オリンピック直後の世界選手権は、なかなか奇妙なものだ。最も重要な大会が終わり、長いシーズンの末に溜まっている疲れやけがの影響で実力を発揮できない選手もいれば、五輪の大舞台でベストを出せず「リベンジ」を目指してシーズン最後の大会で燃え尽きる選手もいる。4年間ひいては競技人生の集大成として捉える選手もいれば、次の五輪までの4年間の始まりとして捉える選手もいる。
選手が今大会に対して様々な思いを抱えている中、予期せぬ事態も次々と生じた。

ISU世界フィギュアスケート選手権(男子)表彰式の様子

1位 ネイサン・チェン

321.40(SP:101.94/1位、FS:219.46/1位)

混戦の結果、圧倒的な点差で金メダルを獲得し、新世界王者となったのは、アメリカのネイサン・チェン。
オリンピックのショートプログラムで団体戦と個人戦の2度にわたり悔しい思いをしたチェンだが、ここでは冷静沈着にショートに臨み、4回転の中でも最も難しい4ルッツと4フリップに挑んだ。着氷は完璧とは言えないがしっかりと完成させ、高い技術点で1位に立った。
決勝のフリーでは、前に出場した上位選手全員に大きなミスが複数出た中で、迷わず4種類6本の4回転に挑戦した。着氷の乱れはあったものの、回転はしっかり、転倒もなかった。ステップとスピンもすべてレベル4を獲得し、演技構成点も9点台に乗った結果、219.46という、パーソナルベストとしては歴代2位の高得点を叩き出した。総合得点はもちろん1位に立ち、王座を掴んだ。
試合後、チェンは「思い通りにできなかったオリンピックの経験からいっぱい学んだので、ここでショートとフリーともによりいい演技をしたかった。やりたいことができて、本当に嬉しく思う」と語り、勝つためには必要でなかったのに4回転を6つも跳んだ理由については、「他の選手の演技がどうなったかはある程度知っていた。6つの4回転を挑戦したのは、失敗できる余地があったからだ。それと、ヴィンセントのフリーがうまく行かなかったとわかっていたので、アメリカの3枠を確保するためにも、絶対に上位に立たなきゃと思い、得点を多く稼げる構成に挑んだ」と説明した。
来シーズンから男子シングルのルールが大きく変わると聞いたが、このとてつもない才能を持つ新世界王者が新しいシステムでどんな活躍をしていくのか、本当に見たいものだ。

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