「今年はダブルキャプテンだと。生成はリーダーシップがあるんですけど、その次に続くヤツがちょっと弱くて、『練習はオレがキャプテンでやるけど、ゲームでは生成がやれ』みたいな話で、『オマエら、50のオッサンにキャプテンやらせていいのか?』とだいぶ言ったんですけど、何かその方がアイツらはやりやすいみたいで、そんな変なチームでした、今年は。ハハハハハ」。想像通り。いや、想像以上。奈良県は市立一条高校を率いる前田久監督。この人の話には、今年も熱量とユーモアが絶妙の具合に溶け合っていた。

昨年度の高校選手権3回戦。会場は駒沢陸上競技場。初のベスト16進出を達成した一条の進撃は、PK戦で佐野日大に屈し、その歩みを阻まれた。試合後。ミックスゾーンに前田監督が現れる。少なくない記者に囲まれる中、ゲームを振り返り始めたちょうどその時。勝利チームの監督も取材エリアに到着した。すると前田監督は話の途中にもかかわらず、「ああ、良かったら先に向こう行っていただいて。後で戻ってきますよ。全然大丈夫です。しばらくしたら戻ってきますから」と取材陣に“移動”を促す。結局戻ってきた後に話した内容も面白かったのだが、まずそういう気遣いをユーモアを交えながらできる人間性が、強く印象に残ったことを記憶している。

今年も選手権にきっちり帰ってきた一条は、初戦となる2回戦で地元の桐蔭学園と等々力陸上競技場で激突した。1点をリードされて迎えた後半アディショナルタイム。ほとんどラストプレーで右から上がったクロスに酒本哲太が競り勝つと、相坂恭杜が執念のヘディングを相手ゴールに叩き込む。勢いそのままにPK戦も制し、奇跡的な勝利を収めた彼らは、再び同校初のベスト8を懸けたステージへ返り咲く。

舞台は前日と同じ等々力。相手は高円宮杯プレミアWESTに所属する難敵の米子北。前半はスコアレスで折り返したものの、後半開始早々にロングスローの流れから先制点を献上する。ビハインドを負った一条も2度の決定機を迎えたが、決め切ることはできず、終盤に2点を追加されて万事休す。今年の冬の全国もベスト16の壁を打ち破ることはできなかった。

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