イーグルスが大失速してしまった。8月15日に首位を陥落し、そのまま敵地で6連敗。

翌週は22日にドラ1ルーキーの藤平尚真が先発して、連敗ストップしたのも束の間、以降は30日の引き分けを挟んで10連敗。

9月5日にまたしても藤平の先発で連敗が止まったのは希望の兆しだが、この間にホークスは首位に就いてマジックをみるみる減らし、ライオンズは2位に浮上した。3位イーグルスは2位の奪還を目指す。

藤平のほかには、8月4日に一軍昇格したオコエ瑠偉が、なおも打率3割超で好調キープ。「明るい材料は若い力」というので、先日、二軍を訪ねた。

すると確かに若手が元気と負けん気をみなぎらせ、躍動していた。イーグルスの二軍は、イースタンリーグでジャイアンツと優勝争いを演じているところ。育成と調整の場は、勝負と結果を最終目標に誰もが奮闘している。

◆二軍で教えることは投げる恐怖に、いかに打ち勝つか

「みんなストイックですよ。いい緊張感でやれてると思います。ここまで来たら、(優勝)行きたいですね」。

話を伺ったのは、小山伸一郎二軍投手コーチ。現役時代はイーグルスで、2008年から2013年の優勝年まで、6年連続45登板以上を担った鉄腕だ。

冬でも半袖で、ニックネームは「半袖」で知られた投手陣の兄貴分は、熱血な心持ち、そのままに預かる選手たちが羽ばたくことを願う。

今季は藤平はじめ、中継ぎで森原康平、高梨雄平、菅原秀が一軍で奮闘している。この日は、菅原が二軍チームで中継ぎ登板をしたが、森原と高梨は一軍に帯同中だった。

「上がってから2人とも頑張ってくれてますね」と目を細める小山コーチ。二軍での指導内容を尋ねると、返ってきたのは「気持ち、メンタルですよ」。

「開幕から一軍に帯同して、疲れも出て、相手も研究してくれる中で打たれることもある。そこで投げる“恐怖”が出てきたので。みんな通る道なんです」。

恐怖から、ストライクゾーンに投げ込めなくなるのだという。何を投げても打たれると思うあまり、ストライクゾーンのコーナーを狙い、四球が増える悪循環に陥るのだ。

「投げる怖さは分かる。1球で試合の展開も変わる。でも、できないことをしようとしてもムリなんです。自分の持ち味で勝負するしかない。いかに割り切って、恐怖に打ち勝つかなんです」。

怖い思いをしてからがスタート。そう言いながらも、藤平のことは絶賛する。

「彼はちょっと“特殊”ですね。若々しさがあるけれど、そこまでマウンドで喜怒哀楽を出すこともない。淡々としてます。彼なら“恐怖”も楽しむのかもしれない。ただ、ただ感心します」。

お知らせ

スカパー!×J SPORTS J SPORTS オンラインショップ