ここからが大事なところ。考えるべきは、この制度にフィットすること。それは本大会の勝敗を分けるポイントになる。

まず、吉田麻也がやったようなペナルティーエリア内で手を使って抑えるホールディングは、徹底して避けなければならない。トリッピング(つまずかせること)も危険。なぜなら、これらのファウルは見返したときに“わかりやすい”からだ。

接触そのものを、すべて避ける必要はない。たとえば、ブラジル戦の後半にはペナルティーエリア内でクロスに合わせようと侵入した浅野拓磨が、相手選手にドンッと強く押されてバランスを崩すシーンがあった。しかし、これはPKになっていない。チャージしたり、押したりといったボディーコンタクトは、基本的にサッカーには付き物。よほどの力で後ろから押し倒せば、ファウルにはなるだろうが、ホールディングやトリッピングに比べると、現象として明らかに不正な妨害とは“わかりにくい”。このような違いは頭に入れたほうがいい。

もうひとつは、ハンド。ビデオ判定をすれば、手に当たったか否かは確実にわかる。さらに、その手が自然な位置にあったかどうか。シュートブロック時に手を横に広げたり、上げたりすれば、ほぼ間違いなくハンドを取られる。これも徹底して避けたほうがいい。

逆のことも言える。長友佑都や槙野智章は、クロスに対応するとき、手を後ろで組み、ハンドを疑われないようにブロックに行くことが多いが、もしも、その体勢に動きづらさがあるなら、手をそのまま自然な位置に下ろしてもいい。多彩な角度から見るビデオ判定なら、その状態で近距離のシュートが手に当たっても、PKは取られないはず。とはいえ、条件反射的に手がボールに向かって動く可能性もあるので、難しいところだが。

ビデオ判定は、試合結果を左右する場面にのみ使用される。それだけに、判定傾向は学んでおいたほうがいい。勝つために。

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清水 英斗
サッカーライター。1979年生まれ、岐阜県下呂市出身。プレイヤー目線でサッカーを分析する独自の観点が魅力。著書に『サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術』、『サッカー観戦力が高まる〜試合が100倍面白くなる100の視点』、『サッカー守備DF&GK練習メニュー 100』など。

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