ここまでの3種目は、1年を通じて好成績を残しており、あとはメダル獲得の確実性や、頂点を取り切る強さを求める次元にある。一方、男子ダブルスと混合ダブルスは、メダル争いに食い込む可能性を広げ始めた。男子ダブルスは、遠藤大由、渡辺勇大(日本ユニシス)が準優勝。遠藤は、リオデジャネイロ五輪まで組んだ早川賢一とのペアで出場経験があるが、渡辺とのペアでは初出場で決勝まで勝ち進み「このパフォーマンスなら、この成績が付いてくるということなら、可能性ややりがいがある。今大会は、レシーブが良かった。これを最低限にすれば、上の選手とやるときに面白くなるんじゃないかと思う」と、収穫を得た。同種目では園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)が世界選手権で銀メダルを獲得している。今大会と世界選手権を優勝した「ツインタワー」リ・ジンフイ、リュウ組(中国)と、驚異的なレシーブ力を誇るマーカス・フェルナンディ・ギデオン、ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組(インドネシア)の2強は揺るがないが、日本は2ペアで追いかける体制が整った。

混合ダブルスの渡辺、東野有紗組(日本ユニシス)は、GLで1勝2敗と負け越したが、勝利ゲーム数の差によって2位で準決勝に進出。優勝ペアのワン・イリュ、ファン・ドンピン組(中国)に2度敗れたが、準決勝では1ゲームを制して意地を見せた。渡辺は「ドローに恵まれて、このランク(世界3位)にいるけど、実力的にはまだまだだと思い知らされて悔しい。上を見過ぎず、まず勝てる相手に取りこぼしをしないこと。上を食っていくのは、その次のイメージ」と悔しさを噛み締めながら、現実を直視。一歩一歩の姿勢を強調した。全英オープン優勝のサプライズに始まり、香港オープン制覇で確実な成長を示した2人は、日本代表の課題種目を世界で戦えるところまで一気に押し上げた。五輪レースを通じて、上位破りの突破口が見えてくることを期待したいところだ。

東京五輪の金メダル有力候補となる男子シングルス、女子ダブルス。混戦の中での頂点を狙う位置にある女子シングルス。トップとの確実な競争力を持つ男子ダブルスに、躍進著しい混合ダブルス。いずれも確実な成長が見られる。一方、今大会でも終わってみれば中国が3種目で優勝するなど、他国も意地を見せており、レベルアップや日本対策の強化が十分に予想される。2019年5月から始まる五輪レースで、東京五輪への期待をさらに大きなものにできるか。新シーズンの戦いが、今から楽しみだ。

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平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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