ヤンキースの田中将大が明日、インディアンスとのディビジョン(地区)シリーズの第3戦に先発する。

3戦先勝となる地区シリーズ、ヤンキースは敵地クリーブランドで2連敗。次は本拠地ヤンキースタジアムで「負ければ終わり」の戦いに挑む。

ヤンキースは第1戦で、2013年のアスレチックス在籍時に「プレーオフに強い」と話題を呼んだソニー・グレイが先発するも、4回途中3失点であえなく降板。打線も奮わず、0-4の完封負けを喫した。

続く第2戦は、経験豊富なCC・サバシアが先発。前日とは打って変わって、ゲイリー・サンチェス、アーロン・ヒックス、グレッグ・バードらが豪快な本塁打を放ち、5回で8-3とヤンキースがリードした。

だが、6回の継投が裏目に出たうえ、痛恨の“誤審”で流れを失い(後述)、延長13回に8-9でサヨナラ負けを喫している。

田中はレギュラーシーズン最後の登板を、7回3安打無失点のメジャー自己最多15奪三振という、圧巻のパフォーマンスで締めくくった。ジョー・ジラルディ監督も、「明日はこの時のようなピッチングをしてほしい」と期待を寄せる。

◆相手は最多勝もプレーオフ経験なし。大舞台に強い田中に期待

インディアンスの先発は、カルロス・カラスコ。今季はメジャー最多勝の18勝をあげ、自己最多200イニング登板の226奪三振で、奪三振率10.2(9回あたりの三振数)をマークした。

メジャー12年目の30歳と経験豊富だが、ポストシーズンは初めて。どれだけレギュラーシーズンで圧巻投球をしようとも、プレーオフの熱狂は別次元のムードを醸し出す。敵地ヤンキースタジアムで立ち上がりから落ち着いて投げられるか試される。

一方の田中は、2015年にワイルドカードで先発した経験を持つ(この時は5回2失点、ヤンキースが完封負け)。今年はホームでの成績も良く、これまでも数々の大舞台や正念場で高い集中力を見せてきた。

さらに、田中は今季レギュラーシーズンでインディアンスと対戦していない。今年は浮き沈みを経験し、修正を重ねた末、持ち前のスライダーやスプリットが低く決まり、相手打者のバットが空を斬るようになった。

この“新生”田中の球をインディアンスが実際に見ていないことは有利かもしれない。

また、インディアンスには不運だが、対田中の打率.455(22打数10安打)という主砲のエドウィン・エンカーナシオンが、第2戦で右足首を負傷。同じく田中に打率.429(7打数3安打)のマイケル・ブラントリーも右足首のケガ明けで本調子ではない。

ヤンキースがリーグ優勝決定戦に行くには、ここから3連勝しなければならない。すでにブルペンはフル稼働している。チームを勝利に導くためには、田中は1つでも多くのアウトを重ねなければならない。

◆ジラルディ監督、痛恨のチャレンジミス

第2戦は5回に5点もリードしていたヤンキース。勝敗を分けたポイントとして、ジラルディ監督は6回の死球で「チャレンジ」を行わなかったことについて、現地メディアから集中砲火を浴びた。

8-3で迎えた6回は、2番手のチャド・グリーンが死球で満塁のピンチを招き、この後に満塁弾を浴びた。

だが、この“死球”はスロー映像で確認すると、バットのグリップエンドに当たっていて死球ではなかったうえ、球はキャッチャーがしっかりと捕球していた。つまり、チャレンジをしていれば三振3アウトで交代になっていたのだ。

ジラルディ監督は、ビデオチームの確認を待っていて、チャレンジ申請ルールの30秒以内にできなかったこと、すべては自分の責任であること、判断ミスで最悪な気分であることなど、赤裸々に応えている。

それでも試合を左右したであろうミスには、非難も盛り上がった。そうした中、「He’s a complete imbecile」(ジラルディ監督はマジで能なしだ)とのツイートに、守護神アロルディス・チャップマンが「いいね」をクリックしたことが判明し、現地メディアがこぞって報じた。

今季は調子が安定せず、一時は守護神を外されたチャップマンだけに、不平不満が募っているのかと思いきや、「間違えてクリックしてしまっていた」とのこと。騒動を知ったチャップマンは、監督室へ謝罪に行ったと、Sports Illustratedが続報を伝えている。

同記事によると、ヤンキースのスタッフも「彼はそんなことをするタイプの人間でも選手でもチームメイトでもない。申し訳なく思っていたよ」と証言したという。

崖っぷちにして泣きっ面に蜂のような騒動も一件落着の様子。ヤンキースはここから奇跡の逆転劇となるか。

田中将大の登板予定試合、アメリカンリーグ ディビジョンシリーズ第3戦、ヤンキースvs.インディアンスは、10月9日(月)午前8:30からJ SPORTS 3で生放送される。

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松山 ようこ
メジャーリーグなどの字幕翻訳ほか、野球関連のニュース、コラム、インタ ビュー記事などを執筆。2014年から田中将大のプレビュー/レビューを担当。 MLB専門誌「Slugger」にも寄稿中。ワシントンDC在住中にナショナルズ誕生を目 の当たりにし、勝手に楽天との類似性を覚え、同様にファンとなった。設立当時 からの楽天ファン。

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