何もできなかったマリ戦よりも、さらにショックは大きかった。 ピッチ上で何が起こっていたのか。それは、攻守ともに集団的プレーの欠如だった。 相手を追い込んで、囲い込んでボールを奪うという守備の戦術がないから、個々の選手が頑張ってボールを奪い返しても、ボールを奪った瞬間には選手間の距離が離れすぎていてボールを味方につなげない。ボールを握っても、前線までボールを運んでいく約束事(オートマティズム)がないから時間がかかって途中で奪い返されるか、無暗に縦に蹴り込んで相手にボールを渡してしまうかしかなく、再び守備に追い回される。その繰り返しだった。

ハリルホジッチ監督は3年間指導してきたものの、デュエルの強さを身に付けさせることもできなかったし、縦に速い攻めの形も構築できなかった。そういった縦へのボールを使ったショートカウンターのために必要不可欠なはずの守備の戦術も完成しなかった。 「個の力」で劣る日本選手が世界のトップと戦うために、日本のサッカー界はこれまで数十年かけてパス・サッカーを進化させてきた。選手と選手の距離を短くして素早くパスを回す。守備面でも数的優位を作ってボールを奪う。攻守ともに1対1は避けて戦おうというのだ。 もちろん、どんなスタイルの試合をするにしても、「デュエル」での個の強さは必要だ。しかし、遠い将来のことは分からないが、現状では日本の選手は個の戦いをできるだけ避けて、集団的に戦うしかない。だが、ハリルホジッチ監督はそうした日本のサッカーの伝統的な戦い方を否定し、そして、新しいものも完成させられなかった。

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