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ラグビー愛好日記


試合レポート記事一覧

5月9日は、福岡のレベルファイブスタジアムでJSPORTSの解説だった。放送されたのは午後2時からの日本代表対韓国代表戦だが、午前11時からの女子日本代表(サクラフィフティーン)対女子カザフスタン代表戦が、まずは観客席を盛り上げた。

この日のサクラフィフティーンは、ボールを確保しながら連続アタックを仕掛け、SO山本実のキックで地域を進め、ディフェンスでは激しく前に出てプレッシャーをかけた。前半22分、FB田坂藍キャプテンのPGで先制、26分に田坂がPGを追加すると、34分、SH井上愛美のパスを受けたWTB谷口令子がトライするなど前半を16-0とリードした。後半は一時追い上げられたが、WTB本間美月のトライで突き放し、最終的には27-12で競り勝った。

「ゲームプラン通り80分間やってくれた」と有水ヘッドコーチ。田坂キャプテンは、「先輩方が一度も勝てなかったカザフスタンに勝つことができて嬉しい気持ちでいっぱいです。選手一人一人の共通認識が浸透していたのでプラン通りにできたと思います。もっと上に行けるんじゃないかという自信につながりました」と手ごたえをつかんだ様子。女子日本代表が女子カザフスタン代表に勝ったのは史上初めて。2017年の15人制女子ラグビーワールドカップ出場に向けて弾みをつけた。FB田坂キャプテンが、抜け出したカザフスタンの選手を一発のタックルで仕留めたシーンは見事。全体に日本ラグビーが世界に勝つために必要な要素がちりばめられた戦いぶりだった。

午後2時からは、男子の日本代表対韓国代表戦が行われた。4月のアウェイの対戦では、30失点と韓国代表BKに走られた日本代表だが、きょうは立ち上がりからボールをキープして攻め続け、前半1分、CTB田村優のキックパスを受けたWTB福岡堅樹が先制トライ。地元出身選手の活躍で観客席は大いに盛り上がった。11分には、不用意なパスをインターセプトされて韓国にトライを許したが、WTB藤田の突破からSO立川がトライし、24分には、CTBカーン・ヘスケスが3人、4人とタックラーをかわしてトライし、前半を31-7でリード。後半、やや動きが鈍ったが優位に立つスクラムを起点に前進し、最後は福岡がこの日3トライ目をあげ、前後半合わせて10トライをあげて66-10で快勝した。

「前半は良いプレー、良い判断がありました。初キャップのLO宇佐美、FL村田ら若手の動きもよく、福岡の復帰も喜ばしい。ただし、福岡はまだディフェンスについて学ばなくてはいけません」とエディー・ジョーンズヘッドコーチ。「きょうは選手の態度を重視していました。コンディションとしては、これまででもっとも疲労のたまった状態でした。その中ではよく戦ってくれたと思います。リザーブのメンバーもよくペースを上げてくれました」。どの選手に聞いても疲労はピークで、「これまでで一番きつかった試合」とコメントした選手もいたほどだった。日本代表は、22日、アウェイで香港代表とアジアラグビーチャンピオンシップの最終戦を行う。

■アジアラグビーチャンピオンシップ2015

日本代表○66-10●韓国代表(前半31-7)
女子日本代表○27-12●女子カザフスタン代表(前半16-0)

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5月2日は、快晴の秩父宮ラグビー場で、関東代表対ニュージーランド学生代表(NZU)、日本代表対香港代表の2試合が行われた。午前11時から行われた試合は、関東代表の選手達が「日本代表の前座ではなく、自分達の試合をしよう」(和田拓キャプテン)と、激しいプレーの中にも冷静に試合を運んだ。前半は、7人制NZ代表の経験もあるCTBマット・フェデスらにトライを奪われ、早々に14-0とリードされたが、SO森田洋介(NEC)のPGで差を詰め、もう1トライを追加されたものの、21-6と食らいついた。

後半は暑さのためかやや動きの鈍ったNZUに対して、関東代表がテンポアップ。後半3分にFL山下弘資(NTTコム)のトライで、21-11と迫る。NZUの俊足WTBギャビン・スタークにトライを奪われたが、途中出場のSH西橋勇人(NTTコム)を軸に速攻を仕掛け、優位に立つモール、スクラムで圧力をかけた。33分には、NO8大和田立(NEC)のトライと森田のゴールで、32-28と逆転。そのまま勝利した。関東代表がNZUを破ったのは、2009年4月29日(三ツ沢、31-30)以来のこと(※当初、2008年としていました。お詫びして訂正いたします)。

試合後、関東代表の永友洋司監督は「集まった3日間で選手がよくまとまって頑張ってくれた。この試合は、テストマッチの感覚が大事だと話しました。今後、彼らが日本代表に入っていくためにも、自信になったと思います」と、アグレッシブながら、冷静な判断で戦った選手達を称えた。

和田拓キャプテンは日本代表とのつながりについて、「きょう、香港代表戦に村田毅が出場します。彼は昨年、関東代表として一緒にNZ遠征した選手です。関東代表のみんなが、村田のようになってくれたら嬉しいです」と語った。

NZUのブレンダン・ティミンズヘッドコーチは、「関東代表の皆さん、おめでとうございます。今日の教訓は、規律とプレーの精度の大切さです」と反則、ミスが多かった試合を振り返った。そして、「関東の選手達はエネルギッシュで、プレーの精度も高かった。特に、近い距離でのパス、サポートがレベルアップしていると感じました」と、日本選手のレベルアップにも言及した。NZUは、キャプテンのオリバーほか、来日して以降負傷者が多く、この日もBKの要のCTBリアム・スティールが負傷退場するなど、不運が続いているが、ラグビー王国のプライドに賭けて、最終戦に勝ち越しを目指す。

NZU来日第3戦(最終戦)は、5月5日、秩父宮ラグビー場にて。
この日は、12:00から、関東大学春季大会A  流通経済大学 対 早稲田大学戦があり、NZUと関東学生代表の試合は、14:10から。

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ワールドカップイヤーの日本代表の初陣は、56-30という大味なゲームになった。内容的には、韓国代表の力強いタックルが目立ち、その圧力の中で日本代表はハンドリングエラーを連発した。キックオフ直後は、素早いパスをつなぎつつ着実に前進できたが、自分たちのミス、反則から韓国に切り返されると反応も悪く、踏み込んだタックルもできていなかった。

PKからの速攻でトライを許し、前半14分には、インターセプトからの失トライで、3-17とリードされる。ドライビングモールを軸に、なんとか前半のうちに逆転(22-20)したが後半20分を過ぎても負の連鎖が続いて37-30と突き放せず、31分、FLホップグッドのトライでようやく42-30とするもどかしい展開だった。SO立川の飛ばしパスから初キャップのWTB松井がインゴールに走り込むなど、いいトライもあったが、全体的に残念な内容だった。

5月2日、秩父宮ラグビー場での香港代表戦、5月9日、博多での韓国代表戦と、国内での試合で日本のファンをスッキリさせてもらいたい。

◎エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ
「チームも選手もシャープではなかった。最初の30分間の韓国代表の方が良いプレーをしていた。今日一番残念に思ったのは、選手の姿勢。攻められている時にどうするかを見たかったが、見るものはなかった。ハーフタイムで試合に向かう姿勢の部分で負けていると伝えて、自分たちで解決するように伝えた。ただ、これはチームの成長の過程。ラグビーワールドカップ(RWC)へ向けての準備としてはとてもいい試合だった」

◎畠山健介キャプテン
「課題の多く残る試合だった。最初の入りのプレーは悪くなかった。後半も失点はあったが、アタックは良くなった。チームの中でもよく言っているが、日本代表はスロースタートの悪い癖がある。もう一つの悪い癖は流れが良くない、悪くなった時にパニックになってしまう。ただ、要所要所ではコントロールできたと思う」

◎村田毅選手
「キャップ獲得を達成したというよりは、ようやく皆と同じスタートラインに立てたという感じ。キャップがないと、RWCも現実味が正直なかったが、少しほっとした。ホップグッドとの出血一時交替の出場ではキャップを獲得できないと思っていたので、(自分が入替で出場するためにも)試合に出ているメンバーに早くトライをとってリードを広げてほしいと思いながら待っていた」

◎宇佐美和彦選手
「出場時間は短かったが、試合に出してもらって感謝している。皆が入替出場のため呼ばれて行く中で、もう出場はないかとも思ったが、出たら自分ができることをやろうと思っていた。ハードワーク!と声をかけられてグラウンドに出て行ったので、それを心がけた。今度はもっと長い時間出場できるように努力していきたい」

◎松井千士選手
「チームとしてはあまり良くない試合だったかもしれないが、初キャップで初トライをとることができて良かった。ジョーンズヘッドコーチからは3トライと言われていたが、1トライしかできず、終わった後にボールタッチの回数のことを指摘されたので、もっと自分からボールを要求すれば良かった。トライを取ったところは、立川さんが良く見てくれていて1つ飛ばしてパスをくれたので取れた。普段はあまり緊張しないが、今回はとても緊張していて、トライを取れば落ち着くと思っていたので早くトライを取りたかった。トライを取った後、後半は少し余裕ができたと思う」


■アジアラグビーチャンピオンシップ2015
第1戦 韓国・南洞アジアード・ラグビー競技場
韓国代表●30-56○日本代表(前半20-22)

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4月7日は、埼玉県の熊谷ラグビー場に行っていた。第16回全国高等学校選抜ラグビー大会決勝戦の取材だった。3月30日に開幕した同大会で決勝に勝ち残ったのは、大阪の東海大仰星と大阪桐蔭。あいにくの雨となったが、正午のキックオフから両チームが激しい気迫でぶつかりあった。

前半7分、仰星はモールで攻め込み、最後は密集サイドをSH西久保がついて先制トライ。SO岸岡が難しいゴールを決めて、7-0とする。20分、大阪桐蔭はようやく仰星陣22mライン内に攻め込んだが、左中間のスクラムからの右オープン攻撃で、パスをインターセプトされてしまう。パスをキャッチした仰星WTB滝本は約60mを駆け抜け、サポートの選手につないで、最後はWTB中がトライし、14-0と突き放す。勝敗の分岐点ともいえるシーンだった。

後半10分、大阪桐蔭はFWの波状攻撃で仰星ゴールに迫ったが、仰星は粘り強いディフェンスで約3分にわたる猛攻をしのぎ、トライを許さなかった。28分、仰星がトライを追加し、21-0で完封勝ち。第7回大会以来、選抜では2度目の優勝を飾った。

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「よくディフェンスしました。しつこさ、意地、たんぱくにならずにプレーしてくれました。一年生の頃から、大阪桐蔭や常翔学園など戦力が充実しているチームに対して、自分達はほんとうにできるのかと、自信のない学年でした。それが今年の近畿大会あたりから、やろうとしていることがピタっとはまる感覚を覚えて自信をつけた。(大阪の上位校の中では)小さな選手が勝ってくれたのは嬉しいです」。湯浅大智監督は、心から嬉しそうな表情を浮かべていた。湯浅監督の言葉通り、仰星は強豪校の中ではサイズは小さい。「しつこさを磨いていきたい。それしかありませんから」と、冬を見据えた。

実は大阪桐蔭もそう大きくはない。今大会を最初から見ている取材者、関係者の話を総合しても、今年の高校ラグビーは本命不在の混戦模様だ。大阪桐蔭・綾部監督は「正直、疲れがありました。身体が動いていなかったです」と、ふともらした。仰星ももちろん疲れているのだが、大阪桐蔭は予選リーグでは石見智翠館、國學院久我山、長崎北陽台と戦い、決勝トーナメントでも東福岡、流経大柏という強豪との激闘を勝ち抜いてきた。準優勝に終わったが、立派な戦いだったといえるだろう。

どうやら、今年の高校ラグビーは昨季の東福岡のような存在はいない。各チームがこれからどこまで成長するか、その競争が始まったわけだ。

■決勝戦結果
東海大仰星○21-0●大阪桐蔭(前半14-0)

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February 28, 2015 5:04 PM /

日本選手権決勝結果

2月28日、秩父宮ラグビー場で行われた日本選手権決勝は、ヤマハ発動機ジュビロが15-3でサントリーサンゴリアスを破り、初の頂点に立った。いったんは強化を縮小したクラブを再建するため、清宮克幸監督を呼び寄せ、4年目のシーズンでの快挙である。

トップリーグのプレーオフ決勝では力を出しきれずに敗れたヤマハだが、きょうは違った。立ち上がりから力強いタックルでサントリーの攻撃を食い止め、7分にCTBマレ・サウのトライで先制。13分には、直線距離で50mはあるPGをFB五郎丸歩が決めて、10-0とした。その後もスクラムで圧力をかけ、ブレイクダウン(ボール争奪戦)でも優位に立ったヤマハは、26分、五郎丸のパスを受けたWTB中園真司が左コーナーに飛び込んで15-3とし、後半も反応のいいディフェンスでサントリーをノートライに抑えた。最後もスクラムを押し込み、ペナルティーを誘っての快勝だった。

「ありがとうございました! ヤマハラグビー32年、みんなの想いが体現できました。一仕事終えたと、ほっとしています」と清宮監督。「決勝戦というのに、(選手達は)なんともアグレッシブに行ってくれた。強気、強気で前半を終えたのが今日の勝因。後半は体を張り続けてくれた。今シーズンのベストゲームです」。バックスタンドのファンを見ながら、「あのスタンドのあの姿が見たくて、僕はこの仕事をやっているので、嬉しいです」と語り、表彰式の後は選手達をバックスタンドに急がせていた。

苦しい時代をくぐりぬけた選手、そして応援し続けたファンには、至福の時間だったろう。トップリーグでは唯一レスリングコーチを置き、フランスにスクラムだけの強化のために合宿に行くなど、独自の強化が実を結んだ。今季は、トップリーグでサントリーに負け、神戸製鋼に完敗、プレーオフ決勝ではパナソニックに敗れた。負けて学んだシーズンでもあった。

敗れた大久保直弥監督は、「残念です。ヤマハは80分、素晴らしいディフェンスをしていた。フィジカルでブレイクダウンのスピードを殺されました」と、相手を称えた。

■第52回日本選手権・決勝結果
東京・秩父宮ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ○15-3●サントリーサンゴリアス(前半15-3)

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February 15, 2015 8:17 PM /

日本選手権2回戦結果

2月15日の日曜日は、秩父宮ラグビー場で日本選手権2回戦の2試合が行われ、サントリーが神戸製鋼を、東芝が帝京大学を下し、準決勝進出を決めた。

第1試合は拮抗した展開になった。今季サントリーに2勝している神戸製鋼だが、サントリーは、その2試合とも世界屈指のプレーメーカーであるSHフーリー・デュプレアが怪我で欠場していた。今年に入ってデュプレアが復帰してからは負け知らずのサントリーは、この日も、デュプレアを軸にボールを右に左に動かし、3分、デュプレア自らが抜いて出て先制トライをあげる。神戸製鋼もラインアウトからのモールでトライを返し、25分にはSH佐藤の防御背後へのキックをCTB大橋がキャッチし、最後は、SO山中亮平がトライして、」10-7とする。前半を終えて、10-10。風下だったサントリーにすれば、ハーフタイムで同点は悪くない数字だった。

サントリーは後半4分、神戸製鋼SO山中のキックをSOピシがチャージし、そのボールをピシが拾って素早くサポートのツイにパス。15-10とするトライを奪った。その後は神戸製鋼の波状攻撃を粘り強く耐え、CTB松島の大幅ゲインでピンチを脱出。27分には、交代出場のPR垣永真之介がタックルをかわしながら、22-10となる決勝トライをあげた。チャンスに確実に得点したサントリーの快勝だった。

「サントリーはトップリーグの対戦時とは違うチームになっていました。デュプレア、ピシもマークしきれませんでした」と神戸製鋼の橋本大輝キャプテン。勝ったサントリーの真壁伸弥キャプテンは、「この一週間、みんなが勝ちたいという気持ちを出し続けてくれた。みんなに、ありがとうと言いたいです」とチームメイトに感謝した。これでシーズンを終えた神戸製鋼の橋本キャプテンは、「今年はいろんなハプニングがありましたが、チーム一丸となって乗り越えてきました。チームとして成長できました」と淡々と語った。

第2試合は、立ち上がりこそ東芝がスコアを重ねたが、21-0となった前半の終盤からは帝京大が反撃し、37分、CTB濱野がタックルを弾きながらトライを返す(前半を終えて21-5)。後半も何度か突き放されそうになったが、あきらめることなく、トップリーグ3位の東芝を追いかけた。15分、1年生WTB尾崎がタッチライン沿いを駆け抜けてトライ。27分からは、SO松田力也の突破などでチャンスを作り、トライゲッターの磯田が2トライをあげ、観客席を沸かせた。ブレイクダウン(ボール争奪戦)で堂々と戦い、個人技でトップリーガーをかわす大学生を、東芝の冨岡鉄平ヘッドコーチは「今すぐトップリーグのレギュラーになりそうな選手が12、3人いる」と高く評価した。

最終スコアは、38-24。冨岡ヘッドコーチは、「試合後の帝京の選手達の表情を見ていて、(勝つ)可能性を感じさせてしまったと思いました。トップリーグの力を見せつけることができなかったことに責任を感じます。帝京大は近年まれに見る強いチームです」と語った。帝京大の岩出雅之監督は、「自分達の力を信じ、余裕を持って戦えば必ず勝てると言っていたのですが、確信が持てずに、迷いがあった。学生は頑張りました。指導者の力不足です」と、ここで勝つ準備を仕切れなかったことを敗北の一因とした。流大(ながれ・ゆたか)キャプテンは、記者会見の冒頭、きっぱりとした口調でコメントした。「もう一度日本選手権を戦えたことを誇りに思います。最後までファイトしてくれた東芝の皆さんにも感謝申し上げます。今の気持ちとしては、悔しいです。しかし、この試合は帝京大学の財産になると思います。3年生以下が来年さらに進化したチームを作ってくれるでしょう。今後とも、帝京大学をよろしくお願い申し上げます」

■第52回日本選手権大会2回戦結果
東京・秩父宮ラグビー場
サントリーサンゴリアス○22-10●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半10-10)
東京ブレイブルーパス○38-24●帝京大学(前半21-5)

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2月8日は、第52回を迎えた日本選手権の1回戦4試合が開催された。僕はJSPORTSの解説があって、名古屋の瑞穂公園ラグビー場に行っていた。第1試合の神戸製鋼対慶應義塾大学の試合を担当したのだが、冷たい雨と風で体感気温はかなり低かった。観客の皆さんにとっても厳しい観戦だっただろう。第2試合には晴れ間ものぞき、いくぶん暖かくなった。

神戸製鋼は、慶應義塾から12トライを奪って快勝。LOアンドリース・ベッカー、伊藤鐘史らを温存し、安井龍太、谷口到というFW第三列の選手がLOを務め、後半には公式戦初出場の西林宏祐、2試合目になるトニシオ・バイフらを投入。「ハングリーな選手を投入した」(ニコラス・ホルテンヘッドコーチ代行)と、出場機会の少ない選手を起用することで、チーム全体のモチベーションを高めていた。慶應大学もゴール前のラインアウトからのサインプレーでトライを奪い、好タックルを連発するなど、見せ場は作った。「前半は横に攻めすぎていた、後半アグレッシブに前に出たのがスコアボードの数字に表れたのでしょう」(ホルテンHC代行)

第2試合は、立ち上がりから東芝が激しく前に出たが、東海大もタックル後のボールに激しく働きかけて、何度も東芝の反則を誘い、ピンチをしのいだ。攻めても、後半、FL橋本皓、交代出場の村松佑一朗がトライをあげた。

秩父宮ラグビー場の2試合も含めて結果は以下の通り。大学選手権6連覇の帝京大学がNECを破っている。大学チームが、トップリーグに勝ったのは、2006年の同選手権で大学王者の早稲田大学がトップリーグ4位のトヨタ自動車に勝って以来のこと。

■日本選手権1回戦結果
筑波大学●7-62○サントリーサンゴリアス(前半0-29)
帝京大学○31-25●NECグリーンロケッツ(前半17-17)
慶應義塾大学●7-76○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半7-28)
東芝ブレイブルーパス○59-12●東海大学(前半28-0)

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2月1日は、秩父宮ラグビー場でトップリーグ・プレーオフ・ファイナルが行われた。快晴だったが、午後2時のキックオフ前、ピッチ上の気温は7.5度。試合の立ち上がりは、パナソニックのハイパントをヤマハがノックオン、そのスクラムで、ヤマハがコラプシングの反則。そして、パナソニックSOバーンズがPGを決めるという、挑戦者のヤマハにとってはけっしていい入りではなかった。

それでも、ヤマハは相手陣で得たPKを二度ともPGを狙わず、ラインアウトから攻め、モールから逆転のトライを奪う。11分、今度はパナソニックがバーンズのキックパスをCTB霜村がキャッチし、WTB北川につないでトライ。8-7とする。ここからはパナソニックが決定力を見せつけ、バーンズ、山田章仁が連続トライで、20-7と突き放す。山田のラインブレイクからのトライは見事だった。ヤマハもWTB中園がトライを返して、前半を23-12で折り返す。

「14点差までと思っていたので、11点差は上出来」(清宮監督)。その言葉通り、ヤマハは風上に立った後半に攻勢に出たが、ハンドリングエラーも多く攻めきれなかった。「用意したプランはほとんどできなかった」と、清宮監督。「それがファイナルなのでしょう」とも。

最後は、パナソニックが交代出場のJPピーターセンからパスを受けた北川がトライして勝負を決めた。これもヤマハが自陣から攻める中でボールがこぼれたものだった。「2つの強いチームがぶつかりあった価値のある決勝戦です。我々も23人をすべて使い切らないといけない厳しい戦いでした。選手を誇りに思います」(パナソニック、ロビー・ディーンズ監督)。粘り強い防御、個々の的確な判断とスキルが光る連覇だった。プレーオフMVPには、パナソニックの山田章仁が選ばれた。

■トップリーグ・プレーオフ・ファイナル結果
パナソニックワイルドナイツ○30-12●ヤマハ発動機ジュビロ(前半23-12)

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追記◎きょうの解説は、4K対応放送の特別版を、僕と小林深緑郎さん、実況の矢野武さんで収録した。3月から開局される「Ch.596 スカパー!4K総合」で、3月1日以降に見られるようです。

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1月31日は、東大阪市の近鉄花園ラグビー場だった。

きょうは日本選手権出場権をかけたワイルドカードトーナメント2回戦の2試合が行われた。第1試合は、NECグリーンロケッツとNTTドコモレッドハリケーンズが対戦。NECがFLニリ・ラトゥーを筆頭にFWで圧力をかけ、試合を優位に進めた。前半を21-3とリードしたNECは、後半は風下でドコモの攻勢に苦しんだが、28分、SO田村がディフェンスラインを突破して追加点。NTTドコモの反撃をFL川田の1トライに抑え、終了間際にさらに1トライを追加して逃げ切った。

第2試合は、サントリーサンゴリアスとリコーブラックラムズの対戦。セカンドステージのグループB・1位の勢いが、サントリーにどこまで通じるのか注目されたが、逆にサントリーが「今シーズン一番というくらい、サントリーらしいプレーができた」と、大久保直弥監督がいうほどのパフォーマンスで立ち上がりから攻勢に出た。

特にSHフーリー・デュプレア、SOトゥシ・ピシの動きは出色。デュプレアは前半の風上を利用して巧みなキックで陣地を稼いだほか、ディフェンスの薄いスペースに判断良くボールを動かし、ピシも高いランニングスキルで何度もディフェンスを突破するなど、この日、3トライをあげて勝利の立役者となった。真壁キャプテンは「FWがフーリーの動きに合わせるのではなく、FWの動きにフーリーが合わしてくれるので、僕らはシェイプに集中できました」と語り、FWの動きの良さの一因であったと説明した。

この日でシーズンを終えることになったリコーの神鳥監督は、「サントリーに勝てるようなチームを作って帰ってきたい」と捲土重来を誓った。

この日の結果、NECは日本選手権1回戦(2月8日)で帝京大学と、サントリーは筑波大学とそれぞれ対戦することになった。

■ワールドカード2回戦結果
NTTドコモレッドハリケーンズ●10-33○NECグリーンロケッツ(前半3-21)
サントリーサンゴリアス○41-14●リコーブラックラムズ(前半28-0)

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1月25日は、近鉄花園ラグビー場にいた。JSPORTSでワイルドカードトーナメントの第2試合の解説だった。日本選手権出場枠を巡る同トーナメントは、2009年度シーズンから行われている。今年はトップリーグのトップ4の常連であるサントリーが入ったことで注目度も高まった。1回戦は、セカンドステージのグループA下位とグループB上位ということで、B上位で勢いのあるチームが、A下位を苦しめる試合が続いた。

昨日はサントリー(A5位)とリコー(B1位)が勝利。そして、花園の第1試合も白熱した。A7位のキヤノンに対し、B2位のNECが気迫あふれるプレーで襲い掛かった。キヤノンのSOカラム・ブルースの突進を、NECのCTB田村優が力強いタックルで弾き返したシーンがあったのだが、そのプレーに象徴されるようにNECは接点の激しさで圧力をかけた。終盤はキヤノンも攻勢に出たのだが、ハンドリングエラーが多く、逆転のトライを獲りきれなかった。NECがHO臼井のトライと、田村の3PGで競り勝った。

第2試合は、序盤からNTTドコモのワイド攻撃が効果的に決まって、トヨタの防御網を揺さぶる展開に。CTBパエアの先制トライでリードしたNTTドコモは、7分、トヨタに大きく攻め込まれそうになるところで、WTB茂野が値千金のインターセプトでトライを追加し、14-0とリードを広げる。振り返ると、このトライが大きかった。トヨタもFL安藤のトライで14-10まで迫ったのだが、スクラム、ラインアウトの安定を軸に、ミスなく攻めるドコモが次第に点差を広げた。

終わって見れば、36-27の快勝。初のワイルドカードトーナメント出場での勝利に、下沖監督は「しっかり相手陣に入り、攻める意識を持つことを重視しました。次もいい準備をして勝ちたい」と語り、ここ数日、非常にいい練習ができたと説明していた。選手たちの溌剌とした動きは印象に残った。

一方、これでシーズンを終えることになったトヨタ自動車の廣瀬佳司監督は、「ドコモは勢いのあるチームであり、危機感を持って臨んだが、前半の失点が大きすぎました。来季、立て直したい」と再起を誓った。トヨタはこの日も、SO文字隆也を怪我で欠いていたほか試合中も負傷者が出て、グループAの闘いで疲れもあったのか、動きも悪かった。

この結果、1月31日(近鉄花園ラグビー場)、日本選手権出場枠「2」をかけた2回戦は、「NECグリーンロケッツ 対 NTTドコモレッドハリケーンズ」、「サントリーサンゴリアス 対 リコーブラックラムズ」というカードになった。

■ワイルドカードトーナメント1回戦結果(25日)
大阪・近鉄花園ラグビー場
キヤノンイーグルス●10-14○NECグリーンロケッツ(前半0-11)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●27-36○NTTドコモレッドハリケーンズ(前半10-26)

◎トップリーグのプレーオフトーナメント・セミファイナルは、パナソニックが立ち上がりから判断良くボールを動かし、ブレイクダウンでも激しくファイトとして快勝した。これで、2月1日の決勝戦(秩父宮ラグビー場)は、パナソニックとヤマハ発動機の対戦となった。

■プレーオフトーナメント LIXIL CUP 2015 セミファイナル結果(25日)
東京・秩父宮ラグビー場
東芝ブレイブルーパス●15-50○パナソニック ワイルドナイツ(前半3-37)

◎25日に行われたトップチャレンジリーグの結果、Honda HEATの自動昇格が決まり、2月14日の入替戦は、以下の組み合わせとなった。

■トップリーグ入替戦
◇対戦カード&試合会場
2月14日(土)13:00
クボタスピアーズ 対 釜石シーウェイブスRFC 熊谷
コカ・コーラレッドスパークス 対 九州電力キューデンヴォルテクス レベスタ
豊田自動織機シャトルズ 対 三菱重工相模原ダイナボアーズ 瑞穂

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24日は東大阪市の近鉄花園ラグビー場に行っていた。JSPORTSでプレーオフトーナメント・セミファイナルの解説をした。セカンドステージを1位で通過した神戸製鋼と、4位のヤマハ発動機の対戦は大方の予想を覆し、ヤマハ発動機が神戸製鋼から6トライを奪う快勝でファイナルに駒を進めた。

昨年12月の対戦時は40-10で神戸製鋼が勝利。ディフェンスの素早い出足でヤマハ発動機の攻撃を封じた。この日も、マイボールのキックオフを素早いチェイスで追いかけ、序盤から圧力をかけようとしたが、ヤマハ発動機も負けずにアグレッシブに前に出て攻撃を仕掛けた。その後もヤマハ発動機はボールを後ろに下げることなく、早めにディフェンスラインのコンタクトし、素早いボールリサイクルで右に左にボールを展開し、タッチライン際に待ち受けるLOクリシュナンへのキックパスを織り交ぜるなど、縦横に神戸製鋼のディフェンスラインを揺さぶった。

スクラムでも優位に立ったヤマハ発動機は、神戸製鋼の反則を誘っては、FB五郎丸歩のロングキックで陣地を稼ぐなど常に相手陣でプレー。前半12分、神戸製鋼のラインアウトの乱れをついて、SH矢富が先制トライすると、19分には左右にボールを動かしてWTB中園がトライ。難しいコンバージョンも五郎丸が決めて、序盤戦で主導権を握った。

後半の立ち上がりにも、ラインアウトからのサインプレーでトライをあげたヤマハ発動機は、SOの背後からWTBが攻撃参加するサインプレーで何度も防御を破るなど、準備したプレーが次々に決まって点差を広げた。神戸製鋼が攻勢に出たのは、後半10分過ぎからの数分間。CTB山本大介が、SO山中の防御背後へのショートパントをキャッチしてトライし、22-12と10点差に迫ったが、この時間帯以外は相手陣の好位置でのセットプレーを獲得できず、自陣に押し込まれた。

試合後、先に記者会見に現れた神戸製鋼のギャリー・ゴールドHCは、「一番大事なところで、一番悪いパフォーマンスが出てしまって残念です。フィジカルで試合を支配され、やりたいことができませんでした。しかし、ヤマハが素晴らしいプレーをしていたのは事実です。数週間前の負けから立て直したということは、ヤマハの選手、スタッフが立派だったという事です」と潔く語った。

勝った清宮克幸監督は淡々と話し始めた。要約するとこうなる。「こういう結果になることもあるという思いもよぎってはいました。神戸製鋼の強みであるSH佐藤、CTBフーリーが欠場していたからです。しかし、まさかこれほど(準備したことが)ハマるとは思っていませんでした。佐藤とフーリーがいるからこそ、強いFWが生きるのだということが証明されたような試合だったと思います。ラグビーはバランスが大事です。ヤマハは、7連戦と同じメンバーで戦えました。ベストメンバーです。この時期にきて、ベストを揃えられることはありません。メディカル、トレーナーらスタッフの努力のたまものです。ただし、いまは決勝の切符を得ただけ。決勝戦に向けて、万全の準備をしたいと思います」

■プレーオフトーナメント LIXIL CUP 2015 セミファイナル結果(24日)
大阪・近鉄花園ラグビー場
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●12-41○ヤマハ発動機ジュビロ(前半5-17)

同日行われたワイルドカードの結果は以下の通り。

■ワイルドカードトーナメント1回戦結果(24日)
東京・秩父宮ラグビー場
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス●12-16○リコーブラックラムズ(前半9-10)
サントリーサンゴリアス○24-16●近鉄ライナーズ(前半8-13)

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1月11日(日)は、東大阪市の近鉄花園ラグビー場だった。第1試合はグループBの近鉄ライナーズとクボタスピアーズの対戦。近鉄はボーナス点「1」を獲得すれば、ワールドカードトーナメント(WCT)進出。クボタは近鉄を勝ち点「0」に抑え、4トライ以上のボーナス点を獲って勝つのが自力でのWCT進出条件だった。しかし、クボタはNO8キーガン・ダニエル、CTB立川理道、アイザイア・トエアバらを軸に攻勢に出ながら、後半10分にLO鈴木康太があげた3トライ目以降は攻めあぐみ、19-10で勝ったものの勝ち点4にとどまり、WCTには届かなかった。近鉄は勝ち点こそ奪えなかったが、クボタを3トライに抑えたことで、グループB4位が決まり、WCTへ。

第2試合はグループA1位のパナソニックワイルドナイツと、4位のヤマハ発動機ジュビロ。自力でのプレーオフ進出には、4トライ以上の勝利しかないヤマハ発動機は、相手陣で得たPGも狙わずタッチキック。迷いなくトライを目指した。ディフェンス面でもパナソニックの攻撃陣に次々にプレッシャーかける。パナソニックのSOベリック・バーンズに2本のロングPGを決められたが、前半を終えて、14-6とリード。後半6分にNO8堀江恭佑の今季11本目のトライで突き放すと、19分、WTB伊東力がパナソニックSH田中史朗のパスをハーフウェイライン付近でインターセプトして独走。値千金の4トライ目をあげた。パナソニックもWTB北川智規のトライで意地を見せたが、終始、ヤマハが主導権を握る勝利だった。

この結果、ヤマハはグループAの4位となり、清宮克幸監督体制になってからは初、チームとしては8シーズンぶりのトップ4に食い込んだ。いったんは本格強化を停止したチームを蘇らせた清宮監督は、「選手達を頼もしく見ていました。4トライ以上で3連勝しないと自力でトップ4に残れないとなったところから、チームが変わりましたね」と話し、「時間はかかりましたけど」と4年目の指揮で成果を出し、笑顔を見せた。

サントリーサンゴリスも勝ったのが、勝ち点差で5位となり、プレーオフの組み合わせは次のようになった。

■プレーオフトーナメント組み合わせ
1月24日(土)14:00 花園
神戸製鋼 対 ヤマハ発動機 
1月25日(日)14:00 秩父宮
パナソニク 対 東芝 

その他の結果は以下の通り。宗像サニックスブルースと豊田自動織機シャトルズは、最終的に勝ち点「8」で並んだが、得失点差でサニックスが自動降格となった。

■トップリーグ・セカンドステージ最終節結果
東京・秩父宮ラグビー場
東芝ブレイブルーパス○31-14●NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(前半19-0)
キヤノンイーグルス●8-47○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半3-23)
愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場
豊田自動織機シャトルズ●7-9○NECグリーンロケッツ(前半7-3)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●19-40○サントリーサンゴリアス(前半19-19)
大阪・近鉄花園ラグビー場
近鉄ライナーズ●10-19○クボタスピアーズ(前半10-5)
ヤマハ発動機ジュビロ○26-18●パナソニック ワイルドナイツ(前半14-6)
福岡・レベルファイブスタジアム
宗像サニックスブルース●33-46○NTTドコモレッドハリケーンズ(前半5-26)
コカ・コーラレッドスパークス●22-38○リコーブラックラムズ(前半17-19)

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January 10, 2015 8:28 PM /

帝京大学、六連覇

1月10日、東京都調布市の味の素スタジアムで行われた「第51回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」ファイナルステージ 決勝は、帝京大学が決勝戦史上最多得点となる50-7で筑波大学を下し、前人未到の6連覇を達成した。

大学選手権の決勝戦は、秩父宮ラグビー場の改修工事により、第10回大会の1974年1月6日から国立競技場で行われていたのだが、それ以来の別会場開催となった。決勝戦を見ながら、いつもと違う感覚をおぼえたのだが、それは場所が違うという理由ではなかった。最終スコアだけを見ると圧勝だが、そのプレーぶりが5連覇までの憎らしいほどの強さではなかったからだろう。スクラムで圧倒するわけでもなく、モールをゴリ押しするでもなく、相手のミス、PK、ターンオーバーを起点に素早くボールを動かしてのスマートな勝利。WTB磯田の3つを含め、計7トライはすべてBKが決めたものだった。

午後2時半のキックオフ。序盤は筑波も「接点」の強さで一歩も引かずに渡り合う。しかし、前半7分、帝京は筑波陣深くの相手ボールのスクラムをワンプッシュ。こぼれたボールをSH流キャプテンが拾って先制する。「FWの顔を見たら、押すことを確信したので、反応しました。FWのトライです」。21分には、FW陣が密集サイドを波状攻撃してゴールラインに迫り、ここに固執することなくBKに展開すると、FB森谷がボールをキャッチする前に外側に開いてタックルをかわしながらボールを受け、右中間にトライ。25分には、ターンオーバーからボールを展開し、NO8河口がループプレーでボールをつなぎ、HO坂手、WTB磯田とパスが渡ってトライ。21-0とした。

河口へのパスのとき、その内側にはFB森谷も走り込んでおり、このプレーを岩出監督は「オプションのひとつ。FWもそういうプレーができるようになったんですよ」と振り返る。この日、帝京は、16回ものハンドリングエラー(JSPORTSのカウント)を犯したのだが、そのほとんどがディフェンスの穴を見つけた時のパスミスや、タイミングの合わないキャッチミスだった。いくつかのオプションを持ちながら臨機応変にボールを動かしていたからこそのミスとも言える。そのミスも、ブレイクダウンのターンオーバーでほぼボールを取り戻していた。

後半7分、筑波WTB福岡堅樹がトライを返し、21-7となったが、拮抗したのはこの時間帯だけ。14分には、SH流がPKから速攻を仕掛け、1年生WTB尾崎が福岡をカットインでかわすと、右に左にステップを踏みながら右中間にトライ。「あれで大勢が決まりましたね」(岩出監督)という値千金の得点だった。

選手権史上初の6連覇。V1からV3はディフェンシブな試合で「つまらない」という批判も多かったが、V4、V5は鉄壁のディフェンスを維持しながら、よくボールが動くようになり、V6は、ハンドリングエラーを連発しながら、ボールを動かすスピードで圧倒しての大勝。この流れで行けば、来季はさらにプレーの精度と判断力が高まることになる。V7への意識について、報道陣に問われた岩出監督は「3年生以下の選手は、次は自分達がと思っているでしょう。高いモチベーションで練習してくれると思います」と話した。着実な歩みは止まらない。

6連覇は偉業である。不断の努力に敬意を表したい。7連覇の可能性も大いにある。もっと言えば、10連覇も狙える組織と戦力である。誰でも分かることだが、このチームに勝つには即席の強化では無理だ。もちろん、帝京が足元をすくわれる可能性はいつだってあるのだが、地力で互角に戦うには、長期的視野に立って強化の設計図を書き、時間をかけて実績を積み上げるしかない。確かな目標があるというのは良いことだ。それぞれのチームが独自性を持って追いかけてほしいと思う。

■試合結果
東京・味の素スタジアム
帝京大学○50-7●筑波大学(前半21-0)

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January 7, 2015 6:22 PM /

高校大会決勝結果

東大阪市の近鉄花園ラグビー場で、昨年12月27日から開催されていた全国高校大会は、1月7日、決勝戦が行われ、東福岡高校(福岡県)が御所実業(奈良県)を破り、3年ぶり5度目の頂点に立った。

その戦いぶりは「強い」の一言につきた。準決勝では尾道(広島県)の前に出るディフェンスに苦しんだが、後半は修正して40得点。決勝の御所実業を相手には、最大の強みである「コンタクト」で立ち上がりから御所実業を圧倒し、SH古賀駿汰、SO松尾将太郎が自在にパスを振り分け、CTB萩原蓮の先制トライを手始めに、前半だけで6トライを畳み掛けた。

御所実業もディフェンスで前に出るプランだったのだが、序盤にコンタクトで劣勢になったことで前に出られなくなり、ボールキャリアへのプレッシャーが中途半端になった。こうなると、身体能力もランニングスキルも高い東福岡を止めるのは難しい。モールから吉川浩貴キャプテンが1トライを返すにとどまった。「ディフェンスからボールを奪い、モールで攻める。いつも通りのラグビーをしようとしましたが、御所のラグビーができませんでした」(吉川キャプテン)。5試合を戦い抜き、準優勝の賞状を受け取る際には涙があふれ出た。

決勝戦の57-5は、大会最多得点、大会最多得点差を更新するものだった。東福岡は、春の選抜大会決勝でも62-10という圧勝で、夏の7人制大会と合わせ、圧倒的な強さで高校の全国タイトル三冠に輝いた。「選手達には、この場所に連れて来てもらって、ありがとうございます、と言いたい」と藤田雄一郎監督。「得点は彼らが60分間走り続けた結果。よくやってくれたと思います」。名将・谷崎重幸監督の後継者としてチームを率いて3回目の挑戦で頂点に立ち、感慨深げだった。古川聖人キャプテンはバックスタンドのサポーターに「このチームのキャプテンで幸せでした」と感謝を述べ、懸命に涙をこらえた。報道陣から最多得点について問われ、「能力の高い選手達が、地道に努力を重ねた結果です」と、各選手が日本一になるために努力を怠らなかったことを強調した。

日本一という高い志を共有する選手達が努力してたどり着いた頂点。表彰式後も、まずは御所実業の選手達と握手し、竹田監督への挨拶の後、バックスタンドで声援を送った仲間の前で喜びを爆発させたのも立派だった。最後は笑顔で御所実業の選手達と記念写真に収まっていた。

■全国高校大会決勝戦結果
東福岡○57-5●御所実業(前半40-0)

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1月4日、ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015セカンドステージ 第6節の6試合が結果により、パナソニック ワイルドナイツが勝点29でグループAで4位以上が確定となり、グループA上位4チームに出場権が与えられるプレーオフトーナメント LIXILCUP 2015への出場が決定した。パナソニックは、8季連続のプレーオフトーナメント進出。

僕は大阪市のヤンマースタジアム長居で、トップリーグ・セカンドステージ第6節の解説をした。第1試合では、グループB5位のNTTドコモレッドハリケーンズが3位のクボタスピアーズを破った。SOリアン・フィルヨーンが得意のロングキックだけでなく、パスとランでもボールを動かし、FWもFLスティーブン・セテファノが何度もゲインラインを突破し、スクラム、ラインアウトも安定していた。何より、一人目のタックラーが相手の動きを止め、2人目がボールに絡んで、クボタのボール出しを遅らせていたのは印象的だった。

クボタ、ドコモともに、日本選手権ワイルドカードトーナメントに進出するグループB4位以内に可能性を残している。最終節が勝負である。

第2試合では、グループAの神戸製鋼コベルコスティーラーズとトヨタ自動車ヴェルブリッツが前半から僅差勝負を繰り広げたが、17-7で迎えた後半23分、SH佐藤貴志の突破からFL前川鐘平がトライし、24-7とし、WTB山下楽平がトライを追加。終盤に突き放した。キック戦略がいまひとつ上手く機能しなかった点について、ギャリー・ゴールドヘッドコーチは、「トヨタは、4人の選手を後ろに下げていた。そういう難しいシチュエーションでのキッキングプレーだったが、悪くなかったと思う。できれば、もう少し相手陣深くでのセットプレーが欲しかったのですが」と、なんとか勝利に結びつけたことを評価していた。

プレーオフトーナメント進出枠のトップ4争いは、パナソニック、神戸製鋼、東芝、ヤマハ発動機、サントリーの5チームに絞られたことになる。

■トップリーグ・セカンドステージ第6節結果
東京・秩父宮ラグビー場
東芝ブレイブルーパス●28-29○ヤマハ発動機ジュビロ(前半7-19)
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス●17-18○サントリーサンゴリアス(前半14-13)
三重・三重交通G スポーツの杜サッカー・ラグビー場
豊田自動織機シャトルズ●17-40○近鉄ライナーズ(前半10-12)
福岡・グローバルスタジアム
宗像サニックスブルース○24-10●コカ・コーラレッドスパークス(前半17-5)
東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場
リコーブラックラムズ○16-3●NECグリーンロケッツ(前半10-3)
パナソニック ワイルドナイツ○38-13●キヤノンイーグルス(前半13-13)
大阪・ヤンマースタジアム長居
NTTドコモレッドハリケーンズ○42-15●クボタスピアーズ(前半20-15)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○34-7●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-7)

追記◎リコー対NEC戦で谷口かずひとレフリー(日本協会A1級)のトップリーグのリーグ戦でのレフリー担当試合が、トップリーグ史上初となる通算100試合となった。また、西浦達吉選手(コカ・コーラレッドスパークス)、菅藤友選手(宗像サニックスブルース)がリーグ戦100試合出場を達成している。

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プロフィール

プロフィール写真【村上晃一】
京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。ラグビーマガジン、ナンバー(文藝春秋)などにラグビーについて寄稿。J SPORTSのラグビー解説も98年より継続中。1999年から2015年の5回のラグビーワールドカップで現地よりコメンテーターを務めた。著書に「ラグビー愛好日記トークライブ集」(ベースボール・マガジン社)3巻、「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)などがある。

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