一方、アーセナルは公式戦で19戦無敗。内容が伴わない場合でも、最低1ポイントを持ち帰るしたたかさも身についてきた。追いつ追われつのノースロンドン・ダービーを制してから中二日という過密日程ではあるが、絶望的な状況でもがき苦しむユナイテッドが相手だ。たとえアウェーでもイニシアチブを握る公算が大きい。エリック・オーバメヤンが縦に抜ける。アレクサンデル・ラカゼットがユナイテッドCBに圧力をかける。ヘンリク・ムヒタリアンとエクトル・ベジェリンの連携で右サイドから突破する。攻略のイメージが次々に浮かんでくる。ユナイテッドの出方をうかがわず、前半でカタをつけるようなゲームプランも悪くはない。

かつて、ユナイテッド対アーセナル戦はナショナル・ダービーに等しかった。アレックス・ファーガソンがアルゼーヌ・ヴェンゲルにマインドゲームを仕掛けたり、ロイ・キーンとパトリック・ヴィエラが通路でつかみ合いになったり、ピッチ外のバトルも少なくなかった。1998−99シーズンのFAカップ準決勝再試合は、敗れたヴェンゲルが「トラウマになった」と語るほど、史上稀にみる激闘だった。

しかし、今シーズンはすっかり色褪せてしまった。ユナイテッドに昔日の面影はなく、戦闘意欲すら感じられない者がレギュラーポジションを収めている。当然、チーム全体の士気は上がらない。モウリーニョの求心力も歴史の彼方に消えた。06−07シーズンに0−1で敗れた後、アーセナルとのホームゲームは8勝3分無敗(プレミアリーグ)と圧倒し、11−12シーズンには8−2という記録的な大勝も収めているとはいえ、過去のデータは単なる数字でしかない。

※ユナイテッド対アーセナル戦は、12月6日(木)午前4時45分から『J SPORTS 4』でライブ中継いたします。

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粕谷 秀樹
月刊ワールドサッカーダイジェスト初代編集長を務めた。海外サッカーの解説者としても活躍。

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