近年の世界サッカー界は3バックを採用するチームが着実に増えているが、そのけん引役がコンテ監督なのは誰もがご存知の通りだ。ユベントスやイタリア代表、チェルシーが成功を収めたのも、欧州屈指の戦術家の手腕によるところが大だろう。しかしながら、そのやり方を対戦相手も当然のごとく徹底的に研究する。ビッグ6はもちろんのこと、今季のチェルシーは中堅クラブ以下にも苦労している。だからこそ、指揮官も新たな戦い方を打ち出そうと模索を繰り返しているに違いない。その結果が出るまで少し時間が必要なのかもしれない。

だが、つねに勝ち続けていなければならないのがチェルシーのような世界屈指のビッグクラブである。昨季王者がリーグの3分の2を消化した段階でマンチェスター・シティの独走を許し、マンチェスター・ユナイテッド、リバプールにも抜かれて4位に甘んじていることを、納得できないクラブ関係者やサポーターも少なくないはず。そこで監督解任という大ナタを振るべきなのかどうかは慎重に考えた方がいい。多少の猶予は与えるべきだ。

実際、新戦力のジルーをどう使いこなしていくかもまだ未知数のところがあるし、守備システムの再構築にも少なからず時間が求められてくる。今季チェルシーのプレミア連覇の可能性はもはや相当低いだけに、ここからはUCLとFAカップのタイトルをしっかりと狙っていくことが肝要だろう。だからこそ、16日のハル戦、20日のUCL・バルセロナ戦が1つの大きな山となる。怒涛の2月は名将の今後を大きく左右する1か月になりそうだ。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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