先制点を挙げたウィリアンが勢いに乗っているのは、今のチームにとって数少ない好材料だが、それだけで攻撃全体がガラリと変わるとも言い切れない。いかにして攻めの厚みを加えるかという前々からの課題にコンテ監督がどう取り組むのか。そこは注目すべきポイントだ。プレミアリーグ得点ランキングを見ても、チェルシーで10点以上挙げているのはモラタとアザールの2人だけ。彼らが絡み合って最前線をけん引する今季前半戦のような状態に戻らないと、上位対決で勝ち切るパワーは出てこない。だからこそ、モラタのいち早い復調が求められる。

昨季プレミア王者の意地とプライドに賭けても、UCL圏外でフィニッシュすることだけは許されない。差し当たって4日には首位を独走するマンチェスター・シティとの直接対決が控えている。その後にはトッテナム、リバプールとのゲームも残っている。残り試合も決して多くないだけに、1つ1つの戦いで取りこぼしをせず、しっかりとポイントを重ねていくことが必要不可欠である。

流れの中からの得点が難しい状況であれば、リスタートに磨きをかける、カウンターの精度を高めるといった工夫を凝らすことも1つの策。イタリア代表時代の2016年欧州選手権(フランス)などで高度な戦術力と采配力を見せつけてきたコンテ監督であれば、もっと戦い方のバリエーションはつけられるはず。名将の底力を発揮すべき時はまさに今だ。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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