12月、ドラゴンズの三ツ間卓也は東京にいた。知人の紹介でドームアスリートハウス有明の門を叩いた。

そうそうたる面々が自主トレを行っていた。ヤクルト山田哲人、ソフトバンク柳田悠岐、野球以外でもトップアスリートが来シーズンに向けての準備を進めていた。

三ツ間が掲げたテーマは「俊敏性」。トレーナーとマンツーマンで行う。最初にプランを決め、目的に沿ったトレーニング内容を作っていく。およそ2週間、三ツ間は己と向き合った。新しい自分を作るために。

俊敏性を求めた理由を三ツ間はこう説明した。「ピッチングの向上が第一ですが、プロに入って2年間、身体を作って体重も筋量も増えました。次の段階はそのパワーをどれだけロスなく、爆発的な俊敏的な動きに伝えられるかが必要と感じたからです」。

「僕自身、ドラゴンズの中ではトレーニングをする方だという自負はあったんですが、正直全然足らないですね。山田を見ていても、量も質もやはり別格ですね。気にしながら見ていたんですが、正直驚かされました」と語る。

同じメニューではない。山田もまた別のトレーナーが付きマンツーマンで自主トレを行っている。しかし、山田や柳田の圧倒的な熱量に三ツ間は思わず、そちらを向いてしまう事が多々あったと言う。

これは偶然の産物ではない。一流に触れる事も三ツ間の目的だった。重りの入った3キロのバスケットボールくらいの大きさのボールを、背中を壁につけた状態でチェストパス(胸の前から両手で前方へ投げる)で飛ばすメニュー。そこでの最高記録が貼ってあった。

“8メートル ダルビッシュ有”

三ツ間は「正直、7メートルくらいは投げられると思ったんですよ。結果は4メートル。自分にがっかりしました。同時にどうやって投げたら8メートル飛ばせるんだって思いましたね。筋力やパワーもあるんですが、身体の使い方ですよね。力をどう伝えてやるかです」。

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