試合後の記者会見に臨む前、安城学園の金子寛治コーチは入口手前のいすに腰掛け、腕を組みながら数分間目を閉じていた。サバサバした様子で取材を受けていたが、日本一に大きく近づきながらも再延長残り6.7秒に決勝点を奪われ、86対84で敗れた大阪桐蔭戦は、“逃がした魚は大きい”と感じていた時間だったのかもしれない。

2Q序盤で10点をリードされた安城学園は、ディフェンス対応をボックスワンからゾーンプレス・マンツーマンに変更。桜花学園戦で35点と大爆発した竹原に対しては、深津彩生と上村菜々美がフィジカルにマッチアップしながら、野口がヘルプする形が功を奏していた。「よく頑張った」という金子コーチの言葉が象徴するように、竹原を7点、7リバウンドに抑え込む。

大阪桐蔭のゾーン・ディフェンスに対するオフェンスは、1Qでターンオーバーを多発したものの、26点を記録した千葉暁絵の3Pシュートをきっかけにリズムをつかみ、11−2のチャージで22対23の1点差。さらに「ゾーンだったので自分がギャップを攻めることでノーマークを見つけて仲間を生かしたり、自分でリングに向かって攻めることを意識しました」と言う野口さくらがドライブ、オフェンス・リバウンドからバスケットカウント、トップから3Pシュートを決めるといったオールラウンドな能力を存分に発揮する。安城学園は38対30と一気に逆転して前半を終えると、3Q中盤でリードを14点まで広げた。

ところが、竹原がベンチに下がった際のスモールラインナップには大苦戦。サイズで上回りながらも、永井唯菜のハッスルプレー連発にディフェンス・リバウンドが確保できず、4Qだけで大阪桐蔭にセカンドチャンスから8点を奪われる。また、インターハイとウインターカップの準決勝まで低確率だったことで、あまり警戒していなかった鈴木妃乃の3Pシュートが大当たり。金子コーチが「誤算と言えば誤算だった」と振り返ったように、4Qだけで3本、1分22秒に決めたのは66対66の同点に追いつくビッグショットだった。

延長残り2秒で追いつき、再延長も同点で土壇場を迎えるなど、安城学園はタフに戦い続ける。しかし、「最後は相手のガード陣、6番、4番、7番、11番の脚力があったので、そこを心配していたけど、ドライブで最後やられましたね」と指揮官が語ったとおり、鈴木を起点とする大阪桐蔭のファイブアウトに疲労困憊状態のディフェンスは対応できず、残り6.7秒にファウルアウトになった竹原の代わりに出てきた小林明生にレイアップを決められて勝ち越されてしまう。

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