だが、相手がトップのルイス・ムニエルなどにくさびのボールを入れてくるところで、センターバックのクリス・スモーリングあたりの対応が甘いのだ。簡単にポストプレーを許して、セビージャが何度もダビド・デヘアの守るゴールマウスを脅かす……。そんな展開が続き、ハーフタイムを経ても何も改善されないまま時間が経過していった。

そして、74分に中盤でのパスカットから、交代で入ってきたばかりのウィサム・ベン・イェデルに抜け出されて失点すると、直後にCKから再びベン・イェデルに押し込まれて、連続の失点。CKからルカクが意地のゴールを決めたものの、まさかのホームでの敗戦となってしまったのだ。プレミアリーグの疲れがあったかもしれないが、それがパフォーマンスにあそこま影響するとも思えない。あるいはアウェーでのスコアレスドローという結果で、「セビージャには間違いなく勝てる」という慢心があったか……。

しかし、ジョゼ・モウリーニョという監督は、戦術家としてはともかく、モチベーターとしては当代一流の指導者のはず。これほど「温い」試合を行い、しかもハーフタイムにも立て直せなかったというのは信じられない事態と言わざるを得ない。 リーグ戦では、すでに優勝に届かないことが明らかで、近日中に同じ街のライバルであるマンチェスター・シティの戴冠を目撃することは間違いない。となれば、チャンピオンズリーグの優勝で意地を見せるしかないはずの状況だったのだ。

こんな状況であのような「温い」試合をしてしまったのは、どういう事情なのか。チーム内に何か問題を抱えているとしか思えない……。 フィリピンぼけの僕には、どうにも理解できないマンチェスター・ユナイテッドの敗退だった。

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後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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