しかしながら、クラブ側は放出の方向に傾いていると言われる。ルーニーの32歳という年齢を視野に入れ「商品として売れる時期に売ってしまいたい」という思惑があるのだろう。巨額の移籍金が転がり込めば、エバートンは別の点取屋を補強できる。確かにビッグ6の一角に食い込みたいと思うなら、それだけの大胆な動きも必要かもしれない。ただ、ルーニーを指示するサポーターの心情はどうだろうか。アカデミー出身選手が古巣に戻ってきたことはどんなチームでも特別なこと。そのあたりも考慮しつつ、今後の動きが進んでいくのではないか。

もしもルーニーがMLSへ赴くことになれば、イブラヒモビッチとともにリーグを盛り上げてくれるだろうし、中東や中国に行っても注目度は抜群だろう。ここ数日、Jリーグのサガン鳥栖がフェルナンド・トーレス(アトレチコ・マドリード)にオファーを出し、ヴィッセル神戸もイニエスタ(バルセロナ)の獲得に本腰を入れていることが判明するなど、日本でも大物選手移籍の話題で持ち切りだが、仮にルーニーに食指を伸ばすクラブが出てきたら面白いかもしれない。

これまでイングランドだけでサッカー人生を送ってきた男がそういう斬新なキャリアを選択するかどうかは分からない。が、いずれにしても、この男の動向がこのオフシーズンの大きな関心事になるのは確か。興味深く見守りたい。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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