しかしながら、ゴールはこの1点のみ。サウスゲート監督は先発組のラッシュフォードとスターリングに加え、後半途中からジェイミー・ヴァーディー(レスター)にウェルベック(アーセナル)、デレ・アリ(トッテナム)といったアタッカー陣を次々と投入。彼らの一挙手一投足を見守ったが、最後まで追加点は生まれなかった。そこは多少の失望感も漂ったかもしれない。

2016年欧州選手権や2014年ブラジルワールドカップを見ても分かる通り、イングランドは決定力不足が最大の引き金となって上位躍進が叶わなかった。これまではウェイン・ルーニー(エバートン)という怪物FWの傑出したセンスの依存してきた傾向が高かったが、そのルーニーが去った今、他のFW陣が確実に結果を残さなければならない。もちろんプレミア2年連続得点王のケインは計算できる存在だが、彼もロシアでフル稼働できるという保証はない。それ以外の得点源がなければ勝ち上がるのは難しいのだ。

そんな中でも今回、リンガードが代表初ゴールを奪ったのは収穫だ。彼の一撃で代表戦7戦無敗という安定した戦いぶりを見せているのも前向きな要素と言っていい。ここからイングランドがもう1つ上の段階に飛躍するためには、リンガードのような新たなゴールハンターが出てくることが必要不可欠だ。それが果たして誰なのか。そこに注目しながら、27日の次戦・イタリア戦、そして3月末から再開されるプレミアリーグ終盤戦を見てみたい。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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