それを現実にするためにも、コンスタントにプレーする場が必要だ。マンチェスターUに残っても、モウリーニョ監督の構想からは事実上外れてしまっている。シーズン終盤の活躍の場は訪れない可能性が高い。ならば、新天地・MLSへ赴いて、恒常的に試合に出てプレーした方がいいと考えたのではないか。ワールドカップを目指す選手にとって、最も重要なのが直近のコンディション。残り2か月間しっかりと試合を重ねていけば、かつての老獪さとゴール前の鋭さが戻ってくる可能性もゼロではない。そこに怪物FWは賭けたのだろう。

オランダ、イタリア、スペイン、イタリアと4つの国でタイトルをつかみ、自身5度の得点王に輝いたイブラヒモビッチも、マンチェスターUでは過ごした過去2シーズンは苦しかった。リーグ17得点をマークしたから昨季はまだよかったが、今季はわずか1点のみ。ケガで苦しみ、思うような活躍ができなかった。それでも世界トップ選手の集うプレミアリーグで得た経験値は彼にとっての大きな財産に他ならないはずだ。そのキャリアを引っ提げ、新天地に赴く36歳の点取り屋の再ブレイク、そしてロシア行きはあるのか。ピッチ内外で世界を騒がせ続けてきた男の今後が非常に興味深い。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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