「米軍さんたちも見に来たんかねぇ」。およそ10分ごとに響く低空飛行の爆音で、グラウンドを走る選手たちの声がかき消される。コーチ陣は空を見上げ、キョロキョロと見えないその姿をさがす。

そう、ここは山口県岩国市。岩国飛行場からほど近い、日米共用の新球場「キズナスタジアム」。昨年11月に完成し、他ではなかなか見ることのない、日の丸と星条旗の両方が掲げられた球場だ。

2月1日、昨年度のウェスタンリーグ覇者であるカープ2軍の春季キャンプが新球場でスタート。集まったファンの人数で圧倒的な人気を知らしめる結果となった。午前9時半頃に選手の乗るバスが到着し、50分頃からスタートすると、午後12時半頃には撤退。

ここでは、全体ランニング、ストレッチ、キャッチボール、守備練習などが行われた。バッティング練習やブルペンでの投球練習は、大野の屋内総合練習場へ移動してから。つまり、ファンは午前中のみ、日によって前後差はあるものの3時間程度しか見ることができないのである。

それでも、1日目は1500人、2日目は1800人、3日目は2000人超えと3日間で計5300人超えの人々が駆けつけた。この数は昨年の30倍。さらには1軍キャンプが行われている日南・天福球場よりも人が集まったというから驚きだ。

「奨成フィーバー」と各メディアで報じられるほど、ドラ1ルーキー中村奨成の加入は非常に大きい。しかし、中村だけを見に行っているのかというとそういうわけではない。

カープは昨年も一昨年も、1軍・2軍全員野球でセ・リーグ優勝を掴んできた。他球団のように、オフに大型補強をしないのは周知の事実で、つまりその分2軍選手にも十分なチャンスが常に転がっている。行き来がほとんどないチームもある中で、カープは頑張れば1軍で活躍できる可能性は大きい。

昨年でいうと中村裕太や岩本貴裕などが良い例だ。その結果、ウェスタンリーグでも優勝することができた。26年ぶりのW優勝で、シーズン中も2軍のスタジアムはかなりの集客力であった。

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