そんなゲームの流れが、20分間の映像でうまく分かるように編集されていれば、これは本当にお得なプログラムということができる。 ただし、こういう番組を作るのは誰にもできる作業ではないだろう。 普通のハイライトなら、ゴールシーンや警告、退場、選手交代といったイベントの場面だけを時系列に沿ってつなげていけばいいのだから、ある意味で機械的な作業だ。だが、試合の流れを20分間の映像にまとめるためには、90分にわたる試合の流れを的確に理解して、それを20分間の映像にうまく反映させる知的な作業が必要となる。それこそ、まさに編集者としての能力であり、誰にでもできる作業ではない。

雑誌や新聞などの紙媒体だけでなく、原稿を乗せるWeb媒体に比べても、映像媒体の情報は「生」に近い。「生中継」であれば、カメラワークや実況、解説なども重要になるが、それでも起こっているイベントをそのまま伝えることが最大の使命となる。だが、この「20 Minutes Football」では、眼前で起こった出来事をしっかり編集して視聴者に伝えるという作業になるわけだ。

それこそ、まさに「編集者の目」の質が問われるのだ。 非常に重宝な番組であると同時に、メディアにとって「編集者の目」というものがどれほど大事なのかということも教えてくれるプログラムでもある。 今後は、こういう番組がプレミアリーグ以外にも広がっていくといいと思う。 「20分」がいいのか、それとも「30分」、「40分」あった方がいいのか、あるいは「15分」で試合を伝えることができるのか……。そんなことも含めて、各メディア関係者にはぜひ頑張ってもらいたいものである。

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後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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