今季のジュニアグランプリファイナルは、ほぼロシアジュニア選手権となった。アリョーナ・コストルナヤ(15歳)が金、アレクサンドラ・トゥルソワ(14歳)が銀、アリョーナ・カニシェワ(13歳(年齢制限で今大会には出場出来ない))が銅、とロシア勢が表彰台を独占、以下も4位にアナスタシア・タラカノワ(14歳)、5位にアンナ・シェルバコワ(14歳)が続いた。

アリョーナ・コストルナヤ

アリョーナ・コストルナヤ

「もうこの年齢の選手達との試合には慣れてしまいました」とはトゥクタミシェワの弁だが、今大会の最大の脅威は、恐れを知らない彼女達ジュニア勢だろう。スケーティング技術でシニアの選手に劣る選手も、高難度ジャンプでハイスコアを獲得してくるだろう。

その他にも、グランプリファイナルに出場し5位に入賞した16歳のソフィヤ・サモドゥーロワ、氷上のスーパーモデル、マリア・ソツコワ、コーチ変更後復調して来た愛らしいエリザヴェータ・ヌグマノワ、昨年4位の実力者、スタニスラワ・コンスタンティノワ、エテリチームを離れ、新天地でリニューアルしたポリーナ・ツルスカヤ、ダリア・パネンコワ等々、実力者が揃っている、否、揃いすぎている!

しかし、これだけの実力の伯仲したメンバーを擁した上で、各選手の現在のコンディションを考慮すると、誰が優勝するかを予想するのは非常に難しい。

フランスの天才バレリーナで「世界最強の美女」と謳われたシルヴィ・ギエムの登場は100年に一度と言われたが、世界最強と言われるロシア女子フィギュア軍団をしても、オーロラ姫(眠れる森の美女)の登場までには、まだまだ待たなくてはならないだろうか。

アレクサンドラ・トゥルソワ

アレクサンドラ・トゥルソワ

最後に。「涙なしのトレーニングは、塩をつけずにきゅうりを食べるのと同じ」とは、練習で沢山の涙を流すことについて聞かれたビアンカ・パノバの言葉だが、おそロシアと呼ばれて久しい我が国ロシアの女子フィギュアスケーター達も、ブレードを研磨するように命も削るようにして生きている。彼等ひとりひとりの努力が報われることを、心から願っている。

追記(12月18日午後、トゥクタミシェワがロシア選手権を欠場するというニュースが入ってきた。出場へ向けて意欲的だっただけに、本当に残念だ。怪我の早期回復を祈りたい。)

Text by セルゲイ・ヴォルコフスキー
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セルゲイ・ヴォルコフスキー
1967年ロシア生まれ。モスクワ大学日本語学科を卒業。
日本人と結婚し、ソ連崩壊を機に日本に移住。フリーランスの通訳・ジャーナリストとして活動。日本文化への関心が高じ、ロシア語で俳句を紹介するブログも執筆。ソチ五輪を始めとするフィギュアスケートの国際大会で、記者・通訳としても活躍している。

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