1月にシーズンが明け、春のクラシック、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ、秋のクラシック、世界選手権…これらの戦いを終える頃には、もう10月! 幾多のレースを経験するトップライダーといえども、さすがにシーズン終盤は心身ともに疲労困憊。それもあって、例年シーズン末に行われる「ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム」は、来日する選手たちにとって最後の力を振り絞るレースであるとともに、その後に待つ“お楽しみ”へのモチベーションであったりするのだ。

選手たちの合言葉は、「さいたまで走ることは長かったシーズンのご褒美」。クリテリウムを走り終えると、バイクを置き、ジャージを脱ぎ捨て…というのは大げさだけれど、しばしレースから離れて彼らが楽しんだものをピックアップしてみよう。


マルセル・キッテル/Marcel KITTEL

エメラルドグリーンのビーチに思いを馳せ…

前述した「さいたまで走ることは長かったシーズンのご褒美」は、実のところキッテルが昨年筆者に語ってくれた言葉。いつもそんな思いでさいたまの地へやってきているのだそう。3度目の参戦となった昨年も、持ち味の力強い走りを披露してくれたが、その先に見ていたのは「エメラルドグリーンのビーチ」だったはず。クリテリウムを走り終えると、向かったのは沖縄。初めての沖縄観光では、美しい海と琉球文化を楽しみにしているとのことだったけれど、彼の眼にはそれらがどのように映っていただろうか。

ちなみに、今年は早々に来日し、東京都内をめぐっているとの情報も…。


ペトル・ヴァコッチ/Petr VAKOC

渦潮にラフティング、ステージでの阿波おどりも披露

今年のツール・ド・フランス さいたまクリテリウムの出場選手の中でも、1,2を争う親日家なのが3年連続3回目の参戦となるヴァコッチ。初来日だった2015年には、レース後日本各地を周遊。登山に講じたり、国内の自転車関係者との交流に努めた。

帰国直前の2日間、最後の来訪地として選んだのは四国・徳島。このときは筆者がアテンド役となり、鳴門の渦潮や、世界大会の開催地にもなった吉野川上流でのラフティングを楽しんでもらった。極めつけは、本場の阿波おどり挑戦。徳島の人たち顔負けの踊りっぷりに、会場のステージへと招かれてその演舞を披露したのだった。そのほかに印象的だったのは、「高いところが苦手」なところ。ラフティング後にチャレンジした崖から川へのダイブでは、約5mの高さからのジャンプにかなりの時間を要し、レース時の熱い姿とはまったく違う一面を見せてくれたのだった。

筆者が彼と会うと、いまだに徳島観光の話題で盛り上がる。実は昨年も再来訪する約束をしていたのだけれど、スケジュールが合わずに断念。それでも、きっとまた近いうちに橋を運んでくれることだろう。

今年は不参加だが、昨年来日したアダム・イェーツは人生初のアジア周遊としてさいたまの後にタイへと飛んだり、おなじみのペーター・サガンは愛妻と一緒にお忍びで次なる目的地へと向かったりと、選手たちの楽しみはさまざま。レース後も数日間は日本に滞在する、という選手は多いので、彼らの日本を愛する姿や文化に触れる様子をチェックしてみるのも、このイベントの楽しみ方の1つといえそうだ。

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Cycle*2017 J:COM presents 2017 ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム
11月04日 (土) 午後02:30〜午後05:30
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福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う

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