両者に共通するのは、自慢の守りが崩れてしまったこと。今季プレミアリーグ30試合を終えての総失点は、マンチェスターUが23、チェルシーが27。首位を独走するマンチェスターCの20には及ばないが、モウリーニョ監督もコンテ監督も強固な守備組織を構築することを第一に考えてきたからこそ、これだけの数字を残しているのだ。その肝心な守りがセビージャ、バルセロナというスペイン屈指の強豪クラブに揃って破られたのはやはり痛かった。

先に失点してしまえば、攻めに比重をかけなければならないのがサッカーの鉄則。だが、マンチェスターUはルカク依存から脱しきれず、そのルカクが不発という苦境に陥った。チェルシーに至っては、肝心のアルバロ・モラタが負傷から復帰後、パフォーマンスが上がらず、コンテ監督も悩ましい状況が続いた。そこで今回はモラタをベンチスタートにしてジルーを先発させたが、策は実を結ばなかった。絶対的エースが大舞台で結果を出してくれなければ、そのチームは高い領域には達することができない。UCLという欧州最高峰の舞台であればなおさらだ。

こうしてマンチェスターUとチェルシーが揃って敗退という厳しい現実を突き付けられたイングランド勢。8強に残ったのはリバプールとマンチェスターCだけとなった。もはや彼らにタイトルを委ねるしかないが、可能性が最も高いのは、もちろんマンチェスターCだ。攻守両面で計算できる彼らなら、レアル・マドリードやバルセロナやユベントスといった百戦錬磨の相手にも十分対峙できるはずだ。ジョゼップ・グアルディオラ監督のチームマネージメントに期待しつつ、今後の戦いを興味深く見守りたい。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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