知らない人も多いかもしれないが、今大会が開催されたイタリアはバレエの起源地であり、「氷上のバレエ」と呼ばれるフィギュアスケートはもちろん人気のあるスポーツだ。そして、絵画、彫刻、建築、オペラ、ファッションなど、世界に誇る芸術作品が多様かつ数多く存在する、この言わずと知れた芸術大国では、フィギュアスケートの中でも、芸術性が一番高いと思われるアイスダンスが絶大な人気を誇り、会場は2日ともほぼ満席だった。さらにありがたいのは、地元の観客たちは自国からの有力選手だけでなく、すべての選手に温かい声援を送っていた。こんなに盛り上がった雰囲気の中で、選手たちの好演技が続出し、非常に見ごたえのある大会となった。

ISU世界フィギュアスケート選手権(アイスダンス)表彰台の様子

1位 ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン

207.20(SD:83.73/1位、FD:123.47/1位)

完璧の上にもさらに完璧に仕上げることができると、パパダキス/シゼロン組はまたもや完璧な演技でそんなことを教えてくれた。
オリンピックで衣装のアクシデントがあったショートダンスは、今までも安全対策があったところをさらに新たな止め金を縫い付けて臨んだ。いやな思い出を忘れ、プレッシャーから解き放たれた二人は、曲のリズムに合わせて精確なステップを踏み、パッションを注ぎ込んですべてを出し切った。その結果、二人にとって初のショートでの世界最高得点をもらい、1位に付けた。

注目のフリーダンス「月光ソナタ」は、これまでに4度も世界最高得点を叩き出したところを、さらに上を行く仕上がりで届けた。一個一個の動きが音符とぴったり合うように、振り付けと表情の変化で音楽の抑揚を表現しながら、音楽の中に融け込むようなエレメンツを次々と完璧に決めた。
しかも二人の姿は、これは競技プログラムであることを忘れさせるほど、エフォートレスだった。この非の打ち所がない、今まで以上に完璧な演技に対して、ジャッジたちもどんどん+3のGOEと10点の演技構成点を付け、フリーダンス理論上の満点である124.40点に肉薄の123.47点を与えた。総合得点ももちろん世界最高得点を塗り替えた。

演技後、「毎回の試合の後、私たちは必ず自分の動画を見たり、プロトコルを確認したりして、改善点を見つけるの。完璧だという評価をいただけて嬉しいが、完璧なものはないと私たちは信じて、次の試合でももっと良い仕上がりを目指す。
だから得点の記録を更新し続けられたのかもしれない」とパパダキスがコメントしたように、やはり好演技に満足せず、常に上を目指す姿勢が、チャンピオンたる秘訣であろう。来シーズンからアイスダンスのルールと採点基準が大きく変わると聞いたが、パパシゼ組が新しいシステムでどんな新しいマスターピースを創ってくれるのか、実に楽しみだ。

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