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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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現役最強クラシックハンターの一騎打ちだった。アルデンヌ3戦の中でも、より起伏の厳しい後半2戦で通算9勝を誇るアレハンドロ・バルベルデが、38歳にしてなお衰えぬ登坂スプリント力を見せつけた。平坦から起伏系クラシックまで幅広い守備範囲を有するミカル・クヴィアトコウスキーは、区間では2位に甘んじたが、総合では望み通りに首位へと躍り出た。
2018年ブエルタ初のラインステージで、いきなり大会最初の上りフィニッシュへと挑みかかる前に、初の逃げ集団が形成された。スタート直後から始まる2級峠への上り坂で、176人で構成されたプロトンから、7選手が前へと飛び出したのだ。
先頭集団にはお共通の第一目標があった。それはコース上に散らばる4つの山でポイントを収集し、大会最初の山岳ジャージを手に入れること。中でもひときわ高いモチベーションを抱いていたのが、ルイス・マテマルドネスだ。愛称「アンダルシアのオオヤマネコ」は、この日のスタート地マルベリャで暮らし、この日のコースで毎日練習を重ねてきた。
「このブエルタのコースが発表になった瞬間に、狙いが定まった。第2ステージで山岳賞を獲ろうと決めた」(マテ、フィニッシュ後インタビューより)
もちろん簡単ではなかった。トーマス・デヘントやピエール・ローランという、いわゆるグランツールのエスケープ常連にして、逃げを勝ちへと昇華させられる実力者たちが、前集団に滑り込んでいたからだ。
それでもマテは、強い意志と、土地鑑と、そして地元ファンたちからの温かい声援とを武器に、両者を巧みに攻略した。序盤3峠で見事に先頭通過を果たすと、念願叶い、1日の終わりに青玉ジャージを手に入れた。
「夢が現実になった。祖国のグランツールの、地元のステージで、家族に見守られながら表彰台に上れたことは……きっと一生忘れられないだろうな。キャリアで最高の日になった」(マテ)
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