シブシソ・ンコシ（シャークス）

今後の活躍が期待される、パワーとスピードで爆発力のある若きWTB。100mを10秒59で走る俊足を持つ。南アフリカの貧しい家庭に育ち、YouTubeでランニングやスキルの映像を見ながら、幼少期は独力でラグビーのトレーニングをしていた。

それでも、その才能と努力は名将ジェイク・ホワイトが主催するユースの大会で目にとまり、ヨハネスブルクの高校の奨学金を得る。2015年にシャークスのU19のカテゴリーでプレーし、大学のチームでバーシティカップに出場した後、2016年にU20南アフリカ代表に選ばれ、2017年にシャークスのトップチームと契約した。

2017年のザ・ラグビーチャンピオンシップで南アフリカ代表に招集されたが出場はなく、翌年6月のイングランド代表戦で初キャップを獲得した。その後の活躍が認められて、2019年のワールドカップメンバーにも選出。準決勝のウェールズ戦を含む、3試合に先発出場した。

今シーズン、シャークスではWTBマカゾレ・マピンピとともにチームのアタックを支える1人として期待されている。

◆ミドルネームはロメオだが、可愛らしい名前なので本人は呼ばれるのを嫌がっている。しかし、母親だけはかまわず呼んでいるという。

TEXT by 斉藤健仁