この試合のように、当面の彼らは守備の方で辛抱してコツコツと勝ち点を積み上げていくしかなさそうだ。最終ラインは吉田とフート、センターバックが本職ながら右サイドバックで出ているジャック・スティーブンスを含めて、彼ら3人で相手の攻めを跳ね返していくことがまずは求められる。吉田自身もハリー・ケインにハットトリックを決められたトッテナム戦、あるいは一歩寄せが足りなくて手痛いゴールを決められたマンチェスターC戦やアーセナル戦に比べれば、ミスも目立たず、行くべきところ寄せるべきところでしっかりと相手についていた。こういう緻密なディフェンスができれば、ファンダイクの穴がそこまで広がらなくて済みそうだし、仮に新たなDFが来たとしても控えに甘んじるようなこともないだろう。

2018年は吉田にとっても、日本代表にとっても極めて重要な年になる。サッカー選手としてのキャリアを左右すると言っても過言ではない2018年で成功を収めるために、サウサンプトンで試合に出続けることは絶対条件。そのうえで、2017年に直面した課題を確実に克服していくことが肝要だ。今回のマンチェスターU戦で彼は自分自身がやるべきことを再認識するいい機会になったのではないか。強豪相手のスコアレスドローはそれだけの価値あるものだった。前向きな手ごたえを力にして、新たな年にさらなる飛躍を遂げてほしい。そのうえで、サウサンプトンの低迷脱出のけん引役になってくれれば理想的だ。

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元川 悦子
もとかわえつこ1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。ワールドカップは94年アメリカ大会から4回連続で現地取材した。中村俊輔らシドニー世代も10年以上見続けている。そして最近は「日本代表ウォッチャー」として練習から試合まで欠かさず取材している。著書に「U-22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)ほか。

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