いたCBにアップソンを起用。
さらに、右SHには初戦31分間で交替させたミルナーを、
ルーニーのパートナーにはデフォーをそれぞれ使い、必勝態勢で臨む。
ケクが選択したスタメン、布陣はアメリカ戦とまったく同様だった。
スロヴェニアはやはり慎重な立ち上がり。過去2戦のように、まずは2ラインが
しっかりブロックを作って、守備から入っていく形でゲームに入る。
イングランドもなかなかアタッキングエリアには侵入できない。
まずファーストシュートはスロヴェニア。7分、ビルサがカウンターからミドル。
ジェームズがキャッチしたが、今日もスロヴェニアの指揮はこの男が執る。
10分、イングランドに初めてのチャンス。
ジョンソンの素晴らしいサイドチェンジ、ルーニーの左クロスはファーへ走り込んだ
ジェラードの手前でヨキッチが頭を伸ばしてクリア。シュートには至らない。
イングランド最初の枠内シュートは14分のFK、
ランパードの35m近いキックは無回転でドライブがかかるもハンダノヴィッチがキャッチ。
18分、アップソンが粘ってドリブルはルーニー、
右でジェラードがフリーも、強引にシュートを放ちヨキッチのブロックに遭う。
さらにこの流れからのCK、バリーのキックにテリーのヘディングはDFに当たって枠外へ。
この時間帯、過去2試合はやや低調だったルーニーがよくボールに絡む。
決定機とまではいかないものの、イングランドの攻める意志がようやく表出する。
20分はスロヴェニア、A・コールの中途半端なクリアがリュビアンキッチへ、
エリア内にハイってのシュートはテリーが滑ってブロック。
これで得たビルサのCK、ニアでノヴァコヴィッチ、DFのクリアを
コレンがダイレクトボレー、チェサルがコースを変えるもジェームズがキャッチ。
ちょっと嫌な流れから連続してピンチを迎えたイングランド。
しかし、カペッロも拳を握り締めて喜ぶシーンは23分に訪れる。
バリーが右に展開したボールを、ミルナーが抜き切らずに上げたクロス、
シュレルの一歩前に入ったデフォーは右足のスネでシュート、
ハンダノヴィッチも至近距離では正面でも防ぎ切れない。
まさにデフォーの真骨頂。スタメン起用に結果で応えてみせる。
27分、またもミルナーのアーリークロス、ハンダノヴィッチがデフォーの前で弾くと、
反応したランパードは、やや難しいバウンドのボレーを枠に飛ばせない。
さらに30分、ジェラードのラストパスからデフォーのシュートは
ハンダノヴィッチセーブ、こぼれをジェラードは頭で左へ、
ルーニーは3人に囲まれながら冷徹なソフトパスをジェラードへ届ける。
コースを狙ったシュートは、今日何度目か、ハンダノヴィッチのビッグセーブ。
追加点は奪えなかったが、今大会初めてと言っていいくらいのラッシュを見せた。
追いかけるスロヴェニアは、そこまで前掛かって攻める訳ではなく、
1点のビハインドもやむなしといった風情で、ハーフタイムまでの時間を消費。
イングランドがリードして最初の45分間は終了した。

後半開始15秒でスロヴェニアのクリアミスが2つ重なってイングランドのCK。
飛び出したハンダノヴィッチが戻りきる前にルーニーは中へ、
ばたつくディフェンス陣の中、バリーのヘディングをデフォーは
回し蹴り敵にフィニッシュ、ゴール右へ外れるがいきなり決定機を掴む。
その後も横幅をうまく使って攻めるイングランドが圧倒。
57分にはバリーのCK、テリーのヘディングはハンダノヴィッチが驚異的なセーブ。
そのCKから、DFのクリアを拾ったランパードはロブでラインの裏へ、
オフサイドギリギリで抜け出したルーニーはトラップから素早くシュート。
しかしこれは左のポストを叩く。スローで見るとこれもハンダノヴィッチは触っていた。
いやはや、もう賞賛する言葉も見つからない。とにかく凄いGKだ。
かなり劣勢に立たされていたスロヴェニアだが、
この時点でプレトリアのゲームはスコアレス。
ケクも難しい決断を迫られる中、1枚目のカードはFW同士の交替。
62分、リュビヤンキッチOUTでデディッチIN。
すると、ここからしばらくはスロヴェニアが攻勢に出る。
65分、バリーのコントロールミスをラドサフリェヴィッチがかっさらって前へ、
ビルサのシュートはアップソンの股間を抜くも、ジェームズがキャッチ。
そして68分、大きな大きな決定機が到来する。
キルムの左クロス、デディッチはアップソンに競り勝って落としたボール、
反転したノヴァコヴィッチのシュートは一度振られながらもテリーがブロック、
拾ったデディッチのシュートはジョンソンがブロック、
拾ったビルサのシュートはゴール右へ。
ここで特筆すべきはデディッチのシュートに対するテリーの反応。
ノヴァコヴィッチのシュートをブロックし、さらにすぐさま反転して
手を折りたたみながら頭から全身でボールにダイブする。
こんな離れ業、頭で考えてたらできるはずがない。まさに本能。
執念のダイブにおそらく世界中が驚嘆し、感動したのではないか。
72分、カペッロはルーニーを下げてJ・コールを送り込む。
システムも4-2-3-1に変更し、少し相手の勢いに押されたチームに
攻守両面で活力を注入する。
ここからイングランドは攻めもできないが、攻められもしない。
まずはリスク回避。あと15分を守り切れば、間違いなくグループは通過できる。
疲労感を隠せないスロヴェニアも70分以降は
ほとんどチャンスらしいチャンスを創り出せない。79分にはキルムOUTで、マタフツIN。
今シーズン、エールディビジで13ゴールを挙げた21歳が投入される。
残り10分、まだプレトリアは0-0。ジリジリとした時間が経過していく。
85分、カペッロ2枚目のカードはデフォーOUTで、ヘスキーIN。
言ってみれば明らかに前線からの守備を重視した用兵。1点を守りに入る。
90分、ハンダノヴィッチからのキック、コレンの縦パスを
マタフツがヒール、デディッチにはジョンソンが滑る、
再びマタフツの足元に入り掛けたボールをアップソンが懸命にクリア。
ワールドカップデビューを果たした31歳も集中を途切れさせない。
もうなりふり構っていられないイングランド。
右サイドでミルナーとJ・コールがプレミアではほとんど見られない、
露骨なまでの時間稼ぎを敢行。ここにもワールドカップを感じさせられる。
2人で都合2分あまりを使い切ると、シュタルク主審のホイッスル。
カペッロとベッカムがハイタッチ。苦しんだイングランドが、
結果的には1勝2分けで何とか次のステージへ進出する。
そして試合終了と同時に、プレトリアが動く。アメリカ先制。
スロヴェニアは一瞬で2位から3位に転落する。
プレトリアが終わる。勝ったのはアメリカ。
ポートエリザベスの悲劇。スロヴェニアはほとんど開いていたはずだった
新しい歴史への扉を最後の最後で閉ざされてしまった。

スロヴェニア 0×1 イングランド
【得点者】
イングランド:デフォー①(23分)
【警告/退場】
スロヴェニア:ヨキッチ②(40分)、ビルサ①(79分)、デディッチ①(81分)
イングランド:ジョンソン①(48分)
【交替】
スロヴェニア:リュビヤンキッチ→デディッチ(62分)
        キルム→マタフツ(79分)
イングランド:ルーニー→J・コール(72分)
        デフォー→ヘスキー(79分)
【AD的Man of the Match】
ジェームズ・ミルナー(イングランド)

《グループC最終順位表》
①アメリカ 5(1勝2分け・4得点3失点)
②イングランド 5(1勝2分け・2得点1失点)
------------------  
③スロヴェニア 4(1勝1分け1敗・3得点3失点)
④アルジェリア 1(1分け2敗・0得点2失点)

写真は、デフォーの本拠地「トテナム」
013spurs.jpg
AD土屋

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(36)グループB ギリシャ×アルゼンチン

     
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グループA
2010/6/22 20:30 ピーター・モカバ(ポロクワネ)
ギリシャ×アルゼンチン

天候:晴れ 気温:8度 観客:38,891人
主審:ラフシャン・イルマトフ(ウズベキスタン)

【ギリシャ】
GK
12アレクサンドロス・ツォルヴァス
DF
8 アヴラアム・パパドプーロス
5 ヴァンゲリス・モラス
16 ソティリオス・キルギアコス
MF
11 ルーカス・ヴィントラ
19 ソクラティス・パパスタソプーロス■
15 ヴァシリオス・トロシディス①■
6 アレクサンドロス・ツィオリス■
10 ゲオルギオス・カラグーニス(C)
21 コンスタンティノス・カツラニス
FW
7 ゲオルギオス・サマラス■
SUB
1 コンスタンティノス・ハルキアス
13 ミハイル・シファキス
2 ゲオルギオス・セイタリディス
3 フリストフ・パツァツォグル
4 ニコラオス・スピロプーロス
22 ステレオス・マレザス
18 ソティリオス・ニニス
23 アタナシオス・ブリッタス(負傷)
9 アンゲロス・ハリステアス
14 ディミトリオス・サルピンギディス①
17 テオファニス・ゲカス
20 パンテリス・カペタノス
監督
オットー・レーハーゲル(ドイツ国籍)

(3-4-2‐1)
---------サマラス---------
----カツラニス----カラグーニス----
-------------------
トロシディス-ツィオリス-パパスタソプーロス-ヴィントラ
-------------------
-キルギアコス--モラス--パパドプーロス-
-------------------
-------ツォルヴァス-------

【アルゼンチン】
GK
22 セルヒオ・ロメロ
DF
15 ニコラス・オタメンディ
2 マルティン・デミチェリス
4 ニコラス・ブルディッソ
3 クレメンテ・ロドリゲス
MF
5 マリオ・ボラッティ
20 マキシ・ロドリゲス
8 フアン・セバスチャン・ベロン
10 リオネル・メッシ(C)
FW
16 セルヒオ・アグエロ
19 ディエゴ・ミリート
SUB
1 ディエゴ・ポソ
21 マリアーノ・アンドゥハル
6 ガブリエル・エインセ①■
12 アリエル・ガルセ
13 ワルテル・サムエル
14 ハビエル・マスチェラーノ■
23 ハビエル・パストーレ
7 アンヘル・ディ・マリア
9 ゴンサロ・イグアイン③
11 カルロス・テベス
18 マルティン・パレルモ
17 ホナス・グティエレス■■(警告累積による出場停止)
監督
ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----アグエロ----ミリート----
--------メッシ--------
--ベロン----------M・ロドリゲス--
--------ボラッティ--------
------------------
C・ロドリゲス-ブルディッソ-デミチェリス-オタメンディ
-------------------
--------ロメロ--------

【マッチレポート】
大会前は不安する向きが強かったアルゼンチンが開幕2連勝。
しかもグループリーグだということを考えれば、
内容的にも申し分ないパフォーマンスで、マラドーナの評価も高まっている模様。
実際はまだ決勝トーナメント進出が決まっていないにも関わらず、
韓国戦からスタメン7人を入れ替える余裕の構え。
オタメンディ、クレメンテ・ロドリゲスがワールドカップデビューを飾った。
一方のギリシャはサマラスを1トップに、
カラグーニスとカツラニスをシャドーのような形で置き、
さらにメッシにはパパスタソプーロスをマンツーマンで付ける
3-4-2-1で、勝利が必要なゲームに臨んできた。
序盤はまさにギリシャが絡むゲームの典型。
アルゼンチンもムリには攻めていかなかったために、
ほとんど何もないような時間が続いていく。
ギリシャの選手たちはよくみんなクラブとナショナルチームで
これだけ切り替えができるなと、ある意味感心せざるを得ないような印象。
“キングオットー”の後任にビエルサとか選んだらちょっと面白いけど。
18分、ようやくアルゼンチンにチャンス到来。
ベロンのクサビ、受けたアグエロはターンしてからが速い、速い。
自分でスペースを見つけ、切り裂き、フィニッシュまで持ち込む。
ツォルヴァスのセーブに遭うが、この男がスタメンで出られないとは本当に恐ろしい。
その流れからメッシのCK、DFのクリアを ベロンはワンステップでミドル。
枠を捉えたボールはまたもツォルヴァスがファインセーブ。
23分、右サイドでキープしたベロンは意外性のあるグラウンダーのクロス、
ボラッティがヒールで狙うも、当たりが薄くゴール方向には飛ばない。
ここまで生まれたチャンスは大半がベロン経由。
メッシが徹底的に封じられても、アルゼンチンにはベロンがいる。
ゲームメイクなら言うまでもなくチームナンバーワン。
大会でも有数のマエストロが、控え中心のチームを牽引していく。
32分にもベロンが起点、縦パスにうまく抜け出たミリートの右クロス、
GKが掻き出したボールはアグエロの下へ。シュートはヴィントラが体で何とかブロック。
さて、ギリシャは時折カツラニスとカラグーニスから
サマラスを狙ったようなパスも出るには出るが、チャンスにまでは至らない。
前半終了間際の45+1分、クレメンテ・ロドリゲスの左クロスは絶妙、
フリーだったマキシ・ロドリゲスのシュートはツォルヴァスセーブ。
こぼれたボールを拾ったのはアルゼンチン、メッシはマーカーを1人かわすと
ループ気味のミドルを放つと、これもツォルヴァスセーブ。
ピンチを迎えながらも凌ぎ切ったギリシャ。ゲームの行方は後半へ。

後半開始からギリシャはキャプテンのカラグーニスが負傷交替。
DFのスピロプーロスが投入されたが、貴重な司令塔を早くも失う。
ところが48分、ギリシャに千載一遇の先制機が訪れる。
カツラニスが蹴ったごく普通のフィード、ほとんど1人で攻撃を任されていた
サマラスの研ぎ澄まされた集中力は高い。
左に持ち出してシュート、ブルディッソのブロックでこぼれたボール、
再びサマラスのシュートはわずかにゴール右へ外れていく。
これが決まっていればギリシャは100点の展開だったが、そう簡単に満点はもらえない。
レーハーゲルのプランを大きく狂わせたのは、またしても負傷交替。
54分にカツラニス、55分にトロシディスと相次いでピッチを後に。
それぞれニニス、パツァツォグルを送り込むが、これでゲカスやサルピンギディス、
ハリステアスら、豊富に揃うFWを投入する機会はなくなってしまった。
58分、クレメンテ・ロドリゲスがカットインして右足でワールドカップ初シュート。
69分、メッシが狙った右FKはツォルヴァスのセーブ。
同じく69分、ベロンのCK、ボラッティは至近距離から強烈にツォルヴァスへ打ち込む。
もはや頼みのサマラスにもほとんどボールが入らず、守るのみのギリシャ。
対して攻め続けるアルゼンチン。
77分にパストーレがワールドカップデビューを飾ると、直後にその姿勢は実る。
メッシの左CK、デミチェリスのヘディングはミリートに当たる。
ワンツーのような形からデミチェリスは左足で豪快に一蹴り。
ツォルヴァスの神殿もとうとう崩壊。ギリシャは相当に苦しくなった。
マラドーナの采配も粋。80分には36歳のパレルモがワールドカップデビュー。
クレメンテとパレルモの競演。亘さん、見てますよね。
85分、衝撃のシーン。
デミチェリス、ボラッティ、デミチェリス、ベロン、デミチェリス、ベロン、
クレメンテ、ディ・マリア、パストーレ、ボラッティ、ベロン、デミチェリス、
ベロン、パストーレ、メッシ、パストーレ、ディ・マリア、
メッシ、メッシ、メッシ、シュートは左ポストに激しくぶつかる。
まるで前回大会のセルビア・モンテネグロ戦のような
パスを17本繋いでフィニッシュまで。決まっていれば大会ベストゴールクラス。
しかし、メッシはゴール決められないなあ。
そしてゲームのハイライトは89分、
メッシがディ・マリアとのワンツーから抜け出し、1人かわしてシュート、
ツォルヴァスが弾いたボールはパレルモに微笑む。確実にインサイドで左スミへ。
抱きつくメッシ。18番を中心に広がる輪。
亘さんへパレルモが送った言葉を思い出す。人生とは本当にわからない。
マラドーナは3連勝で決勝トーナメントへ。快進撃はどこまで続くのか。

ギリシャ 0×2 アルゼンチン
【得点者】
アルゼンチン:デミチェリス①(77分)、パレルモ①(89分)
【警告/退場】
ギリシャ:カツラニス①(30分)
アルゼンチン:ボラッティ①(76分)
【交替】
ギリシャ:カラグーニス→スピロプーロス(46分)
      カツラニス→ニニス(54分)
      トロシディス→パツァツォグル(55分)       
アルゼンチン:マキシ・ロドリゲス→ディ・マリア(63分)
         アグエロ→パストーレ(77分)
         ミリート→パレルモ(80分)
【AD的Man of the Match】
マルティン・パレルモ(アルゼンチン)

《グループB最終順位表》
①アルゼンチン 9(3勝・7得点1失点)
②韓国 4(1勝1分け1敗・5得点6失点)
------------------  
③ギリシャ 3(1勝2敗・2得点5失点)
④ナイジェリア 1(1分け2敗・3得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 16:00@ポートエリザベス 
ウルグアイ(グループA1位)×韓国(グループB2位)
6/27 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
アルゼンチン(グループB1位)×メキシコ(グループA2位)

写真は、パレルモが普段練習している「ボカ」
ボカ練~10623.JPG
AD土屋

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(33)グループA メキシコ×ウルグアイ

     
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グループA
2010/6/22 16:00 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
メキシコ×ウルグアイ

天候:晴れ 気温:19度 観客:33,425人
主審:ヴィクトル・カサイ(ハンガリー)

【メキシコ】
GK
1 オスカル・ペレス
DF
5 リカルド・オソリオ
2 フランシスコ・ロドリゲス■
15 エクトル・モレーノ■
3 カルロス・サルシード
MF
4 ラファエル・マルケス①
6 ヘラルド・トラード■
18 ホセ・アンドレス・グアルダード
FW
17 ジオバニ・ドス・サントス
9 ギジェルモ・フランコ■
10 クアウテモク・ブランコ(C)①
SUB
13 ギジェルモ・オチョア
23 ルイス・ミチェル
12 パウル・アギラール
19 ホニー・マガジョン
20 ホルヘ・トーレス・ニロ
8 イスラエル・カストロ
7 パブロ・バレーラ
11 カルロス・ベラ(負傷)
14 ハビエル・エルナンデス①
21 アドルフォ・バウティスタ
22 アルベルト・メディーナ
16 エフライン・フアレス■■(警告累積のため出場停止)
監督
ハビエル・アギーレ(メキシコ国籍)

(4-3-3)
---------フランコ---------
--ブランコ---------G・ドス・サントス--
-------------------
----グアルダード----トラード----
---------マルケス---------
-サルシード-モレーノ-ロドリゲス-オソリオ-
-------------------
---------ペレス---------

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)■
6 マウリシオ・ビクトリーノ■
4 ホルヘ・フシーレ
MF
15 ディエゴ・ペレス
17 エジディオ・アレバロ
7 エディンソン・カバーニ
10 ディエゴ・フォルラン②
11 アルバロ・ペレイラ①
FW
9 ルイス・スアレス
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
3 ディエゴ・ゴディン(負傷)
14 ニコラス・ロデイロ
19 アンドレス・スコッティ
22 マルティン・カセレス
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-2-3-1)
--------スアレス--------
-------------------
-A・ペレイラ---フォルラン---カバーニ-
-----アレバロ---ペレス-----
-------------------
-フシーレ-ビクトリーノ-ルガーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【マッチレポート】
共に勝ち点4を挙げて臨む最終戦。
引き分けでも両者揃って次のラウンドへの進出が決まるというゲームで
ヨーロッパでの監督経験も豊富なアギーレ、タバレス両指揮官は
どういうゲームを展開してくるのかは注目点の1つでもある。
ゲームが始まってまず驚いたのは、メキシコのボール回しに
「オーレ、オーレ」の掛け声が掛かっていたこと。
こんなの今までの試合であったかな?聞き逃していただけかな?
で、ウルグアイがボールを持つとブーイング。これはかなり意外だった。
そんな雰囲気にも後押しされてか、立ち上がりからボールを支配するのはメキシコ。
しかし、先に決定機を迎えたのはウルグアイ。
6分、後方からビクトリーノの何でもないクリアを
メキシコのCBロドリゲス、モレーノとどちらもクリアしきれず、後ろに逸らしてしまう。
見逃さないスアレスはフリーで抜け出し、フィニッシュは左に外れたが、
メキシコにしてみれば、嫌な形でチャンスを相手に献上してしまった。
時間が経過していくにつれて、見えてきたのはお互いのスタイル表出。
基本構図はポゼッションから相手の穴を窺うメキシコに、
中盤で網を張って、奪ったらカウンターを仕掛けるウルグアイ。
15分、中盤に下りたブランコのスルーパス、フランコは抜け出すもシュートは打てず。
18分、フォルランのCK、ビクトリーノのヘディングはバーの上へ。
21分、スアレスのスルーパス、A・ペレイラは左に流れすぎて枠を捉えられない。
22分、グアルダードが狙った30mロングはクロスバーを激しく叩く。
共に得点を狙っていく気概十分。首位通過を全力で目指している。
そんな中、全体的なペースはウルグアイが握っていたか。
このチームが見せる攻守の切り替えの速さは、おそらく大会トップレベル。
地味に見えるが、ペレスとアレバロのドイスボランチは相当効いている。
ここのフィルターを打ち破り切れないメキシコは、
徐々に最終ラインの裏を一発で狙うシーンが増え、チャンスを創れなくなっていく。
34分過ぎ、ペレスが目尻からの夥しい流血で、一旦ピッチを離れる。
頭に青い包帯を巻いても流れる血は止まらない。
一刻も早くピッチへと戻りたがるペレス。決して穿った意味ではなく、
純粋にペレスを、そしてウルグアイを象徴するようなシーンに見えた。
そして43分、水色の歓喜がピッチを覆う。
やはり中盤でボールを奪ってからのショートカウンター、
フォルランが右に送ると、カバーニはしっかり中を見てクロス、
狡猾にロドリゲスの視界から消えたスアレスは完全にフリーでヘディング。
09/10エールディビジにおいてマークした33試合35ゴールという驚愕の実績を
改めて証明する大会初ゴール。最高の時間帯で先制したウルグアイが
1点のアドバンテージを得て、後半へと折り返した。

得失点差でドローでも2位通過となるメキシコが
後半は前へ前へと出てくる立ち上がりに。
ところが先に大きな決定機を掴んだのはまたもウルグアイ。
54分、フォルランの右FK、ルガーノの頭にドンピシャで枠内へ飛ぶも、
GKペレスが素晴らしい反応で弾き出す。
こぼれ球を拾ったA・ペレイラには3人のDFとペレスがすぐさま寄せて、
シュートブロック。169センチの守護神がメキシコを救った。
攻撃面では後半開始から右サイドに投入されたバレーラが
再三ボールを呼び込んで、チャンスを創出しようと奮闘する。
アギーレも57分にはCBのモレーノを下げてカストロ、
63分には重鎮ブランコからエルナンデスへとスイッチ、
早い段階で3枚のカードを使い切り、同点に、そして逆転に挑む。
すると64分、メキシコに絶好の得点機が訪れる。
ドス・サントスのショートコーナー、バレーラが受けて右クロス、
中央でウルグアイは最も身長の高いロドリゲスを離してしまう。
191センチがフリーで体を投げ出すと、しかしボールはゴール左へ消える。
チーバス所属時にリベルタドーレスで戦う彼を見て、
とんでもない巨人がいると石神画伯と驚愕したことが思い出された。
そんなロドリゲス、大事な局面で同点ゴールとはならず。ヒーローになり損ねる。
攻めるメキシコ、それでもウルグアイの集中は途切れない。
77分には左SHのA・ペレイラに替えて、DFのスコッティを投入。
4-1-3-2気味でスコッティは4バックの前に入って、試合を閉めにかかる。
84分にメキシコはサルシードのスルーパスがM・ペレイラに当たり、
回転したボールがルガーノとスコッティの間を抜ける。
フランコはターンしてトラップを試みるも、足元に付かない。
最後までウルグアイ堅陣の扉は開かず。
終わってみればウルグアイは3試合無失点での首位通過。
敗れたメキシコも開幕戦の勝ち点1がモノをいっての2位通過。
試合後、誰1人笑顔を見せなかった光景にそのプライドを見た。

メキシコ 0×1 ウルグアイ
【得点者】
ウルグアイ:スアレス①(43分)
【警告/退場】
メキシコ:エルナンデス①(77分)、カストロ①(86分)
ウルグアイ:フシレ①(77分)
【交替】
メキシコ:グアルダード→バレーラ(46分)
      モレーノ→カストロ(57分)
      ブランコ→エルナンデス(63分)
ウルグアイ:A・ペレイラ→スコッティ(77分)
        スアレス→A・フェルナンデス(85分)
【AD的Man of the Match】
ルイス・スアレス(ウルグアイ)

《グループA最終順位表》
①ウルグアイ 7(2勝1分け・4得点0失点)
②メキシコ 4(1勝1分け1敗・3得点2失点)
------------------  
③南アフリカ 4(1勝1分け1敗・3得点5失点)
④フランス 1(1分け2敗・1得点4失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 16:00@ポートエリザベス 
ウルグアイ(グループA1位)×韓国(グループB2位)
6/27 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
アルゼンチン(グループB1位)×メキシコ(グループA2位)

写真は、スアレスがさぞかし快適に暮らしているであろう「アムステルダム」
004ams.jpg
AD土屋

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(35)グループB ナイジェリア×韓国 

  • 2010年06月22日 21:23
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グループA
2010/6/22 20:30 モーゼス・マビダ(ダーバン)
ナイジェリア×韓国

天候:晴れ 気温:18度 観客:61,874人
主審:オレガリオ・ベンケレンサ(ポルトガル)

【ナイジェリア】
GK
1 ヴィンセント・エニェアマ
DF
17 シディ・オディア
2 ジョセフ・ヨボ
6 ダニー・シットゥ
5 ラビウ・アフォラビ
MF
13 アイラ・ユスフ
20 ディクソン・エトゥフ
19 チネドゥ・オバシ■
4 ヌワンコ・カヌ(C)
12 カル・ウチェ①
FW
8 ヤクブ・アイイェグベニ

SUB
16 オースティン・エジデ
23 デレ・アイエヌグバ
3 タイイェ・タイウォ
21 ウワ・エチジレ
22 アヨデレ・アデレイェ
10 ブラウン・アイデイェ
15 リュクマン・ハルナ■
7 ジョン・ウタカ
9 オバフェミ・マルティンス
11 ピーター・オデムウィンギー
18 ヴィクター・オビンナ
14 サニ・カイタ(退場による出場停止)
監督
ラーシュ・ラガーベック(スウェーデン国籍)

(4-2-3‐1)
--------ヤクブ--------
-------------------
--ウチェ----カヌ----オバシ--
-----エトゥフ---アイラ-----
------------------
-アフォラビ-シットゥ--ヨボ--オディア-
-------------------
-------エニェアマ-------

【韓国】
GK
18 チョン・ソンリョン
DF
22 チャ・ドゥリ
4 チョ・ヨンヒョン
14 イ・ジョンス①
12 イ・ヨンピョ
MF
17 イ・チョンヨン①■
16 キ・ソンヨン
8 キム・ジョンウ
7 パク・チソン(C)①
19 ヨム・ギフン■
FW
10 パク・チュヨン
SUB
1 イ・ウンジェ
21 キム・ヨングァン
2 オ・ボムソク
3 キム・ヒョンイル
15 キム・ドンジン
23 カン・ミンス
5 キム・ナミル
6 キム・ボギョン
13 キム・ジェソン
9 アン・ジョンファン
11 イ・スンヨル
20 イ・ドングク
監督
ホ・ジョンム(韓国国籍)

(4-4-2)
-----------パク・チュヨン------
-----ヨム・ギフン------------
--パク・チソン--------イ・チョンヨン--
----キ・ソンヨン---キム・ジョンウ----
-------------------
イ・ヨンピョ-イ・ジョンス-チョ・ヨンヒョン-チャ・ドゥリ
-------------------
-------チョン・ソンリョン-------

【マッチレポート】
アフリカ勢の中ではワールドカップの歴史という面で
カメルーン同様に他国をリードしてきたナイジェリア。
ところがアフリカ大陸での開催である今回は連敗と、いまだ勝ちなし。
わずかな決勝トーナメントへの可能性をこのゲームに懸ける。
一方、初戦は素晴らしいパフォーマンスでギリシャを下し、
2戦目でアルゼンチンに叩きのめされた韓国。
ジェットコースターのような2試合を経て、まだ十分にベスト16への道は拓けている。
スタメンを見て、個人的に嬉しい誤算はカヌがの名前があったこと。
キャプテンマークを巻いてとうとう今大会初見参。
おそらく最後の大会となる4番の雄姿を目に焼き付けておかなくては。
ゲームはまず2分、イ・チョンヨンがパスカットからパク・チュヨンへ、
リターンを受けてゴール右へ外すも、早速意欲を前面に押し出すと、
8分にもキ・ソンヨンが積極的にミドル。韓国がまずはいい滑り出しを見せる。
しかし、意外にもファーストシュートで先制したのはナイジェリア。
12分、スローインの流れから右サイドをスピードで突破したオディアーのクロス、
チャ・ドゥリの前に体を入れたウチェが右足で流し込む。
大会前まで代表通算2ゴールの男が、早くも今大会2ゴール目を記録。
まずはスーパーイーグルスがリードを奪った。
これで気をよくしたムラッ気集団がここからはペースを握る。
その要因の1つはしっかり前でボールをが収まったこと。
23分にはヤクブが前でタメを作り、右へ振ると、
上がってきたオバシが強烈なミドル。
30分にはカヌーが低い位置でうまく受けて、右へ振ると、
ウチェが繋いで、ルーレットで抜け出したオバシのシュートはGKキャッチ。
ヤクブもカヌーも割と下りてきて受けるシーンも多く、
キープ力はあるために、そこから好機を窺う場面がよく見られた。
ただ、相変わらずオバシのシュート精度は低い。
そこさえ克服できれば、かなりいい選手だと思うのだが…
韓国は対照的になかなか2トップがボールを引き出せず、
ゴールの遠いパク・チュヨンも24分にパク・チソンのスルーパスから、
34分には右FKから、共にシュートを放つも足にしっかり当たらず。
相手に脅威を与えるような攻撃には出て行けない。
逆に36分にはウチェが突然繰り出したミドルが右のポストを直撃。
この時間帯、流れは間違いなくナイジェリアにあった。
しかし、韓国はこの高性能中距離砲を有する。
38分、キ・ソンヨンのFKは速いボールでファーサイドへ、
初スタメンのアフォラビをうまく外したイ・ジョンスが体で飛び込むと、
結果的に右足へ当たって、そのままゴールへ。
ギリシャ戦で挙げた今大会のチーム初ゴールと同じコンビが再び一仕事。
韓国が追い付いて、ハーフタイムを迎えることとなった。

後半に入ると49分、とうとうエースがその実力を証明してみせる。
左サイド、ゴールまで約25mからのFK、パク・チュヨンのキックは
カベの右側を巻いてゴール右スミへ、一瞬左へ体重をかけたエニェアマも及ばず。
10番のワールドカップ初ゴール。一気に韓国がゲームを引っ繰り返した。
さて、2試合続けて先制ゴールを挙げながら逆転を許したナイジェリアは
57分にカヌーを下げてマルティンスを投入。2トップにして反攻を期する。
59分にはイ・ジョンスのやや緩慢なプレーからボールを奪ったオバシが中へ、
ヤクブがエリア内で1人かわしてシュート体勢に入ると、
全力で戻ったキム・ジョンウがなんとかクリア。
さらに66分にはウチェのキープ、大外を回ったアイラのグラウンダークロスは
GKも届かず、中央でフリーだったヤクブに届く。
あとは2mの距離をただ押し込めばいいだけの状況で、ヤクブはゴール左に外す。
頭を抱えるラガーベック。コレが入らなかったら、もう監督にできることは何もない。
それでも68分、マルティンスが右サイドを駆け上がり、縦へ走ったオバシへ、
カバーに入ったキム・ナミルは体勢十分だったがややコントロールを失うと、
奪いにかかったオバシを後ろから倒す格好になってしまう。
やや不運な判定ではあったが、4分前に投入されたベテランが痛恨のミス。
ナイジェリアは大きな同点のチャンスを掴む。
キッカーは決定機を逃したばかりのヤクブ。GKを倒してから冷静に一刺し。
これでゲームの行方はわからなくなってきた。
ラガーベック、3枚目の決断はPKを決めたばかりのヤクブに替えてオビンナ。
23歳のスピードスターに再逆転を託す。
75分、韓国はイ・チョンヨンのスルーパスからパク・チソンが1人かわして
フィニッシュもゴール左のサイドネット外側へ。
77分、イ・チョンヨンの狙い済ましたインサイドシュートはエニェアマセーブ。
韓国の中盤も運動量とパワーが衰えない。
そしてここでポロクワネに動き。アルゼンチン先制。
これでナイジェリアはあと1点を奪って勝利すれば、グループ突破に手が届く。
80分、韓国のパスミスを拾ったオバシがスルーパス、
裏へと飛び出したマルティンスは飛び出したGKの上をループで抜くが、
ボールはゴールの右へと外れていく。
しかしオバシという選手はやはり面白い。PKを獲得したのもオバシ。
この数分前には足をつり、苦悶の表情を浮かべていたのに、直後には決定機に絡む。
かと思えば信じられないような凡ミスも一向に減る様子はない。
監督としてみれば使い勝手は悪いが、使わずにはいられない選手といった所か。
決勝トーナメントへ最後の攻防。勢いはナイジェリア。
90分、オバシが右サイドを切り裂き、オビンナの強烈なシュートはわずかにゴール右へ。
91分、中盤からドリブルで持ち上がったオビンナの30mミドルはわずかにゴール右へ。
そしてベンケレンサ主審が吹いたのは試合終了のホイッスル。
祈りを捧げるパク・チュヨン。ガッツポーズはホ・ジョンム監督。
ナイジェリアの選手は立ち上がれない。死力を尽くした好バウト。
次のステージへと上り詰めたのは韓国だった。

ナイジェリア 2×2 韓国
【得点者】
ナイジェリア:ウチェ②(12分)、ヤクブ①(69分=PK)
韓国:イ・ジョンス②(38分)、パク・チュヨン①(49分)
【警告/退場】
ナイジェリア:エニェアマ①(31分)、オバシ②(37分)、アイラ①(42分)
韓国:キム・ナミル①(68分)
【交替】
ナイジェリア:ヨボ→エチジレ(46分)
        カヌー→マルティンス(57分)
        ヤクブ→オビンナ(70分)
韓国:ヨム・ギフン→キム・ナミル(64分)
    キ・ソンヨン→キム・ジェソン(87分)
    パク・チュヨン→キム・ドンジン(90+3分)
【AD的Man of the Match】
チネドゥ・オバシ(ナイジェリア)

《グループB最終順位表》
①アルゼンチン 9(3勝・7得点1失点)
②韓国 4(1勝1分け1敗・5得点6失点)
------------------  
③ギリシャ 3(1勝2敗・2得点5失点)
④ナイジェリア 1(1分け2敗・3得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/26 16:00@ポートエリザベス 
ウルグアイ(グループA1位)×韓国(グループB2位)
6/27 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
アルゼンチン(グループB1位)×メキシコ(グループA2位)

写真は、オバシが住んでいる「ホッフェンハイム」
ハイデ~1.JPG
AD土屋

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(34)グループA フランス×南アフリカ 

     
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グループA
2010/6/22 16:00 フリーステート(ブルームフォンテーン)
フランス×南アフリカ

天候:晴れ 気温:15度 観客:39,415人
主審:オスカル・ルイス(コロンビア)

【フランス】
GK
1 ユーゴ・ロリス
DF
2 バカリ・サニャ
17 セバスチャン・スキラチ
5 ウィリアム・ギャラス
22 ガエル・クリシー
MF
18 アルー・ディアラ(C)
8 ヨアン・グルキュフ
19 アブ・ディアビー
FW
11 アンドレ・ピエール・ジニャク
9 ジブリル・シセ
7 フランク・リベリー■
SUB
16 スティーヴ・マンダンダ
23 セドリック・カラッソ(負傷)
3 エリック・アビダル■
4 アントニー・レヴェイエール
6 マルク・プラニュス
13 パトリス・エヴラ■
15 フローラン・マルダ
10 シドニー・ゴヴ
12 ティエリ・アンリ
20 マテュー・ヴァルブエナ
14 ジェレミー・トゥララン■■(警告累積のため出場停止)
21 ニコラ・アネルカ(チームから離脱)
監督
レイモン・ドメネク(フランス国籍)

(4-3-3)
--------シセ--------
-------------------
--リベリー--------ジニャク--
----ディアビー--グルキュフ----
--------ディアラ--------
-クリシー-ギャラス--スキラチ--サニャ-
-------------------
--------ロリス--------

【南アフリカ】
GK
1 ムーニーブ・ジョセフス
DF
5 アネレ・エンゴンガ
4 アーロン・モコエナ(C)
20 ボンガニ・クマロ
3 ツェポ・マシレラ■
MF
10 スティーヴン・ピーナール■
6 マクベス・シバヤ
23 サンドゥイス・クボニ
8 シフィウェ・チャバララ①
FW
9 カトレゴ・ムフェラ
17 バーナード・パーカー
SUB
22 シュ・アイブ・ウォルタース
2 シボニソ・ガクサ
14 マシュー・ブース
15 ルーカス・スワラ
21 シヤボンガ・サングウェニ
7 ランス・デイヴィッズ
11 テコ・モディセ
12 レネイルウェ・レチョロニャネ
19 サプライズ・モリリ
18 シヤボンガ・ノムベテ
16 イトゥメレング・クーン(退場のため出場停止)
13 カギソ・ディクガコイ■■(警告累積のため出場停止)
監督
カルロス・アルベルト・パレイラ(ブラジル国籍)

(4-4‐2)
-----ムフェラ--パーカー-----
-------------------
-チャバララ---------ピーナール-
-----クボニ---シバヤ----
-------------------
-マシレラ-クマロ--モコエナ-エンゴンガ-
-------------------
-------ジョセフス--------

【マッチレポート】
開催国としての初となるグループリーグ敗退が近付きつつある南アフリカ。
ただ、もちろんまだ次に進む可能性はゼロではないし、
何よりバファナ・バファナを懸命に応援してくれるサポーターへ
国の誇りを証明する義務を果たさなくてはならない。
一方のフランスはアネルカがチームから離脱。
このワールドカップという夢舞台まで来て、内紛が表面化する。
ドメネクの求心力はいったいどこまで下がるのか。
スタメンを見ても、到底納得のいくメンバー起用ではない。
スキラチ、クリシー、ディアラ、シセ、ジニャクと5人が今大会初スタメン。
エヴラはベンチに追いやられ、その横にはアンリやマルーダも座る。
パレイラは前線にムフェラとパーカーを並べ、
ドイスボランチの一角に今大会初出場のクボニを起用する。
中盤ボックスの4-4-2を選択した。
ゲームは3分にグルキュフが右足アウトで出した
素晴らしいスルーパスから、ジニャクがフィニッシュもGKセーブ。
その後もボールキープではフランスが上回るものの、
3トップとグルキュフ、ディアビーの距離感が遠く、効果的な攻撃は組み立てられない。
まあ、このメンバーでほとんどコンビネーションを合わせたことが
ないはずなので当然と言えば当然なのだが。
フランスにボールをキープされ、なかなか攻撃の手を繰り出せない
南アフリカだったが、試合前から鳴り響いていた今大会最大とも言える
ブブゼラの音量が瞬間で轟音に変わったのは20分。
チャバララのCK、飛び出したロリスは触れない、
ディアビーの上から頭を突き出したのはCBのクマロ。
まずは南アフリカが奇跡を現実のものにすべく、先制ゴールを奪った。
23分にもチャバララのCKにロリスが出られず、何とかスキラチがクリア
ボールの影響か、それとも別の何かか、ロリスの判断に狂いが生じる。
25分、中盤でルーズボールを拾ったムフェラはドリブルで1人かわし、
そのまま持ち込んでシュート。左に外れるが、勢いは完全に“ホームチーム”。
そしてその直後、フランスが右サイドからスローイン、
中央でグルキュフのヒジが、おそらく偶然シバヤの顔に当たる。
ルイス監督の判定は一発レッドカード。やや厳しい判定であるが、
今大会における主役候補の1人とも評されていた23歳がピッチを去り、
ただでさえ追い込まれたフランスが一層の窮地に立たされる。
もはや中盤でも自由に躍動し始めた南アフリカの攻撃は止まらない。
34分、上がってきた左SBマシレラが中へ、ピーナールが溜めて左へ、
パーカーはトラップしきれなかったものの、完全に崩した形を創出すると、
37分には混乱したフランスディフェンスの隙を突いて、追加点を挙げてみせる。
マシレラの外側を回ってパスを受けたチャバララは中へ、
ディアビーはクリアしきれず、こぼれを拾ったマシレラがクロス、
クリシーもクリアしきれず、最後はムフェラがプッシュ。
2-0、スタンドのボルテージもさらに一段階上がった印象。
43分にもムフェラがロリスのファインセーブに阻まれたが、強いミドル。
4-2-3で中盤が一層空いたフランスは崩壊。
南アフリカが大きな期待感を胸に抱き、最初の45分間は終了した。

後半は開始からフランスに選手交替。ジニャクを下げて、マルーダを投入。
4-1-3-1で中盤の安定を図る。最終戦の、2点ビハインドの状況で、
さらに数的不利という三重苦の中で、ようやくドメネクの采配は理に適ったものに。
しかし、またも南アフリカが決定的なチャンスを迎える。
51分、チャバララが最高のスルーパスを裏へ、飛び出したムフェラ、オフサイドはない。
ロリスの左を抜いたボールは右のポストに弾かれ、枠の外へ消える。
結果的にはこのシュートミスが、ゲーム全体のターニングポイントになった。
55分、フランス2枚目のカードはアンリ。シセに替わって入ると、
ここからアンリ、リベリーの2トップが実現し、
その下に右からディアビー、ディアラ、マルーダを配した4-3-2で
実質2トップの能力に賭ける様なスタイルを選択する。
59分のリベリーはトラップで1人置き去りにして、そのままドリブル、
2人を振り切り、シュートは枠を外れたものの、
この男からは意地を見せたい気持ちがヒシヒシと伝わってくる。
マルーダの投入も攻守両面のバランスという部分でいい効果をもたらし、
少しずつではあるが、南アフリカの気勢も削がれていった。
ややパワーの落ちたパーカーに替わって、パレイラが68分に投入したのはノムベテ。
あまりに懐かしい名前。シドニーオリンピックで日本が南アフリカと対戦した時に
FW陣のキーマンとして、マッカーシーとコンビを組んでいたあの選手ではないか。
現在32歳。月日の流れは本当に早いものだ。
などと思っている暇もなく、ゲームが動く。
70分、サニャ、ディアビーはヒールキックで相手の股間を抜く、
ドリブルしていったサニャはおおよそSBと思えない、絶妙のスルーパス、
ラインを破ったリベリーは飛び出したGKを引き付けて折り返すと、
無人のゴールのマルーダが流し込む。
250分目にしてようやくチームとしての今大会初ゴール。
まだビハインドを負っていることに変わりはないが、ようやく見られたゴールシーン。
ここに来て、フランスが一矢を報いて見せた。
こうなると、大量得点が欲しかった南アフリカの流れも
すっかり変わってしまい、焦りばかりが出てしまう。
92分、久々のチャンス、ノムベテは右サイドでドリブルからマイナスクロス、
中央を抜けて、ファーでフリーのチャバララがシュートを放つも、
ここはロリスが意地を見せた。そして試合終了を告げるホイッスル。
勝ったのは南アフリカ。3戦目にしてやっと勝ち点3を挙げる。
しかし、得失点差の都合上、次のラウンドには進めない。
一瞬、静かになった後に鳴り響くブブゼラ。勝利なき勝利。
開催国と前回ファイナリストは共にグループリーグで姿を消した。

フランス 1×2 南アフリカ
【得点者】
フランス:マルーダ①(70分)
南アフリカ:クマロ①(20分)、ムフェラ①(37分)
【警告/退場】
フランス:グルキュフ(25分・退場)、ディアビー①(71分)
【交替】
フランス:ジニャク→マルーダ(46分)
      シセ→アンリ(55分)
      ディアラ→ゴヴ(82分)
南アフリカ:エンゴンガ→ガクサ(55分)
       パーカー→ノムベテ(68分)
       クボニ→モディセ(78分)
【AD的Man of the Match】
カトレゴ・ムフェラ(南アフリカ)

《グループA最終順位表》
①ウルグアイ 7(2勝1分け・4得点0失点)
②メキシコ 4(1勝1分け1敗・3得点2失点)
------------------  
③南アフリカ 4(1勝1分け1敗・3得点5失点)
④フランス 1(1分け2敗・1得点4失点)

写真は、さよならフランスということで「パリ」
007mon.jpg
AD土屋

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(32)グループH スペイン×ホンジュラス

     
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グループH
2010/6/21 20:30 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
スペイン×ホンジュラス

天候:晴れ 気温:13度 観客:54,386人
主審:西村雄一(日本)

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
21 ダビド・シルバ
8 チャビ・エルナンデス
6 アンドレス・イニエスタ
FW
7 ダビド・ビジャ
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
18 ペドロ・ロドリゲス
20 ハビ・マルティネス
22 ヘスス・ナバス
9 フェルナンド・トーレス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-3‐3)
---------トーレス--------
--ビジャ---------ヘスス・ナバス--
-------------------
-----チャビ-----X・アロンソ-----
--------ブスケッツ--------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【ホンジュラス】
GK
18 ノエル・バジャダレス
DF
23 セルヒオ・メンドーサ
2 オスマン・チャベス
3 マイノル・フィゲロア
21 エミリオ・イサギアーレ
MF
17 エドガー・アルバレス
20 アマド・ゲバラ(C)
8 ウィルソン・パラシオス
13 ロヘル・エスピノーザ
FW
9 カルロス・パボン
7 ラモン・ヌニェス
SUB
1 リカルド・カナレス
22 ドニス・エスコバル
4 ジョニー・パラシオス
5 ビクトル・ベルナルデス
14 オスカル・ガルシア
16 マウリシオ・サビジョン
6 ヘンドリー・トーマス
10 ジェリー・パラシオス
19 ダニーロ・トゥルシオス
11 ダビド・スアソ
12 ジョルジー・ウェルカム
15 ワルテル・マルティネス
監督
レイナルド・ルエダ(ホンジュラス国籍)

(4-1‐4‐1)
---------スアソ---------
-------------------
エスピノーザ-トゥルシオス-ゲバラ-マルティネス-
-------W・パラシオス-------
-------------------
-イサアギーレ-フィゲロア-チャベス-メンドーサ-
-------------------
-------バジャダレス-------

【マッチレポート】
スイスとの初戦でまさかの敗北を喫したスペイン。
想像だにしなかったグループリーグ敗退も今日次第では現実的なものとなる。
チリを相手にして、ほとんど実力を発揮できずに敗れたホンジュラス。
せめてチームの持つ形が明確になるような戦い方を望みたい。
スペインは、初戦からイニエスタとシルバに替えて
トーレスとヘスス・ナバスを起用。4-3-3で負けられない戦いに挑む。
対するホンジュラスはようやくスアソがスタートから1トップで登場。
ウィルソン・パラシオスをアンカーにして、その前に右から
マルティネス、ゲバラ、トゥルシオス、エスピノーザを並べ、
4-1-4-1で背水の陣に臨む。
5分、3トップの左に入ったビジャのクロス、トーレスのボレーはヒットしないが、
開始早々に2トップの連携でフィニッシュシーンを創る。
直後の7分、X・アロンソの縦パスからビジャのミドルは
スライスしながらクロスバー直撃。
11分、CKからの流れ、チャビのクロスに残っていたセルヒオ・ラモスが
飛び込んで頭で狙うも、枠には収められない。
14分には再びビジャが左サイドからカットインしてシュート。
初戦はことごとくゴールに嫌われた男が
序盤から何かを振り切るように積極的なチャンレンジを繰り出す。
すると、やはり先制ゴールは7番の右足からもたらされる。
17分、ピケのサイドチェンジを受けたビジャは
緩やかなドリブルからゲバラとメンドーサの間をダブルタッチですり抜け、
寄せてきたフィゲロアもかわすと、倒れこみながら右スミへ流し込む。
これぞビジャ。9年連続リーグ二桁ゴールの面目躍如。
107分目にしてようやく生まれたスペインの初ゴール。
1-0。グッとゲームの流れを引き寄せた。
24分、左右に揺さぶるアタックから右サイド、ヘスス・ナバスのクロス、
中央フリーのチャビにはわずかに合わず。
この辺りから、ようやく右のヘスス・ナバスにもボールが入りだし、
左のビジャも含めて、横幅を大きく使い出したスペインが完全に主導権を握る。
33分、セルヒオ・ラモスの右クロスはトーレスにピッタリ合うが、
叩きつけ過ぎて枠に飛ばず。直後のフィニッシュもバーの上へ。
36分にはチャビの素晴らしいフィードを受けるもオフサイドに。
この9番のコンディションはスペインにとって大きな懸案事項だろう。
ホンジュラスは横に揺さぶられると、中央が簡単にボールウォッチャーとなり、
すぐにマークを外してしまうし、そもそもボールへのアプローチも遅いし、弱過ぎる。
期待のスアソもピッチを彷徨うばかりで、具体的な攻撃策は一向に示せず。
1点差で前半は終了したが、大きく内容には開きがあった。

ホンジュラスのシュート数を稼ぐかのようなキックオフシュートで
始まった後半も、開始早々にスペインが追加点を挙げてしまう。
ホンジュラスの中途半端なアタックを防いだスペインはカウンター、
チャビはドリブルから右へ、ヘスス・ナバスが時間を創ると、
帰っていた4人のホンジュラスDFは、エリアの外でフリーだったビジャを
まったくケアできない。余裕たっぷりにトラップしたビジャの
狙いすましたシュートはチャベスに当たる幸運もあって、
バジャダレスの頭上を破る。2-0。試合はここで終了したと言っても
差し支えないような、大きい2点目がスペインに記録された。
さらに52分はセルヒオ・ラモス、53分はヘスス・ナバスと
ズルズル下がるだけの相手DFを尻目にミドルを放つと、
61分にはヘスス・ナバスのドリブルをイサギアーレがファウルでストップ。
西村主審は迷わずPKをスペインに与える。
キッカーはビジャ。ハットトリック達成かと思われたキックを
しかし枠の右へと外してしまう。珍しい。
ただ、このPK失敗は一方的にペースを握りながらも
イマイチ全体のギアが上がってこないチームを象徴しているようにも思える。
実は後半開始から長身FWのウェルカムを1トップに送り込み、
その下には右からマルティネス、ゲバラ、スアソと3枚を置いた
4-2-3-1にシフトしていたホンジュラス。その意図もさっぱり見えてこない。
65分にはサイドに追いやられて、ますます持ち味が出てこなくなった
スアソが強引にシュート。フラストレーションが見て取れる。
66分、チャビの替わりに送り込まれたセスクが
いきなりピケのフィードからフリーで抜け出し、
GKもかわして無人のゴールへ流し込むも、戻ったチャベスが必死のクリア。
67分、ショートコーナーからヘスス・ナバスの左クロス、
こぼれを狙ったセルヒオ・ラモスのシュートはDFが頭でブロック。
68分、セスクのCK、プジョールが折り返すとヘスス・ナバスが
頭から突っ込むも、GKがキャッチ。3点目は奪えない。
以降のトピックは70分にマタが、76分にアルベロアが
共にワールドカップデビューを飾ったことと、
86分にビジャが再び掴んだハットトリックのチャンスを逃したことくらい。
決して万全とは言い切れないスペインが、相手の低調さにも助けられた格好で
何とか2点差を付けて勝ち点3を獲得。
最終戦のチリ戦はグループ突破を懸けた大一番となりそうだ。
最後に、応援している方には申し訳ないがホンジュラスには失望した。
攻守にチームの意図がまったく感じられず、32チームの全32試合を
チェックした中で、間違いなく最も弱いチームだと言えるだろう。
力不足は仕方ないとして、28年ぶりの出場に沸いたであろう
国民を裏切るような無気力ぶりは、あまりに寂しいではないか。
最終戦には気持ちの入ったゲームを期待したい。

スペイン 2×0 ホンジュラス
【得点者】
スペイン:ビジャ①(17分)②(51分)
【警告/退場】
ホンジュラス:トゥルシオス①(8分)、イサアギーレ①(38分)
【交替】
スペイン:チャビ→セスク(66分)
      トーレス→マタ(70分)
      S・ラモス→アルベロア(77分)
ホンジュラス:エスピノーサ→ウェルカム(46分)
        トゥルシオス→ヌニェス(63分)
        スアソ→J・パラシオス(84分)
【AD的Man of the Match】
ダビド・ビジャ(スペイン)

写真は、ビジャが10/11シーズンから暮らす「バルセロナ」
069sagrada.jpg
AD土屋

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(31)グループH チリ×スイス

     
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グループH
2010/6/21 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
チリ×スイス

天候:晴れ 気温:18度 観客:34,872人
主審:ハリル・アル・ガムディ(サウジアラビア)

【チリ】
GK
1 クラウディオ・ブラーボ(C)
DF
17 ガリー・メデル
3 ワルド・ポンセ
18 ゴンサロ・ハラ
MF
6 カルロス・カルモナ■
4 マウリシオ・イスラ
8 アルトゥーロ・ビダル
14 マティアス・フェルナンデス■
FW
7 アレクシス・サンチェス
9 ウンベルト・スアソ
15 ジャン・ボーセジュール①
SUB
12 ミゲル・ピント
23 ルイス・マリン
2 イスマエル・フエンテス
5 パブロ・コントレラス
13 マルコ・エストラーダ
19 ゴンサロ・フィエロ
10 ホルヘ・バルディビア
20 ロドリゴ・ミジャール
21 ロドリゴ・テージョ
11 マルク・ゴンサレス
16 ファビアン・オレジャナ
22 エステバン・パレデス
監督
マルセロ・ビエルサ(アルゼンチン国籍)

(3‐3‐1‐3/3-4-3)
----------スアソ----------
--ボーセジュール--------サンチェス--
--------フェルナンデス--------
--ビダル------------イスラ--
---------カルモナ---------
----ハラ----ポンセ----メデル----
---------------------
---------ブラーボ---------

【スイス】
GK
1 ディエゴ・ベナーリオ■
DF
2 シュテファン・リヒトシュタイナー
5 スティーヴ・フォン・ベルゲン
13 シュテファン・グリヒティング■
17 レト・ツィークラー■
MF
11 ヴァロン・ベーラミ
6 ベンヤミン・フッゲル
8 ギョクハン・インレル(C)
16 ジェルソン・フェルナンデス①
FW
9 アレクサンデル・フライ
10 ブライズ・エンクフォ
SUB
12 マルコ・ヴェルフリ
21 ジョニー・レオーニ
3 ルドヴィク・マニャン
4 フィリップ・センデロス(負傷)
22 マリオ・エッジマン
7 トランキロ・バルネッタ
14 マルコ・パダリーノ
15 ハカン・ヤキン■
20 ピルミン・シュベクラー
23 シェルダン・シャキリ
18 アルベルト・ブニャク
19 エレン・デルディヨク
監督
オットマール・ヒッツフェルト(ドイツ国籍)

(4-4‐1‐1)
----------エンクフォ----------
---------------------
----------フライ----------
-G・フェルナンデス-インレル-フッゲル-ベーラミ-
---------------------
-ツィークラーグリヒティング-フォン・ベルゲン-リヒトシュタイナー-
---------------------
---------ベナーリオ---------

【マッチレポート】
ビエルサスタイルを大いに体現した初戦でワールドカップ久々の勝利を挙げたチリ。
優勝候補筆頭、無敵艦隊のスペインを完封。
1点を守りきって今大会最大のジャイアントキリングを成し遂げたスイス。
共に勝ち点3を持って、グループ最大のライバルと激突する。
チリは初戦の4‐3‐3から3-4-3へシフト。最前線はバルディビアからエースのスアソへ。
中盤は右からイスラ、カルモナ、ビダル、その前にM・フェルナンデスといった
ダイヤモンドとも、鋭角の二等辺三角形とも言える布陣をビエルサは敷いてきた。
一方のヒッツフェルトは負傷で初戦を欠場していたフライを起用。
もう1人の負傷明け、ベーラミも右SHとしてスタートから使う。
月並みな言い方をすれば、まさに”槍”と“矛”の対決。
戦前から容易に想像できた光景が、キックオフすると繰り広げられていく。
今日も元気なサンチェスが、まずは5分に両チーム通じて初シュート。
10分、左サイドからカットインしたビダルのミドルはベナーリオが弾く、
DFのクリアを拾ったカルモナのミドルもベナーリオが弾く。
初戦勝利の立役者は、このゲームも序盤から仕事を強いられる。
12分、サンチェスが右サイドを独力で突破して中へ速いクロス、
ワールドカップデビューのスアソは空振り。前にシュートを飛ばせない。
相変わらずのスタイルはチリ。その攻撃性で圧力を掛けていく。
スイスは最前線にエンクフォ、その下にフライという初戦同様の4-4-1-1を採用し、
ある程度攻撃は前の2枚に委ねる形になるが、スペイン戦よりは
全体的なラインも高く、いい位置で奪ってからのカウンターという意識が透ける。
守備も相変わらず、一線を越えて入ってきた相手へのアプローチは
かなり速くて強い。特にベーラミは、前節のバルネッタより
かなり高い位置から積極的にプレスで追い回すシーンが見られる。
チリも右のイスラ、左のビダルとWB的な要素も併せ持つSHが
前へと駆け上がるシーンも少なくないが、チャンスには結び付けられない。
15分から30分までの15分間は、共に持ち味を出し合いながら
ゲーム自体は膠着していくという、非常に興味深い現象が展開された。
気になっていたのはアル・ガムディ主審のカード基準。
2分にスアソへ提示したのを皮切りに、開始25分までで
4枚のイエローカードが飛び交う。正直、自身の流れを作れていないように見える。
すると31分、スイスに退場者。メデルと激しく競り合ったベーラミの腕が軽くヒット。
目の前で見ていた副審はフラッグを上げ、主審もすぐに笛を吹く。
確かに印象は悪いが、一発レッドはかわいそうな気もしないではない。
それでも退場は退場。スイスは60分あまりを10人で戦うことになる。
ただ、むしろスイスからすればより戦い方が徹底されるとも考えられる。
とりあえず、空いた右サイドにはフライを落として対処する。
するとチリは次々に自分たちの左サイドからボーセジュールを多用してチャンスを創出。
38分、そのボーセジュールのクロス、
DFに寄せられたスアソのヘディングは大きくバーの上へ。
40分、フライをかわしたボーセジュールのクロス、
ファーでトラップしたサンチェスはDFと間合いを保ってシュートを枠内へ。
躍動し始めたボーセジュール。ヒッツフェルトも放ってはおけない。
42分には頑張って守備に奔走していたフライを諦め、バルネッタを投入。
もう1度右サイドを引き締め直す。すぐに穴を塞いだスイス。
ゲームはスコアレスでハーフタイムへと突入した。

後半スタートから動いたのはビエルサ。
ビダルが下がってM・ゴンサレス、エースのスアソを下げてバルディビア。
前の4人はメンバーも形も、初戦のスタメンに回帰した格好になる。
49分、チリはゴールネットを揺らす。
FKのチャンス、M・フェルナンデスは中に蹴るフェイクからマイナスへ、
走りこんだサンチェスのシュートはエンクフォに当たってゴールに吸い込まれる。
顔を覆うエンクフォ。先制はチリ。いや、オフサイドフラッグ?
確かにシュートの瞬間、3人がオフサイドポジションにいたものの、
プレーに関与したかと言われれば微妙な所。
審判によって解釈が異なりそうなプレーだったが、今日の判定はオフサイドとなった。
50分、バルディビアがピンポイントでDFラインの裏へ、
サンチェスがトラップするも、寄せたグリヒティングが間一髪でクリア。
55分、味方のバックパスにもたつくグリヒティングに猛然と襲い掛かった
サンチェスはボール奪取。独走から放ったシュートは、
ここもベナーリオが体でブロック。無失点記録はいまだに継続中。
64分、ビエルサは手持ちのカードを使い切る。
M・フェルナンデスに替えて、FWのパレデスを投入。
一層の推進力向上にビエルサは懸ける。ヒッツフェルトも68分には
前線でよく体を張った35歳のエンクフォを下げて、22歳のデルディヨクを投入。
前からのプレス増強と、一発に期待しての起用だろうか。
時折スイスもカウンターが出掛かるが、いかんせん前の人数が少なく、
シュートまでにも持っていくことはできない。
ただ、シュートを打てないのはチリも同じ。スイスの穴は見つからない。
しかし75分、一瞬の隙をバルディビアのスルーパスが切り裂く。
ラインの裏へ走りこむパレデス、
フォン・ベルゲンはオフサイドを掛けに行ったがフラッグは上がらない。
それでもベナーリオが飛び出し、パレデスは右へ追いやられる。
ゴールラインギリギリから左足のクロス、
ゴール前で待ち構えていたM・ゴンサレスの叩き付けるヘディングは、
カバーに入ったリヒトシュタイナーの体がちょうど及ばないバウンドで
クロスバーの下を掠めて、ゴールに飛び込む。先制はチリ。
この時間帯でのリードは、数的優位のチームにとってあまりにも大きい。
とうとう連続試合無失点も途切れ、苦しくなったスイス。
77分、G・フェルナンデスに替えてFWのブニャクを送り込み、
10人ながら前の人数も増やして、同点を狙いに行く。
84分はパレデス、87分はM・ゴンサレスがシュートを放つが、チリも突き放せない。
89分にはカウンターから4対2の状況で、パレデスがドリブルから
フィニッシュも枠にすら飛ばない。頭を抱えるビエルサ。
もはやこれまでかと思われた最終盤の90分、スイスに千載一遇の同点機。
高い位置でボールを奪ったフッゲルが左へ、
ツィークラーがダイレクトで折り返すと、ブニャクもダイレクトヒールでラストパス、
フリーのデルディヨクが放ったインサイドでのシュートは、しかし枠の左へ。
ポールを掴んで悔しがるヒッツフェルト。救世主は現れず。
勝ったのはチリ。勝ち点6を積み重ね、最終戦のスペインに挑む。

チリ 1×0 スイス
【得点者】
チリ:M・ゴンサレス①(75分)
【警告/退場】
チリ:スアソ①(2分)、カルモナ②(22分)、ポンセ①(25分)、
   M・フェルナンデス②(60分)、メデル①(61分)、バルディビア①(90+2分)
スイス:エンクフォ①(18分)、ベーラミ(31分・退場)、バルネッタ①(48分)、
     インレル①(60分)
【交替】
チリ:ビダル→M・ゴンサレス(46分)
   スアソ→バルディビア(46分)
   M・フェルナンデス→パレデス(65分)
スイス:フライ→バルネッタ(42分)
     エンクフォ→デルディヨク(68分)
     G・フェルナンデス→ブニャク(77分)
【AD的Man of the Match】
マルク・ゴンサレス(チリ)

写真は、ビエルサが8年前に長期滞在していた「Jヴィレッジ」
DSCF2616 village.jpg
AD土屋

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(30)グループG ポルトガル×北朝鮮

  • 2010年06月21日 23:54
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グループG
2010/6/21 13:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
ポルトガル×北朝鮮

天候:雨 気温:12度 観客:63,664人
主審:パブロ・ポソ(チリ)

【ポルトガル】
GK
1 エドゥアルド
DF
13 ミゲウ
6 リカルド・カルバーリョ
2 ブルーノ・アウヴェス
23 ファビオ・コエントラン
MF
8 ペドロ・メンデス
19 チアゴ
16 ラウール・メイレレス
FW
11 シモン・サブロサ
18 ウーゴ・アウメイダ
7 クリスティアーノ・ロナウド(C)■
SUB
12 ベト
22 ダニエウ・フェルナンデス
3 パウロ・フェレイラ
4 ロランド
5 ドゥダ
15 ペペ
21 リカルド・コスタ
14 ミゲウ・ヴェローゾ
20 デコ
9 リエジソン
10 ダニー
17 ルーベン・アモリム
監督
カルロス・ケイロス(ポルトガル国籍)

(4-3-3)
--------リエジソン--------
--ロナウド-----------シモン--
--------------------
----R・メイレレス----チアゴ----
--------P・メンデス---------
F・コエントラン-R・カルバーリョ-B・アウヴェス-P・フェレイラ-
-------------------
--------エドゥアルド--------

【北朝鮮】
GK
1 リ・ミョングク
DF
2 チャ・ジョンヒョク
13 パク・チョルジン
3 リ・ジュンイル
5 リ・グァンチョン
8 チ・ユンナム①
MF
17 アン・ヨンハッ
11 ムン・イングク
4 パク・ナムチョル
FW
9 チョン・テセ
10 ホン・ヨンジョ(C)
SUB
18 キム・ミョンギル
20 キム・ミョンウォン
14 パク・ナムチョル
16 ナム・ソンチョル
21 リ・グァンヒョク
6 キム・グムイル
15 キム・ヨンジュン
19 リ・チョルミョン
22 キム・ギョンイル
23 パク・スンヒョク
7 アン・チョルヒョク
12 チェ・グムチョル
監督
キム・ジョンフン(北朝鮮国籍)

(5-1-2‐2)
-----ホン・ヨンジョ----チョン・テセ-----
---------------------
---パク・ナムチョル------ムン・イングク---
---------アン・ヨンハッ---------
チ・ユンナム-------------チャ・ジョンヒョク
--リ・グァンチョン-リ・ジュンイル-パク・チョルジン-
---------------------
---------リ・ミョングク---------

【マッチレポート】
コートジボワールの固い守備組織を崩せず、ドロー発進となったポルトガル。
今日のゲームは44年前の返り討ちを果たして、勝ち点3獲得が必須になる。
北朝鮮は結果的に敗れたものの、ブラジルを予想以上に苦しめる。
ここで勝ち点を奪って、全世界にその力をアピールしたい。
3分、ファーストチャンスは大会の主役になりたいロナウド。
左に流れながらコンパクトに左足を振ると、DFに当たってGKへ。
5分、R・メイレレスの左クロス、DFに当たったこぼれに
何と上がってきていたR・カルバーリョがシュートも枠は外れる。
7分、シモンの右CK、北朝鮮はマークがハッキリしない。
R・カルバーリョのヘディングは左ポスト直撃。
絶対に勝ちたいポルトガルが、少しずつゴールにターゲットをアジャストしていく。
しかし、この日の北朝鮮はブラジル戦とは異なり、前への意欲が高い。
11分、チョン・テセのパスからチャ・ジョンヒョクは強烈なミドル。
12分、チョン・テセの35m近いFKは直接狙うもクロスバーの上へ。
14分、チ・ユンナムの浮き球にチョン・テセはうまく裏を取るが、
ピッチでボールが伸びてトラップは流れる。
決定的なシーンではないものの、いい時間帯を創った北朝鮮。
18分、意外な所から決定機を迎える。
右サイド、ホン・ヨンジョは角度のない所から思い切ってミドル、
GKエドゥアルドが弾くも、ボールはゴール前へ。
そこに走り込んでいたのはパク・ナムチョル。ゴールにGKは不在。
体が伸び切り、ヘディングはヒットしなかったが、やはり今日の北朝鮮は一味違う。
ポルトガルは4-3-3の中盤前目、チアゴとR・メイレレスが
ウーゴ・アウメイダのフォローへと入る意識が目に付く。
雨で濡れたピッチコンディションにもうまく順応し始め、
徐々に攻撃の時間を増やし、相手を自陣に押し込め始めると29分、
シモンが横パスを出している間にビジョンは共有される。
チアゴのスルーパスに反応したのはR・メイレレス。二アサイドに思い切り打ち込む。
ポルトガルがやはりと言うべきか、好機を見逃さずに先制ゴールを奪った。
北朝鮮はブロックをしっかり築いて、跳ね返す部分には強さを発揮するが
この失点に象徴されるように、2列目からの飛び出しに対して
マークを受け渡すのか、付いていくのかが曖昧になってしまう点が惜しまれる。
35分、再びポルトガルにチャンス。右サイドを上がっていくのはチアゴ。
中に折り返すと、DFのクリアは小さい。
拾ったR・メイレレスのシュートは枠の左に外れたが、やはりこの2枚が効いている。
終盤は完全に主導権を手にしたポルトガルのリードで、後半へと折り返した。

何とかゴールを決めたいという意欲に溢れるロナウドは、
後半も48分、49分とシュートを放つが、なかなか想いは成就しない。
そしてここから、そのロナウド以外のアタッカーがゴールショーを開始する。
53分、右からミゲウのアーリークロス、収めたメイレレスはウーゴ・アウメイダとの
ワンツーから右へスルーパス、シモンの右足がGKの股間を破る。2-0。
56分、チアゴが左へスルーパス、オーバーラップしたF・コエントランは中へ、
ウーゴ・アウメイダはまったくのフリーでヘディングを流し込む。3-0。
リエジソンに替わって“ポルトガルのCF”を任された男の一発。
一瞬でも嫌な重圧から解き放たれることはできただろうか。
為す術なく失点を重ねた北朝鮮も58分に2枚替え。
アン・ヨンハッの前に位置したパク・ナムチョルとムン・イングクを下げて、
キム・グムイルとキム・ヨンジュンを投入。
ほとんど機能しなくなった中盤をもう1度引き締めにかかる。
それでも流れは押しとどめられない。
60分、ウーゴ・アウメイダのパスから左サイドを抜け出したロナウド、
シュートも打てるポジションから冷静に折り返すと、
上がってきたチアゴが右スミへフィニッシュ。4-0。
7分間で3ゴール。北朝鮮の気持ちが落ちた所に容赦なくアタックを浴びせた
ポルトガルが一気に試合の趨勢を決めた。
こうなると、ゲームの焦点はロナウドのゴールに集約される。
71分、72分と続けて狙ったシュートは前者がクロスバー、後者はGKに阻まれる。
次のゴールは81分、またしてもポルトガル。
ドゥダの左クロスにリ・グァンチョンはクリアできず、
拾って押し込んだのはウーゴ・アウメイダに替わって入ったリエジソン。
これで2人のCFが結果を出す。果たして次戦のスタメンはどちらになるか。
87分、ようやく真打ちにゴールが記録される。
北朝鮮最終ラインでのパス回しに突っ掛けたリエジソンはボールカット、
拾ったロナウドはGKをかわすと、浮き上がったボールは
背中に当たり、頭に当たり、偶然目の前へ。インサイドで蹴りこみ、はにかむ7番。
さらに89分にもチアゴがヘディングで7点目を挙げて、ここで打ち止め。
予想外の大差。失意の北朝鮮を完膚なきまでに叩きのめしたポルトガル。
最後は少し物悲しさを残して、ポルトガルが決勝トーナメントを強く手繰り寄せた。

ポルトガル 7×0 北朝鮮
【得点者】
ポルトガル:R・メイレレス①(29分)、シモン①(53分)、ウーゴ・アウメイダ①(56分)
       チアゴ①(60分)②(89分)、リエジソン①(81分)、ロナウド①(87分)
北朝鮮:
【警告/退場】
ポルトガル:ペドロ・メンデス①(38分)、ウーゴ・アウメイダ①(70分)
北朝鮮:パク・ジョルジン①(32分)、ホン・ヨンジョ①(47分)
【交替】
ポルトガル:R・メイレレス→M・ヴェローゾ(70分)
       シモン→ドゥダ(74分)
       ウーゴ・アウメイダ→リエジソン(77分)
北朝鮮:パク・ナムチョル→キム・グムイル(58分)
     ムン・イングク→キム・ヨンジュン(58分)
     チャ・ジョンヒョク→ナム・ソンチョル(75分)
【AD的Man of the Match】
ラウール・メイレレス(ポルトガル)

《グループG順位表》
①ブラジル 6(2勝・5得点2失点)→突破決定
②ポルトガル 4(1勝1分け・7得点0失点)  
②コートジボワール 1(1分け1敗・1得点3失点)
④北朝鮮 0(2敗・1得点9失点)→敗退決定

写真は、マッチナンバー30を記念して
久々に関係ないシリーズから雪の「羽前小松駅」
293uetsu.jpg
AD土屋

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(29)グループG ブラジル×コートジボワール

     
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グループG
2010/6/20 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
ブラジル×コートジボワール

天候:晴れ 気温:12度 観客:84,455人
主審:ステファン・ラノワ(フランス)

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ
7 エラーノ①
10 カカー
11 ロビーニョ
FW
9 ルイス・ファビアーノ
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
13 ダニエウ・アウヴェス
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
17 ジョズエ
18 ラミレス■
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
--ロビーニョ---カカー---エラーノ--
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------


【コートジボワール】
GK
1 ブバカル・バリー
DF
20 ギー・デメル■
4 コロ・トゥーレ
5 ディディエ・ゾコラ■
17 シアカ・ティエネ
MF
21 エマヌエル・エブエ
19 トゥーレ・ヤヤ
9 イスマエル・ティオテ
FW
15 アルナ・ディンダン
11 ディディエ・ドログバ(C)
8 サロモン・カルー
SUB
16 アリスティド・ゾグボ
23 ダニエル・イエボア
2 ブルー・アングア
3 アルトゥール・ボカ
5 スティーヴ・ゴフリ
22 スレイマン・バンバ
12 ジャン・ジャック・ゴッソ
13 エヌドリ・ロマリッチ
14 エマヌエル・コネ
7 セイドゥ・ドゥンビア
10 ジェルヴィーニョ
18 カデル・ケイタ
監督
スヴェン・ゴラン・エリクソン(スウェーデン国籍)

(4-3-3)
--------ドログバ--------
--カルー----------ディンダン--
-------------------
--ティオテ---Y・トゥーレ---エブエ--
-------------------
-ティエネ--ゾコラ--C・トゥーレ--デメル-
-------------------
---------バリー---------

【マッチレポート】
死のグループ、セカンドラウンド。
初戦は超守備的な北朝鮮に苦しみながらも勝ち点3を挙げた王国ブラジル。
長い大会のスパンを考えれば、現状のコンディションも納得済みか。
ポルトガルに整備された守備組織を披露し、改めてエリクソンの力を
見せ付けるような戦いを見せ、勝ち点1を手に入れたコートジボワール。
グループリーグ第2節の中では、最大の注目カードと言ってよさそうなゲームは、
まず開始42秒、ロビーニョのミドルでその火蓋を切る。
コートジボワールのファーストシュートは13分、
ドログバが30m強の距離から強引に狙うも、大きく枠を外れる。
試合が進むにつれて、お互いの慎重さが鮮明になる。
一度ボールを持つと、なかなか相手にボールを渡さないものの、
比較的低い位置でのボール回しが多く、チャンスを積極的に窺う姿勢は見られない。
19分、エラーノのCK、こぼれ球、ジウベルト・シウヴァのボレーはコロ・トゥーレがブロック、
ロビーニョのシュートも枠の左へ。ゴールは奪えない。
そんな中で25分にブラジルは、突如として攻撃的な役割を期待されている
3人の男がコンビネーションを発揮する。
中央、ロビーニョ、L・ファビアーノと繋いでカカーはDFともつれながらも
ボールを前に持ち出すと、2人のDFの間にできたほんのわずかなスペースを通す。
抜け出したL・ファビアーノは天井に思い切りよく打ち込んでみせると、
GKバリーも反応できない速度でネットに突き刺さる。
ようやくブラジルの“9番”が一仕事。
まさにワンチャンスをモノにして、ブラジルが今日も先制した。
コートジボワールからすれば、少しずつチャンスの萌芽は見えかけていた
タイミングでの失点が悔やまれるが、それでもあのゴールは防ぎようがない。
さて、守備が堅いのは今回のブラジルにおける大きな強みだが、
やはりドイスボランチを組むフェリペ・メロとルイス・ファビアーノの安定感は
凄味すら感じる。特に自分のテリトリーに入ってきた相手へのアプローチは相当速い。
38分、ディンダンのミドルはジュリオ・セーザルがキャッチ。
41分、エブエのミドルはゴール右へ。共に中距離から可能性の低いミドル2本。
ブラジルのエリア内へ侵入するのはかなり困難なミッション。
しかも先制するという大きなアドバンテージも得た王者は
磐石と言っていいゲーム運びで、前半45分を実質支配した。

後半に入ると51分、再び9番が躍動する。
ジュリオ・セーザルのキック、敵陣深くで弾んだボールを収め、
迫り来るDFを2回のシャペウでかわすと、最後は左足で豪快なボレー。
バリーも反応し、手には当てたが弾き出すほどのパワーはボールに伝わらない。
スローが映し出されると、実際は2回もハンドをしていたようだが
ラノワ主審のお咎めもなく、結果的にはファインゴールという形で
ブラジルがリードを2点に広げることとなった。
ここで負けるとグループリーグ突破がかなり厳しいものになる
コートジボワールも54分、ディンダンの右クロスを
マイコンとルシオの間に入り込んだドログバがヘディング。
わずかにゴール右へ逸れていったが、ようやくエースがチャンスに顔を出す。
この1分後、エリクソンは初戦スタメンで起用したジェルヴィーニョを
ディンダンに替えて投入。ジェルヴェという本名に、そのテクニックの高さから
ブラジル人風の愛称を付けられたという10番が本家にその実力を
誇示することができるのか。
59分、ジェルヴィーニョは中央右寄りを快走、カルーとのワンツー、
わずかに届かずGKにキャッチされたが、基本は左サイドに開いて、
受けたらとりあえず縦に勝負していくスタイルを貫くと、
そのドリブルが少しずつアクセントとして機能し始め、コートジボワールが息を吹き返す。
しかし、試合を決定付けるプレーでその存在感を改めて示したのは本家の10番。
62分、ロビーニョからのパスを左サイドで受けたカカー、
コロ・トゥーレが寄せ切る前に中央へグラウンダーのクロス、
ボールに近かったティエネの視界外から
前に飛び込んできたエラーノが難なく右スミへと流し込む。
抱き合うドゥンガとジョルジーニョ。首を横に振るエリクソン。
アフリカ最強の刺客相手に3ゴール。カナリアの歌は鳴り止まない。
得失点差を考えると1点でも反撃のゴールが欲しいエリクソンは、
68分にケイタ、72分にロマリッチと攻撃的なカードの登用で
何とか状況の打破を試みる。そして結実の時は79分、
ブラジルのCKから自陣でクリアボールを拾ったジェルヴィーニョは
80m近くを独走。シュートには持ち込めなかったものの、
上がってきたケイタに戻す。ケイタは中央を見ると、柔らかいクロス。
ラインブレイクしたドログバはまったくのフリーで頭を振り下ろす。
右スミへの完璧なコントロールに名手ジュリオ・セーザルは動けない。
1-3、ようやく飛び出したチームとしての初ゴールは、やはりドログバ。
さらに追撃態勢を整えつつあるチームをキャプテンとして牽引する。
ところが、ラスト10分は両チームエキサイトするシーンが頻発。
ゲームも止まる回数が多く、不穏な空気が漂い始める。
85分にカカー、86分にティオテ、短い時間で2枚のイエローカードが出されると、
90分には両者入り乱れて、激しくやり合う。倒れているのはケイタ。
スローが流れると、少しカカーのヒジがケイタへ入ったように見える。
それでもケイタの倒れ方はいささか大げさすぎるきらいもあったが、
ラノワ主審はカカーに近寄り、2枚目のイエローカードを提示。カカー退場。
ただ、これが今後を見越して、警告の累積に怯え続けるよりも
もはやこの試合の勝利が見えたために、消化試合となる3戦目を
退場による出場停止で相殺させようという所まで
考えが及んでいたことも否定できないのではないか。
ピッチを後にするカカーが浮かべた苦笑いの意味は本人にしかわからない。
最終的に点差こそ離れはしたが、非常に高レベルのせめぎあいで
見ている者を十分楽しませてくれたゲームも、終盤の荒れ模様で台無しに。
後味の悪さを残したものの、
ブラジルは死のグループ脱出をわずか2試合で決めることとなった。

ブラジル 3×1 コートジボワール
【得点者】
ブラジル:L・ファビアーノ①(25分)②(50分)、エラーノ②(62分)
コートジボワール:ドログバ①(79分)
【警告/退場】
ブラジル:カカ①(85分)②(88分)→退場
コートジボワール:ティエネ①(31分)、ケイタ①(75分)、ティオテ①(86分)
【交替】
ブラジル:エラーノ→D・アウヴェス(67分)
      ロビーニョ→ラミレス(90+3分)
コートジボワール:ディンダン→ジェルヴィーニョ(54分)
           カルー→ケイタ(68分)
           エブエ→ロマリッチ(72分)
【AD的Man of the Match】
ルイス・ファビアーノ(ブラジル)

写真は、ルイス・ファビアーノが住む「セビージャ」
091 sevilla.jpg
AD土屋

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(28)グループF イタリア×ニュージーランド

     
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グループF
2010/6/20 16:00 ムボンベラ(ネルスプロイト)
イタリア×ニュージーランド

天候:晴れ 気温:20度 観客:38,229人
主審:カルロス・バトレス(グアテマラ)

【イタリア】
GK
12 フェデリコ・マルケッティ
DF
19 ジャンルカ・ザンブロッタ
5 ファビオ・カンナヴァーロ(C)
4 ジョルジョ・キエッリーニ
3 ドメニコ・クリシート
MF
7 シモーネ・ペペ
6 ダニエレ・デ・ロッシ①
22 リッカルド・モントリーヴォ
15 クラウディオ・マルキージオ
FW
11 アルベルト・ジラルディーノ
9 ヴィンチェンツォ・ヤクインタ
SUB
1 ジャンルイジ・ブッフォン(負傷)
14 モルガン・デ・サンクティス
2 クリスティアン・マッジョ
13 サルヴァトーレ・ボッケッティ
23 レオナルド・ボヌッチ
8 ジェンナーロ・ガットゥーゾ
16 マウロ・カモラネージ■
17 アンジェロ・パロンボ
21 アンドレア・ピルロ(負傷)
10 アントニオ・ディ・ナターレ
18 ファビオ・クアリアレッラ
20 ジャンパオロ・パッツィーニ
監督
マルチェロ・リッピ(イタリア国籍)

(4-4-2)
-----ヤクインタ---ジラルディーノ-----
--------------------
-マルキージオ---------ペペ-
----モントリーヴォ--デ・ロッシ-----
--------------------
-クリシート-キエッリーニ-カンナヴァーロ-ザンブロッタ-
-------------------
--------マルケッティ--------

【ニュージーランド】
GK
1 マーク・パストン
DF
4 ウィンストン・リード①■
6 ライアン・ネルセン(C)
19 トミー・スミス
MF
11 レオ・バートス
5 イヴァン・ヴィセリッチ
7 サイモン・エリオット
3 トニー・ロクヘッド■
FW
10 クリス・キレン
9 シェイン・スメルツ
14 ロリー・ファロン
SUB
12 グレン・モス
23 ジェームス・バナタイン
2 ベン・シグムンド
18 アンディ・ボーエンス
8 ティム・ブラウン
13 アンディ・バロン
15 マイケル・マグリンシー
16 アーロン・クラファム
17 デイヴ・マリガン
21 ジェレミー・クリスティー
20 クリス・ウッド
22 ジェレミー・ブロッキー
監督
リッキー・ハーバート(ニュージーランド国籍)

(3-4-3)
--ファロン---スメルツ---キレン--
-------------------
-------------------
-ロクヘッド-エリオット-ヴィセリッチ-バートス-
-------------------
---スミス---ネルセン---リード---
-------------------
--------パストン--------

【マッチレポート】
初戦はパラグアイとドローだったものの、内容は決して悪くなかったイタリア。
懸念材料は負傷でブッフォンが離脱したGK。
前節の後半同様、カリアリに所属するマルケッティがゴールマウスに入る。
前回王者に挑むのは、終了間際の奇跡的なゴールで勝ち点1を拾った
ニュージーランド。戦い方はハッキリしているだけに迷いもないか。
共にフィールドプレーヤーは布陣もメンバーも継続して入ったゲーム。
おそらく世界が驚いたシーンは7分。
エリオットの左FK、カンナヴァーロはブラインドから抜けてきたボールに
反応しきれず、体に当たってしまう。こぼれ球に詰めていたスメルツがプッシュ。
思わず我が目を疑うような光景。何と先制はニュージーランド。
今大会の“オールホワイツ”は何かを持っている。
ただ、確かにベースはロングボールでの勝負だが、
よく見るとスロヴァキア戦よりも落ち着いてボールを回すシーンも。
これも勝ち点1を得ていることから来ている自信だろうか。
9分にはイタリア、モントリーヴォの2分前と似たような、
抜けて来るFKもGKのパストンが冷静にフィスティング。失点は許さない。
イタリアはペペの裏を狙っていく場面が目立つが、
そこまで有効打に結びつくようなシーンには至らず。
やはり5バック気味の相手に、なかなかスペースを見つけきれない印象。
17分、ペペの右CK、カンナヴァーロ、キエッリーニのシュートはヒットせず。
22分、モントリーヴォのパスを受け、後方から追い越したザンブロッタのシュートは
枠外も、この飛び出しはややマークの緩いニュージーランドには有効か。
27分、デ・ロッシのパスからモントリーヴォのミドルは、
ブラインドかパストン動けずも、ボールは左ポストに跳ね返る。
さらに同じく27分、ヤクインタのパスからデ・ロッシが抜けかけるもスミスがクリア。
ようやくイタリアもラッシュ。ニュージーランドも苦し紛れのクリアが多くなる。
そして28分、クリシートの左クロスを合わせにいったデ・ロッシはスミスに倒される。
バトレス主審が指し示したのはペナルティスポット。
ヤクインタはパストンの逆を突き、右スミに突き刺す。
1-1、比較的早い段階での同点ゴール。
ここからもすっかり勢いが付いたイタリアが一方的に攻めまくる展開。
もはやニュージーランドが崩壊するのは時間の問題に思えたが、
これは“オールホワイツ”が迎える新しい歴史への序章に過ぎなかった。

リッピ監督は思い切った決断。
後半開始からジラルディーノとペペを下げて、ディ・ナターレとカモラネージを投入。
これで右からカモラネージ、ヤクインタ、ディ・ナターレの3トップにシフト、
中盤もデ・ロッシをアンカーに置き、その前にマルキージオとモントリーヴォが並ぶ、
4-3-3で、高い位置からの圧力と、前に人数を掛けて押し切る策に出て行く。
もはや、意図したロングボールも蹴らせてもらえなくなってきたニュージーランド。
49分、カモラネージの横パスをモントリーヴォはダイレクトで裏へ、
斜めに走り込んだディ・ナターレのシュートはパストンが押し返す。
やはりカモラネージが見せる動きの幅は圧巻。
基本は右サイドに陣取るも、中央へ、時には左へ顔を出す、顔を出す。
とりわけ守備にやや不安の残る左WBロクヘッドは、彼を見張るので精一杯になる。
61分、デ・ロッシは恐ろしいまでのピンポイントスルーパス、
ヤクインタは焦ってシュートを外すが、そのパスのビジョンとスピード、そして正確性。
やはりデ・ロッシは大会でも屈指のセントラルMFだと思う。
ここでリッピは早くも3枚目のカードを切る。マルキージオOUTでパッツアーニIN。
ハーバートもまずは63分に1枚目の交替。イエローカードももらい、
やや競り合いの時にヒジを張り出す癖のあったファロンを下げて、ウッドを送り込む。
そこに生まれたエアポケット、ロクヘッドのロングスロー、
カンナヴァーロのクリア、ヴィセリッチのボレーはわずかにゴール左へ。
地味に安堵するマルケッティ。ニュージーランドはこれが2本目のシュート。
70分、カモラネージが3人を置き去って縦パス。
すっかり空いたバイタルで簡単にターンしたモントリーヴォのミドルは
パストンが右手1本で防いでみせる。守るニュージーランド。守る、守る。
72分、短い間に2度訪れたピンチも、それぞれヴィセリッチとネルセンがクリアする。
78分、カモラネージがカットインから裏へ絶妙のラストパス、
ヤクインタがシュート体勢に入るや否や、スミスが奪い取る。
80分、頭でつついてカットインしたディ・ミケーレのシュートは力なくゴール左へ。
82分、この15分間で最も大きな決定機を迎えたのはニュージーランド。
ショートパスを5本繋ぐと、途中出場のクリスティーは速いクサビ、
ウッドはリフティングでカンナヴァーロを外すと、左足一閃。
頭を抱えたイタリアサポーター。頭を抱えたハーバート。頭を抱えたウッド。
ボールはわずかにゴール右へ。18歳、英雄になりきれない。
85分、ネルセン足をつる。当然だ。CKだけで15本も食らっているのだから。
それでも集中は途切れない。誰がここまでニュージーランドの健闘を予想していただろう。
88分、カモラネージは枠を捉える素晴らしいミドル、パストンが素晴らしいセーブ。
90分、デ・ロッシの縦パス、ザンブロッタは切り返しで1人かわすと、
目の前にシュートコースが広がる。飛び込んだのはネルセン。
左の内腿でブロックしてみせる。まだ足が動くのか。
93分、3人目の交替をハーバート監督は残していた。
ゆっくりピッチを後にするキレン。彼にできる最後の大きな仕事だ。
そして94分28秒、タイムアップ。ガッツポーズはハーバート。
銀行員の背中に燦然と輝く、「足球」の文字。
大会最弱とも言われていたオセアニアの盟主が、世界王者からもぎ取った勝ち点1。
スペクタクルとは程遠いサッカーでも、人を感動させることはできる。
この日のニュージーランドのように。

イタリア 1×1 ニュージーランド
【得点者】
イタリア:ヤクインタ①(29分=PK)
ニュージーランド:スメルツ①(7分)
【警告/退場】
ニュージーランド:ファロン①(14分)、スミス①(28分)、ネルセン①(87分)
【交替】
イタリア:ジラルディーノ→ディ・ナターレ(46分)
      ペペ→カモラネージ(46分)
      マルキージオ→パッツィーニ(61分)
ニュージーランド:ファロン→ウッド(63分)
           ヴィセリッチ→クリスティー(81分)
           キレン→バロン(90+3分)
【AD的Man of the Match】
ライアン・ネルセン(ニュージーランド)

《グループF順位表》
①パラグアイ 4(1勝1分け・3得点1失点)
②イタリア 2(2分け・2得点2失点)  
②ニュージーランド 2(2分け・2得点2失点)
④スロヴァキア 1(1分け1敗・1得点3失点)

写真は、ファロンが所属するプリマスのすぐ近くにある「イーストボーン」
003eastbourn.jpg
AD土屋

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(27)グループF スロヴァキア×パラグアイ

  • 2010年06月20日 22:58
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グループF
2010/6/20 13:30 フリーステート(ブルームフォンテーン)
スロヴァキア×パラグアイ

天候:晴れ 気温:15度 観客:26,643人
主審:エデイ・メイレット(セーシャル諸島)

【スロヴァキア】
GK
1 ヤン・ムハ
DF
2 ペテル・ペカリク
3 マルティン・シュクルテル
21 コルネル・サラタ
16 ヤン・ドゥリツァ
MF
6 ズデノ・シュトルバ■
7 ウラジミール・ヴァイス
8 ヤン・コザク
17 マレク・ハムシク(C)
11 ロベルト・ヴィッテク①
FW
9 スタニスラフ・シェスターク
SUB
12 ドゥサン・ペルニス
23 ドゥサン・クチャク
4 マレク・チェフ
5 ラドスラフ・ザバフニク
22 マルティン・ペトラシュ
10 マレク・サパラ
15 ミロスラフ・ストフ
18 エリック・イェンドリシェク
19 ユライ・クチュカ
20 カミル・コプネク
13 フィリップ・ホロシュコ
14 マルティン・ヤクブコ
監督
ウラジミール・ヴァイス(スロヴァキア国籍)

(4-1-4-1)
-------シェスターク-------
-------------------
-ヴィッテク-ハムシク--コザク--ヴァイス-
--------シュトルバ--------
-------------------
-ドゥリツァ--サラタ--シュクルテル--ペカリク-
-------------------
---------ムハ---------

【パラグアイ】
GK
1 フスト・ビジャール(C)
DF
6 カルロス・ボネット
14 パウロ・ダ・シルバ
21 アントリン・アルカラス①
3 クラウディオ・モレル
MF
13 エンリケ・ベラ
15 ビクトル・カセレス■
16 クリスティアン・リベーロス
18 ネルソン・バルデス
FW
19 ルーカス・バリオス
9 ロケ・サンタクルス
SUB
12 ディエゴ・バレット
22 アルド・ボバディージャ
2 ダリオ・ベロン
4 デニス・カニサ
5 フリオ・セサル・カセレス
8 エドガル・バレット
11 ホナタン・サンタナ(負傷)
17 アウレリアーノ・トーレス
20 ネストル・オルティゴサ
7 オスカル・カルドーソ
10 エドガル・ベニテス
23 ロドルフォ・ガマーラ
監督
ヘラルド・マルティーノ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----サンタクルス--バリオス----
-------------------
--バルデス-----------ベラ--
-----リベーロス--V・カセレス-----
------------------
-モレル-アルカラス-ダ・シルバ-ボネット-
-------------------
-------ビジャール-------

【マッチレポート】
4チームが勝ち点1で並ぶ、大混戦のグループF。
ただ、やはりこの2チームのどちらか1枠がグループ突破に近いのは間違いない所。
今日のゲームで勝利した方が、より有利になる重要な決戦だ。
パラグアイは満を持してといった形でサンタクルスがスタメンに。
中盤ボックスの4-4-2で、FWのバルデスは左SHに起用される。
スロヴァキアは中盤ダイヤモンドの4-4-2だった初戦から、
シュトルバをアンカーに、ニュージーランドからゴールを奪ったヴィッテクを
左SHに配した、4-1-4-1気味でこの大事なゲームに臨む。
序盤から勢いよく飛び出したのはパラグアイ。
2トップのバリオス、サンタクルスが前から追い回し、
ワイドのベラ、バルデスも連動して、奪ったら速い切り替えで攻める形が狙い。
3分にはサンタクルスが思い切りよくシュート、DFに当たったボールは
スロヴァキアGKムハがセーブするも、やはりゴールへの意欲が高い。
19分にも、バリオス、バルデスと繋いで、最後は中盤から上がってきた
リベーロスのミドル。GK正面を突いたが厚みのある攻撃。
さらに23分にはバリオス、24分にはバルデスがミドルレンジからシュートチャレンジ。
ポゼッション率も6割近い数字をマークし、まずは主導権を握る格好となった。
すると流れのままに先制ゴールは27分、
左サイドからのスローイン、中央でボールを拾ったバリオスは
3人のDFの間にスルーパス、上がってきたベラはDFより一瞬速く、
右足アウトを差し出す。ボールは緩やかに左スミへ。
赤と白を纏ったグアラニの末裔が、まずはアドバンテージを得た。
対するスロヴァキアはコザクの左CKをフリーでサラタが合わせるも、
バーの上に打ち上げてしまったシュートがファーストシュート。時間は37分。
攻撃のキーマンとなる中盤センターのハムシクと、右SHのヴァイスが
一向に攻撃の起点へとなっていけない。
アンカーに入ったシュトルバの展開力もさっぱり発揮されるシーンがなく、
よって、当然1トップに入ったシェスタークは完全に孤立。
30分過ぎからヴァイスとヴィッテクが左右を入れ替えるも効果薄。
結局、前半のシュートはこの1本だけに終わる。
39分にはDFラインでの雑な繋ぎに突っ掛けたベラがボール奪取、
サンタクルスのシュートはまたもムハがよく弾き出したが、
パラグアイの圧倒的ペースで最初の45分間は過ぎ去っていった。

後半、47分にリベーロスを倒してイエローカードをもらったのはシェスターク。
ボールに触れない1トップのイライラが表出してしまったか。
パラグアイはだいぶゲームを膠着させ
ある程度重心を後ろに置きながら、機会を窺ってカウンターという形に。
ほとんど何も起こらないままに、ただ時間だけが過ぎ去っていく展開になった。
マルティーノ1枚目のカードは68分、守備のタスクもしっかりこなした
バルデスに替えてトーレスを投入。左サイドもしっかり固める
一層守備に重心を置くような交替で、一層の安定を図る。
なかなか動かなかったヴァイス監督も、残り20分を切った70分でさすがに動く。
1トップのシェスタークに替えてホロシュコを投入。かわいそうなシェスターク。
ヴィッテクが最前線へ入り、その下に右からヴァイス、ホロシュコ、ハムシクを並べ、
4-2-3-1で前に人数を掛けていくが、それも効果的な手段にはなり得ない。
むしろ、よりチャンスを創出したのはパラグアイ。
72分、トーレスがうまく左へ、サンタクルスは縦へ運んでから中へ、
飛び込んだベラのヘディングはわずかにポストを掠めてゴール左に。
77分、守備的な役割をしっかりこなしていたトーレスのミドルは
枠をわずかに越えたが、確かな左足の精度も見せ付けると、
86分にそのトーレスの左足からパラグアイにダメ押しゴールが生まれる。
トーレスの左FKはファーでフリーのダ・シルバへ、
ヘディングはシュトルバに当たるが、スロヴァキアディフェンスの反応は鈍い。
再び拾ったダ・シルバが中に送り、リベーロスの左足がゴールを射抜く。
0-2、試合の流れから考えてもこれで勝敗は決した。
スロヴァキア最初の枠内シュートは93分のヴィッテク。
しっかりGKビジャールが立ちはだかり、これがこのゲーム最後のシュート。
先制、守備を固めて、最後は追加点。これぞパラグアイ。
グループのライバルに手も足も出させず、
最終戦の相手を考えても大きく決勝トーナメントを引き寄せる勝ち点3を獲得した。
スロヴァキアは返す返すもこのゲームより、初戦の失点が悔やまれる。

スロヴァキア 0×2 パラグアイ
【得点者】
パラグアイ:ベラ①(27分)、リベーロス①(86分)
【警告/退場】
スロヴァキア:ドゥリツァ①(42分)、シェスターク①(47分)、ヴァイス①(84分)
パラグアイ:ベラ①(45分)
【交替】
スロヴァキア:シェスターク→ホロスコ(70分)
         サラタ→ストフ(83分)
パラグアイ:バルデス→トーレス(68分)
        バリオス→カルドーソ(82分)
        ベラ→バレット(88分)
【AD的Man of the Match】
エンリケ・ベラ(パラグアイ)

写真は、2点目のアシストを決めたダ・シルバが所属する
「サンダーランド(サンダランド)」
006sunderland.jpg
AD土屋

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(26)グループE カメルーン×デンマーク

     
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グループE
2010/6/19 20:30 ロフタス・ヴァースフェルド(プレトリア)
カメルーン×デンマーク

天候:晴れ 気温:10度 観客:38,074人
主審:ホルヘ・ラリオンダ(ウルグアイ)

【カメルーン】
GK
16 スレイマヌ・ハミドゥ
DF
19 ステファン・エムビア
3 ニコラ・ヌクル■
5 セバスティアン・バソング
2 ブノワ・アス・エコト
MF
6 アレクサンドル・ソング
8 ジェレミ・ヌジタップ
18 エヨング・エノー
10 アシル・エマナ
FW
9 サミュエル・エトー
15 ピエール・ウェボ
SUB
1 イドリス・カメニ
22 ギー・エンディ
4 リゴベル・ソング
12 ガエタン・ボング
14 オーレリアン・シェジュ
7 ランドリー・エンギュエモ
11 ジャン・マクーン
20 ジョルジュ・マンジェク
21 ジョエル・マティプ
13 マキシム・チュポ・モティング
17 モハマドゥ・イドリス
23 ヴァンサン・アブバカル
監督
ポール・ル・グエン(フランス国籍)

(4-4-2)
-----ウェボ----エトー-----
-------------------
--------エマナ--------
---エノー--------ジェレミ---
--------A・ソング--------
-アス・エコト-バソング-ヌクル-エムビア-
-------------------
--------ハミドゥ--------

【デンマーク】
GK
1 トーマス・セーレンセン
DF
6 ラース・ヤコブセン
3 シモン・キアル■
4 ダニエル・アッガー
15 シモン・ブスク・ポウルセン
MF
2 クリスチャン・ポウルセン
10 マルティン・ヨルゲンセン(C)
19 デニス・ロンメダール
9 ヨン・ダール・トマソン
8 イェスパー・グロンキア
FW
11 ニクラス・ベントナー
SUB
16 ステファン・アンデルセン
22 イェスパー・クリスティアンセン
13 ペル・クロルドルップ
23 パトリック・ムティリガ
5 ウィリアム・クヴィスト
7 ダニエレ・イェンセン
12 トーマス・カーレンベリ
14 ヤコブ・ポウルセン
20 トーマス・エネヴォルセン
21 クリスティアン・エリクセン
17 ミッケル・ベックマン
18 セーレン・ラーセン
監督
モアテン・オルセン(デンマーク国籍)

(4-2-3-1)
--------ベントナー--------
------------------
-グロンキア---トマソン---ロンメダール-
-----ヨルゲンセン--C・ポウルセン-----
-------------------
-S・ポウルセン-アッガー-キアル-L・ヤコブセン-
-------------------
-------セーレンセン-------

【マッチレポート】
日本相手によもやの敗戦を喫したことで、非常に厳しい状況となったカメルーン。
この前に行われたゲームの結果を受けて、
もし敗れればその時点でグループリーグでの敗退が決定する。
初戦はオランダ相手に前半はキッチリ抑えながらも、後半の2失点で敗れたデンマーク。
とりあえずこのゲームは勝ち点ゼロという事態だけは避けたい所。
その意識の差が表出したのか、序盤から日本戦のパフォーマンスが嘘のように
カメルーンの攻撃陣がガッチリと噛み合う。
ファーストシュートは5分のエトー。ハッキリ言って目に宿る力が5日前とは違う。
ただ、デンマークも7分、C・ポウルセンのスルーパスから
最後はロンメダールがわずかにクロスバーを越えるシュート。
早速お互いに攻め合うシーンが展開され、好ゲームの匂いが嗅ぎ取れる。
そんな中、10分にゲームは意外な形から動く。
デンマークは後方でのビルドアップ、CB2枚は両サイドに開いて
ボランチのC・ポウルセンが最終ラインに下りる。
GKから受けたボールを右に何気なく出したパスは軽率、
ウェボが猛然とダッシュしてカット、中に送るとそこに待っていたのはエトー。
ワントラップから豪快に叩き込む。絶対的なエースの大きな先制ゴール。
まずはカメルーンが強い気持ちを見せて、デンマークの出鼻を挫いた。
13分、またもカメルーンにチャンス到来。
ジェレミの右CKはファーに流れ、拾ったアス・エコトのクロス、
DFのクリアをダイヤモンド形の中盤、2トップ下に入ったエマナが
わずかに左へ外れるミドル。1戦目が嘘のようにカメルーンが勢いを増す。
やや劣勢を強いられる形になったデンマークの中で、
積極性を見せていたのは、左SHでスタメン出場していた32歳のグロンキア。
17分には1歳年下のロンメダールから折り返しを受けて、
ヌクルのブロックに阻まれたものの、嗅覚鋭いシュート。
豊富な経験をそのプレー1つ1つに忍ばせる姿には感銘すら受ける。
前半中盤を過ぎても、カメルーンのペースで進んでいたゲームは
しかしシンプルなデンマークのアタックで振り出しに引き戻される。
33分、キアルの素晴らしいフィードはアス・エコトの頭上を越える。
ロンメダールは最高のトラップで縦へ持ち出し、グラウンダーのクロス、
中央でベントナーがスライディングしながらゴールへ流し込む。
あっさりデンマークがゲームを振り出しに戻してみせた。
前半は終盤、よりオープンな展開に。
42分のデンマーク、中盤でボールを奪って素早いカウンター、
ベントナーが右へ、GKを引き付けて折り返したロンメダール、
無人のゴールへトマソンのシュートはA・ソングが体で止める。
逆にカメルーンにも直後にチャンス。
GKのボールを受けたヨルゲンセンから、猛然と寄せたエトーがカット、
エマナはリターン、エトーのシュートは左ポスト直撃。
43分、エマナが相手DF2人の門をドリブルでぶち抜き、
放ったシュートはセーレンセンがファインセーブ。
何とも動きの激しい前半はお互いに1点ずつを奪い合って終了した。

後半は開始からル・グエン、オルセン、両監督が動く。
カメルーンはエノーに替わってマクーンがそのままの位置に。
デンマークはヨルゲンセンに替わってイェンセンがやはりそのままの位置に入る。
いきなり46分にCKからチャンスを掴んだのはカメルーン。
ジェレミのキックをニアでエムビアが合わせると、セーレンセンが何とか弾き出し、
思わずル・グエンも両手を合わせて悔しがる。
50分はデンマークにFKのチャンス、
アッガーのシュートはカベに当たるも、拾ったキアルのミドルは
ハミドゥが辛うじてフィスティング。打ち合いは続く。
カメルーンはマクーンが投入されたことで、
中盤にA・ソングと合わせて、2枚のタメを作れる選手がいるため、
セカンドボールもよく拾えて、そこから散らしたりと、
ミドルゾーンでの攻防で優位に立って、試合を進める。
61分にもマクーンが中盤から縦に素早くクサビを入れると、
エトーは左に展開、全力で上がってきたアス・エコトのクロスは
中央のウェボへ。反転して放ったシュートは、しかしヒットしない。
すると、この左SBが上がった隙をデンマークは見逃さなかった。
GKのスローイングを受けたベントナーは大きく右へ展開する。
ロンメダールにはマクーンが遅れて対応、
エリア内、カットインして左足で巻いたシュートは
見事な弧を描いてゴール左スミへと吸い込まれていく。
31歳のベテランが、おそらく何万回とチャレンジしてきた
自分の得意な形でチームに歓喜をもたらす。
デンマーク逆転。残された時間は30分。
敗北は即ワールドカップとの別離となるカメルーンも攻め続ける。
63分、エムビアの右クロスはウェボに合うも、ヘディングはゴール左へ。
66分、ジェレミ、エマナと繋ぎ、エトーがマイナスに折り返すと、
空いたマクーンが狙うもクロスバーを越える。飛び跳ねるル・グエン。
69分、9人でゴール前にこもったデンマークの周囲を回す、回す。
窺って窺って、ウェボ、エトー、エマナのシュートは枠を外れる。
カメルーン、1点が遠い
71分にはデンマーク、試合を決め切る大チャンス到来。
イェンセンが裏へパスを送ると、走り込んだロンメダールはオフサイドなし、
落としたボールをトマソンが狙うも、ハミドゥが執念のセーブ。
ル・グエンは72分、CBのバソングを下げて、FWのイドリスを投入。
エムビアがマルセイユ同様にCBへスライドし、ジェレミが右SBへ、
中盤はダイヤモンドからボックスに変わるが、なぜか左SHには
その入ったばかりの190センチもあるイドリス。これには首を傾げざるを得ない。
77分のカメルーンはマクーンのクサビをウォボが最高のポストプレーで裏へ、
走りこんだエマナ渾身のシュートは、セーレンセンも右手1本で渾身のセーブ。
これも入らない。スコアは動かない。
78分、カメルーン3枚目となる最後のカードは、
チームただ1人の国内組となる、コトン・スポーツ所属の18歳アブバカル。
代表キャップもほとんどない新鋭にカメルーンの命運は委ねられる。
82分、エトーが10秒以上キープしてエマナへ、
DFと競ってこぼれたボールを入ったばかりのアブバカルがフィニッシュ。
しかし、ボールは倒れながらもC・ポウルセンが頭でブロック。
なかなか起き上がれないC・ポウルセン。凄まじい勝利への執念。
そしてそれはおよそ10分後に結実した。
サバイバルに勝ったのはデンマーク。アフリカ大陸でカメルーンは儚く散った。
これでグループEは、最終戦の日本とデンマークの直接対決で
雌雄を決することになる。

カメルーン 1×2 デンマーク
【得点者】
カメルーン:エトー①(10分)
デンマーク:ベントナー①(33分)、ロンメダール①(61分)
【警告/退場】
カメルーン:バソング①(49分)、エムビア①(75分)
デンマーク:セーレンセン①(86分)、キアル②(87分)
【交替】
カメルーン:エノー→マクーン(46分)
       バソング→イドリス(72分)
       ウェボ→アブバカル(78分)
デンマーク:ヨルゲンセン→イェンセン(46分)
       グロンキア→カーレンベリ(67分)
       トマソン→J・ポウルセン(86分)
【AD的Man of the Match】
デニス・ロンメダール(デンマーク)

《グループE順位表》
①オランダ 6(2勝・3得点0失点)→突破決定
②日本 3(1勝1敗・1得点1失点)  
③デンマーク 3(1勝1敗・2得点3失点)
④カメルーン 0(2敗・1得点3失点)→敗退決定

写真は、ロンメダールの出身地「コペンハーゲン」
253 copen.jpg
AD土屋

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(24)グループD ガーナ×オーストラリア

     
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グループD
2010/6/19 16:00 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
ガーナ×オーストラリア

天候:晴れ 気温:13度 観客:34,812人
主審:ロベルト・ロゼッティ(イタリア)

【ガーナ】
GK
22 リチャード・キングソン(C)
DF
4 ジョン・パントシル
8 ジョナサン・メンサー
19 リー・アディ
2 ハンス・サルペイ
MF
6 アンソニー・アナン
23 ケヴィン・プリンス・ボアテング
12 プリンス・タゴエ■
21 クワドウォ・アサモア
13 アンドレ・アイェウ
FW
3 アサモア・ギャン①
SUB
1 ダニエル・アギエイ
16 ステファン・アホール
5 ジョン・メンサー
7 サミュエル・インコーム
15 アイザック・ヴォ-サー■(負傷)
17 イブラヒム・アイェウ
9 デレク・ボアテング
10 ステファン・アッピアー
11 サリー・ムンタリ
14 マシュー・アモアー
18 ドミニク・アディアー
20 クインシー・オウス・アベイエ
監督
ミロヴァン・ライェヴァツ(セルビア国籍)

(4-2-3-1)
--------ギャン--------
-------------------
-A・アイェウ--アサモア---タゴエ-
---K・P・ボアテング--アナン---
-------------------
-サルペイ-アディ-ジョナサン・メンサー-パントシル-
-------------------
-------キングソン-------

【オーストラリア】
GK
1 マーク・シュウォーツァー
DF
8 ルーク・ウィルクシャー
2 ルーカス・ニール(C)■
3 クレイグ・ムーア■
21 デイヴィッド・カーニー
MF
5 ジェイソン・クリナ
16 カール・ヴァレリ■
7 ブレット・エマートン
14 ブレット・ホルマン
23 マルク・ブレッシャーノ
FW
10 ハリー・キューウェル
SUB
12 アダム・フェデリチ
18 ユージン・ガレコヴィッチ
6 マイケル・ビューチャン
11 スコット・チッパーフィールド
20 マーク・ミリガン
13 ヴィンチェンツォ・グレッラ(負傷)
15 ミル・ジェディナク
22 ダリオ・ヴィドシッチ
9 ジョシュア・ケネディ
17 ニキタ・ルカヴィツヤ
19 リチャード・ガルシア
4 ティム・ケイヒル(前節退場により出場停止)
監督
ピム・ファーベーク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------キューウェル-------
-------------------
-ブレッシャーノ--ホルマン--エマートン-
----ヴァレリ----クリナ----
-------------------
-カーニー-ムーア-ニール-ウィルクシャー-
-------------------
------シュウォーツァー------

【マッチレポート】
初戦でセルビアを倒し、アフリカ勢として今大会初勝利を挙げたガーナ。
PKによる1ゴールのみだったものの、内容では圧倒した辺りに躍進の香りが漂う。
一方、ケイヒルの退場もあり、まさかの4失点を喫してドイツに敗れたオーストラリア。
このゲームで負ければ相当厳しくなるだけに、
ケイヒルの不在を受けて、ピムは布陣に手を加えてきた。
システムは同じ4‐2-3-1だが、まず1トップにはおなじみキューウェルを起用。
その下には右のエマートンのみが初戦同様で、中央にはホルマン、
左にはブレッシアーノを配置。その左に入っていたクリナは
ヴァレリと共にドイスボランチに入り、さらに左SBもカーニーを使ってきた。
これが序盤は奏功する形に。1トップのキューウェルのスピードを生かすような
ボールを多用することで相手のラインを押し下げて、ポゼッションも高めていく。
初戦は4-1-4-1を敷いたガーナは、アナンの横にK・P・ボアテングを置く
4-2-3-1を採用。さらにCB2枚はジョン・メンサーと負傷のヴォーサーの替わりに
ジョナサン・メンサーにアディと経験の少ない2人を送り出したが、
全体的にかなりフワフワしたゲームの入り方をしてしまう。
すると、後のないオーストラリアがセットプレーを見事に生かす。
11分、ゴール前25m強のFK、ブレッシャーノのシュートはGKが弾く。
誰よりも速く詰めたのはホルマン。キングソンも驚異的な反応で触るが、
搔き出しきれない。歓喜に沸くサッカールース。
まずは崖っぷちのオーストラリアが先にゴールを奪い、リードした。
その後も、淡白な攻撃を繰り返すガーナに、落ち着いて守るオーストラリア。
20分にはアイェウが右サイドからカットインしてシュートもニールがブロック。
23分にもバイタルでターンして運んだギャンのシュートをニールがブロック。
時折思い出したかのようにアタックを仕掛けるガーナのオフェンスにも
しっかり対応するオーストラリアディフェンス。集中が続く。
ところが、その流れのCK、こぼれを拾ったアイェウのドリブルは、
一度ウィルクシャーがマイボールにしたものの、再びアイェウが奪う。
中に折り返すと、ジョナサン・メンサーの強烈なシュート。
キューウェルがライン上でブロックするも、アピールするガーナの選手たち。
ロゼッティ主審が胸元から取り出したのは、赤いカード。
ビジョンを見てくれと懇願するキューウェル。
確かにリプレイを見ると、微妙な位置に当たってはいたが判定は覆せず。
2試合続けての退場者を出した上に、PKまで献上してしまう。
逆に2試合続けてPKをもらったガーナ。キッカーは2試合続けてギャン。
シュウォーツァーの逆を突くキックで、確実にゴール。
試合はまだ3分の2以上が残された時点で、同点ゴールと数的優位をガーナが得た。
ただ、相変わらず淡白な攻撃を繰り返すのはガーナ。
今日は両SHのタゴエとアイェウがなかなか効果的な縦突破を見せられない。
PK成功後は、ほとんどと言っていい程にシュートすら打てず、
ようやく44分には中盤で自らボールを奪ったK・P・ボアテングが
そのまま約40mを独走して、シュート。ここはシュウォーツァーが
ファインセーブで逃れるも、ようやく最後に1つチャンスを掴んで、
前半は同点のままにハーフタイムを迎えることとなった。

後半が始まっても、大きな構図に変化は見られない。
47分にはアサモアが30m近いミドルを強烈に枠の右へ。
50分にはK・P・ボアテングのパスから、ギャンのシュートは
シュウォツァーのファインセーブ。
ようやくエンジンがかかり始めるが、割り切ったブロックを形成する
オーストラリアを前に、エリア内へはなかなか侵入していけない。
56分にはライェヴァツ監督、調子の上がらないタゴエを諦め、
オウス・アベイエを送り込み、サイドからの攻撃を強化しにかかるが、
それでも決定的なシーンを創出することはできない。
60分、チーム10分ぶりのシュートもギャン。シュートはGKの正面に飛ぶ。
ピム最初の決断は66分、ブレッシャーノに替わってベテランのチッパーフィールド。
直後のチャンスはオーストラリア。中盤でボールを奪って、右へ展開。
ウィルクシャーが滞空時間の長いクロスを送ると、
チッパーフィールドは高い打点でわずかにクロスバーを越えるヘディング。
投入されてすぐチャンスに絡んでみせる34歳は頼もしい。
さらに68分にはようやく大会初登場となるケネディがピッチへ。
前線に大きな基点を求め、実際にこの辺りからペースを引き寄せる。
72分には千載一遇のビッグチャンスがオーストラリアに。
ガーナDFの軽率なクリアをチッパーフィールドが奪ってスルーパス、
受けたウィルクシャーのフィニッシュはキングソンがビッグセーブ、
こぼれをボレーで狙ったケネディのシュートもキングソンがキャッチ。
顔を覆い、頭を抱えるウィルクシャー。絶好の勝ち越すチャンスに
ベテラン守護神が立ちはだかり、ゴールを許さない。
1人少ないオーストラリアの攻勢は続く。
77分には満を持した形でムンタリが送り込まれるが、リズムは変わらず。
ガーナはまるで攻め疲れてしまったかのように、
前への推進力がこの時間帯ですっかり失われてしまった。
91分、最後の枠内シュートはガーナのオウス・アベイエ。
シュウォーツァーが弾き出し、結局後半にスコアは記録されず。
ガーナにしてみれば勝ち点2を失ったと言える結果か。
オーストラリアにしてみれば65分以上を数的不利で戦いながら、
攻勢の時間も創っての勝ち点1。セルビア戦にわずかな望みを繋いだ。

ガーナ 1×1 オーストラリア
【得点者】
ガーナ:ギャン②(25分=PK)
オーストラリア:ホルマン①(11分)
【警告/退場】
ガーナ:アディー①(40分)、ジョナサン・メンサー①(79分)、アナン①(84分)
オーストラリア:キューウェル(24分・退場)、ムーア②(85分)
【交替】
ガーナ:タゴエ→オウス・アベイエ(56分)
     アサモア→ムンタリ(77分)
     K・P・ボアテング→アモアー(87分)
オーストラリア:ブレッシャーノ→チッパーフィールド(66分)
         ホルマン→ケネディ(68分)
         ウィルクシャー→ルカヴィツヤ(84分)
【AD的Man of the Match】
クレイグ・ムーア(オーストラリア)

《グループD順位表》
①ガーナ 4(1勝1分け・2得点1失点)
②ドイツ 3(1勝1敗・4得点1失点)  
③セルビア 3(1勝1敗・1得点1失点)
④オーストラリア 1(1分け1敗・1得点5失点)

写真は、ムーアが都合10年余り住んでいた「グラスゴー」
259glasgow.jpg
AD土屋

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(25)グループE オランダ×日本

  • 2010年06月19日 23:55
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グループE
2010/6/19 13:30 モーゼス・マビダ(ダーバン)
オランダ×日本

天候:晴れ 気温:22度 観客:62,010人
主審:エクトル・バルダッシ(アルゼンチン)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク■
7 ディルク・カイト①
10 ウェズレイ・スナイデル
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー■
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
12 ハリド・ブラルーズ
13 アンドレ・オーイエル
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
11 アリエン・ロッベン
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
V・デル・ファールト-スナイデル----カイト-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-V・デルヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【日本】
GK
21 川島永嗣
DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都
MF
2 阿部勇樹■
17 長谷部誠(C)
7 遠藤保仁
FW
8 松井大輔
18 本田圭佑①
16 大久保嘉人
SUB
1 楢崎正剛
23 川口能活
6 内田篤人
13 岩政大樹
15 今野泰幸
10 中村俊輔
14 中村憲剛
20 稲本潤一
9 岡崎慎二
11 玉田圭司
12 矢野貴章
19 森本貴幸
監督
岡田武史(日本国籍)

(4-3-3)
---------本田---------
--大久保----------松井--
------------------
----遠藤-------長谷部----
---------阿部---------
--長友--闘莉王---中澤--駒野-
-------------------
---------川島---------

【マッチレポート】
オランダと日本、初戦を勝利したチーム同士の対戦。
スタメンを見ると、両監督は共にまったく同じメンバーを選択。
やはり勢いをそのまま継続させたい意思の表れか。
特に日本にしてみれば、勝ち点3を得てグループ最強の相手と当たれることが大きい。
試合前の通路が映る。そうか、コクーも代表スタッフなんだな。
コイントスに勝ったのは日本。エンドの交換が行われて、キックオフを迎える。
序盤から基本はセットしてブロックを作る日本も、
初戦より前からのプレスを積極的に掛ける。
特に松井のハイプレスは目立つ。まるで後半は考えていないかのように。
ややボールを回しながら様子を見るような立ち上がりとなったオランダ。
最初のチャンスはセットプレー。9分、スナイデルのFKはバーを越えていく。
11分、日本は松井と長友で左サイドを崩して、最後は長友がミドル。
ファーストシュートが記録された。
開始15分までのキープ率はオランダ驚異の76%。ただ、チャンスは少ない。
意図的か、余儀なくか、とにかく日本はゲームをフリーズさせることに成功した。
遠藤の献身が目立つ。元々ボールを持った時に真価を発揮する彼が
これだけボールに触らず、前へプレスに出て行くシーンもままある。
ここでのバランス維持が生命線だけに、この7番の存在は大きい。
30分を回った時点で、オランダのキープ率は72%。シュートは2本。
相変わらず存在感があるのは、いつもより音量の大きいブブゼラくらいか。
32分、遠藤のFK、本田のスタンディングヘッドはバーの上へ。
36分、松井の仕掛けで奪ったFK、遠藤のキックは闘莉王の頭へ合うも枠外へ。
セットプレーから2本シュートを放った日本が流れからチャンスを掴んだのは37分。
右サイドに作ったスペースを、松井のパスから駒野が突く。
クロスは流れるが、本田、遠藤と繋いで松井はトラップが浮き、ボレーはGKキャッチ。
41分、本田の無回転を狙った35mFKは大きくバーの上へ。
やや焦れてきたオランダも少しずつ攻撃が単調になり、
スナイデルもファン・デル・ファールトも動きに幅が見られない。
3:7でボールを支配されているチームがシュート数では2本上回る、
何とも不思議な数字が残り、前半終了のホイッスルが吹かれた。

後半はまずオランダがラッシュ。
47分、スナイデルのシュートは遠藤が体でブロック。
48分、ファン・ブロンクホルストの左クロス、
ファン・ペルシーのヘディングはヒットせずGKへ。
49分、ファン・ボメルのフィードに完全に裏を取った
ファン・ペルシーのボレーはヒットせず枠には飛ばない。
ただ4分間でシュート数は一気に逆転。ギアを1段上げてきたオランダ。
猛攻に晒された日本は耐え切れず、決壊したのは53分。
左からファン・ブロンクホルストのクロス、闘莉王のクロスは小さい。
拾ったファン・ペルシーが落とすと、スナイデルの強烈なミドルを川島弾けない。
やはり警戒すべきは10番だった。押し寄せる濁流のような時間帯を守りきれず。
オランダが流れそのままに先制ゴールを奪う。
日本もチャンスがない訳ではない。積極性が目立ったのは大久保。
56分にファン・ペルシーとぶつかりながら、カットインして枠内シュート。
57分、65分にもシュートを放ち、オランダを睨み付ける。
64分、岡田監督が選択した1枚目のカードは中村俊輔。
とうとう日本の10番が南アフリカのピッチに登場した。
69分、大久保が右に流すと上がってきた駒野はグラウンダーで中へ、
DFラインとGKの間に素晴らしいボールが入り、ファーには本田が詰めるも、
直前でファン・デル・ヴィールがクリア。シュートには至らない。
このCK、遠藤がクイックで蹴ると、受けた中村俊は遠藤にうまくリターン、
上げたクロスも何とかファン・ペルシーがクリア。シュートには至らない。
全体的に見れば、日本はカメルーン戦の後半よりも攻撃に出て行くパワーも形もある。
もちろん守備がベースにはあったが、初戦からは内容も向上しているように思えた。
72分、オランダが切ってきた1枚目のカードはやはりエリア。
ファン・デル・ファールトに替わって入ってきたスピードスターに、
岡田監督も長友を駒野と入れ替え、スピードとパワーで対抗させる。
77分、2枚替え。長谷部と大久保を下げて、岡崎と玉田が入る。
ここで攻撃的なカードを2枚切り、玉田を1トップに、
その下には右から中村俊、本田、岡崎を並べ、
ボランチは阿部と遠藤という4-2-3-1にシフトして、勝負に出た。
オランダはある程度後ろに重心を置いて、チャンスがあったら前へという戦い方に。
ただ、チャンスができそうな雰囲気は日本にもある。
ゆえにオランダにもチャンスが出てくる。
85分、中澤のパスミスをキッカケにエリアのパスからアフェライが抜け出す。
飛び出した川島、ファインセーブ。
88分、フンテラールのパスからまたもアフェライが抜け出してフィニッシュ。
ここも川島、ファインセーブ。まだ試合を終わらせない。
叫ぶ岡田監督。最前線に闘莉王が上がる。
すると90分、日本にこの日最大のチャンス。
長友のアーリー、闘莉王はヘディングで競り勝ち、岡崎が素早く反応する。
左足を振り抜いたボレーは抑えきれない。痛恨のシュートミス。
結果からすれば順当にオランダが勝ち点3を収めた格好になったが、
日本も初戦よりは力を発揮する場面が多かったように思える。
それゆえに勝ち点3は厳しかったかもしれないが、
勝ち点1の可能性は十分あったのではないか。
とにかく最終戦のデンマークに日本の命運は委ねられることとなった。

オランダ 1×0 日本
【得点者】
オランダ:スナイデル①(53分)
【警告/退場】
オランダ:ファン・デルヴィール①(36分)
【交替】
オランダ:ファン・デル・ファールト→エリア(72分)
      スナイデル→アフェライ(83分)
      ファン・ペルシー→フンテラール(88分)
日本:松井→中村俊(64分)
    長谷部→岡崎(77分)
    大久保→玉田(77分)
【AD的Man of the Match】
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)

写真は、スナイデルの出身地「ユトレヒト」
060utre.jpg
AD土屋

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(23)グループC イングランド×アルジェリア

     
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グループC
2010/6/18 20:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
イングランド×アルジェリア

天候:晴れ 気温:17度 観客:64,100人
主審:ラフシャン・イルマトフ(ウズベキスタン)

【イングランド】
GK
1 デイヴィッド・ジェームズ
DF
2 グレン・ジョンソン
18 ジェイミー・キャラガー■
6 ジョン・テリー
3 アシュリー・コール
MF
7 アーロン・レノン
8 フランク・ランパード
14 ギャレス・バリー
4 スティーヴン・ジェラード(C)①■
FW
10 ウェイン・ルーニー
21 エミール・ヘスキー
SUB
12 ロバート・グリーン
23 ジョー・ハート
5 マイケル・ドーソン
13 スティーブン・ウォーノック
15 マシュー・アップソン
20 レドリー・キング(負傷)
11 ジョー・コール
16 ジェームズ・ミルナー■
17 ショーン・ライト・フィリップス
22 マイケル・キャリック
9 ピーター・クラウチ
19 ジャーメイン・デフォー
監督
ファビオ・カペッロ(イタリア国籍)

(4-4-2)
----ルーニー---ヘスキー----
------------------
--ジェラード----------レノンー-
------バリー--ランパード------
-------------------
-A・コール--テリー--キャラガー--ジョンソン-
-------------------
--------ジェームズ--------

【アルジェリア】
GK
23 ライス・エムボリ
DF
2 マジド・ブゲラ
5 ラフィク・ハリシェ
4 アンタル・ヤヒア(C)
MF
21 フエド・カディル
19 アッサン・イエブダ■
8 メディ・ラセン
3 ナディア・ベルハジ
FW
7 リャド・ブドゥブ
13 カリム・マトムール
15 カリム・ジアニ
SUB
1 ルネス・ガウアウィ
16 ファウジ・シャウシ
12 アビブ・ベライド
14 アブデルカデル・ライファウィ
18 カルル・メジャニ
20 ジャメル・メスバフ
6 ヤジド・マンスーリ
17 アドレーヌ・グエディウラ
22 ジャメル・アブドゥン
10 ラフィク・サイフィ
11 ラフィク・ジェブール
9 アブデルカデル・ケザル(前節退場により出場停止)
監督
ラバフ・サーダン(アルジェリア国籍)

(3-4-3)
-------マトムール-------
-ジアニ----------ブドゥブ-
-------------------
-ベルハジ--ラセン--イエブダ--カディル--
-------------------
--ヤヒア---ハリシェ---ブゲラ--
-------------------
--------エムボリ--------

【マッチレポート】
初戦はグリーンの信じられないミスでドロー発進となったイングランド。
カペッロはGKをジェームズにチェンジ。さらにリオに続いての
負傷離脱となったキングの代役には、初戦同様にキャラガーを指名。
まさかキャラガーを呼び戻したカペッロも
ここまで頼ることになるとは想像していなかったのではないか。
加えてボランチには負傷明けのバリーがようやく戻ってきた。
アルジェリアは3トップの一角がジャブールから20歳のブドゥブへ。
負傷ということもあり、GKはシャウシではなくエムボリを起用。
出てきたな、エムボリ。私は栃木SCに3点取られたこと、忘れてないぞ!
ゲームが始まると、5分にはクロスボールにエムボリがやや危ない対応。
さらに直後にもバックパスをルーニーにパスしてしまい、不安定な立ち上がりとなる。
10分、ブゲラの右クロスにジェームズのパンチングもちょっと怪しい。
今日もGK絡みの何かが起きそうな予感がそこはかとなく漂う。
18分、ジアニの左クロス、キャラガーのクリアは後方に。
ジェームズがキャッチして事無きを得たが、ここもやや不安を感じる。
この時間帯、攻勢に出たのはアルジェリア。
特に目立っていたのは3トップの左に入っているジアニ。
ソショーで頭角を現したファンタジスタはアジリティが非常に高く、
ややスピード対応に難のあるイングランドは彼をうまく捕まえられない。
20分にはジアニの左クロスにイエブダが飛び込み、枠内ヘッド。
また、ジアニ以外にも基本技術はしっかりしている選手が揃い、
細かいパスを繋いでいくスタイルは初戦よりもハッキリと打ち出される。
一方、なかなか目覚めの時が訪れないイングランド。
27分、アルジェリア最終ラインの横パスをヘスキーが奪う。
ルーニーがシュート体勢に入る寸前、ブゲラが体を入れて、
結果的にはオフェンスファウルでシュートまではいけず。
これでようやくスイッチが入ったか、ルーニーはサイドに流れるような
シーンも出てきて、少しずつイングランドにペースが移っていく。
33分、ルーニーが低い位置で奪ったところが起点になり、ジェラードは右へ展開、
レノンの右クロスはハリシェが懸命にクリア、こぼれを拾ったランパードのシュートは
エムボリがファインセーブで阻むも、勢いが出てきたか。
39分にもレノンのパスから最後はバリー、
43分はジョンソンのパスから最後はルーニー、
どちらも枠に飛ばしたミドルはエムボリがしっかりキャッチ。
さすが、ブルガリアリーグの最優秀GK。徐々に安定したセーブを見せていく。
また、実はワールドカップデビュー戦だったジェームズも尻上がりに安定。
最初の25分はアルジェリア、最後の20分はイングランドといった流れで、
45分はスコアレスで後半へと折り返した。

後半もどちらかと言えば攻勢に出ていたのはアルジェリア。
やはり左サイドでジアニがよくボールを引き出し、
突貫系WBのベルハジを生かして、厚みのあるサイドアタックも見られるようになる。
55分はイングランド、相手のミスパスを深い位置でかっさらったランパードが右へ、
ジェラードは中央フリーのルーニーがいたにも関わらず、相手に引っ掛けてしまった。
62分にもアルジェリアは自陣深くで無理やり繋ごうとしてボールロスト、
レノンの左クロスは何とかハリシェがクリア。
自信があるのかもしれないが、ちょっとそれは危険じゃないのか。
63分、カペッロ1枚目のカードはレノンに替えてS・W・フィリップス。
それでも劇的な変化は見られず、攻撃面では停滞を隠せない。
まず、中盤と前線になかなか効果的な連携が出てこないのは意外。
ルーニー、ジェラード、ランパードはある程度代表でも長くコンビを組んでいるのに、
ここのコンビネーションがほとんど構築されなかった。
また、やはりヘスキーは守備面に限って見れば、
ハッキリ言って貢献度は尋常じゃないほどに高い。
何度最終ラインまで戻って、ディフェンス陣を助けていたことか。
でも、やっぱりFWに求められるのはゴールに絡む仕事。
それを考慮すると、あまりにも物足りない。
70分、ジェラードのラストパスにそのヘスキーが抜け出す。
しかしシュートではなくクロスを選択すると、
驚異的な集中力で最終ラインを引き締め続けたハリシェがブロック。
そしてその4分後、カペッロはヘスキーを下げて、デフォーを投入した。
アルジェリアで特筆すべきはWBが終盤になっても高い位置を保っていたこと。
カディルもベルハジも勇気を持って相手のSHを牽制し続けたため、
5バック気味になることなく、しっかり3バックとその前の4枚がラインを保つ。
84分、とうとう王子も期待していたらしいクラウチが最前線に投入される。
そのクラウチ、最大の見せ場は右サイドで華麗に2人を抜き去ったドリブル。
それは明らかに違うだろ。パワープレーにも出ないまま、時計の針は進み続ける。
88分、焦れたランパードのミドルは大きく枠を外れる。
91分、ランパードのドリブルにブゲラが決死のタックル、
こぼれを拾ったデフォーのシュートもクロスバーの上へ消える。
94分、正真正銘のラストプレー、ジェラードのCKもDFがクリア。
初戦とは180度違う、素晴らしい集中力を見せたアルジェリアが変貌の勝ち点1。
そして悪い流れを引きずって、2試合で勝ち点2のイングランドは
グループ3位で最終戦を迎えることとなった。
決勝トーナメント進出の行方も、これでまったくわからなくなった。

イングランド 0×0 アルジェリア
【得点者】
なし
【警告/退場】
イングランド:キャラガー②(58分)
アルジェリア:ラセン①(85分)
【交替】
イングランド:レノン→S・W・フィリップス(63分)
        ヘスキー→デフォー(74分)
        バリー→クラウチ(84分)
アルジェリア:ブドゥブ→アブドゥン(74分)
         ジアニ→グエディウラ(81分)
         イエブダ→メスバフ(88分)
【AD的Man of the Match】
ラフィク・ハリシェ(アルジェリア)

《グループC順位表》
①スロヴェニア 4(1勝1分け・3得点2失点)
②アメリカ 2(2分け・3得点3失点)  
③イングランド 2(2分け・1得点1失点)
④アルジェリア 1(1分け1敗・0得点1失点)

写真は、ハリシェが所属するナシオナルの本拠地「マデイラ島」with WATA
マリテ~1 0619
AD土屋

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(22)グループC スロヴェニア×アメリカ

     
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グループD
2010/6/18 16:00 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
スロヴェニア×アメリカ

天候:晴れ 気温:14度 観客:45,573人
主審:コマン・クリバリ(マリ)

【スロヴェニア】
GK
1 サミール・ハンダノヴィッチ
DF
2 ミショ・ブレツコ
4 マルコ・シュレル
5 ボシュティヤン・チェサル
13 ボヤン・ヨキッチ
MF
10 ヴァルテル・ビルサ
18 アレクサンデル・ラドサフリェヴィッチ■
8 ロベルト・コレン(C)①
17 アンドラス・キルム
FW
11 ミリヴォイェ・ノヴァコヴィッチ
9 ズラタン・リュビヤンキッチ
SUB
12 ヤスミン・ハンダノヴィッチ
16 アレクサンデル・セリガ
3 エルヴェディン・ジニッチ
6 ブランコ・イリッチ
19 スアド・フィレコヴィッチ
22 マテイ・マヴリッチ
15 レネ・クーリン
20 アンドレイ・コマッチ■
21 ダリボル・ステヴァノヴィッチ
7 ネイチ・ペツニク
14 ズラトコ・デディッチ
23 ティム・マタフツ
監督
マチャジュ・ケク(スロヴェニア国籍)

(4-4-2)
--リュビヤンキッチ--ノヴァコヴィッチ---
-------------------
--キルム-----------ビルサ--
-----コレン--ラドサフリェヴィッチ---
------------------
-ヨキッチ--チェサル--スレル--ブレツコ-
-------------------
-------ハンダノヴィッチ-------

【アメリカ】
GK
1 ティム・ハワード
DF
6スティーヴ チェルンドロ■
15 ジェイ・デメリット■
5 オグチ・オニェウ
3 カルロス・ボカネグラ(C)
MF
8 クリント・デンプシー①
4 マイケル・ブラッドリー
16 ホセ・フランシスコ・トーレス
10 ランドン・ドノヴァン
FW
17 ジョジー・アルティドール
20 ロビー・フィンドリー■
SUB
18 ブラッド・グザン
23 マーカス・ハーネマン
2 ジョナサン・スペクター
12 ジョナサン・ボーンスティーン
21 クラレンス・グッドソン
7 ダマルカス・ビーズリー
11 スチュアート・ホールデン
13 リカルド・クラーク
19 モーリス・エドゥ
22 ベニー・ファイルハーバー
9 エルクレス・ゴメス
14 エドソン・バドル
監督
ボブ・ブラッドリー(アメリカ国籍)

(4-4-2)
----フィンドリー--アルティドール----
-------------------
--ドノヴァン--------デンプシー--
-----トーレス---ブラッドリー-----
------------------
-ボカネグラ-オニェウ-デメリット-チェルンドロ-
-------------------
-------ハワード-------

【マッチレポート】
初戦で共にやや幸運なゴールを奪ったチーム同士の対決。
スロヴェニアは失点をゼロに抑えたため、勝ち点は既に3を獲得。
一方のアメリカはイングランドにドローと悪くない結果で勝ち点1を奪取。
アルジェリアがこの後、イングランドと当たることを考えれば、
このゲームの勝ち点はグループCの行方を大きく左右することになりそうだ。
立ち上がり、わずか10秒で両チームがヒートアップ。
スローで見るとリュビヤンキッチの顔にデンプシーのヒジがヒット。
審判によっては一発レッドもやむを得ないようなシーンで幕を開けたゲームは、
それ以降打って変わって静かな展開となる。
スロヴェニアは初戦同様、基本的には8枚が2ラインをしっかり守った
ブロックを築いて、2トップのパワーに攻撃を委ねるようなスタイル。
FWにはデディッチではなく、今日はリュビヤンキッチが起用されたが
そこまで違うタイプだという印象は受けない。
アメリカはアルティドールとフィンドリー、明らかにスピードタイプの2トップが
スペースを消されたことで、縦への推進力を発揮できるシーンが少なく、
頼みのドノヴァンもなかなかボールに絡めない。
すると13分に白い10番の左足が突如として火を吹いた。
ラドサフリェヴィッチの縦パス、バイタルで受けたビルサに対して
アメリカ守備陣はまったくのノーケア。簡単に前を向いて
狙いすましたミドルは、名手ハワード一歩も動けず。
初戦はその実力を示すことのできなかったレフティが一仕事。
スロヴェニアが2試合続けての先制ゴールを早い時間で奪ってみせた。
この後は、うまくゲームを膠着させたスロヴェニアに対して、
アメリカは流れの中から崩すシーンをほとんど創れず、
セットプレーのチャンスは15分のドノヴァンが蹴ったFKも、
36分のトーレスが右サイドから直接狙ったFKも、
共にスロヴェニアの守護神S・ハンダノヴィッチの的確なセーブに阻まれ、
焦れるような時間が続いてしまう。
ようやく40分に流れの中からアメリカ、前半最大のチャンス。
ショートカウンター、トーレス、ドノヴァン、アルティドールは1人かわして、
フィンドリーは右へ、デンプシーのグラウンダークロスはGK出られず、
ファーにはドノヴァンが走りこむも、一瞬早く絞ったブレツコが搔き出す。
顔を覆って倒れるドノヴァン。同点ゴールを奪えない。
ピンチの後にはチャンスあり。42分、逆にスロヴェニアのショートカウンター、
ブレツコが中央から流したパスをノヴァコヴィッチはダイレクトで左へ、
ラインをギリギリで破ったリュビヤンキッチは
飛び出したハワードの脇の下を確実に射抜く。今日2回目となる“質の高い阿波踊り”。
スロヴェニアは狙い通り、むしろ出来過ぎといった感も否めない
2点のリードを得て、45分間を終えることとなった。

ここでの負けは、すなわちほとんど敗退と同義になるアメリカ。
ブラッドリー監督は後半開始から、フィンドリーとトーレスに替えて
ファイルハーバーとエドゥを投入し、中盤の並びをブラッドリー、エドゥのドイスボランチ、
右にドノヴァン、左にファイルハーバー、トップ下気味にデンプシーを置いて、
最前線にアルティドールという4-2-3-1に組み替えてきた。
その効果が現われるかどうかを、どちらも見定めているような48分、
アメリカは最終ラインでのボール回しからチェルンドロが縦に蹴ると、
グルノーブルでは松井大輔のチームメイトでもあるチェサルが
安易に飛び込み、触れない。抜け出したドノヴァン、角度はない。
中を見る。中を見る。しかし刹那、凄まじい威力のシュートを天井に叩き込む。
思わずS・ハンダノヴィッチも反射でよけてしまう程に、豪快な一撃。
これがドノヴァン。アメリカの炎は俺が消させないという意思表示に見えた。
さて、勢いは完全にアメリカへと移ったものの、
そもそも押されていたのは前半からだと言わんばかりのスロヴェニア。
連携の鎖は緩み始めても、ほどけはしない。
58分には縦へのクサビをターンしたアルティドールが抜け出しかけるが、
CBのシュレルがしっかり足を出し、フィニッシュは許さず。
70分、ドノヴァンのFK、カベに当たったこぼれ球、アルティドールの
フルパワーシュートは正面を突き、S・ハンダノヴィッチがガッチリとキャッチ。
だいぶ中盤もスペースを空け始め、疲れが見えても何とか凌ぐスロヴェニア。
ケク監督も74分にはリュビヤンキッチをペツニクと入れ替え、
4-2-3-1にして、再びスペースの引き締めに掛かる。
残り10分、追い込まれたブラッドリー監督最後の決断は
CBのオニエウOUTで、09/10メキシコ後期リーグの得点王ゴメスIN。
後ろを3枚にして最後の勝負を懸ける。その姿勢が実ったのは82分。
ドノヴァンが右サイドから蹴ったフィード、アルティドールが頭で落とすと、
40mあまりの距離を駆け上がってきたブラッドリーがつま先で押し込む。
諦めなかったアメリカがゲームを振り出しに引き戻す。
そんな中でも冷静なブラッドリー監督。デメリットを呼び寄せ、
すぐに指を4本立てて、4バックへ戻す指示を出す姿が印象に残った。
85分、ドノヴァンのFKは精度が高い。
中央、同点後はCBに入っていたエドゥが押し込み、
大逆転完遂かと思われたが、クリバリ主審はオフェンスファウルの判定。
スローで見ると、まるで格闘技のような1対1がそこかしこで展開されていたが、
審判は絶対。このゲームでは、ノーゴールという判定が下された。
前半はスロヴェニアが、後半はアメリカがそれぞれ2点ずつを取り合って2-2。
今大会2度目の逆転劇までは持ち込めなかったものの、
アメリカからすれば2点のビハインドを跳ね返して掴んだ勝ち点1は
果たして今後にどういう影響をもたらすことになるのか。
スロヴェニアは勝ち点4を抱いて、最終戦はイングランドに挑むことになる。

スロヴェニア 2×2 アメリカ
【得点者】
スロヴェニア:ビルサ①(13分)、リュビヤンキッチ①(42分)
アメリカ:ドノヴァン①(48分)、ブラッドリー①(82分)
【警告/退場】
スロヴェニア:チェサル①(35分)、シュレル①(69分)、キルム①(72分)
         ヨキッチ①(75分)
アメリカ:フィンドリー②(40分)
【交替】
スロヴェニア:リュビヤンキッチ→ペツニク(74分)
        ビルサ→デディッチ(87分)
        ペツニク→コマッチ(90+4分)
アメリカ:フィンドリー→ファイルハーバー(46分)
     トーレス→エドゥ(46分)
オニェウ→ゴメス(80分)
【AD的Man of the Match】
マイケル・ブラッドリー(アメリカ)

写真は、ブラッドリー息子の欧州初上陸地「ヘーレンフェン」
007 0619.jpg
AD土屋

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(21)グループD ドイツ×セルビア

  • 2010年06月18日 23:56
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グループD
2010/6/18 13:30 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
ドイツ×セルビア

天候:晴れ 気温:15度 観客:38,294人
主審:アルベルト・ウンディアーノ・マジェンコ(スペイン)

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
MF
6 サミ・ケディラ
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー
13 トーマス・ミュラー①
8 メスト・エジル■
10 ルーカス・ポドルスキ①
FW
11 ミロスラフ・クローゼ①
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
20 イェロメ・ボアテンク
2 マルセル・ヤンゼン
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
19 カカウ①■
23 マリオ・ゴメス
監督
ヨアヒム・レーヴ(ドイツ国籍)

(4-2-3-1)
--------クローゼ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
バドシュトゥバー-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム-
-------------------
--------ノイアー--------

【セルビア】
GK
1 ウラジミール・ストイコヴィッチ
DF
6 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ
5 ネマニャ・ヴィディッチ
20 ネヴェン・スボティッチ
3 アレクサンダル・コラロフ
MF
10 デヤン・スタンコヴィッチ(C)
22 ズドラフコ・クズマノヴィッチ■
18 ミロシュ・ニンコヴィッチ
FW
17 ミロシュ・クラシッチ
15 ニコラ・ジギッチ■
14 ミラン・ヨヴァノヴィッチ
SUB
12 ボヤン・イサイロヴィッチ
23 アンジェリコ・ジュリチッチ
2 アントニオ・ルカヴィナ
16 イヴァン・オブラドヴィッチ
4 ゴイコ・カチャル
7 ゾラン・トシッチ
11 ネナド・ミリヤシュ
19 ラドサフ・ペトロヴィッチ
8 ダンコ・ラゾヴィッチ
9 マルコ・パンテリッチ
21 ドラガン・ムルジャ
13 アレクサンダル・ルコヴィッチ(前節退場により出場停止)
監督
ラドミール・アンティッチ(セルビア国籍)

(4-3-3)
---------ジギッチ---------
-ヨヴァノヴィッチ----------クラシッチ-
-------------------
---ニンコヴィッチ---ークズマノヴィッチ---
-------スタンコヴィッチ----
-コラロフ-スポヴィッチ-ヴィディッチ-イヴァノヴィッチ-
-------------------
-------ストイコヴィッチ-------

【マッチレポート】
おそらく優勝候補の中で最もいいスタートを切ったと言えるドイツと、
ダークホースの中で最も失望を誘うスタートとなってしまったセルビア。
その評価をより高めるか、そして覆せるか、
当時はユーゴスラヴィアだったものの、
90年、98年と両者はグループリーグでよく当たっている印象。
98年のストイコヴィッチ、魂のゴールは懐かしい。
もはや後のなくなったセルビアはジギッチを中央に
右のクラシッチ、左のヨヴァノヴィッチを3トップ的な配置に。
司令塔のスタンコヴィッチがアンカーで、
その前にクズマノヴィッチ、ニンコヴィッチを置く4-3‐3で背水の陣に臨む。
開始34秒、クズマノヴィッチの高い右アーリー、
ジギッチが落として、ヨヴァノヴィッチがヘディング。
2分にはクズマノヴィッチが強引なミドル。いずれも枠は外れたものの
このゲームへの強い意欲が感じられる入り方を見せた。
一方、メンバーも布陣も初戦とまったく同様のドイツは
7分にミュラーのクロス、ヴィディッチのクリアをポドルスキがダイレクトボレー。
わずかゴール左に逸れたが、やはり一瞬でギアが入る攻撃の迫力は強烈だ。
11分、セルビアはクラシッチのクロスをニンコヴィッチがボレーで狙う。
初戦で最悪に近かったクラシッチが、ようやく目覚めたのか
右にボールを呼び込み、縦への突破をしきりに図っていく。
1つ気になったのはイエローカードの多さ。
12分クローゼ、18分イヴァノヴィッチ、19分コラロフ、22分ケディラ、
ちょっと出し過ぎじゃないのと思ったら、やっぱりウンディアーノ・マジェンコ!
さて、ゲームが中盤にさしかかってもなかなかドイツがシュートを打てない。
大きな要因はセルビアが徹底して掛けたミッドフィールドでのフィルター。
基本は受け渡しをするものの、ゾーンに一度入ってきた選手には
そこからマンツーマンに近い形でしつこく付いて行く。
特に初戦勝利の立役者エジルはスタンコヴィッチの監視下に置かれ、
自由を許してもらえない時間が続く。
すると、やっぱりゲームを動かしたのはウンディアーノ・マジェンコ!
37分、クローゼが背後からプレッシャーに行くと、足が掛かる。
注意でもよさそうなファウルに、躊躇なく2枚目のイエローカードを出すマジェンコ。
まあ、この日の基準ならイエローかもしれないけど、基準そのものがねえ…
これで数的優位を得たセルビアがあっという間にチャンスを生かす。
38分、クズマノヴィッチが右サイドで素早いターンからのスルーパス、
この時間帯はすっかり消されていたクラシッチの右クロス、
ジギッチにラームとメルテザッカーが付くも、その上から打ち下ろされる。
ヨヴァノヴィッチのワントラップボレーはゴール前約3m。外しようがない。
先制は11人のセルビア。10人になった途端、ドイツがビハインドを背負う。
45+1分、ドイツに大きな同点機。エジルの右CKはショート気味、
シュヴァインシュタイガーのリターンをエジルが中へ、
DFのクリア、右足を振り抜いたケディラのシュートはクロスバーにぶち当たる。
メルテザッカーのヘディングを、ミュラーのオーバーヘッドはコラロフがライン上でクリア、
判定はミュラーのオフェンスファウルになったが、見応えある攻防。
最後に冷や汗をかかされたセルビアが前半は数的優位とリードを得る形で
ハーフタイムへと折り返した。

後半はスタートから人数の少なさを感じさせないドイツが圧倒的攻勢。
エジルがなかなか流れに入って来れない中で、右SHのミュラーが
うまくサイドで基点を作って、攻撃にリズムを生み出す。
そしてこのサイドのSBラームも積極的に前へ前へ。
54分、ラームがロングレンジのスルーパス、シュヴァインシュタイガーが走るも、
ヴィディッチが懸命に足を伸ばしてカット、再び拾ったミュラーの折り返しを
シュヴァインシュタイガーが強烈なミドルを放ち、GKストイコヴィッチは
まるでバレーボールのレシーブを思わせるセーブで凌ぐ。
エジルもようやく切れ味を取り戻し、57分は長いスルーパス、
59分にはノールックワンタッチパスと、共に決定的なシーンを演出するが、
共にポドルスキは枠に飛ばすことができない。
しかし直後にまるで初戦のデジャヴのようなシーンが。
ポドルスキが蹴った左からのクロスにエリア内、
後方には誰もいなかったが、ヴィディッチは両腕を伸ばす。
ボールは右手に当たってしまい、当然主審の判定はハンドでPK。ヴィディッチ、何で?
キッカーは直前に2本の決定機を逃していたポドルスキ。
右を狙ったキックを、しかしストイコヴィッチは完全に読み切って弾き出す。
セルビアは安堵の輪。ポドルスキは痛過ぎる3連続決定機逸。
これ以上なかった同点のチャンスをドイツは生かし切れない。
まるで人数の多さを活用できないセルビアは、
もはやブロックを作ってカウンターに活路を見い出す、守備的な態勢を敷く。
67分にはそのセルビアに追加点のチャンスが。
クラシッチが独力で右サイドからカットイン、
受けたヨヴァノヴィッチのシュートは左ポストに阻まれ、ゲームは決まらない。
レーヴは70分に2枚替え。エジルとミュラー、初戦勝利の立役者2人を下げ、
カカウとマリンを投入して、機動力にテコを入れる。
74分のセルビア、クラシッチのクロスに202センチが合わせるも、
クロスバーが弾き、ゲームは決まらない。
さらに77分には左SBのバドシュトゥバーに替えて、FWのゴメスが入り、
残ったDFが3バック、カカウ&ゴメスの元シュトゥットガルトコンビを2トップに
覚悟を決めた3-4-2で、ゲルマン魂の発露に賭ける。
アンティッチも守備に奔走していた中盤のニンコヴィッチとクズマノヴィッチを、
カチャルとペトロヴィッチに替えて、なりふり構わず1点を守りに入る。
84分、ポドルスキのミドルは力が入りゴール右へ。
それでも折れずにチャレンジし続けるメンタルの強さは見習うべきものがある。
89分、とうとうメルテザッカーも最前線に上がる。実質2バックで凄まじい圧力。
92分、パワープレー、ゴール前のこぼれ球にケディラ、
飛び込んだスボティッチがブロック。集中は途切れない。
セルビアからすれば待ちに待ったホイッスル。ストイコヴィッチ咆哮。
これだからサッカーはわからない。審判、PKなどなど様々な要素が作用しあい、
戦前では考えにくかったセルビアの勝ち点3獲得で、
グループDはやはり死のグループへと90分でその姿を変えた。

ドイツ 0×1 セルビア
【得点者】
セルビア:ヨヴァノヴィッチ①(38分)
【警告/退場】
ドイツ:クローゼ①(12分)②(37分)→退場、ケディラ①(22分)、ラーム①(32分)
    シュヴァインシュタイガー①(73分)
セルビア:イヴァノヴィッチ①(18分)、コラロフ①(19分)、スポティッチ①(57分)
      ヴィディッチ①(59分)
【交替】
ドイツ:エジル→カカウ(70分)
    ミュラー→マリン(70分)
    バドシュトゥバー→ゴメス(77分)
セルビア:ニンコヴィッチ→カチャル(70分)
      クズマノヴィッチ→ペトロヴィッチ(75分)
      ヨヴァノヴィッチ→ラゾヴィッチ(79分)
【AD的Man of the Match】
ミロシュ・クラシッチ(セルビア)

写真は、PKをストップしたストイコヴィチが所属する「ウィガン」
003wigan.jpg
AD土屋

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(18)グループA フランス×メキシコ

     
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グループA
2010/6/17 20:30 ピーター・モカバ(ポロクワネ)
フランス×メキシコ

天候:晴れ時々曇り 気温:5度 観客:35,370人
主審:ハリル・アル・ガムディ(サウジアラビア)

【フランス】
GK
1 ユーゴ・ロリス
DF
2 バカリ・サニャ
5 ウィリアム・ギャラス
3 エリック・アビダル
13 パトリス・エヴラ(C)■
MF
14 ジェレミー・トゥララン■
19 アブ・ディアビー
10 シドニー・ゴヴ
7 フランク・リベリー■
15 フローラン・マルダ
FW
21 ニコラ・アネルカ

SUB
16 スティーヴ・マンダンダ
23 セドリック・カラッソ
4 アントニー・レヴェイエール
6 マルク・プラニュス
17 セバスチャン・スキラチ
22 ガエル・クリシー
8 ヨアン・グルキュフ
18 アルー・ディアラ
9 ジブリル・シセ
11 アンドレ・ピエール・ジニャク
12 ティエリ・アンリ
20 マテュー・ヴァルブエナ
監督
レイモン・ドメネク(フランス国籍)

(4-2-3-1)
--------アネルカ--------
-------------------
-マルーダ---リベリー---ゴヴ--
----ディアビー--トゥララン----
-------------------
-エヴラ-アビダル--ギャラス-サニャ-
-------------------
--------ロリス--------

【メキシコ】
GK
1 オスカル・ペレス
DF
5 リカルド・オソリオ
2 フランシスコ・ロドリゲス
15 エクトル・モレーノ
3 カルロス・サルシード
MF
4 ラファエル・マルケス(C)①
16 エフライン・フアレス■
6 ヘラルド・トラード■
FW
17 ジオバニ・ドス・サントス
9 ギジェルモ・フランコ
11 カルロス・ベラ
SUB
13 ギジェルモ・オチョア
23 ルイス・ミチェル
12 パウル・アギラール
19 ホニー・マガジョン
8 イスラエル・カストロ
18 ホセ・アンドレス・グアルダード
20 ホルヘ・トーレス・ニロ
7 パブロ・バレーラ
10 クアウテモク・ブランコ
14 ハビエル・エルナンデス
21 アドルフォ・バウティスタ
22 アルベルト・メディーナ
監督
ハビエル・アギーレ(メキシコ国籍)

(4-3-3)
---------フランコ---------
--ベラ---------G・ドス・サントス--
-------------------
-----トラード-----フアレス-----
---------マルケス---------
-サルシード-モレーノ-ロドリゲス-オソリオ-
-------------------
---------ペレス---------

【マッチレポート】
ウルグアイの3点差勝利を受けて、何とか勝ち点3を取りたい両者の対戦。
初戦はまったくと言っていい程に攻撃が機能しなかったフランスは
今大会のブレイク候補グルキュフを外して、マルーダを左SHに、
リベリーを1トップ・アネルカの下に置いて、より自由を与える形に。
対するメキシコは開幕戦の前半に主役級の活躍を見せたアギラールに替えて
弱冠22歳のU-17W杯優勝組CBモレーノをスタメンに抜擢し、オソリオを右SBに出す。
コンディションさえよければベスト8クラスの好カードだが、
実際に序盤からお互いにゴールを意識したアグレッシブな火花を散らし合う。
フランスのオープニングシュートは5分、アネルカのFKがバーを大きく越える。
8分、メキシコにも最初の決定機。マルケスのフィードからベラが抜け出し、
思いきり振り抜いたボレーがバーを大きく越える。
このシーンに、まずメキシコが攻撃のリズムを掴んだ1つの要因が現れる。
フランコを頂点にした3トップ、右のドス・サントス、左のベラは
積極的にフランスDFラインの裏へ裏へと流れることが多く、
マルケスも今日は最終ラインまで下がらずに、比較的高い位置での
配給役を担ったことで、8分のようなチャンスを演出できる。
12分には左SBサルシードのクロスをフランコが収めて、惜しいシュート。
フランコもよく前線で基点になっていたが、特筆すべきはサルシードの積極性。
開幕戦は右サイドのアギラールが注目を集めたが、今日は左サイドが熱い。
18分、フランコの横パス、オーバーラップしたサルシードが強烈なミドルを枠の右へ。
27分、またもサルシードは左サイドを駆け上がると、サニャの股間を抜いてカットイン、
ギャラスが間合いを詰める前に、素早いシュートでロリスにセーブを強いる。
どうやらサルシード、攻撃面で覚醒してしまったようだ。
しかし程なくすると、メキシコにアクシデント発生。
左サイドでサルシードとのコンビがいいアクセントになっていたベラが31分に負傷交替。
こちらも若い22歳のバレラが投入される。
すると32分、またもサルシードのクロスに替わったばかりのバレラが突撃、
一瞬ロリスが速かったために、シュートは打ち切れなかったものの
代役では終わらないという気概を早速アピールしてみせる。
ところが、この辺りから前半終了まではフランスのポゼッション率が一気に上がる。
そのキーマンはボランチのディアビーと左SHのマルーダ。
なかなかボールを引き出せず、効果的に攻撃へと絡めないリベリーを横目に
前へ飛び出していくプレーが序盤より多くなったディアビーと、
左から中に動きながら、相手のスペースにことごとく顔を出していったマルーダが
フランスのアタックを牽引していく。
45分には中盤でメキシコのボールを奪うと、マルーダがディアビーに繋ぎ、
ディアビーは左へ展開、カットインしたアネルカのシュートは弱く、
GKにキャッチされたものの、攻め切る形は1つ創ってハーフタイムへ折り返した。

ドメネクは後半開始からカードを切ってきた。アネルカOUTでジニャクIN。
08/09のプレミア得点王から、08/09のリーグアン得点王へスイッチ。
やはりタレントの豪華さでは、依然世界でも有数のモノがある。
54分、フランスのチャンスはエヴラ、リベリーと繋いでマルーダへ、
レフティーは意外にも右足で強シュート。公称169センチのGKペレスが
何とかフィスティングで難を逃れたが、先に好機を築いたのはフランスだった。
アギーレもこのシュートの直後に動く。
55分、1枚目のカードはスアレスに替えてエルナンデス。
ここからメキシコはフランコとドス・サントスが2トップで構え、
中盤はエルナンデスを頂点に、右がバレラ、左がトラド、アンカーがマルケスの
ダイヤモンド型にシフト。間違いなく1点、そして2点を狙いに打って出ると、
62分には満を持してブランコ登場。雰囲気を一変させる大ベテランが
残り30分近くある中で、最後のカードとしてピッチに現れた。
そして、とうとう64分にゲームは動く。動かしたのはメキシコ。
トラードのクサビを落としたエルナンデスはプルアウェイからラインの裏へ、
マルケスが送ったボールは、DFラインとギリギリで入れ代わったと副審は判断し、
フラッグは上がらない。完全にロリスと1対1になったエルナンデスは、
右にかわすと無人のゴールへと丁寧にインサイドで流し込む。
大会後にはマンチェスター・ユナイテッドへの加入が決まっている22歳が、
この大事な局面で大きな大きな先制ゴール。メキシコがここでアドバンテージを得た。
さて、後半は前半終盤の流れをそのまま引き継げずにズルズルと相手のペースに
引きずり込まれた感のあるフランス。69分に2人目の交替。
なぜこの時間までピッチに残っていたのかがわからないくらいに存在感のなかった
ゴヴを下げて、マルセイユのリーグ優勝に貢献したヴァルブエナが送り込まれる。
直後、アンリ、ドメネク、アンリと交互に映し出されるカメラワーク。
ニットキャップに、ジャージを口元まで上げてベンチに座るアンリ。
アップの指示さえ受けていないのだろうか。
74分、マルケスからディアビーが中盤でボールを奪うと、
トゥララン、リベリー、ヴァルブエナ、マルーダとすべてダイレクトで右へ、
受けたジニャクは、しかしシュートを大きくふかす。
ようやくアンリが体を動かし始めた様子が挟み込まれるが、
メキシコは77分にベラの代役がその真価を発揮した。
右サイド、ハーフウェーラインの辺りでボールを受けたバレラは、
加速してエヴラを振り切ると、なおも独走してエリア内へ侵入、
たまらずアビダルがスライディング、倒れるバレラ、笛を吹くアル・ガムディ主審。
最終盤にバレラの躍動が、チームに追加点の絶好機をもたらす。
キッカーは御大ブランコ。まっすぐな長い助走から蹴ったボールは、
読み切ったロリスも絶対に届かないゴール左スミギリギリへ。
2002年のビッグスワンで同じくPKを決めて以来、8年ぶりとなる
ワールドカップでのゴールを不動の10番がマークして、点差は2点に広がる。
残された10分でフランスが切れるカードはあと1枚。
ドメネクは、固まった。
アンリ、シセ、グルキュフに最後まで声が掛かることはなく、
ジニャクとヴァルブエナは最後まで違いを生み出せない。
結果、最前線に上がったのはCBのギャラス。空しく時間が過ぎ去り、
タイムアップのホイッスルを聞くこととなった。
メキシコはこれで3戦目はドローでも決勝トーナメントへ。
今日を見る限りではドメネクの悪運も、今まさに尽き掛けようとしている。

フランス 0×2 メキシコ
【得点者】
メキシコ:エルナンデス①(64分)、ブランコ①(79分=PK)
【警告/退場】
フランス:トゥララン②(45+1分)、アビダル①(78分)
メキシコ:フランコ①(4分)、フアレス②(48分)、モレーノ①(49分)、ロドリゲス①(82分)
【交替】
フランス:アネルカ→ジニャク(46分)
      ゴヴ→ヴァルブエナ(69分)
メキシコ:ベラ→バレーラ(31分)
      フアレス→エルナンデス(55分)
      フランコ→ブランコ(62分)
【AD的Man of the Match】
ハビエル・エルナンデス(メキシコ)

《グループA順位表》
①ウルグアイ 4(1勝1分け・3得点0失点)
②メキシコ 4(1勝1分け・3得点1失点)  
③フランス 1(1分け1敗・0得点2失点)
④南アフリカ 1(1分け1敗・1得点4失点)

写真は、今頃盛り上がってるかな?メキシコは「トルーカ」
トルー~1 0618
AD土屋

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(19)グループB ギリシャ×ナイジェリア

     
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グループB
2010/6/17 16:00 フリーステート(ブルームフォンテーン)
ギリシャ×ナイジェリア

天候:晴れ 気温:10度 観客:31,593人
主審:オスカル・ルイス(コロンビア)

【ギリシャ】
GK
12アレクサンドロス・ツォルヴァス
DF
11 ルーカス・ヴィントラ
19 ソクラティス・パパスタソプーロス
8 アヴラアム・パパドプーロス
16 ソティリオス・キルギアコス
15 ヴァシリオス・トロシディス■
MF
14 ディミトリオス・サルピンギディス
6 アレクサンドロス・ツィオリス
21 コンスタンティノス・カツラニス
10 ゲオルギオス・カラグーニス(C)
FW
17 テオファニス・ゲカス

SUB
1 コンスタンティノス・ハルキアス
13 ミハイル・シファキス
2 ゲオルギオス・セイタリディス
3 フリストフ・パツァツォグル
4 ニコラオス・スピロプーロス
5 ヴァンゲリス・モラス
22 ステレオス・マレザス
18 ソティリオス・ニニス
23 アタナシオス・ブリッタス
7 ゲオルギオス・サマラス
9 アンゲロス・ハリステアス
20 パンテリス・カペタノス
監督
オットー・レーハーゲル(ドイツ国籍)

(3-2-2‐3/5-2-3)
---------ゲカス---------
-カラグーニス--------サルピンギディス-
-----カツラニス--ツィオリス-----
-------------------
トロシディス---------------ヴィントラ
-キルギアコス-パパドプーロス-パパスタソプーロス-
-------------------
-------ツォルヴァス-------

【ナイジェリア】
GK
1 ヴィンセント・エニェアマ
DF
17 シディ・オディア
2 ジョセフ・ヨボ(C)
6 ダニー・シットゥ
3 タイイェ・タイウォ
MF
14 サニ・カイタ
20 ディクソン・エトゥフ
15 リュクマン・ハルナ■
12 カル・ウチェ
FW
8 ヤクブ・アイイェグベニ
11 ピーター・オデムウィンギー
SUB
16 オースティン・エジデ
23 デレ・アイエヌグバ
5 ラビウ・アフォラビ
21 ウワ・エチジレ
22 アヨデレ・アデレイェ
4 ヌワンコ・カヌ
10 ブラウン・アイデイェ
13 アイラ・ユスフ
7 ジョン・ウタカ
9 オバフェミ・マルティンス
18 ヴィクター・オビンナ
19 チネドゥ・オバシ
監督
ラーシュ・ラガーベック(スウェーデン国籍)

(4-4-2)
----ヤクブ---オデムウィンギー----
-------------------
--ウチェ----------カイタ--
-----ハルナ---エトゥフ-----
------------------
-タイウォ-シットゥ--ヨボ--オディア-
-------------------
-------エニェアマ-------

【マッチレポート】
共に初戦を落としたチーム同士の、言わば崖っぷち対決。
監督もレーハーゲルにラガーベックと守備理論に一家言持つ者同士。
堅いゲームが予想される中、案の定非常に静かな立ち上がりでスタートする。
ギリシャの最終ラインは初戦の4バックから3バックへ。
WBは右にヴィントラ、左にトロシディスが入り、5バックも辞さない慎重さ。
その前にはツィオリスとカツラニスが鎮座し、中盤ワイドの
サルピンギディスとカラグーニスも相手のSBをケアするなど堅く入っていく。
一方のナイジェリアは左サイドにウチェ、トップにオデムウィンギーが入った以外は
システムも含めて初戦とまったく同じ。指揮官のこだわりも透けて見える。
とにかく動きの少ない展開は、両チーム最初のシュートが13分、
カツラニスの45mロング(枠に行ったが…)だという所に表れていた。
16分、ギリシャはイージーな連携ミスから
パパスタソプーロスがオデムウィンギーにファウル。FKを与えてしまう。
キッカーはウチェ。ゴール前、合わせに行ったボール、
オデムウィンギーのブラインドになったか、GKツォルヴァスは倒れてしまい、
そのまま揺れたのはゴールネット。ある意味、事故的な先制ゴールが生まれ、
まずはナイジェリアに1点が記録された。
これでリードしている方は、より一層のらりくらりとしたリズムで時間を殺しにかかる。
また、初戦でリードされた時のプランに乏しいことを既に露呈していたギリシャも
とりわけ前に出て行くでもなく、まさに何となく時間が過ぎていく。
ただ、23分にカラグーニスのFKを、31分にカラグーニスのCKを
共にキルギアコスがヘディングシュート。枠には飛ばなかったものの
やはり可能性があるとすればセットプレーだというのはよくわかるシーンを2つ創った。
33分、意味不明としか言いようのない“事件”が起こる。
トロシディスとサイドラインで競り合っていたカイタは、
軽くトロシディスがボールで小突く素振りを見せると、
突然足の裏で相手の腿に蹴りを入れる。ルイス主審は当然レッドカードを提示。
まさに愚行中の愚行。ユニフォームで顔を覆っても、時間の針は巻き戻せない。
世界中に恥をさらしたカイタには猛省を促したい。
レーハーゲルの迅速な決断は37分、パパスタソプーロスを外し、サマラスを投入。
初戦とは中盤三角形を逆にした4-3-3にシフトすると、流れは一気にギリシャへ。
39分にはカラグーニスの縦パスをカツラニスがダイレクトのシルクタッチで裏へ、
サルピンギディスのシュートは飛び出したエニェアマがファインセーブ。
40分、カラグーニスの右CKはニアでカツラニスがボレー。
41分、再びカラグーニスの右CKはサマラスがボレーでGKを破るも、
ライン上でハルナがクリア。止まらないギリシャの猛攻。
シットゥも必死に倒れて、何とか流れを断ち切ろうと時間を稼ぐ。
しかし44分、とうとうナイジェリアが決壊する。
ツィオリスのクサビはシステム変更から水を得た魚のように
バイタルをスイスイ泳いでいたカツラニスへ、
丁寧な落としをサルピンギディスが叩くと、ハルナに当たって左スミへ吸い込まれる。
これにはエニェアマをもってしてもどうすることもできない。
ギリシャが記念すべきワールドカップ初ゴールをマークして、
前半は1-1で折り返すこととなった。

後半も勢いは圧倒的にギリシャ。
47分、すっかりオーバーラップも板についてきたヴィントラの右クロスは、
カラグーニスがフリーで走りこむも、へディングは足元ほど上手くはない。
55分、CKのこぼれをカラグーニスが右クロス、キルギアコスのヘディングはGKキャッチ。
気になるのはナイジェリア全体に漂っていた覇気のなさ。
数的不利だという状況を差し引いても、さっぱり勝利への意欲が感じられない。
アフリカは国が違えば、やはりホームたりえないのか。
55分にはサイドのキーマン、タイウォが負傷でピッチを後にした。
迎えた59分の攻防は濃厚。ギリシャの何でもないミスフィードを
ヨボは何とゲカスに向けてヘディング、ゲカスは労せずフィニッシュ、
しかしここも味方の信じられない凡ミスを、エニェアマは信じられない反応で防ぎ切る。
するとナイジェリアのカウンターは3対1の局面へ。
オバシのラストパスからヤクブが放ったシュートはツォルヴァスが左手1本でセーブ、
こぼれ球はオバシが無人のゴールに押し込むだけだったが、押し込めない。
どちらも頭を抱えるような逸機だったが、よりダメージが大きかったのはナイジェリアか。
68分、カラグーニスのCK、カツラニスのクロスにサマラスはドンピシャのヘッドを
枠に飛ばすも、エニェアマは超人的な跳躍力で外へ弾き出す。
どんだけ目立つんだ、エニェアマ。
というかどんだけ甘いんだ、ナイジェリアディフェンス。
そしてギリシャの猛攻はようやく実る。71分、何本目か数えるのも疲れる
カラグーニスのCK、DFのクリアを拾ったツィオリスは
オバシの軽いタックルを軽くかわしてエリア外からミドル、
チェックに行ったエトゥフの股を抜けるボールにエニェアマも弾くのが精一杯、
詰めていたのは左SBのトロシディス。ギリシャ必然の逆転。
孤軍奮闘のエニェアマが首を振って、悲しそうに俯く。
このポーズが許されるのはナイジェリアの中で彼、ただ1人だけだろう。
最後のギアを挙げなくてはならないスーパーイーグルスが、
77分に最後の1枚として切ったカードはDFのアフォラビ。
交替で下がったのは、交替で入ったエチジレ。
負傷の選手に替わって入った選手が、負傷で交替を余儀なくされる。
まさにチームの悪循環を象徴するようなシーンだったのではないか。
もはや集中の切れた10人のチームに、11人の相手へ立ち向かっていくような
余力も意欲も残っておらず、そのままタイムアップ。
ワールドカップ史上初めてのゴールを奪ったゲームで
初めての勝ち点3も奪ったギリシャが最終戦にわずかな望みを繋ぐ結果となった。

ギリシャ 2×1 ナイジェリア
【得点者】
ギリシャ:サルピンギディス①(44分)、トロシディス①(71分)
ナイジェリア:ウチェ①(16分)
【警告/退場】
ギリシャ:パパスタソプーロス①(15分)、ツィオリス①(59分)、サマラス①(88分)
ナイジェリア:カイタ(33分・退場)、オバシ①(89分)
【交替】
ギリシャ:パパスタソプーロス→サマラス(37分)
      ゲカス→ニニス(79分)
ナイジェリア:オデムウィンギー→オバシ(46分)
        タイウォ→エチジレ(55分)
        エチジレ→アフォラビ(77分)

【AD的Man of the Match】
ディミトリオス・サルピンギディス(ギリシャ)

《グループB順位表》
①アルゼンチン 6(2勝・5得点1失点)
②韓国 3(1勝1敗・3得点4失点)  
③ギリシャ 3(1勝1敗・2得点3失点)
④ナイジェリア 0(2敗・1得点3失点)

写真は、美味しいギリシャ料理屋があった「リヴァプール」
028liverpool.jpg
AD土屋

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(20)グループB アルゼンチン×韓国

  • 2010年06月17日 23:53
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グループB
2010/6/17 13:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
アルゼンチン×韓国

天候:晴れ 気温:7度 観客:82,174人
主審:フランク・デ・ブリーケレ(ベルギー)

【アルゼンチン】
GK
22 セルヒオ・ロメロ
DF
17 ホナス・グティエレス■
2 マルティン・デミチェリス
13 ワルテル・サムエル
6 ガブリエル・エインセ①
MF
14 ハビエル・マスチェラーノ(C)
20 マキシ・ロドリゲス
10 リオネル・メッシ
7 アンヘル・ディ・マリア
FW
9 ゴンサロ・イグアイン
11 カルロス・テベス
SUB
1 ディエゴ・ポソ
21 マリアーノ・アンドゥハル
3 クレメンテ・ロドリゲス
4 ニコラス・ブルディッソ
12 アリエル・ガルセ
15 ニコラス・オタメンディ
5 マリオ・ボラッティ
8 フアン・セバスチャン・ベロン
23 ハビエル・パストーレ
16 セルヒオ・アグエロ
18 マルティン・パレルモ
19 ディエゴ・ミリート
監督
ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン国籍)

(4-1-3-2)
----イグアイン----テベス----
------------------
-ディ・マリア---メッシ---M・ロドリゲス-
------------------
-------マスチェラーノ-------
-エインセ-サムエル-デミチェリス-グティエレス-
-------------------
--------ロメロ--------

【韓国】
GK
18 チョン・ソンリョン
DF
2 オ・ボムソク
4 チョ・ヨンヒョン
14 イ・ジョンス①
12 イ・ヨンピョ
MF
17 イ・チョンヨン
16 キ・ソンヨン
8 キム・ジョンウ
7 パク・チソン(C)①
19 ヨム・ギフン
FW
10 パク・チュヨン
SUB
1 イ・ウンジェ
21 キム・ヨングァン
3 キム・ヒョンイル
15 キム・ドンジン
22 チャ・ドゥリ
23 カン・ミンス
5 キム・ナミル
6 キム・ボギョン
13 キム・ジェソン
9 アン・ジョンファン
11 イ・スンヨル
20 イ・ドングク
監督
ホ・ジョンム(韓国国籍)

(4-2-3‐1)
-------パク・チュヨン-------
------------------
-ヨム・ギフン--パク・チソン--イ・チョンヨン-
----キ・ソンヨン---キム・ジョンウ----
-------------------
イ・ヨンピョ-イ・ジョンス-チョ・ヨンヒョン-オ・ボムソク
-------------------
-------チョン・ソンリョン-------

【マッチレポート】
初戦で勝ち点3を奪い切ったチーム同士の対戦。
大会前とはうってかわって、韓国のパフォーマンスが好バウトの予感を掻き立てる。
マラドーナとホ・ジョンムは亘さんもよく話す、水を飲む時まで
張り付いていたと言われる86年のマークに付いた者、付かれた物の関係。
監督同士も深い因縁を感じさせる対決となる。
コイントスはリヴァプール対マンチェスター・ユナイテッド。
やはり当たり前だがパク・チソンの存在は韓国にとってあまりにも大きい。
アルゼンチンはマスチェラーノをアンカーに置いて、
その前にマキシ・ロドリゲス、メッシ、ディ・マリア、
2トップにテベスとイグアインが入り、4‐1‐3‐2でボールを回す。
韓国はパク・チュヨンを頂点に、その下へパク・チソンを配した4-2‐3-1で
時には9人プラスGKでブロックを築いて、
アルゼンチンのポゼッションに粘り強く対応していく。
しかし、ゴールシーンは唐突に。
メッシの左FKはニアでパク・チソンもデミチェリスも触れない。
ブラインドから出てきたボールはパク・チュヨンの右足に当たり、
GKチョン・ソンリョンも及ばず、オウンゴール。
韓国にしてみれば不運な、すなわちアルゼンチンにしてみれば幸運な形で、
先制ゴールは17分に生まれることとなった。
その後も回すアルゼンチン、耐える韓国という図式でゲームは進む。
その中で確実にアルゼンチンがチャンスを生み出すのはセットプレー。
28分、中央でのFK、メッシが流してテベスのシュートはわずかにバーの上へ。
そして33分、FKからメッシとマキシのパス交換からマキシはアーリークロス、
サムエルの負傷で23分から投入されたブルディッソがニアですらすと、
オフサイドギリギリで飛び出したイグアインが頭で流し込む。
この日も8分にとんでもないクロスミスをするなど
相変わらず流れに乗れていなかった9番がようやく大会初ゴール。
この1点がアルゼンチンにもたらすものは、ただの1点とは比較にならない。
40分、イグアインの右クロス、GKのフィスティングは小さい。
拾ったディ・マリアのボレーは何とかチョン・ソンリョンが弾き出す。
44分、メッシは中央をドリブル、ドリブル。最後は6人に囲まれながら冷静なループ。
わずかにゴール右へ外れるが、これがメッシ。
このワンプレーでもチケット代は惜しくないかな。少なくとも反町監督は大喜び。
流れの中からも徐々にアルゼンチンがチャンスを掴み始め、
前半は終了、するはずだったが、実際はまだ終わっていなかった。
45分を1分過ぎた頃、韓国はGKのキックをパク・チュヨンが競り勝つ。
こぼれを拾ったデミチェリスは足元に付かない。突っかけたイ・チョンヨンは
ボールを奪い切ると、飛び出したロメロを浮かして制す。何という軽率。
ラストプレーで1点返した韓国。ゲームの興味は後半に繋がれた。

ホ・ジョンム監督は後半開始からキ・ソンヨンに替えてキム・ナミルを投入。
3大会連続出場となる元神戸のベテランに、中盤での舵取りを託す。
それでも先に決定機を迎えたのは後半もアルゼンチン。
52分、テベスのパスからディ・マリアの折り返しは
イグアインが窮屈に合わせるも、チョン・ソンリョンがまたもファインセーブ。
ここを凌いだ韓国は少しずつ中盤でのルーズボールも拾えるようになり、
守備一辺倒だった状況も解消されつつあった中で、58分に大きな決定機。
イ・チョンヨンが巧みに右へラストパス、ヨム・ギフンはフリーで抜け出す。
しかし利き足は左。ロメロの飛び出したコースも素晴らしく、
左足アウトでの不正確なシュートは枠を外れてしまった。
痛恨の極み。ここでのシュートミスが結果的に大きく勝敗を分ける。
63分にはマラドーナが浮き球にダイレクトで
アウト気味のヒールをかます。そして映し出されるおすまし顔。
ゴールが決まった時並みに響くブブゼラ。アレはわざとやってるな。
アルゼンチンはメッシの位置が低くなり、ボールを持った時でも
周囲との連動性は感じらず、個人のアイデアのみで打開を図る。
それでも何回もチャンスに結び付けてしまうのは
さすが能力の高さと言うべきだろうか。
あと一手で決定機を生み出せそうな韓国は、当然意識が前へ行く。
それをアルゼンチンは見逃さない。試合を決める3点目は76分。
メッシが中盤からドリブルで韓国DFを翻弄すると、
アグエロとのワンツーから左サイドを駆け上がりシュート、
GKが弾いたボールを再びメッシはシュート、
左ポストにぶつかったがイグアインがザ・ごっつあんゴールで3-1。
80分にも自陣でのFKはメッシのクイックリスタート、
ポイントはやや違った感もあったが、デ・ブリーケル主審のお咎めなし。
アグエロ、イグアインが繋ぎ、3人に前を塞がれたメッシは左にループパス、
アグエロのダイレクトクロスに、イグアインは頭でファーサイドへ流し込む。
決して調子がいいとは思えなかったにも関わらず、
素晴らしいチームメイトに恵まれたイグアインが今大会初のハットトリック達成。
予想外の結末。やはりメッシを含めた攻撃陣の破壊力、尋常ではない。
マラドーナも大満足のアルゼンチンは、86年の対戦より1点多くゴールを奪い、
グループリーグ突破に大きく前進した。韓国は力の差を感じる結果となったが、
まだ決勝トーナメントへの可能性は残る。果たしてメンタルを立て直せるか。

アルゼンチン 4×1 韓国
【得点者】
アルゼンチン:パク・チュヨン=O・G(17分)、イグアイン①(33分)②(76分)③(80分)
韓国:イ・チョンヨン①(45+1分)
【警告/退場】
アルゼンチン:グティエレス②(54分)、マスチェラーノ①(55分)、エインセ①(74分)
韓国:ヨム・ギフン①(10分)、イ・チョンヨン①(34分)
【交替】
アルゼンチン:サムエル→ブルディッソ(23分)
         テベス→アグエロ(75分)
         イグアイン→ボラッティ(82分)
韓国:キ・ソンヨン→キム・ナミル(46分)
    パク・チュヨン→イ・ドングク(81分)
【AD的Man of the Match】
ゴンサロ・イグアイン(アルゼンチン)

写真は、イグアインが生まれ育ったブレストがある「フランス」
018france.jpg
AD土屋

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(17)グループA 南アフリカ×ウルグアイ

     
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グループA
2010/6/16 20:30 ロフタス・ヴァースフェルド(プレトリア)
南アフリカ×ウルグアイ

天候:曇り 気温:10度 観客:42,658人
主審:マッシモ・ブサッカ(スイス)

【南アフリカ】
GK
16 イトゥメレング・クーン
DF
2 シボニソ・ガクサ
4 アーロン・モコエナ(C)
20 ボンガニ・クマロ
3 ツェポ・マシレラ■
MF
13 カギソ・ディクガコイ■
12 レネイルウェ・レチョロニャネ
11 テコ・モディセ
8 シフィウェ・チャバララ①
10 スティーヴン・ピーナール
FW
9 カトレゴ・ムフェラ
SUB
1 ムーニーブ・ジョセフス
22 シュ・アイブ・ウォルタース
5 アネレ・エンゴンガ
14 マシュー・ブース
15 ルーカス・スワラ
21 シヤボンガ・サングウェニ
6 マクベス・シバヤ
7 ランス・デイヴィッズ
19 サプライズ・モリリ
23 サンドゥイス・クボニ
17 バーナード・パーカー
18 シヤボンガ・ノムベテ
監督
カルロス・アルベルト・パレイラ(ブラジル国籍)
(4-2-3-1)
--------ムフェラ--------
-------------------
-チャバララ--ピーナール--モディセ-
----レチョロニャネ-ディクガコイ----
-------------------
--マシレラ-クマロ--モコエナ-ガクサ--
-------------------
--------クーン--------

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)■
3 ディエゴ・ゴディン
4 ホルヘ・フシーレ
MF
15 ディエゴ・ペレス
17 エジディオ・アレバロ
7 エディンソン・カバーニ
10 ディエゴ・フォルラン
11 アルバロ・ペレイラ
FW
9 ルイス・スアレス
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
6 マウリシオ・ビクトリーノ■
19 アンドレス・スコッティ
22 マルティン・カセレス
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
14 ニコラス・ロデイロ(出場停止)
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-2-3-1)
--------スアレス--------
-------------------
-A・ペレイラ---フォルラン---カバーニ-
-----アレバロ---ペレス-----
-------------------
-フシーレ-ゴディン--ルガーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【マッチレポート】
いよいよグループリーグもこのゲームから2巡目に入る。
2試合目の先陣を切るのは開催国の南アフリカとウルグアイの一戦。
グループAは全チームが勝ち点1で横並びになっており、
この2節のゲームがグループリーグ突破に向けて、大きな意味を持つ。
南アフリカは左SBがサワラからマシレラに替わっただけで、
後の10人は開幕戦と同じスタメン。SHは少し前目に位置を取る。
ウルグアイは3バックから4バックにシフト。
スアレスが1トップで、その下に右からカバーニ、フォルラン、A・ペレイラが並び、
ペレスとアレバロのドイスボランチという、4-2-3-1が基本布陣となる。
ほとんど同じシステム同士で始まったゲームはいわゆるミラーゲーム。
6分にフォルランが2回続けてFKのチャンスを掴んだが、共にカベが阻む。
南アフリカは開幕戦ゴール男のチャバララが14分、16分とシュートを放つが、
どちらもクロスバーを越えていき、ゲームは停滞していく。
まず、ウルグアイがなかなか攻撃を繰り出せなかった理由の1つは
中盤と1トップの連携がなかなか取れなかったことが挙げられるか。
1トップ下に入ったフォルランにはボールこそよく集まっていたものの、
スアレスとの距離感も遠く、2人で崩すようなシーンは出てこないし、
右サイドに抜擢されたカバーニも一向に前を向くシーンを創れない。
ただ、スアレス個人は仕掛けてシュートという意識が非常に強かった。
一方の南アフリカは良くも悪くも開幕戦とあまり変わらない。
攻撃の中心として期待されているピーナールよりも
前述した2本のシュートを放つなど、チャバララの積極性がより目立つが、
インプレーからチャンスは創れず、重苦しい雰囲気でゲームは進んでいく。
そんな流れを一瞬でぶった切ったのはやはりウルグアイのナンバー10。
24分、中盤でボールを受けると前を向くや否や、強烈なミドル。
モコエナを掠め、クロスバーの下を掠めるドライブシュートがネットに到達。
突如スーパーな一撃が飛び出し、ウルグアイが先手を取る格好となった。
こうなると、元々チームが持っている守備を固めてカウンターという
スタイルが一層生きてくる展開となる。ある程度ボールは保持しながら、
全体的にラインを下げて、よりリスクをしっかり管理するような戦い方に
南アフリカは有効なアタックを見い出せない。先制ゴール以降は
33分にスアレスが強引なシュートをエリア内から放ったくらいで、
あとはとりわけ見せ場のないまま、まずは最初の45分が経過した。

後半に入ると、少しずつボールアプローチが遅くなった南アフリカが
ファウルスレスレで対応するシーンが多くなり、
ウルグアイはセットプレーの数が増えていく。
54分にはフォルランのFKをルガーノがフリーで合わせたが、
背中に当たってしまい、追加点には至らない。
57分にパレイラが切った1枚目のカードは
ボランチのレチョロニャネに替わって、トップ下タイプのモリリ。
ディクガコイをアンカーに、その前は右からピーナール、モリリ、モディセ、チャバララで
攻勢する4-1-4-1にシフトして、同点、逆転を狙う。
66分にはガクサのクロスに反応したムフェラがニアに飛び込むも、枠は捉えず。
68分、前を向いたモディセの強烈なミドルはムスレラがキャッチ。
ホームの観客も当然味方に付けて、ようやく攻勢の時間帯に入った南アフリカ。
しかし、ワンプレーですべてが霧消する。
76分、ウルグアイのアタック、カバーニのラストパスから、
スアレスのシュートはGKクーンがファインセーブ、
こぼれ球を南アフリカはクリアしきれず、フォルランが強引にシュートを放つと、
ボールはDFに当たってラインの裏へ反応したスアレスの元へ。
かわそうとしたスアレスにクーンのタックルが入る。倒れるスアレス。
ブサッカ主審の判定はPKに加えて、クーンへの一発レッド。
頭を抱えるモコエナとピーナール。激昂するクーン。パレイラも呆然。
キッカーのフォルランは4分近い中断をものともせず、豪快に蹴り込む。
0-2、しかもビハインドを追いかける南アフリカは10人。実質、勝負は決した。
95分、フォルランの鋭いサイドチェンジ、受けたスアレスは
GKの頭上をフワリと越える最高のクロスを送り、
A・ペレイラはやや怪しいヘディングながら無人のゴールへ流し込む。
まさにケーキの上にイチゴまで乗せたウルグアイが終わってみれば0-3の完勝。
フランス×メキシコ次第ではあるが、20年ぶりのグループリーグ突破へ
1つ階段を上ったようなゲームになった。南アフリカは開催国初となる
グループリーグ敗退の危機が、得失点を含めて重くのしかかる。

南アフリカ 0×3 ウルグアイ
【得点者】
ウルグアイ:フォルラン①(24分)②(80分=PK)、A・ペレイラ①(90+5分)
【警告/退場】
南フリカ:ピーナール①(6分)、ディクガコイ②(42分)、クーン(76分・退場)
【交替】
南アフリカ:レチョロニャネ→モリリ(57分)
       ピーナール→ジョセフス(79分)
ウルグアイ:フシレ→A・フェルナンデス(71分)
        カバーニ→S・フェルナンデス(89分)
        ペレス→ガルガーノ(90分)
【AD的Man of the Match】
ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)

写真は、フォルランが所属するアトレティコ「マドリー(ド)」
PB140078 atmadrid.jpg
AD土屋

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(16)グループH スペイン×スイス

     
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グループG
2010/6/16 16:00 モーゼス・マビダ(ダーバン)
スペイン×スイス

天候:晴れ 気温:20度 観客:62,453人
主審:ハワード・ウェブ(イングランド)

【スペイン】
GK
1 イケル・カシージャス(C)
DF
15 セルヒオ・ラモス
3 ジェラール・ピケ
5 カルレス・プジョール
11 ジョアン・カブデビラ
MF
16 セルヒオ・ブスケッツ
14 シャビ・アロンソ
21 ダビド・シルバ
8 チャビ・エルナンデス
6 アンドレス・イニエスタ
FW
7 ダビド・ビジャ
SUB
12 ビクトル・バルデス
23 ホセ・マヌエル・レイナ
2 ラウール・アルビオル
4 カルロス・マルチェナ
17 アルバロ・アルベロア
10 セスク・ファブレガス
13 ファン・マヌエル・マタ
18 ペドロ・ロドリゲス
20 ハビ・マルティネス
22 ヘスス・ナバス
9 フェルナンド・トーレス
19 フェルナンド・ジョレンテ
監督
ビセンテ・デル・ボスケ(スペイン国籍)

(4-2‐3-1)
---------ビジャ--------
-------------------
--イニエスタ---チャビ---シルバ--
----X・アロンソ--ブスケッツ----
-------------------
-カプデビラ-プジョール--ピケ--S・ラモス-
-------------------
--------カシージャス--------

【スイス】
GK
1 ディエゴ・ベナーリオ
DF
2 シュテファン・リヒトシュタイナー
4 フィリップ・センデロス
13 シュテファン・グリヒティング
17 レト・ツィークラー
MF
7 トランキロ・バルネッタ
6 ベンヤミン・フッゲル
8 ギョクハン・インレル(C)
16 ジェルソン・フェルナンデス
FW
19 エレン・デルディヨク
10 ブライズ・エンクフォ
SUB
12 マルコ・ヴェルフリ
21 ジョニー・レオーニ
3 ルドヴィク・マニャン
5 スティーヴ・フォン・ベルゲン
22 マリオ・エッジマン
11 ヴァロン・ベーラミ(負傷)
14 マルコ・パダリーノ
15 ハカン・ヤキン
20 ピルミン・シュベクラー
23 シェルダン・シャキリ
9 アレクサンデル・フライ(負傷)
18 アルベルト・ブニャク
監督
オットマール・ヒッツフェルト(ドイツ国籍)

(4-4‐1‐1)
----------エンクフォ----------
---------------------
---------デルディヨク---------
-G・フェルナンデス-インレル-フッゲル-バルネッタ-
---------------------
-ツィークラーグリヒティング-センデロス-リヒトシュタイナー-
---------------------
---------ベナーリオ---------

【マッチレポート】
世界中が待ち望んでいた、優勝候補の大本命スペインがダーバン見参。
わざわざグループリーグ第1節の最終日に出てくる日程の妙も役者の証。
85年夏の甲子園で7日目に出てきたPL学園みたいなものか。
世界中の多くに負けを望まれているかのような雰囲気すらあるスイスも、
その守備には定評もあり、現在ワールドカップは4戦連続無失点中。
試合の構図は容易に想像できたし、実際その想像通りの展開が
ピッチ上では繰り広げられた。
スペインのシステムは4-2-3-1。ブスケッツとシャビ・アロンソがドイスボランチに入り、
その前に右からシルバ、チャビ、イニエスタ。1トップはビジャ。いやはや、超豪華。
対するスイスは4-4-1-1に近い布陣。
中盤にバルネッタ、フッゲル、インレル、G・フェルナンデスはフラット、
その前にデルディヨク、その前にエンクフォ。
序盤からややG・フェルナンデスは前への色気を見せるシーンもあったが、
大半は8枚がしっかり2ラインでブロックを築き、ゴール前を固めていく。
回る回る、ボールは回る。15分までのポゼッション率はスペイン78%。
しかし、シュートは1本も打つことができない。スイス、ここまではプラン通り。
最初のシュートは17分、シルバのミドルがGKベナーリオの腕に収まった。
24分にはセットプレー崩れから、イニエスタのスルーパスはピケの足元へ。
インテル戦でも見せた、FW以上にFWらしい完璧なフェイントで
グリヒティングをかわしてシュート、ベナーリオのファインセーブ。
ゴールにはならなかったけどピケ、それは上手過ぎるだろ。
26分、ようやくスイスはFKからツィックラーがやや弱々しいシュート。
これはスイスに記録された前半唯一のシュートとなる。
31分、ゴール中央20m強の距離からビジャのFKはカベに当たってゴール左へ。
ここからの15分あまりは、ビジャがそれまでとは違って広範囲に動き始める。
それによってスイスDFラインの背後を取るシーンも出てきたことで
硬直しかかっていたスペインに、潤滑な攻撃が取り戻されていく。
45分、そのビジャがラインの裏へ抜け出し、ループ。
ヒットせず枠には飛ばなかったが、少しゴールへの予感は生まれたような形で
前半は終わる。当然、スイスからすれば36分にセンデロスが負傷で下がり、
フォン・ベルゲンが急遽投入されるという、CB同士の予期せぬ交替が
あったということを考えても満点に近い45分間だったと言えるのではないか。

後半もスペインは飽きずに攻撃を続ける。
47分、チャビの右CKは密集を避けてマイナスに。シャビ・アロンソはフリーでミドル。
ボールはクロスバーを越えていったが、おそらく練習通りの形。
思わずデル・ボスケも悔しがる姿が映し出される。
51分も起点はショートコーナー、チャビ、イニエスタ、シャビ・アロンソのパス交換から、
イニエスタのクロスはファーでフリーのプジョールがヘディング、
シルバのシュートはヒットせず枠を外れるが、これだけ中央を固められたら
セットプレーは大きな武器になる中で、2回効果的なフィニッシュへの形を創る。
ところが、このシュートミスからのゴールキックが結果的にゲームの分岐点に。
ベナーリオのキックはデルディヨクと競ったブスケツの頭に当たって、ゴール方向へ。
拾ったエンクフォのパスはプジョールとデルディヨクのパチンコから
デルディヨクの前へこぼれる。カシージャスは手ではなく足で飛び込む。
一瞬早く触ったのはデルディヨク。ピケに当たり、デルディヨクに当たり、
拾ったG・フェルナンデスのシュートは、ピケが体でブロック、
それを再びG・フェルナンデスが押し込む。
そこかしこでどちらにボールがこぼれるか、フィフティの可能性がすべて味方した一発。
守って守って守り倒していたスイスが何とも皮肉な先制ゴールを挙げてしまった。
58分、イニエスタからビジャのシュートはGKキャッチ。
60分、チャビのCKからセルヒオ・ラモスのヘディングはバーの上へ。
61分、チャビのスルーパスにビジャが抜け出すもベナーリオが飛び出してファインセーブ。
もちろんこれだけ引かれたら崩すのが難しいのはわかる。
それでも、この日のスペインは中央中央にボールが集まり過ぎていたし、
連携も含めて、あまりに工夫が足りないようにも映る。
業を煮やしたデル・ボスケの決断は61分。
ブスケッツ、シルバOUT、トーレス、ヘスス・ナバスIN。
ポゼッションの中で“槍”が不足していた印象のスペインに
今シーズンのリーガ最高クラスの“槍”が右サイドへ加えられた。
負傷明けで試合勘に不安の残るトーレスも
68分、70分と連続してシュートを放つなど、得点への意欲を隠さない。
同じく70分、チャビのCKは23分前と同じく後方にいたシャビ・アロンソへ。
高性能中距離砲は2度同じ過ちを繰り返さない。低く抑えたミドルは枠内へ。
しかし枠内と枠外の間、すなわち“枠”であるクロスバーを直撃。スコア動かず。
72分、チャビのサイドチェンジ、ヘスス・ナバスが
トラップミスを強引に修正してフィニッシュ。
74分、チャビのFKはセルヒオ・ラモスの頭に合うも、ピケがオフサイド。
するとスイスのカウンターが再び猛威を奮う。時間は74分。
デルディヨクがエンクフォとのワンツーで抜け出す。
デルディヨク、ピケをかわす、デルディヨク、プジョールをかわす、
デルディヨク、右足アウトでシュートはカシージャスを破るも、右ポストに阻まれる。
22歳の新鋭がスペインを手玉に取るも、追加点は奪えない。
77分、負傷のイニエスタOUTでペドロIN。
あらゆるコンペティションでゴールを奪ってきた男が
世界最大の祭典でもそのツキを存分に発揮するのか。
終盤のスペインは執拗なまでにヘスス・ナバスへボールを集める。
78分、ヘスス・ナバスのミドルはわずかにゴール左へ。
85分、ヘスス・ナバスのクロスはビジャが落とすもトーレスには届かず。
87分、ヘスス・ナバスのクロスはトーレスがボレーも大きく枠外へ。
そのほかのクロスはフォン・ベルゲンとグリヒティングを中心とした
スイス守備陣が確信と最大限の集中を持って弾き返し続ける。
追加タイムは5分。本当に?
それでもスイスは耐える、耐える、ひたすら耐える。
もはや90分を6分も過ぎたラストプレー。
ヘスス・ナバスのCK、DFのクリア、チャビのボレーも枠に飛ばない。
ハワード・ウェブのホイッスル。タイムアップ。
グループリーグ第1節の最終戦にジャイアント・キリングが待っていた。
スイスはワールドカップにおける5試合連続完封で会心の勝利。
これでスペイン優勝のオッズに変化はあるのだろうか。

スペイン 0×1 スイス
【得点者】
スイス:G・フェルナンデス①(52分)
【警告/退場】
スイス:グリヒティング①(30分)、ツィークラー①(73分)ベナーリョ①(90+1分)
     ハカン・ヤキン①(90+4分)
【交替】
スペイン:ブスケッツ→トーレス(61分)
      シルバ→ヘスス・ナバス(62分)
      イニエスタ→ペドロ(77分)
スイス:センデロス→フォン・ベルゲン(36分)
     デルディヨク→ハカン・ヤキン(79分)
     バルネッタ→エッジマン(90+2分)
【AD的Man of the Match】
シュテファン・グリヒティング(スイス)

写真は、殊勲の決勝ゴールを決めたG・フェルナンデス所属の「サンテティエンヌ」
018sante.jpg
AD土屋

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(15)グループH ホンジュラス×チリ

  • 2010年06月16日 23:57
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グループG
2010/6/16 13:30 ムボンベラ(ネルスプロイト)
ホンジュラス×チリ

天候:晴れ 気温:17度 観客:32,664人
主審:エディ・メイレット(セーシャル諸島)

【ホンジュラス】
GK
18 ノエル・バジャダレス
DF
23 セルヒオ・メンドーサ
2 オスマン・チャベス
3 マイノル・フィゲロア
21 エミリオ・イサギアーレ
MF
17 エドガー・アルバレス
20 アマド・ゲバラ
8 ウィルソン・パラシオス
13 ロヘル・エスピノーザ
FW
9 カルロス・パボン
7 ラモン・ヌニェス
SUB
1 リカルド・カナレス
22 ドニス・エスコバル
4 ジョニー・パラシオス
5 ビクトル・ベルナルデス
14 オスカル・ガルシア
16 マウリシオ・サビジョン
6 ヘンドリー・トーマス
10 ジェリー・パラシオス(負傷)
19 ダニーロ・トゥルシオス
11 ダビド・スアソ
12 ジョルジー・ウェルカム
15 ワルテル・マルティネス
監督
レイナルド・ルエダ(ホンジュラス国籍)

(4-4‐2)
-------------パボン---
------ヌニェス----------
-エスピノーサ-----ー---アルバレス-
----W・パラシオス--ゲバラ----
-------------------
-イサアギーレ-フィゲロア-チャベス-メンドーサ-
-------------------
-------バジャダレス-------

【チリ】
GK
1 クラウディオ・ブラーボ(C)
DF
4 マウリシオ・イスラ
3 ワルド・ポンセ
17 ガリー・メデル
8 アルトゥーロ・ビダル
MF
6 カルロス・カルモナ
20 ロドリゴ・ミジャール
14 マティアス・フェルナンデス
FW
7 アレクシス・サンチェス
10 ホルヘ・バルディビア
15 ジャン・ボーセジュール
SUB
12 ミゲル・ピント
23 ルイス・マリン
2 イスマエル・フエンテス
5 パブロ・コントレラス
18 ゴンサロ・ハラ
13 マルコ・エストラーダ
19 ゴンサロ・フィエロ
21 ロドリゴ・テージョ
9 ウンベルト・スアソ
11 マルク・ゴンサレス
16 ファビアン・オレジャナ
22 エステバン・パレデス
監督
マルセロ・ビエルサ(アルゼンチン国籍)

(4‐3‐3)
--------バルディビア--------
--ボーセジュール--------サンチェス--
--------フェルナンデス--------
-----ミジャール---カルモナ-----
---------------------
--ビダル--メデル--ポンセ--イスラ--
---------------------
---------ブラーボ---------

【マッチレポート】
大会6日目にしてようやくネルスプロイトへワールドカップがやってきた。
北中米予選を3位で抜けてきたホンジュラスは、まあなかなか見られないチーム。
あまりスタイルもよくわからないのでとにかく楽しみ。
対するは南米予選を堂々2位で通過の、奇才ビエルサに率いられたチリ。
若い選手を随所に配し、大会に旋風を巻き起こす可能性は十分。
日本にもこのチームで2回も来てくれている、親近感が沸くチームだ。
まずゲームが始まって意外だったのはチリの布陣が
予想されていた3-4-3ではなく、4-3-3を敷いてきたこと。
3トップの中央には司令塔タイプのバルディビアを起用。
ドイスボランチの前に入ったM・フェルナンデスと共に中央で基点を作りに来た。
2分に早速M・フェルナンデスがわずかにバーの上を越える惜しいFKを放つと、
序盤から長短のパスを織り交ぜ、ボールを支配していくのはチリ。
M・フェルナンデスが比較的自由なポジション取りから、
ゲームを創って行こうという狙いと意志は見える。
ただ、ややイージーなミスが散見され、パスワークからのチャンスは創れない。
むしろ3トップの右に入ったサンチェスがこれでもかというばかりに
前へ前へと仕掛けていくが、ここが最もゴールへの可能性を感じさせる。
21分にはサンチェスが右サイドを突破して中へ、
バルディビアのシュートはホンジュラスのキャプテンマークを巻く
34歳のゲバラが体でブロックしたが、これは今日のビエルサが考えている
1つの形を体現したシーンだったと思う。
そして迎えた34分、勝負所で人数を掛けるチリのスタイルが結実する。
M・フェルナンデスの短いスルーパスに駆け上がってきた右SBイスラが反応し、
中央へ低く速いクロス、カバーに入っていた右SBのメンドーサが
一歩早く足を出すが、クリアは同時に滑り込んだボーセジュールに当たり、
ゴールネットを揺らす。最後は幸運が味方した部分もあったものの、
それもチリの積極的な姿勢が呼び込んだのは間違いない。
展開そのままに、まずはチリがリードを奪うことになった。
さて、前線に36歳の予選チーム得点王パボンと、ちょっと下がった位置に
ヌニェスを置いたホンジュラスは、劣勢の中でカウンターを狙うしかないが、
それすら繰り出せないような非常に厳しい状況に。
唯一光る個を見せていたのは右SHに入ったアルバレス。
17分、39分とシュートに繋がる突破を見せるが、まさに孤軍奮闘。
前半はチリのいい所ばかりが目立つような45分間となった。

後半はまずホンジュラスに大きなチャンス。
47分、エスピノーサとのワンツーからアルバレスが抜け出す。
メデルのタックルはボールも搔き出したが、足にも引っかかりアルバレス転倒。
メイレット主審のホイッスルは鳴らず。ギリギリの攻防はメデルに軍配。
以降、ホンジュラスも前半よりはボールを運べるようになっていくが
やはりチリのプレスも速く、決定機にまではなかなか持ち込めず、
60分にはパボンに替えて、193センチのウェルカムを前線に送り込む。
ビエルサは52分にボランチのミジャールを下げて、DFのハラを投入。
ハラがここまでのCB2人と3バックを形成し、
カルモナがアンカー、M・フェルナンデスが3トップ下、
SBのイスラとメデルがそのまま前に出てSHに変化し、
3-4-3にシフトして追加点への強い意欲を見せる。
62分、縦へのクサビをバルディビアがうまく収めてラストパス、
トップスピードのサンチェスがそのまま持ち込んでフィニッシュも枠の左へ。
頭を抱えるビエルサ。気持ちはよくわかる。
さらに64分、M・フェルナンデスのFKはホンジュラスDFに当たりファーへ、
ビダルの折り返しにポンセは完全にフリーの状態でヘディングを放つが、
GKバジャダレスが超ファインセーブで弾き出し、追加点は奪えない。
それでも攻める姿勢を貫くチリ。74分にはエリア内でチャンスが続き、
最後にボーセジュールが上げたクロスを中央でヘディングしたのは
再三上下動を繰り返していた右サイドのイスラ。
まだまだ運動量も気合も十分といったチリのパフォーマンスは驚異的だ。
その後もホンジュラスはトーマスや七色の頭を持つ男・マルティネスが投入されるも、
劇的にチームが変わるまでには至らず、時間ばかりが経過する。
90分、ようやくウェルカムが前を向いたドリブルからシュートを放つが、
そこに寄せたチリのDFはなんと4人。
さらに93分、カウンターからM・ゴンサレスのシュートシーンでは
なんと5人が相手陣内深くまで攻め上がる。
最後まで運動量を落とさず走りきったチリがホンジュラスに付け入る隙を与えず、
グループリーグ突破へ上々の滑り出しを見せ付ける結果となった。

ホンジュラス 0×1 チリ
【得点者】
チリ:ボーセジュール①(34分)
【警告/退場】
ホンジュラス:W・パラシオス①(33分)
チリ:カルモナ①(4分)、M・フェルナンデス①(19分)
【交替】
ホンジュラス:パボン→ウェルカム(60分)
         ゲバラ→トーマス(66分)
         ヌニェス→マルティネス(78分)
チリ:ミジャール→ハラ(52分)
   ビダル→コントレラス(81分)
   バルディビア→M・ゴンサレス(87分)
【AD的Man of the Match】
マウリシオ・イスラ(チリ)

写真は、この人がいればホンジュラスも…のスアソがすんでいる「ジェノヴァ」
genova0616.jpg
AD土屋

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(14)グループG ブラジル×北朝鮮

     
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グループG
2010/6/15 20:30 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
ブラジル×北朝鮮

天候:晴れ 気温:3度 観客:54,331人
主審:ヴィクトル・カサイ(ハンガリー)

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン
3 ルシオ(C)
4 フアン
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ
7 エラーノ
10 カカー
11 ロビーニョ
FW
9 ルイス・ファビアーノ
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
13 ダニエウ・アウヴェス
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
17 ジョズエ
18 ラミレス
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
--ロビーニョ---カカー---エラーノ--
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------

【北朝鮮】
GK
1 リ・ミョングク
DF
2 チャ・ジョンヒョク
13 パク・チョルジン
3 リ・ジュンイル
5 リ・グァンチョン
8 チ・ユンナム
MF
17 アン・ヨンハッ
11 ムン・イングク
4 パク・ナムチョル
FW
9 チョン・テセ
10 ホン・ヨンジョ
SUB
18 キム・ミョンギル
20 キム・ミョンウォン(ベンチ外)
14 パク・ナムチョル
16 ナム・ソンチョル
21 リ・グァンヒョク
6 キム・グムイル
15 キム・ヨンジュン(負傷)
19 リ・チョルミョン
22 キム・ギョンイル(ベンチ外)
23 パク・スンヒョク(ベンチ外)
7 アン・チョルヒョク(ベンチ外)
12 チェ・グムチョル
監督
キム・ジョンフン(北朝鮮国籍)

(5-1-2‐2)
-----ホン・ヨンジョ----チョン・テセ-----
---------------------
---パク・ナムチョル------ムン・イングク---
---------アン・ヨンハッ---------
チ・ユンナム-------------チャ・ジョンヒョク
--リ・グァンチョン-リ・ジュンイル-パク・チョルジン-
---------------------
---------リ・ミョングク---------

【マッチレポート】
大会5日目にして、スペインと並ぶ大本命がようやく登場。
スタメンの背番号は綺麗に1番から11番まで。
まさに今考えられる“レギュラー”をドゥンガは揃えてきた。
対峙するのは44年ぶりに世界の扉を開いた北朝鮮。
試合前、涙を流しながら国歌を聴くチョン・テセはもはや定番になりつつある。
さて、北朝鮮は予想通りスタートから5バックで最終ラインを固める。
その前にアンカーとしてアン・ヨンハッ。その前にムン・イングクとパク・ナムチョル。
さらにその前が2トップのチョン・テセとホン・ヨンジョ。
数字で言うと5-1‐2‐2のようなシステムで王者に挑む覚悟を決めた。
当然のように序盤から攻め立てるブラジル。
7分にはエラーノの左足ミドル、8分には中央からロビーニョがミドル、
10分にもミシェウ・バストスが左サイドからミドル、
最初に放たれた3本のシュートはいずれもミドルシュート。
いくらブラジルとはいっても、アレだけゴール前を固められたら
エリア内に侵入するのは至難の業。いい形までは創れない。
11分、チョン・テセは3人に囲まれながらも強引なシュート。
北朝鮮に最初のシュート、しかも枠内シュートがまずは記録された。
21分、L・ファビアーノのスルーパスに走りこんだロビーニョが枠へ飛ばし、
ようやくエリア内でチャンスを創出する。
しかしこの辺りから中盤がボールをもらいたがって、広範に動き過ぎたような印象。
横パスは多いが、縦に飛び出していくような選手がカカーも含めて見当たらず、
徐々にブロックを打ち破れないイライラが募っていったのは間違いない。
34分、マイコンからパスを受けたロビーニョはエリア内で“遊び”を見せ、左へ。
ミシェウ・バストスのミドルはDFに当たっていたがゴールキックに。
そしてこれがブラジルにとってみれば、前半最後のチャンス。
ボールキープ率は、北朝鮮34%に対してブラジル66%。
と考えれば北朝鮮はほぼプラン通りの45分間を過ごすことができたのではないか。

後半もゲームの構図は何1つ変わらず。
51分、カカーが倒されて得たFK、ゴール中央20m強の位置から狙った
ミシェウ・バストスのキックはゴール左に消え、
53分にCKの流れからロビーニョがミドルを放つと、これも枠を捉えられない。
どうしても中央、中央に集まっては、攻めあぐねる繰り返しだったブラジル。
そんな中、スコアを動かしたのはやはりサイドのプレイヤー。個が躍動する。
55分、フェリペ・メロが素晴らしいサイドチェンジを右へ、
収めたエラーノの後ろを追い越して行ったのはマイコン。
エラーノのパスをゴールライン目前から中へ蹴り込む。ただし、クロスではなくシュート。
ゴールポストと、逆を突かれたGK、その間約1mの隙間にアウトフロントで通してみせた。
まさにブラジルらしい一発で、王国が先制ゴールを奪う。
そしてミスとはいえ、ミスとも言い切れないGKのポジショニング。
リ・ミョングクは倒れ込み、後悔に顔を歪めた。
これですっかり精神的にも解放された感のあるカナリア軍団が蘇る。
61分、ミシェウ・バストスのミドルはブレてGKを急襲、
64分、カカからのボールで決定機を掴んだL・ファビアーノのシュートはバーの上へ。
セレソンの9番はゴールを決めた時に初めて過度の重圧を撥ね退けられるが
今日の彼は結果的にまだそれを乗り越えられずに終わった。
やはり、65分を過ぎると本当によく粘っていた北朝鮮も
ボールへのアプローチが遅くなり、後手を踏むシーンが増えていく。
72分、DFラインでのビルドアップからロビーニョにボールが入るが、
北朝鮮の選手は誰も寄せられない。ピッチを泳いだ11番はピンポイントスルーパス。
走り込んだエラーノは、まるで練習かのような冷静さでインサイドキック。
ゴール左隅にボールを送り届ける。これが王国の底力。
今日のゲームに関してはセーフティリードと言ってもよさそうな、
2点目を挙げ、健闘していた相手の心も打ち砕いた。
ただ、特筆すべきはこのままゲームを終わらせなかった北朝鮮のメンタリティ。
89分、後方からのFKをチョン・テセが頭で落とすと、
5バックの左を担っていたチ・ユンナムはトップスピードで突っ込んで来た。
ブラジルDF陣は対処できない。2人の間を切り裂いて、
飛び出したジュリオ・セーザルの上を豪快にぶち抜く。
世界に名を刻んだのはチーム最年長となる33歳のハードワーカー。
これが前述したように同国にとって44年ぶりとなるワールドカップでの得点になった。
試合はこのまま2-1で終了。
ブラジルは前半こそ相当苦しみながら、最後にはしっかり勝ち点3を獲得。
また北朝鮮は残り2試合もあのスタイルをやれるところまで貫けば、
コートジボワール、ポルトガルともロースコアの中なら勝機が出てくるかもしれない。

ブラジル 2×1 北朝鮮
【得点者】
ブラジル:マイコン①(50分)、エラーノ①(72分)
北朝鮮:チ・ユンナム①(89分)
【警告/退場】
ブラジル:ラミレス①(88分)
【交替】
ブラジル:エラーノ→ダニエウ・アウヴェス(73分)
      カカー→ニウマール(78分)
      フェリペ・メロ→ラミレス(84分)
北朝鮮:ムン・イングク→キム・グムイル(80分)
【AD的Man of the Match】
エラーノ(ブラジル)

写真は、この勝利を喜んでいるかな?香川で見つけた「ブラジル」
20070717170400_s 0616.jpg
AD土屋

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(13)グループG コートジボワール×ポルトガル

     
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グループG
2010/6/15 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
コートジボワール×ポルトガル

天候:晴れのち雨 気温:6度 観客:37,034人
主審:ホルヘ・ラリオンダ(ウルグアイ)

【コートジボワール】
GK
1 ブバカル・バリー
DF
20 ギー・デメル
4 コロ・トゥーレ(C)
5 ディディエ・ゾコラ
17 シアカ・ティエネ
MF
21 エマヌエル・エブエ
19 トゥーレ・ヤヤ
9 イスマエル・ティオテ
FW
15 アルナ・ディンダン
10 ジェルヴィーニョ
8 サロモン・カルー
SUB
16 アリスティド・ゾグボ
23 ダニエル・イエボア
2 ブルー・アングア
3 アルトゥール・ボカ
5 スティーヴ・ゴフリ
22 スレイマン・バンバ
12 ジャン・ジャック・ゴッソ
13 エヌドリ・ロマリッチ
14 エマヌエル・コネ
7 セイドゥ・ドゥンビア
11 ディディエ・ドログバ
18 カデル・ケイタ
監督
スヴェン・ゴラン・エリクソン(スウェーデン国籍)

(4-3-3)
-------ジェルヴィーニョ-------
--カルー----------ディンダン--
-------------------
--ティオテ---Y・トゥーレ---エブエ--
-------------------
-ティエネ--ゾコラ--C・トゥーレ--デメル-
-------------------
---------バリー---------

【ポルトガル】
GK
1 エドゥアルド
DF
3 パウロ・フェレイラ
6 リカルド・カルバーリョ
2 ブルーノ・アウヴェス
23 ファビオ・コエントラン
MF
16 ラウール・メイレレス
8 ペドロ・メンデス
20 デコ
FW
7 クリスティアーノ・ロナウド(C)
9 リエジソン
10 ダニー
SUB
12 ベト
22 ダニエウ・フェルナンデス
4 ロランド
5 ドゥダ
13 ミゲウ
15 ペペ
21 リカルド・コスタ
14 ミゲウ・ヴェローゾ
19 チアゴ
11 シモン・サブロサ
17 ルーベン・アモリム
18 ウーゴ・アウメイダ
監督
カルロス・ケイロス(ポルトガル国籍)

(4-3-3)
--------リエジソン--------
--ダニー-----------ロナウド--
----------デコ----------
-----P・メンデス--R・メイレレス-----
-------------------
F・コエントラン-R・カルバーリョ-B・アウヴェス-P・フェレイラ-
-------------------
--------エドゥアルド--------

【マッチレポート】
ブラジル、コートジボワール、ポルトガルと
決勝トーナメントでも上位進出が期待できるような3強が集結したグループG。
ブラジルというライバルを考えても、このゲームが天下分け目の一戦になるのは確実。
共に4‐3-3の布陣を敷く中、今後の大会自体も左右しそうなビッグマッチは幕を開けた。
始まってみると、コートジボワールの中盤は
右からエブエ、ヤヤ・トゥーレ、ティオテがほぼフラットに並ぶ形。
ここのバランスが抜群で、ポゼッションではポルトガルが圧倒しながら、
なかなかエリア内へと侵入していけるシーンはない。
8分、世界中が注目したであろうFKをカベに当てたロナウドは、
その代わりとばかりに、11分には得意のフェイントで1人かわすと
中距離から凄まじい弾道のミドルを左ポストにぶつけてみせる。
17分にはコートジボワールの狙いが形に。
クサビをコロ・トゥーレがインターセプトしてそのままオーバーラップ、
そこから3本パスを素早く繋いで、ティオテのシュートはバーを越えるも、
守から攻への切り替えの速さでポルトガルを牽制する。
改めて見ると、ここまでの試合を思い出してみても、この中盤のコンパクトさは驚異的。
そんな中で徐々にコートジボワールがボールアプローチの速さで上回り、
ポルトガルはなかなかボールが繋げなくなっていく。
ここでブレーキになっていたのはダニーとリエジソン。
両者共にハイスピードの展開に付いていけず、ピッチを彷徨う時間が長くなった。
対するコートジボワールで目立っていたのは3トップセンターのジェルヴィーニョ。
ピッチ全体に顔を出して、いいアクセントになっていたが
とりわけ左サイドに流れてからの仕掛けには大きな可能性を感じさせる。
20分以降、両チームに決定的なチャンスが訪れるシーンはなかったが、
やはり中盤での攻防は今までのゲームにはなかった要素。
非常に高い緊張感の中、ある程度守備を意識しながらゲームに入った
コートジボワールの思惑のほうが体現されているような印象で、
スコアレスのままハーフタイムを迎えることになった。

後半はまずブブゼラを味方に付けたいコートジボワールがラッシュ。
明らかに前半よりも前への意識が高くなっているのが見て取れる。
54分にはこの試合初の枠内シュート。右サイドからヤヤ・トゥーレが
ドリブルでズンズンとカットインして、中へ。カルーのシュートはややヒットせず、
チャンスは潰えたものの、1ついい形を創出した。
直後の55分、ケイロスは1枚目のカードとしてダニーの替わりにシモンを選択。
ロナウド、リエジソンの2トップと、SHは右がデコ、左はシモンが担当し、
4-4-2で堅い堅い相手の守備陣形を崩しにかかる。
58分にはチャンスシーン。スローインの流れ、デコがライン際からフワリとクロス、
中でリエジソンが難しいヘデイングを枠に飛ばし、バリーにキャッチされたものの、
ようやく9番のCFが存在感を発揮するシーンが巡ってくる。
さらに62分にはデコがベンチへ戻り、替わってチアゴ投入。
どちらかと言えば守備面でより能力を発揮しそうな人選に、ちょっと疑問符。
そして場内のブブゼラが数倍大きな音を奏でたのは66分。
カルーに替わり、言わずとしれた大エース・ドログバ登場。
彼が入ってくる5分くらい前からは、攻撃に対するギアが両チーム共に
1段上がったと同時に、中盤にもだいぶスペースが空いてきたタイミングがマッチして
ボールが行き来するスピーディーな攻守が展開される。
75分、コロ・トゥーレが倒れる。どうやら両足をつった様子。
いかにこのゲームがタフで繊細かがよくわかる。
80分、再び世界中の視線が集まった7番の、
ゴールまで35m弱のFKは、しかし落ちずにそのままクロスバーの上を通過。
この直後から、再びポルトガルのシステムが4-3-3に立ち戻り、
前線にはロナウド、リエジソン、シモンと豪華な顔ぶれが居並ぶことに。
それでも終盤はまた強固なブロックを全体で築いたコートジボワールの
守備網をかいくぐることはなかなか容易ではない。
その内、ポルトガルにもまったりとした空気が流れ、
お互いにドローもやむなしといった雰囲気の中で迎えていた後半追加タイム、
試合勘のなさからか、ほとんど流れに入ってこれていなかった
手負いの象が、この日初めて覚醒する。
後方からのフィードを受けたドログバは巧みなポストプレーから左のケイタに展開、
ケイタはタイミングを見計らって、縦へ流す。
受けたドログバ、角度のない所からシュートを放つかと思われたが、
中へ折り返してしまい、そのままボールは流れて先制ゴールは奪えない。
最後はパスという選択になったものの、一瞬の凄みは垣間見ることができた。
最終盤はコートジボワールの勢いが勝っていたが、結果はこのままスコアレス。
ゴールこそ生まれなかったとはいえ、特に前半から後半の中ごろまでにかけての
中盤のコンパクトさと、その中での攻防は、まさに世界トップレベル。
やはりそこはエリクソン。ディフェンスの組織はしっかり整えていたことに感嘆する。
非常に面白いスコアレスドローだった。

コートジボワール 0×0 ポルトガル
【得点者】
なし
【警告/退場】
コートジボワール:ゾコラ①(7分)、デメル①(21分)
ポルトガル:ロナウド①(21分)
【交替】
コートジボワール:カルー→ドログバ(66分)
           ジェルヴィーニョ→ケイタ(82分)
           エブエ→ロマリッチ(88分)           
ポルトガル:ダニー→シモン(55分)
       デコ→チアゴ(62分)
       R・メイレレス→アモリン(85分)
【AD的Man of the Match】
ヤヤ・トゥーレ(コートジボワール)

写真は、天下分け目の一戦ということで「関が原」
018sekigahara.jpg

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(12)グループF ニュージーランド×スロヴァキア

     
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グループF
2010/6/15 13:30 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
ニュージーランド×スロヴァキア

天候:晴れ 気温:6度 観客:23,871人
主審:ジェローム・デーモン(南アフリカ)

【ニュージーランド】
GK
1 マーク・パストン
DF
19 トミー・スミス
6 ライアン・ネルセン(C)
4 ウィンストン・リード
MF
11 レオ・バートス
5 イヴァン・ヴィセリッチ
7 サイモン・エリオット
3 トニー・ロクヘッド
FW
10 クリス・キレン
14 ロリー・ファロン
9 シェイン・スメルツ
SUB
12 グレン・モス
23 ジェームス・バナタイン
2 ベン・シグムンド
18 アンディ・ボーエンス
8 ティム・ブラウン
13 アンディ・バロン
15 マイケル・マグリンシー
16 アーロン・クラファム
17 デイヴ・マリガン
21 ジェレミー・クリスティー
20 クリス・ウッド
22 ジェレミー・ブロッキー
監督
リッキー・ハーバート(ニュージーランド国籍)

(3-4-3)
--スメルツ---ファロン---キレン--
-------------------
-------------------
-ロクヘッド-エリオット-ヴィセリッチ-バートス-
-------------------
---リード---ネルセン---スミス---
-------------------
--------パストン--------

【スロヴァキア】
GK
1 ヤン・ムハ
DF
5 ラドスラフ・ザバフニク
3 マルティン・シュクルテル
16 ヤン・ドゥリツァ
4 マレク・チェフ
MF
6 ズデノ・シュトルバ
7 ウラジミール・ヴァイス
18 エリック・イェンドリシェク
17 マレク・ハムシク(C)
FW
9 スタニスラフ・シェスターク
11 ロベルト・ヴィッテク
SUB
12 ドゥサン・ペルニス
23 ドゥサン・クチャク
2 ペテル・ペカリク
21 コルネル・サラタ
22 マルティン・ペトラシュ
8 ヤン・コザク
10 マレク・サパラ
15 ミロスラフ・ストフ
19 ユライ・クチュカ
20 カミル・コプネク
13 フィリップ・ホロシュコ
14 マルティン・ヤクブコ
監督
ウラジミール・ヴァイス(スロヴァキア国籍)

(4-4-2)
----ヴィッテク---シェスターク----
--------ハムシク--------
-イェンドリシェク--------ヴァイス-
--------シュトルバ--------
-------------------
-チェフ-ドゥリツァ-シュクルテル-ザバフニク-
-------------------
---------ムハ---------

【マッチレポート】
ライバルのチェコを下して、念願のワールドカップに初めて辿り着いたスロヴァキア。
決勝トーナメント進出に向けて、このゲームは勝ち点3のみが求められる。
一方のニュージーランドは失礼ながら全敗しないというのが
おそらく現実的な目標。果たしてアフリカの大地で奇跡を起こせるか。
先にチャンスを掴んだのは“オールホワイツ”ニュージーランド。
5分、御年36歳のエリオットが送ったFKをキレンが頭で枠内に飛ばす。
この後も全体的な流れはニュージーランドに傾いていったが、
その要因はまるで昔のイングランドサッカーを髣髴とさせるような
愚直なまでのキック・アンド・ラッシュ。3-4-3の3トップがフラットに並ぶ
珍しい布陣も、183センチのキレン、188センチのファロン、185センチのスメルツと
長身アタッカーを取り揃えているからこそ。
かといってセカンドが拾える訳ではないのだが、これしかなさそうなスタイルが
逆にハイプレスからのカウンターを得意とするスロヴァキアの持ち味を
結果的には消すことになり、何となくペースを握る格好となった。
ただ、さすがに25分を過ぎるとスロヴァキアも落ち着きを取り戻し、
置かれた右サイドに固執することなく、幅広い動きでボールに触る
ウラジミール・ヴァイス監督の息子、ウラジミール・ヴァイス(!)が
チームにリズムをもたらしていく。
28分、ヴァイス、シェスタークと繋いで再びヴァイスからパスをもらった
シェスタークのシュートはわずかにゴール右へ。
33分にはニュージーランドのGKパストンが信じられない空振り!
拾ったヴィッテクがゴールに迫るも、パストンが何とか戻ってセーブ。
ようやくスロヴァキアも地に足が着いてきたような印象を受ける。
ところがニュージーランドも38分に突然決定機を創出。
エリアすぐ外でボールを持ったファレンは掬って裏へシルクパス、
スメルツの左足を振り抜くと、GKムハは指先で弾き出す。
意外性のあるクリエイティブな攻撃に少し驚いた。
43分にはクイックFKからハムシクのミドルはパストンがフィスティング。
序盤はロングボールに苦しんだスロヴァキアが最後はしっかりアジャストして、
ハーフタイムへと折り返した。

後半に入ると早々にスロヴァキアが歴史的なワールドカップ初ゴールを挙げる。
50分、右サイド、シェスタークが絶妙のアーリークロス、
ファーサイドでDFを外して頭で捉えたのはヴィッテク。
J SPORTSをご視聴下さっている方々にはニュルンベルクでの活躍が
記憶に残っている方も多いかもしれない28歳が、再三チャンスに絡んだ末に大仕事。
弾ける歓喜。ようやくスロヴァキアが1点のアドバンテージを得た。
69分にはシュトルバ、シェスタークのコンビネーションから、
ヴィッテクがエリア内へ侵入するもリードが体でブロック。
77分にはシェスタークがヴィッテクとのワンツーで抜け出すもロクヘッドがブロック。
共にニュージーランド守備陣の粘りにフィニッシュまでは持ち込めなかったものの、
追加点も取れそうだし、そのまま守りきれそうな雰囲気も漂い始める。
追い込まれたニュージーランドはもはやロングボールも頭打ち。
ハーバート監督は72分に191センチのウッド、
78分にクリスティーを送り込むも、効果的なプレーは一向に出てこない。
終盤の88分、前半はとんでもないクリアミスをかましていたロクヘッドが
素晴らしいクロス、しかしスメルツのヘディングは側頭部に当たって枠外へ。
追加タイムも2分を過ぎ、もはや命運尽き果てたと思われた刹那、
目を疑うような光景がそこには展開された。
右からのクロスをスメルツは粘って粘って5秒以上キープすると
最高のクロスを中へ。そこには最前線まで上がっていたリードが。
狙いすましたヘディングは右ポストの内側を叩いて、ゴールに吸い込まれる。
土壇場での生還。“オールホワイツ”が起こした奇跡。
両者共にワールドカップ初の勝ち点を獲得したが、明暗分かれる結果となった。

ニュージーランド 1×1 スロヴァキア
【得点者】
ニュージーランド:リード①(90+3分)
スロヴァキア:ヴィッテク①(50分)
【警告/退場】
ニュージーランド:ロクヘッド①(42分)、リード①(90+3分)
スロヴァキア:シュトルバ①(55分)
【交替】
ニュージーランド:キレン→ウッド(72分)
           ヴィセリッチ→クリスティー(78分)
スロヴァキア:シェスターク→ホロシュコ(81分)
         ヴィッテク→ストフ(84分)
         ヴァイス→クチュカ(90+1分)
【AD的Man of the Match】
ウィンストン・リード(ニュージーランド)

写真は、さすがにこの2カ国に関係あるものはないので突然の「伊勢志摩」
020isesima.jpg
AD土屋

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(11)グループF イタリア×パラグアイ

  • 2010年06月15日 07:11
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グループF
2010/6/14 20:30 グリーン・ポイント(ケープタウン)
イタリア×パラグアイ

天候:雨 気温:8度 観客:62,869人
主審:ベニト・アルチュンディア(メキシコ)

【イタリア】
GK
1 ジャンルイジ・ブッフォン
DF
19 ジャンルカ・ザンブロッタ
5 ファビオ・カンナヴァーロ
4 ジョルジョ・キエッリーニ
3 ドメニコ・クリシート
MF
6 ダニエレ・デ・ロッシ
22 リッカルド・モントリーヴォ
15 クラウディオ・マルキージオ
FW
7 シモーネ・ペペ
11 アルベルト・ジラルディーノ
9 ヴィンチェンツォ・ヤクインタ
SUB
12 フェデリコ・マルケッティ
14 モルガン・デ・サンクティス
2 クリスティアン・マッジョ
13 サルヴァトーレ・ボッケッティ
23 レオナルド・ボヌッチ
8 ジェンナーロ・ガットゥーゾ
16 マウロ・カモラネージ
17 アンジェロ・パロンボ
21 アンドレア・ピルロ(負傷)
10 アントニオ・ディ・ナターレ
18 ファビオ・クアリアレッラ
20 ジャンパオロ・パッツィーニ
監督
マルチェロ・リッピ(イタリア国籍)

(4-3-3)
-------ジラルディーノ-------
--ヤクインタ----------ペペ--
-------マルキージオ-------
----モントリーヴォ--デ・ロッシ-----
-------------------
-クリシート-キエッリーニ-カンナヴァーロ-ザンブロッタ-
-------------------
--------ブッフォン--------

【パラグアイ】
GK
1 フスト・ビジャール
DF
6 カルロス・ボネット
14 パウロ・ダ・シルバ
21 アントリン・アルカラス
3 クラウディオ・モレル
MF
13 エンリケ・ベラ
15 ビクトル・カセレス
16 クリスティアン・リベーロス
17 アウレリアーノ・トーレス
FW
19 ルーカス・バリオス
18 ネルソン・バルデス
SUB
12 ディエゴ・バレット
22 アルド・ボバディージャ
2 ダリオ・ベロン
4 デニス・カニサ
5 フリオ・セサル・カセレス
8 エドガル・バレット
11 ホナタン・サンタナ
20 ネストル・オルティゴサ
7 オスカル・カルドーソ
9 ロケ・サンタクルス
10 エドガル・ベニテス
23 ロドルフォ・ガマーラ
監督
ヘラルド・マルティーノ(アルゼンチン国籍)

(4-4-2)
----バルデス---バリオス----
-------------------
--トーレス-----------ベラ--
-----リベーロス--V・カセレス-----
------------------
-モレル-アルカラス-ダ・シルバ-ボネット-
-------------------
-------ビジャール-------

【マッチレポート】
前回王者にも関わらず、ちょっと異常なまでに前評判の低いイタリア。
上手い下手の差はあれど、全員が国歌を熱唱する姿は良くも悪くもアズーリだ。
負けずに国歌を熱唱したパラグアイだったが、前奏が長過ぎた感は否めない。
堅守が持ち味だったはずの両者共に守備に不安を抱えている、
興味深い戦いは今大会初めて降った雨の中のケープタウンにて。
まずボールがしっかり回ったことでペースを握ったのはイタリア。
最大のキーマンであるピルロを負傷で欠き、そこにはモントリーヴォが入るが、
中盤にはその彼も含めて、デ・ロッシ、マルキージオと足元の
正確な技術を有する選手が揃い、ポゼッションではパラグアイを圧倒する。
また、両翼に入った右のペペ、左のヤクインタもよくボールを引き出し、
特にペペは序盤から再三再四チャンスに絡もうと上下動を繰り返す。
22分にはパラグアイのCK崩れから最後尾にいたベラのパスをかっさらった
モントリーヴォが持ち込んでシュートを放つも、力なくGKへ。
ただ、これが前半唯一の枠内シュート。ボールを持つ時間に比例して、
チャンスを創れていたかと言われれば、そうでもない。
そこはやはりパラグアイの組織的な守備力の高さがポイントに。
平均年齢30歳のDFラインはイタリアの3トップをしっかり監視し、
一線を超えて入ってくる相手からはうまく絡め取り、潰し切るだけの力を持つ。
比較的若い選手の多いイタリア攻撃陣はその老獪さの前に、
ボールを持たされているような形になっていた印象を受けた。
するとパラグアイの前半唯一となる枠内シュートは39分。
トーレスの右FK、中央でカンナヴァーロとデ・ロッシの間から
頭を突き出したのはCBのアルカラス。ボールはブッフォンを破る。
ワンチャンスを生かしたパラグアイの1点リードで前半は終了した。

ハーフタイムが明けると、イタリアに激震が走る。
1人目の交替で入ってきたのはGKのマルケッティ。
すなわち退いたのはブッフォン。絶対的な守護神を負傷という
意外な形で早々に欠くことはチームに小さくない影響を及ぼすはず。
しかもリードを許している中だけに、嫌な空気が流れる。
53分、ザンブロッタの右クロスにペペがいわゆるロベッシャータを試みるもヒットせず。
逆に55分はパラグアイ、カセレスのスルーパスから最後はベラが惜しいシュート。
あわや追加点というシーンを創り出し、守備でもしっかりとしたリズムができており、
なかなかイタリアもこじ開けることができずに、焦れる時間が続く。
リッピも59分、マルキージオを諦め、前回優勝を知るカモラネージを投入。
すると63分に、そのカモラネージのパスからヤクインタがCKを獲得する。
キッカーはペペ、飛び出したGKビジャールは触れない。
倒れこみながらゴールに押し込んだのはデ・ロッシ。
前回大会は優勝メンバーに名を連ねたものの、
ヒジ打ちで4試合の出場停止処分を受けるなど、まだ若さが目立った男も、
今や完全にチームの大黒柱に成長し、同点弾まで奪って見せた。
こうなると攻撃に迫力を欠いていたパラグアイが一気に苦境へ陥る。
68分にバルデスを下げて、サンタクルスを投入したが
それでも攻撃に厚みを加えるまでには至らない。
70分はイタリア、ペペのクロスをジラルディーノがエリア内で収めてシュート、
ここはダ・シルバが体でブロックして難を逃れる。
この後、一瞬Foot!Meetingのような光景が映されるが、アレはメキシコ人だろう。
両ベンチ共に最後の1枚にはリーグの得点王を忍ばせる。
リッピの懐刀はセリエA得点王のディ・ナターレ。72分にピッチイン。
マルティーノの切り札はポルトガルリーグ、そしてEL得点王のカルドーソ。76分ピッチイン。
とりわけカルドーソは今大会のブレイク候補として期待していただけに
登場には大いに心をときめかせたが、負傷を抱えているとのことで
今日のところは正直何のインパクトも残せずに終わってしまったのは残念だった。
終盤は攻撃の手を打ち出せないパラグアイをイタリアが攻め立てる展開に。
80分にはペペ、83分にはモントリーヴォと枠内にミドルを飛ばし、
ビジャールに冷や汗をかかせる。さらにFK、CKも連続で獲得すると、
ゴール前にペペがいいボールを送り、パラグアイが懸命に凌ぐ。
結局何とかパラグアイが守りきった格好で、ドロー決着。
初戦としては、ゲーム内容を鑑みても双方納得の勝ち点1だったのではないか。

イタリア 1×1 パラグアイ
【得点者】
イタリア:デ・ロッシ①(63分)
パラグアイ:アルカラス①(39分)
【警告/退場】
イタリア:カモラネージ①(70分)
パラグアイ:V・カセレス①(62分)
【交替】
イタリア:ブッフォン→マルケッティ(46分)
      マルキージオ→カモラネージ(59分)
      ジラルディーノ→ディ・ナターレ(72分)
パラグアイ:トーレス→サンタナ(60分)
       バルデス→サンタクルス(68分)
       バリオス→カルドーソ(76分)
【AD的Man of the Match】
アントリン・アルカラス(パラグアイ)

写真は、イタリア南部・カプリ島の有名スポット「青の洞窟」
capri2worldcup.jpg
AD土屋

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(10)グループE 日本×カメルーン

     
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グループE
2010/6/14 16:00 フリーステート(ブルームフォンテーン)
日本×カメルーン

天候:晴れ 気温:13度 観客:30,620人
主審:オレガリオ・ベンケレンサ(ポルトガル)

【日本】
GK
21 川島永嗣
DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都
MF
2 阿部勇樹
17 長谷部誠(C)
7 遠藤保仁
FW
8 松井大輔
18 本田圭佑
16 大久保嘉人
SUB
1 楢崎正剛
23 川口能活
6 内田篤人
13 岩政大樹
15 今野泰幸
10 中村俊輔
14 中村憲剛
20 稲本潤一
9 岡崎慎二
11 玉田圭司
12 矢野貴章
19 森本貴幸
監督
岡田武史(日本国籍)
(4-3-3)
---------本田---------
--大久保----------松井--
------------------
----遠藤-------長谷部----
---------阿部---------
--長友--闘莉王---中澤--駒野-
-------------------
---------川島---------

【カメルーン】
GK
16 スレイマヌ・ハミドゥ
DF
19 ステファン・エムビア
3 ニコラ・ヌクル
5 セバスティアン・バソング
2 ブノワ・アス・エコト
MF
21 ジョエル・マティプ
11 ジャン・マクーン
18 エヨング・エノー
FW
9 サミュエル・エトー
13 マキシム・チュポ・モティング
15 ピエール・ウェボ
SUB
1 イドリス・カメニ
22 ギー・エンディ
4 リゴベル・ソング
8 ジェレミ・ヌジタップ
12 ガエタン・ボング
14 オーレリアン・シェジュ
6 アレクサンドル・ソング
7 ランドリー・エンギュエモ
20 ジョルジュ・マンジェク
10 アシル・エマナ
17 モハマドゥ・イドリス
23 ヴァンサン・アブバカル
監督
ポール・ル・グエン(フランス国籍)
(4-3-3)
--------モティング--------
---ウェボ---------エトー---
-------------------
------エノー---マクーン------
--------マティプ--------
-アス・エコト-バソング-ヌクル-エムビア-
-------------------
--------ハミドゥ--------

【マッチレポート】
大会4日目にして、ようやく迎えた日本の初戦。
相手はもはや日本中での知名度が飛躍的に上がったであろうカメルーン。
某国営放送のスタジオにもW杯戦士が集結し、否が応でもテンションが上がる。
君が代を聞く日本の選手たちは全員が肩を組んで一体感を強調した。
ゲームは立ち上がりから、両チーム共に相当慎重な立ち上がり。
どちらも4-3-3を敷く中で、アンカーの前にいる中盤の2枚も
SBも重心を後ろに置いて、あまり攻撃には出て行かない。
11分、アス・エコトの左FKに飛び出した川島が触れず、長谷部が何とかクリア。
ファーストプレーに近いタイミングでのミスに一抹の不安を覚える。
カメルーンは3トップのエトー、モティング、ウェボにほとんど連携が見られず、
中盤の前に入ったマクーン、エノーも日本に脅威を与えるまでには至らない。
脅威という面では日本の3トッププラス中盤の2枚もカメルーンを
苦しめるようなシーンは少なかったが、松井と大久保は縦への意欲が十分に見られる。
特に右サイドに入った松井はアス・エコトとのマッチアップにも自信が窺え、
カメルーン1つの持ち味でもある左サイドの抑止力にもなっていたように感じた。
31分、再びアス・エコトのFK、キャッチに行った川島はまたもボールをこぼす。
この2回の危ない場面はボールなのか、高地なのか、はたまた緊張か。
33分、松井が右足でクロス、左へ流れて大久保がクロスも中とは合わず。
34分にも松井が右足でアーリークロスもDFがクリア。
松井はここまで右足でアーリー気味のクロスが目立ったが、これが後の布石になる。
ピッチを啄ばむ鳥を挟んで、38分にはカメルーン初の枠内シュート。
アス・エコトのスローインをモティングが落として、最後はエノー。
川島の正面を突くも、シュート自体の強烈さにパワーを感じる。
そのキャッチした川島からのフィード、本田がうまく収めた所が基点になり、
遠藤が速い球足で右へ展開すると、受けたのは松井。
右足でのキックフェイントに対面のアス・エコトも、
中央で構えた4人のDFも一瞬動きを止めて、ボールに意識が移る。
切り返してファーサイドに送ったボールは、
その4人を越えて膨らんでいた本田の足元へ。
止める、弾む、止まる、そして左足はボールをゴールに届ける。
39分、決めたのは本田。アシストは松井。今や数少なくなった欧州のエッセンスが
日本に貴重な先制ゴールをもたらし、前半は日本リードで終了した。

顔を痛がる大久保に松井が話しかけるシーンが印象的なハーフタイム。
そういえば、去年パリにヴォルフスブルクがUEFAカップで遠征してきた際、
松井は大久保にパリまで会いに行ったって話してたなあ。
後半開始早々、まさに“眠れる獅子”が一瞬で牙を剥いた。
49分、右サイドでボールを持ったエトーが豹変。
大久保と阿部を一瞬でぶっちぎると中へ、モティングのシュートはわずかに
ゴール左へ消えたが、やはりエトーはエトー。当たり前だが怖過ぎる。
時間が進むにつれて、ボールキープは当然というべきかカメルーンが長くなる。
ただ、目指してきたスタイルへのこだわりを捨てた日本にとっては
キープされることに対する抵抗は感じられていないようにも見えた。
ただ63分、アス・エコトのCKはまた飛び出した川島が触れない。
アス・エコトのキックに秘密があるのか、どうしてもそれが引っかかる。
この直後、ル・グエンが動く。アンカーのマティプを下げてエマナを投入。
まだ昇格争いを繰り広げているベティスから南アフリカに飛んでるんだから、
個人的には頑張ってほしいが、やっぱり頑張ってほしくない。
これで、カメルーンは4-2-1-3のような布陣にシフト。
中盤はマティプの前にいた2人がそのまま下がり、その前にエマナが入る。
さて、65分過ぎからかなりボールアプローチにも遅れが見え始めた
チームに岡田監督も一手。松井に替えて岡崎を投入。
大久保を右に移し、岡崎は左に入って守備面の強化を図る。
当然1点を追いかけるカメルーンは前掛かりに、
1点を守りたい日本はラインが下がるのは致し方ない部分もあるが、
前半は想像以上にポストプレーもしっかりこなしていた本田も
時間を創れなくなって来たこともあり、日本はとにかく我慢の時間が続く。
その中でも代表では不遇を強いられ続けて来た阿部が
必死にバランスを保ちながら相手の攻撃の芽を潰す姿が印象に残る。
75分にはル・グエンの2枚替え。入ったのはイドリスとジェレミ。
すなわち高さとクロスの部分に対する増強ということだろう。
78分、闘莉王のクリアを体でブロックしたイドリスが独走も、
大きくなったドリブルに中澤が食い付き、オフェンスファウルをもらう。
残り10分は完全にパワープレーに打って出たカメルーン。
81分、岡田監督2枚目のカードは大久保に替えて矢野。
矢野にしてみれば本大会の、しかも大事な初戦で、選出された理由を
いきなり守備面で発揮する機会に恵まれる格好になった。
82分、長谷部の強烈なシュートがハミドゥを襲う。
こぼれ球を岡崎が左ポストに当てるが、これはオフサイド。
そして反町監督のみならず日本中が悲鳴に包まれたであろう86分、
続くパワープレーの流れから、こぼれ球をミドルレンジから打ち抜いたのは
マルセイユのリーグ優勝に大きく貢献したエムビア。
糸を引くとはまさにこのこと、という爆発的なシュートは、
しかしクロスバーが川島の背後に立ちはだかる。
こぼれ、エマナのシュートは川島がしっかりキャッチ。
日本の守護神は八咫烏、川島、そしてクロスバーも今日は加えよう。
93分、ジェレミのクロス、ウェボのシュート、絶体絶命のシーンは川島がビッグセーブ。
結果的にはその前のエトーのプレーがオフェンスファウルになったので
記録には残らないが、むしろ記録上ではという表現が結果論。
不安なプレーを見せていた川島が、最後に魅せた渾身のセーブ。
大舞台での勝負強さと運の強さをこのGKは持っていた。
94分3秒、ブルームフォンテーンに鳴り響くホイッスル。
勝ったのは日本。1998年フランス、2006年ドイツ、
特にドイツでの、今でも悔しさに打ち震えるようなオーストラリア戦を糧に、
7試合目にして始めて、自国開催以外での勝ち点3を手に入れた。

日本 1×0 カメルーン
【得点者】
日本:本田①(39分)
【警告/退場】
日本:阿部①(90+1分)
カメルーン:ヌクル①(72分)
【交替】
日本:松井→岡崎(68分)
    大久保→矢野(81分)
    長谷部→稲本(88分)
カメルーン:マティプ→エマナ(63分)
       チュポ・モティング→イドリス(75分)
       マクーン→ジェレミ(75分)
【AD的Man of the Match】
松井大輔(日本)

写真は、まさか1年後にこんな形で対戦するとは夢にも思わなかった
ル・グエンさんのインタビューを敢行した「パリ」
008 le guen.jpg
AD土屋 

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(9)グループE オランダ×デンマーク

  • 2010年06月14日 22:47
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グループE
2010/6/14 13:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
オランダ×デンマーク

天候:晴れ 気温:16度 観客:83,465人
主審:ステファン・ラノワ(フランス)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール
3 ヨニー・ハイティンハ
4 ヨリス・マタイセン
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク
7 ディルク・カイト
10 ウェズレイ・スナイデル
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
12 ハリド・ブラルーズ
13 アンドレ・オーイエル
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
11 アリエン・ロッベン
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
V・デル・ファールト-スナイデル----カイト-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-マタイセン-ハイティンハ-V・デルヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【デンマーク】
GK
1 トーマス・セーレンセン
DF
6 ラース・ヤコブセン
3 シモン・キアル
4 ダニエル・アッガー
15 シモン・ブスク・ポウルセン
MF
2 クリスチャン・ポウルセン
10 マルティン・ヨルゲンセン(C)
19 デニス・ロンメダール
12 トーマス・カーレンベリ
20 トーマス・エネヴォルセン
FW
11 ニクラス・ベントナー
SUB
16 ステファン・アンデルセン
22 イェスパー・クリスティアンセン
13 ペル・クロルドルップ
23 パトリック・ムティリガ
5 ウィリアム・クヴィスト
7 ダニエレ・イェンセン
14 ヤコブ・ポウルセン
21 クリスティアン・エリクセン
8 イェスパー・グロンキア
9 ヨン・ダール・トマソン
17 ミッケル・ベックマン
18 セーレン・ラーセン
監督
モアテン・オルセン(デンマーク国籍)

(4-2-3-1)
--------ベントナー--------
------------------
-エネヴォルセン-カーレンベリ-ロンメダール-
-----ヨルゲンセン--C・ポウルセン-----
-------------------
-S・ポウルセン-アッガー-キアル-L・ヤコブセン-
-------------------
-------セーレンセン-------

【マッチレポート】
日本と同じグループのオランダとデンマーク。
グループEの初戦はヨーロッパ同士の好カード。
オランダは予想通りロッベンがベンチスタートなのに対して、
デンマークはベントナーもキアルもセーレンセンも出場してきた辺りに
さすが知将モルテンというより、若干のセコさを感じてしまうのだが…
また、ロッベンの欠場にはサッカー以外の面で残念な部分がある。
だって、ロッベンが出てればオランダは背番号が
高校の部活みたいに1から11までで統一されたのに…
まず6分にスナイデル、7分にエネヴォルセンと共に35m近い距離の
直接FKを打ち合って始まったゲームは、
圧倒的なポゼッションのオランダに、しっかり引いて守備を固めるデンマークという
まさにイメージ通りの流れが展開される。
ロッベンの欠場により、左SHでスタメン出場していたファン・デル・ファールトが
スナイデルの動いた中央のスペースに入り込み、フィニッシュワークに出没。
20分、21分と続けざまに惜しいシュートを放つ。
デンマークも27分、左サイドからロンメダールのクロスに
ファーでベントナーがわずかにゴール左に外れるヘディングを見舞うと、
34分には素晴らしいサイドチェンジからロンメダールのシュート、
37分にもベントナーの巧みなポストワークから最後はカーレンベリがフィニッシュ。
どちらもステケレンブルフのセーブに遭ったものの
堅守速攻をまさに地で行くスタイルは、負けにくいチームの本領でもある。
45分、ロンメダールの突破はファウルで止められるも、ラノワ主審はプレーオン。
結果的にCKになったものの、これが先を見越した“世界基準”の判定だった気がした。
終わってみればオランダが攻めていた印象こそあったが、
シュート数は5本ずつという所に、前半はデンマークの思惑通りに
進んだ45分間だったと言えるのではないか。

しかし後半開始早々のエアポケットをオランダは見逃さない。
やや長いフィードにファン・ペルシーが快足を飛ばして追いつく。
飛び出したGKも含めて一瞬混乱したゴール前に上げられたクロス、
ファーでS・ポウルセンがヘディングのクリアも、頭を振り過ぎて
思いとは逆の方向へ。これがアッガーの背中に当たってゴールに転がり込む。
信じられないオウンゴール。労せずオランダに先制ゴールが記録された。
ちなみに、FIFA.comはオウンゴールを赤いボールで表示することがわかったのも収穫。
これで無理をせず、ある程度サイドバックも攻め上がりを自重したオランダに
デンマークはカウンターを含めた攻撃のスペースを与えてもらえない。
62分にはオルセン監督、ベントナーを下げてベックマンを投入。
73分にもカーレンベリに替えて弱冠18歳のエリクセンが送り出され、
デンマークはピッチに6人の30代と1人の10代が混在する。
ファン・マルヴァイク監督が67分に切った1枚目のカードはエリア。
ファン・デル・ファールトに替わり、左サイドにポジションを取ると、
69分にはその左サイドを爆発的なスピードで突破し、チャンスを創出。
73分にもファン・ボメルのフィニッシュを導くクロスを上げるなど、
再びオランダの推進力を1段押し上げる働きを披露する。
するとやはり試合を決めたのはスナイデルとエリア。
85分、スナイデルは難しい体勢から、驚異的なスルーパス。
ラインの裏へ飛び出したエリアのシュートはセーレンセンがよく弾いたものの、
ポストに当たったボールが選んだのは、カバーに入った2人のDFではなくカイト。
後半は完全にゲームを支配しきったオランダが
初戦としては申し分のない2-0というスコアで、デンマークを一蹴。好発進を切った。
なお、デンマークは88分にアフェライの決定的なシュートを
オウンゴールを喫してしまったS・ポウルセンが超スーパークリア。
この失点マイナス1は今後の展開にどう関与してくるか。

オランダ 2×0 デンマーク
【得点者】
オランダ:シモン・ブスク・ポウルセン=O・G(46分)、カイト①(85分)
【警告/退場】
オランダ:ナイジェル・デ・ヨンク①(44分)、ファン・ペルシー①(49分)
デンマーク:キアル①(63分)
【交替】
オランダ:ファン・デル・ファールト→エリア(67分)
      ファン・ペルシー→アフェライ(77分)
      デ・ヨング→デ・ゼーウ(88分)
デンマーク:エネヴォルセン→グロンキア(56分)
       ベントナー→ベックマン(62分)
       カーレンベリ→エリクセン(73分)
【AD的Man of the Match】
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)

写真は、オランダといえばのキャラクター・ブルーナを生んだ街「ユトレヒト」
DSCF3082world holland.JPG
AD土屋

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(7)グループD ドイツ×オーストラリア

     
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グループD
2010/6/13 20:30 モーゼス・マビダ(ダーバン)
ドイツ×オーストラリア

天候:晴れ時々曇り 気温:19度 観客:62,660人
主審:マルコ・ロドリゲス(メキシコ)

【ドイツ】
GK
1 マヌエル・ノイアー
DF
16 フィリップ・ラーム(C)
17 ペア・メルテザッカー
3 アルネ・フリードリッヒ
14 ホルガー・バドシュトゥバー
MF
6 サミ・ケディラ
7 バスティアン・シュヴァインシュタイガー
13 トーマス・ミュラー
8 メスト・エジル
10 ルーカス・ポドルスキ
FW
11 ミロスラフ・クローゼ
SUB
12 ティム・ヴィーゼ
22 ハンス・ヨルク・ブット
4 デニス・アオゴ
5 セルダル・タスキ
20 イェロメ・ボアテンク
2 マルセル・ヤンゼン
15 ピオトル・トロホウスキ
18 トニ・クロース
21 マルコ・マリン
9 シュテファン・キースリンク
19 カカウ
23 マリオ・ゴメス

(4-2-3-1)
--------クローゼ--------
-------------------
-ポドルスキ---エジル---ミュラー-
--シュヴァインシュタイガー-ケディラ----
-------------------
バドシュトゥバー-フリードリッヒ-メルテザッカー-ラーム-
-------------------
--------ノイアー--------

【オーストラリア】
GK
1 マーク・シュウォーツァー
DF
8 ルーク・ウィルクシャー
2 ルーカス・ニール(C)
3 クレイグ・ムーア
11 スコット・チッパーフィールド
MF
13 ヴィンチェンツォ・グレッラ
16 カール・ヴァレリ
7 ブレット・エマートン
4 ティム・ケイヒル
5 ジェイソン・クリナ
FW
19 リチャード・ガルシア
SUB
12 アダム・フェデリチ
18 ユージン・ガレコヴィッチ
6 マイケル・ビューチャン
20 マーク・ミリガン
21 デイヴィッド・カーニー
15 ミル・ジェディナク
22 ダリオ・ヴィドシッチ
23 マルク・ブレッシャーノ
9 ジョシュア・ケネディ
10 ハリー・キューウェル
14 ブレット・ホルマン
17 ニキタ・ルカヴィツヤ

(4-2-3-1)
--------ガルシア--------
-------------------
-クリナ----ケイヒル----エマートン-
----グレッラ----ヴァレリ----
-------------------
-チッパーフィールド-ムーア-ニール-ウィルクシャー-
-------------------
------シュウォーツァー------

【マッチレポート】
バラック、ヴェスターマン、アドラーなど主力と目されていた選手の相次ぐ離脱で
少しチーム自体の評価に影響が出ているような印象のあるドイツ。
一方、主力の大半は前回大会も経験しているものの、高齢化も目立ち、
このグループでの苦戦は免れない、アジアからの出場となるオーストラリア。
ゲームはまず3分、オーストラリアに大きなチャンス。
ウィルクシャーのCKをニアでケイヒル、こぼれをガルシアが狙うもラームがブロック。
終わってみれば、このプレーがオーストラリアにとって1試合通じて
最もゴールに近づいた瞬間になろうとは、この時まだ知る由もない。
さて、7分にエジルのパスをクローゼが持ち込み、
シュウォーツァーに阻まれたものの、いい形でチャンスを創ったドイツは
その1分後に見事な先制ゴールを叩き込む。起点はエジルのスルーパス。
斜めに走りこんだミュラーの折り返しを、ポドルスキが豪快に左足一閃。
21歳→20歳→25歳のコンビネーション。若武者の躍動で早くもドイツがリードを奪う。
この後も1トップ下に入ったエジルがボールを引き出しては、
ミュラー、ポドルスキを絡めて勢いのあるアタックを繰り返すと、やはり次の得点もドイツ。
26分、ミュラーのスローインからラームのアーリークロスに対して、
GKの前へと弾丸の如く飛び込んできたのはクローゼ。
これぞクローゼの真骨頂と言うべき、豪快な一撃でリードが広がる。
なおも、31分にはクローゼのスルーパスで抜け出したエジルが巧みなループ。
カバーに入ったニールがクリアで逃れたが、
あわや3点目というシーンにニールも怒る。
ドイツとすれば会心に近い、オーストラリアとすれば最悪に近い45分間は
2点差が付いてハーフタイムを迎えることとなった。

ニールのクローゼに対する、やや乱暴なアフターチャージで始まった後半は
4-1-4-1のような形に変えたオーストラリアが攻勢に。
開始から投入されたホルマンが51分にフィニッシュまで持ち込むなど、
いいリズムでドイツゴールに迫る時間が続く。
しかし、56分にケイヒルがシュヴァインシュタイガーに
後方からタックルに入ると、ロドリゲス主審が取り出したカードの色は赤。
ちょっと厳し過ぎる判定という印象だが、ケイヒル退場という事実は変わらず。
オーストラリアにしてみれば、この試合はもちろん次戦を考えても
あまりに痛過ぎる退場劇になってしまった。
こうなると残り時間がドイツのワンマンショーになるのは必然。
68分、ポドルスキのパスを受けたミュラーはエリア内で
冷静にDFをかわすと、左スミにズドンと3点目。
2分後にもバドシュトゥバーの縦パスに反応したエジルが折り返すと、
投入されたばかりのカカウが確実に流し込み、4点目。
ブラジルから帰化したカカウの、喜びに満ちた咆哮が胸を打つ。
終わってみれば、バラック欠場などアクシデント続きだったドイツが
改めて優勝候補であることを証明するような満点スタートを切ることになった。
オーストラリアはケネディを使わなかった理由が気にかかる。
ケガでなければいいのだが…

ドイツ 4×0 オーストラリア
【得点者】
ドイツ:ポドルスキ①(8分)、クローゼ①(26分)、ミュラー①(68分)、カカウ①(70分)
【警告/退場】
ドイツ:エジル①(12分)、カカウ①(90+2分)
オーストラリア:ムーア①(24分)、ニール①(46分)、ヴァレリ①(58分)
          ケイヒル(56分・退場)
【交替】
ドイツ:クローゼ→カカウ(68分)
    エジル→ゴメス(74分)
    ポドルスキ→マリン(81分)
オーストラリア:グレッラ→ホルマン(46分)
         ガルシア→ルカヴィツヤ(64分)
         エマートン→ジェディナク(74分)
【AD的Man of the Match】
メフメト・エジル(ドイツ)

写真は、ヘリングスさんもこの試合なら合格点つけるかなの「ケルン」
良平さ~1.JPG
AD土屋

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(8)グループD セルビア×ガーナ

     
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グループD
2010/6/13 16:00 ロフタス・ヴァースフェルド(プレトリア)
セルビア×ガーナ

天候:晴れ 気温:21度 観客:38,883人
主審:エクトル・バルダッシ(アルゼンチン)

【セルビア】
GK
1 ウラジミール・ストイコヴィッチ
DF
6 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ
5 ネマニャ・ヴィディッチ
13 アレクサンダル・ルコヴィッチ
3 アレクサンダル・コラロフ
MF
17 ミロシュ・クラシッチ
10 デヤン・スタンコヴィッチ(C)
11 ネナド・ミリヤシュ
14 ミラン・ヨヴァノヴィッチ
FW
15 ニコラ・ジギッチ
9 マルコ・パンテリッチ
SUB
12 ボヤン・イサイロヴィッチ
23 アンジェリコ・ジュリチッチ
2 アントニオ・ルカヴィナ
16 イヴァン・オブラドヴィッチ
20 ネヴェン・スボティッチ
4 ゴイコ・カチャル
7 ゾラン・トシッチ
18 ミロシュ・ニンコヴィッチ
19 ラドサフ・ペトロヴィッチ
22 ズドラフコ・クズマノヴィッチ
8 ダンコ・ラゾヴィッチ
21 ドラガン・ムルジャ

(4-4-2)
-----パンテリッチ---ジギッチ-----
-------------------
-ヨヴァノヴィッチ----------クラシッチ-
------ミリヤシュ-スタンコヴィッチ----
-------------------
-コラロフ-ルコヴィッチ-ヴィディッチ-イヴァノヴィッチ-
-------------------
-------ストイコヴィッチ-------

【ガーナ】
GK
22 リチャード・キングソン
DF
4 ジョン・パントシル
5 ジョン・メンサー(C)
15 アイザック・ヴォ-サー
2 ハンス・サルペイ
MF
6 アンソニー・アナン
12 プリンス・タゴエ
21 クワドウォ・アサモア
23 ケヴィン・プリンス・ボアテング
13 アンドレ・アイェウ
FW
3 アサモア・ギャン
SUB
1 ダニエル・アギエイ
16 ステファン・アホール
7 サミュエル・インコーム
8 ジョナサン・メンサー
17 イブラヒム・アイェウ
19 リー・アディ
9 デレク・ボアテング
10 ステファン・アッピアー
11 サリー・ムンタリ
14 マシュー・アモアー
18 ドミニク・アディアー
20 クインシー・オウス・アベイエ

(4-1-4-1)
--------ギャン--------
-------------------
-A・アイェウ-K・P・ボアテング-アサモア-タゴエ-
-------------------
--------アナン--------
-サルペイ-ヴォーサー-メンサー-パントシル-
-------------------
-------キングソン-------

【マッチレポート】
裏・死のグループとも言われているグループDの初戦。
実力的にも伯仲したセルビアとガーナの一戦は、ドイツとの同居を考慮すれば、
どちらかが勝ち抜け、どちらかが脱落する可能性の高いガチンコ勝負。
開始8秒でセルビアのパンテリッチがロングシュートを狙えば、
2分にはガーナのアナンがこぼれ球を豪快にボレー。
早速フルスロットルの殴り合いが期待できるような立ち上がりでゲームの幕が明ける。
まず、持ち前のスピードで主導権を握ったのはガーナ。
4-1-4-1を敷く中で、アンカーのアナンがしっかり中盤を支え、
中盤4枚の両サイドである右のタゴエ、左のA・アイェウはアップダウンを繰り返し、
中央のアサモアとK・P・ボアテングは前へと果敢に飛び出しながら、
1トップを務めるギャンと効果的に絡み、攻勢に出て行く。
また、積極的な仕掛けからFKを得るシーンも多く、
19分にはアサモアのFKからメンサーが惜しいヘディング。
ガーナ優勢で試合は推移していった。
さて、なかなか前線にボールが入らなかったセルビアだが、
25分過ぎからジギッチに入ったボールでFKを獲得し始める。
27分にはそのFK、サインプレーからパンテリッチがフリーで抜け出すもトラップミス。
29分にもジギッチが取ったFKをコラロフが直接狙うなど、
セットプレーに活路が見い出せるような2つのシーンを創り出した。
30分を過ぎると、ガーナもセルビアもサイドをうまく使えない時間が続く。
特にセルビア期待の両SH、クラシッチとヨヴァノヴィッチはほとんど
ドリブルを仕掛けるようなシーンもなく、目立った働きを見せられない。
ようやく39分には左サイドをヨヴァノヴィッチが切り裂いて、
最後はスタンコヴィッチがミドルを放ち、キングソンがキャッチするシーンが。
共に決定機と言えるようなシーンは訪れないまま、前半は終了した。

後半、まず絶好のゴールチャンスを得たのはガーナ。
54分、右サイドからタゴエがヴィディッチの頭をわずかに越えてファーに届く極上クロス。
A・アイェウのヘディングはゴール左に外れたが、大きなチャンスを創出する。
一方のセルビアも58分、イヴァノヴィッチのロングスローからパンテリッチが
右サイドを抜け出すも、マイナスのクロスはマイナス過ぎて誰にも合わず。
直後にも左サイド、パンテリッチのクロスに飛び込んだジギッチの“足”にはヒットしない。
60分にはガーナ、右サイドパントシルのロングスローを
ギャンが頭でうまく捉えたが、ボールは右ポストを叩いて、枠の外へ。
この辺りから、サイドを使ったクロスという形が両チームとも多くなり、
セルビアはヨヴァノヴィッチ、ガーナはアイェウが互いに躍動し始める。
しかし、74分に意外な形でセルビアはCBを失うことに。
ルコヴィッチがギャンを掴んだということで2枚目のイエローカードを提示。
やや厳しい判定のようにも見えたが、人数が減ったことには変わりなし。
アンティッチ監督はヨヴァノヴィッチを下げて、CBのスボティッチを投入。
4-4-1で現実的に勝ち点1を視野に入れた戦い方を選択する形になった。
ところがサッカーとは得てして不思議なもの。以降はセルビアがリズムを掴む。
79分、ラゾヴィッチが左サイドを粘って抜け出し、中へ送ったボールは
クラシッチがキングソンを強襲する左足シュート。
直後も、クラシッチのCKからヴィディッチがバーをわずかに超えるヘディング。
82分にもイヴァノヴィッチが最後方から駆け上がり、強烈なミドル。
むしろセルビアに攻撃面での勢いが出てくることになった。
ただ、これもまたサッカーか。83分、アイェウの左クロスに対応しようとした
クズマノヴィッチが意図的かどうかは微妙にせよ、痛恨のハンドはエリア内。
キッカーはギャン。ストイコヴィッチの動きを見切って冷静に逆を突く。
残された5分と追加タイム。10人のセルビアに余力は残っておらず、
そのままタイムアップ。1戦目ながらグループリーグ突破の
大きな鍵を握るゲームは、PKによる決勝点という意外な結末で、
ガーナが勝ち点3をもぎ取った。

セルビア 0×1 ガーナ
【得点者】
ガーナ:ギャン①(85分=PK)
【警告/退場】
セルビア:ジギッチ①(19分)、ルコヴィッチ①(54分)②(74分)→退場
      クズマノヴィッチ①(83分)
ガーナ:ヴォーサー①(26分)、タゴエ(89分)
【交替】
セルビア:ミリヤシュ→クズマノヴィッチ(62分)
      ジギッチ→ラゾヴィッチ(69分)
      ヨヴァノヴィッチ→スボティッチ(76分)
ガーナ:アサモア→アッピアー(73分)
     K・P・ボアテンク→アディ(90+1分)
     ギャン→オウス・アベイエ(90+3分)
【AD的Man of the Match】
アンソニー・アナン(ガーナ)

写真は、どっちにも関連ありそうなのがないので、あえて「天童駅前のポスト」
334tendo.jpg
AD土屋

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(6)グループC アルジェリア×スロヴェニア

  • 2010年06月13日 23:47
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グループC
2010/6/13 13:30 ピーター・モカバ(ポロクワネ)
アルジェリア×スロヴェニア

天候:晴れ 気温:19度 観客:30,325人
主審:カルロス・バトレス(グアテマラ)

【アルジェリア】
GK
16 ファウジ・シャウシ
DF
2 マジド・ブゲラ
5 ラフィク・ハリシェ
4 アンタル・ヤヒア(C)
MF
21 フエド・カディル
19 アッサン・イエブダ
8 メディ・ラセン
3 ナディア・ベルハジ
FW
13 カリム・マトムール
11 ラフィク・ジェブール
15 カリム・ジアニ
SUB
1 ルネス・ガウアウィ
23 ライス・エムボリ
12 アビブ・ベライド
14 アブデルカデル・ライファウィ
18 カルル・メジャニ
20 ジャメル・メスバフ
6 ヤジド・マンスーリ
7 リャド・ブドゥブ
17 アドレーヌ・グエディウラ
22 ジャメル・アブドゥン
9 アブデルカデル・ケザル
10 ラフィク・サイフィ

(3-4-3)
-------ジェブール-------
-ジアニ----------マトムール-
-------------------
-----ラセン---イエブダ-----
ベルハジ------------カディル
--ヤヒア---ハリシェ---ブゲラ--
-------------------
--------シャウシ--------

【スロヴェニア】
GK
1 サミール・ハンダノヴィッチ
DF
2 ミショ・ブレツコ
4 マルコ・シュレル
5 ボシュティヤン・チェサル
13 ボヤン・ヨキッチ
MF
17 アンドラス・キルム
18 アレクサンデル・ラドサフリェヴィッチ
8 ロベルト・コレン(C)
10 ヴァルテル・ビルサ
FW
11 ミリヴォイェ・ノヴァコヴィッチ
14 ズラトコ・デディッチ
SUB
12 ヤスミン・ハンダノヴィッチ
16 アレクサンデル・セリガ
3 エルヴェディン・ジニッチ
6 ブランコ・イリッチ
19 スアド・フィレコヴィッチ
22 マテイ・マヴリッチ
15 レネ・クーリン
20 アンドレイ・コマッチ
21 ダリボル・ステヴァノヴィッチ
7 ネイチ・ペツニク
9 ズラタン・リュビヤンキッチ
23 ティム・マタフツ

(4-4-2)
----デディッチ--ノヴァコヴィッチ----
-------------------
--ビルサ-----------キルム--
-----コレン--ラドサフリェヴィッチ---
------------------
-ヨキッチ--チェサル--スレル--ブレツコ-
-------------------
-------ハンダノヴィッチ-------

【マッチレポート】
グループステージ第1節の中でも屈指の渋いカードという印象の
アルジェリア対スロヴェニアだが、ちょっと考えればこんなカードは
ワールドカップでもない限り、なかなか見ることもないだろう。
そういう意味でかなり貴重なカードだと自分に言い聞かせて、キックオフを迎えた。
2分、いきなりアルジェリアにチャンス。ゴール前約25mの距離からベルハジのFKが
スロヴェニアの守護神S・ハンダノヴィッチを襲う。
予想に反して打ち合いになるかと思わせるような立ち上がりだったが、
ここからは共に低い位置でボールを回し合う静かな展開となっていく。
最初の25分で両チーム合わせてシュートはわずかに2本。
目立っていた選手は、積極的なオーバーラップを見せていた
アルジェリアの左SBベルハジくらいで、なかなか個で局面を打開するような
選手もシーンも見られないまま、時間ばかりが経過していく。
そんな中、36分にはこういう展開につきもののセットプレーからアルジェリアに決定機。
左CKからハリシェが頭で合わせたが、ボールは枠のほんのわずか右へ逸れる。
40分にはアルジェリア、ベルハジの突破からクロスが入ると、
マトムールのシュートはバーの上へ消えていく。
43分、ようやくスロヴェニアに可能性を感じさせるシーンが。
中央、ビルサのミドルはGKシャウシのファインセーブに阻まれる。
あまりに動きのない前半は、当然のようにスコアレスで帰結した。

後半に入っても大きな変化は見られないままに推移。
51分にアルジェリアの司令塔ジアニが焦れて強引に放ったミドルが
このゲームを象徴しているように感じてしまう。
ただ、3-5-2のWB2枚の内、ベルハジは前半から上がっていたが、
ある程度自重していた右のカディルも後半は積極性を発揮したため、
サイドで押し込むことの多くなったアルジェリアがペースを握り始める。
58分にはイタリアのシエナでプレーするゲザルが登場。
70分にはジアニの左クロスに頭で合わせるなど、
期待を抱かせたが、その感情はすぐさま失望に変わる。
73分、縦へのフィードにゲザルは届かないと見るや、腕を差し出す。
腕は届いたが、これはサッカー。バトレス主審は当然イエローカードを提示し、
14分前にもつまらないトリッピングで1枚カードをもらっていたために、退場。
あまりに軽率な2回の愚行でアルジェリアは数的不利を享受する。
すると79分、1人多いスロヴェニアに歓喜の時が。
中盤左サイドでボールを受けたコレンが右スミを狙ってシュートを放つと、
GKシャウシはボールのバウンドを読み違えて、後ろに逸らしてしまう。
GKの後ろとは、当然、即ゴール。
後半初の枠内シュートでネットを揺らしたスロヴェニアが、
そのまま追加タイムも含めた15分あまりをやり過ごし、
幸運も味方に付けて、ロシアを倒した勝負強さを世界に印象付ける結果を得た。

アルジェリア 0×1 スロヴェニア
【得点者】
スロヴェニア:コレン①(79分)
【警告/退場】
アルジェリア:ゲザル①(59分)②(73分)→退場、イェブダ(90+5分)
スロヴェニア:ラドサフリェヴィッチ①(35分)、コマッチ①(90+3分)
【交替】
アルジェリア:ジェブール→ゲザル(58分)
         マトムール→サイフィ(81分)
         カディル→ゲディウラ(82分)
スロヴェニア:デディッチ→リュビヤンキッチ(52分)
         ビルサ→ペツニク(84分)
         ラドサフリエヴィッチ→コマッチ(87分)
【AD的Man of the Match】
サミール・ハンダノヴィッチ(スロヴェニア)

写真は、アルジェリア戦を見に来ていたジダンの故郷「マルセイユ」
085marseille.jpg
AD土屋

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(5)グループC イングランド×アメリカ

     
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グループC
2010/6/12 20:30 ロイヤル・バフォケン(ルステンブルグ)
イングランド×アメリカ

天候:晴れ 気温:14度 観客:38,646人
主審:カルロス・シモン(ブラジル)

【イングランド】
GK
12 ロバート・グリーン
DF
2 グレン・ジョンソン
20 レドリー・キング
6 ジョン・テリー
3 アシュリー・コール
MF
7 アーロン・レノン
4 スティーヴン・ジェラード(C)
8 フランク・ランパード
16 ジェームズ・ミルナー
FW
10 ウェイン・ルーニー
21 エミール・ヘスキー
SUB
1 デイヴィッド・ジェームズ
23 ジョー・ハート
5 マイケル・ドーソン
13 スティーブン・ウォーノック
15 マシュー・アップソン
18 ジェイミー・キャラガー
11 ジョー・コール
14 ギャレス・バリー
17 ショーン・ライト・フィリップス
22 マイケル・キャリック
9 ピーター・クラウチ
19 ジャーメイン・デフォー

(4-4-2)
----ルーニー---ヘスキー----
------------------
--ミルナー----------レノンー-
-----ランパード--ジェラード-----
-------------------
-A・コール--テリー--キング--ジョンソン-
-------------------
--------グリーン--------

【アメリカ】
GK
1 ティム・ハワード
DF
6スティーヴ チェルンドロ
15 ジェイ・デメリット
5 オグチ・オニェウ
3 カルロス・ボカネグラ(C)
MF
10 ランドン・ドノヴァン
4 マイケル・ブラッドリー
13 リカルド・クラーク
8 クリント・デンプシー
FW
17 ジョジー・アルティドール
20 ロビー・フィンドリー
SUB
18 ブラッド・グザン
23 マーカス・ハーネマン
2 ジョナサン・スペクター
12 ジョナサン・ボーンスティーン
21 クラレンス・グッドソン
7 ダマルカス・ビーズリー
11 スチュアート・ホールデン
16 ホセ・フランシスコ・トーレス
19 モーリス・エドゥ
22 ベニー・ファイルハーバー
9 エルクレス・ゴメス
14 エドソン・バドル

(4-4-2)
----フィンドリー--アルティドール----
-------------------
--デンプシー--------ドノヴァン--
-----クラーク---ブラッドリー-----
------------------
-ボカネグラ-オニェウ-デメリット-チェルンドロ-
-------------------
-------ハワード-------

【マッチレポート】
グループリーグ第1節の中でも屈指の好カード。
ただ、逆に言えば共に勝ち抜けというより決勝トーナメントを見据えている感はあり、
ここでのコンディションはさほどよくないのでは、という見方もあるかもしれない。
試合はわずか4分でイングランドによって動かされる。
ジョンソンのスローインからランパード、ヘスキーと繋いで、
受けたジェラードは落ち着いて右スミに右足アウトでプッシュ。
幸先よく先制点を奪ってみせる格好になった。
ルーニーを筆頭にしたハイプレスの前に、なかなか攻撃を組み立てられないアメリカ。
右サイドからドノヴァンのクロスにアルティドールがヘディング、
ようやくチャンスらしいチャンスが生まれたのは19分のことだった。
イングランドも20分にヘスキーのポストプレーからルーニーがスルーパス、
レノンがフリーで受けるも、中への折り返しを選択し、チャンスは潰えると、
この辺りからはアメリカがドノヴァンとチェルンドロのユニットが有機性を増し、
右サイドからのアタックが活性化して、リズムを掴み始める。
30分を過ぎるとポゼッション率も59%対41%で上回るなど、
形勢がだいぶアメリカに傾きかけた所でカペッロが動く。
イエローを既にもらうなど、守備で後手を踏んでいたミルナーをすっぱり諦め、
S・W・フィリップスをそのままの位置に投入。見方によっては非情にも映るが、
結果的にこの交替が、アメリカ右サイドの抑止力となり、
イングランドも再び持ち直したことを考えれば、さすがカペッロと言うよりないか。
しかし、まさかの落とし穴は意外な所に掘られていた。
40分、中盤でキープしたデンプシーはハッキリ言って可能性の高くない
ミドルを何となく枠に飛ばす。するとグリーンは正面に来たボールをファンブル。
次の瞬間、ボールはコロコロとゴールの中に吸い込まれる。
考えられないミスが飛び出し、前半は1-1で折り返すことになった。

後半はスタートからイングランドがラッシュ。
48分にはレノンが右サイドを切り崩し、中に送るも合わず。
52分にはレノンのスルーパスからヘスキーが抜け出しシュートもハワードキャッチ。
やや動きの重い選手が多い中で、軽快なステップを繰り返すレノンが
イングランドに活力をもたらす。ただ、アメリカも65分、
アルティドールがキャラガーを完全に振り切り、エリア内でシュート、
グリーンが反応したボールはポストに弾かれ、ピッチの中へ。
スピードがあるとは言えないイングランドDF陣からすれば
やはりアメリカ2トップのスピードは大きな脅威になっていたはずだ。
さて、全体的には主導権を握っており、勝ち越しゴールを狙いたいイングランドは
70分過ぎから運動量の落ちないルーニーが再三チャンスに絡んでいく。
71分、ジェラードがダイレクトで上げたアーリーにも1人だけ反応し、
裏へ飛び出すも、わずかにヘディングは当たりきらない。
74分には中央左からワンステップで強烈なミドルを見舞うと、
1分後には上がってきたS・W・フィリップスをよく見てスルーパス、
シュートはハワードに止められ、アシストとはならなかったもののやはり母国の10番。
苦しい時間帯のチームを全力で牽引する。
サイドでの攻防は優位に立っていたチームを見て、
カペッロは3枚目のカードとして79分にクラウチ投入。
84分、中盤でボールを奪ったランパードを起点にカウンター、
ランパード、ルーニー、ランパードで前へ運び、右のレノンへ。
レノンはマイナスの折り返しをジェラードに送るも、戻ったオニェウが捨て身のブロック。
ファーにはフリーのクラウチがいただけに、悔やまれるシーンとなった。
結果はドロー。グループリーグは勝ち抜け濃厚と目されていた2チームだが、
順位はこれでまったくわからなくなった。

イングランド 1×1 アメリカ
【得点者】
イングランド:ジェラード①(4分)
アメリカ:デンプシー①(40分)
【警告/退場】
イングランド:ミルナー①(26分)、キャラガー①(60分)、ジェラード①(61分)
アメリカ:チェルンドロ①(39分)、デメリット①(47分)、フィンドリー①(74分)
【交替】
イングランド:ミルナー→S・W・フィリップス(31分)
        キング→キャラガー(46分)
        ヘスキー→クラウチ(79分)
アメリカ:フィンドリー→バドル(77分)
      アルティド-ル→ホールデン(86分)
【AD的Man of the Match】
アーロン・レノン(イングランド)

写真は、ジェラードが生まれ育ったスタジアム「アンフィールド」
014anfield.jpg
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(3)グループB アルゼンチン×ナイジェリア

     
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グループB
2010/6/12 16:00 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
アルゼンチン×ナイジェリア

天候:晴れ 気温:16度 観客:55,686人
主審:ヴォルフガング・シュタルク(ドイツ)

【アルゼンチン】
GK
22 セルヒオ・ロメロ
DF
17 ホナス・グティエレス
2 マルティン・デミチェリス
13 ワルテル・サムエル
6 ガブリエル・エインセ
MF
14 ハビエル・マスチェラーノ(C)
8 フアン・セバスチャン・ベロン
7 アンヘル・ディ・マリア
FW
9 ゴンサロ・イグアイン
10 リオネル・メッシ
11 カルロス・テベス
SUB
1 ディエゴ・ポソ
21 マリアーノ・アンドゥハル
3 クレメンテ・ロドリゲス
4 ニコラス・ブルディッソ
12 アリエル・ガルセ
15 ニコラス・オタメンディ
5 マリオ・ボラッティ
20 マキシ・ロドリゲス
23 ハビエル・パストーレ
16 セルヒオ・アグエロ
18 マルティン・パレルモ
19 ディエゴ・ミリート

(4-3-3)
--イグアイン---メッシ---テベス--
------------------
-ディ・マリア--------------
-------ベロン--マスチェラーノ---
-------------------
-エインセ-サムエル-デミチェリス-グティエレス-
-------------------
--------ロメロ--------

【ナイジェリア】
GK
1 ヴィンセント・エニェアマ
DF
17 シディ・オディア
2 ジョセフ・ヨボ(C)
6 ダニー・シットゥ
3 タイイェ・タイウォ
MF
14 サニ・カイタ
20 ディクソン・エトゥフ
15 リュクマン・ハルナ
19 チネドゥ・オバシ
FW
8 ヤクブ・アイイェグベニ
18 ヴィクター・オビンナ
SUB
16 オースティン・エジデ
23 デレ・アイエヌグバ
5 ラビウ・アフォラビ
21 ウワ・エチジレ
22 アヨデレ・アデレイェ
4 ヌワンコ・カヌ
10 ブラウン・アイデイェ
12 カル・ウチェ
13 アイラ・ユスフ
7 ジョン・ウタカ
9 オバフェミ・マルティンス
11 ピーター・オデムウィンギー

(4-4-2)
----ヤクブ-----オビンナ----
-------------------
--オバシ----------カイタ--
-----ハルナ---エトゥフ-----
------------------
-タイウォ-シットゥ--ヨボ--オディア-
-------------------
-------エニェアマ-------

【マッチレポート】
マラドーナの16年ぶりとなるワールドカップ帰還が焦点でもあるアルゼンチン。
果たしてメッシは真の10番を継ぐ者としての地位を確立できるのか。
ナイジェリアもアフリカ勢躍進の先駆けとして“ホーム”での大会で上位進出を狙う。
試合前にはアルゼンチンサポーターの“VAMOS RACING”マフラーが特に目を惹いた。
4分、いきなりメッシがドリブルを開始すると誰も止められない。
クロスをイグアインが外すが、いきなり見る者の度肝を抜くプレーを披露したメッシ。
そしてイグアインにとっては、結果的に辛く苦しい79分間を示唆するシーンとなる。
6分、オディアの信じられないミスパスがテベスへ、
メッシのシュートはGKエニェアマがスーパーセーブで凌ぐが、これで得たCK、
ベロンのキックにどフリーで突っ込んできたエインセがダイブ。
ボールはゴール左スミに吸い込まれる。先制はアルゼンチン!
飛び出したかったオバシを抑えつけていたサムエルのマリーシアも見逃せない。
その後も目まぐるしく動き回る3トップをまったく捕まえられないナイジェリアは
かわいそうな程に混乱している様子が見て取れた。
18分にはメッシが右サイドからカットインしてエニェアマを転がすミドル、
21分にはテベスのスルーパスからイグアインが抜け出すもエニェアマのファインセーブ。
攻め続けるアルゼンチン。しかしここからはやや勢いに陰りが見え始め、
30分を過ぎると完全に停滞したような状態に陥ってしまう。
当然ナイジェリアが慣れてきてアジャストしたことも要因だと思うが、
もう1つはシステムで言うと20分過ぎから4-2-3-1のような形で固定され始め、
1トップに入ったイグアインがボールをうまく引き出せず、その下に入ったメッシも
ズルズル下がって行く割にはボールに絡めなくなっていったことが挙げられるように感じた。
いい意味での“カオス”がなくなってしまったとでも表現すればよいだろうか。
それでも37分にはメッシのFKからディ・マリアのスルーパスで
メッシがまたもエニェアマのファインセーブを誘うようなシュート。
リズムが悪くても突如輝く別次元のプレーを10番は周囲に印象付け、前半は終了した。

後半に入ってもギアの上がってこないアルゼンチン。
ただ、49分にベロンとのワンツーに近いような形でチャンスを創るなど、
メッシの突発性があるために、ナイジェリアもなかなか攻撃に人数を掛けられない。
ただ、このままでは勝ち点を奪えないラガーベック監督は、
52分にマルティンス、60分にオデムウィンギーを投入と攻撃的な采配を打ち出し、
61分にはその2人が絡んだ形から、カイタのフィニッシュに繋げる。
65分、アルゼンチンはカウンターから4対2というシチュエーション、
テベスのラストパスを受けたメッシのシュートは枠の左側へ。
このクラスのゲームで残り25分のカウンター4対2は結構珍しいのではないか。
66分、メッシが4人引きつけてのラストパス、フリーのイグアインが放ったシュートは
デジャヴの如くエニェアマのファインセーブに阻まれる。
反転、ナイジェリアのカウンター、オデムウィンギー独走もシュートは打てない。
早くも中盤がお互いに空き始め、カウンター合戦の様相に。
この辺りから両者共に組織的な攻守というのはすっかり影を潜めてしまった。
71分はナイジェリア。タイウォのトーキックはゴールのわずかに右へ。
78分もナイジェリア。マルティンスがデミチェリスを外して強烈な枠内ミドル。
このタイミングでイグアイン、ミリートに替わる。
イグアインにとってはCLの敗れたリヨン戦のような形になってしまった。
81分はアルゼンチン。メッシがディ・マリアとのワンツーからフィニッシュ、
立ちはだかるエニェアマ。もはや守護神なんてレベルではなく鬼神に見えてきた。
82分はナイジェリア。ウチェが左に展開するとヤクブは最高のクロスを中へ、
フリーのウチェ、焦ってボレーは浮いてしまう。
そしてこれがナイジェリアの実質ラストチャンス。
最後はディ・マリアを下げてブルディッソを投入するという
軽く拍子抜けするくらいまっとうな交替策を見せたマラドーナが
苦しみながら監督としてのワールドカップ初勝利を手中に収める結果となった。

アルゼンチン 1×0 ナイジェリア
【得点者】
アルゼンチン:エインセ①(6分)
【警告/退場】
アルゼンチン:グティエレス①(41分)
ナイジェリア:ハルナ①(77分)
【交替】
アルゼンチン:ベロン→マキシ・ロドリゲス(74分)
         イグアイン→ミリート(79分)
         ディ・マリア→ブルディッソ(85分)
ナイジェリア:オビンナ→マルティンス(52分)
         オバシ→オデムウィンギー(60分)
         タイウォ→ウチェ(75分)
【AD的Man of the Match】
ヴィンセント・エニェアマ(ナイジェリア)

写真は、亘さんもマラドーナも汗を流したアルゼンチン「ボカ練習場」
ボカ練~1.JPG
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(4)グループB 韓国×ギリシャ

  • 2010年06月12日 23:48
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グループB
2010/6/12 13:30 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
韓国×ギリシャ

天候:晴れ 気温:19度 観客:31,513人
主審:マイケル・ヘスター(ニュージーランド)

【韓国】
GK
18 チョン・ソンリョン
DF
22 チャ・ドゥリ
4 チョ・ヨンヒョン
14 イ・ジョンス
(※訂正しました。ころころのこさん、ありがとうございます