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ケーキの上のさくらんぼ。今ブエルタ2勝目を、ティボー・ピノはこう表現した。第15ステージでは伝統峠コバドンガを勝ち取った。この日は標高2000mを超えるアンドラの山頂で、ガッツポーズを突き上げて……すでに美味しく焼きあがったブエルタに、華やかな飾りを施した。最後まで共に協力し合ったサイモン・イェーツは、望み通りライバルたちから十分なタイム差を稼いだが、「終わるまでは終わりじゃない」と改めて気を引き締めた。
むしろ登坂一発勝負に向けて、積極的な走りを見せたのはモヴィスターだった。25秒差で総合2位につけるアレハンドロ・バルベルデに、マイヨ・ロホを着せよう。そう誓って、文字通りスタート直後から、とびきり厳しい集団制御に乗り出した。激しいアタック合戦の末に、40km地点でミカル・クヴィアトコウスキーを含む3選手が飛び出し、1分半ほどのリードをつけるも、8人全員で回収に向かった。セルジオルイス・エナオやイゴール・アントン、ピエール・ローランというクライマーが次々とチャンスを追い求めたが、やはりモヴィスターがすべてを潰した。
スタートから約70km、ヨナタン・カストロビエホとバンジャマン・トマ、さらにトム・ヴァンアズブロックがわずかに距離を開いた。するとようやくモヴィスターは許可を出した。もっともヴァンアズブロックはすぐに後方へと退却したから、ますます好都合だった。逃げには最大2分半ほどのリードしか与えず、モヴィスターはメイン集団で全員隊列を組み続けた。
あまりに高速で引き続けたものだから、途中で分断さえ発生した。残り35km、細く長く伸び切ったプロトンが、前から30番目くらいでプチンと切れた。イェーツやステフェン・クライスヴァイク、ミゲル・アンヘル・ロペスが、うっかり後方へと取り残されてしまった。幸いにもボーラ・ハンスグローエが穴を塞ぎに走った。集団はあっさりひとつに戻り、マイヨ・ロホも危機を脱した。
最終峠に入る直前に設置されていた中間ポイントを、モヴィスターは取らなかったのだろうか。それとも取れなかったのだろうか。逃げの吸収にはわずか15秒ほど間に合わず、3位通過……つまりボーナスタイム1秒収集の機会は、イェーツのアシスト役ルカ・メツゲッツに潰された。結局、全長17kmのラバサ峠に上り始めた直後に、2人の逃げにモヴィスターは終止符を打った。
約140kmの平地をひたすら高速で突き進んだ果てに、たった1つだけの、しかしとびきり恐ろしい山道へと上り始めた。ここでもモヴィスターは制御権を固守し、ウィナー・アナコナが最前列でテンポを刻んだ。登坂口から1kmに渡って続く13%超の激勾配で、メイン集団をあっというまに小さく分解した。
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